【らき☆すた】こなた×かがみPart14【こなかが】

1 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 10:45:14 ID:Gg6/RwoY
百合っぽいこなたとかがみの二人にゆる〜くマッタリと萌えるスレです

書き込み投稿ルール(はじめてお越し下さった方へ)
☆ sage進行を守りましょう(e-mail欄に半角小文字でsageと入力してください)
☆ 割り込み防止のため書き込みの前にリロードしましょう
☆作品投稿の前には予告を入れて5分以内に投稿を開始しましょう
☆投稿の予告があったら5分間は書き込みを自粛しましょう
☆使う予定のレス数と、終われば投稿完了を必ず知らせてください
☆悲恋、鬱展開、独自設定などの作品は、苦手な人のために前書きで注意を促しましょう

前スレ
【らき☆すた】こなた×かがみPart13【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1201969118/


続SS保管庫(現時点で9スレ目以降分の仮保管庫です)
http://www13.atwiki.jp/oyatu1/

SS保管庫(8スレ目まで、現時点で更新保留中)
http://www39.atwiki.jp/konaxkagamatome/pages/251.html(暫定トップ)
ttp://www39.atwiki.jp/konaxkagamatome/
こな×かが 簡易お絵かき掲示板
ttp://www39.atwiki.jp/konaxkagamatome/pages/255.html

避難所をはこちら
http://jbbs.livedoor.jp/anime/6076/

2 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 10:46:03 ID:Gg6/RwoY
らき☆すた情報サイト
らき☆すたファンページ
ttp://harusuki.net/raki_index.html
みwiki
ttp://www.eonet.ne.jp/~spiritual-garden/

DX版パッケージ 216事件
ttp://ec2.images-amazon.com/images/I/5170IXTLLfL._SS400_.jpg

454事件
ttp://www.raki-suta.com/img/src/1198725084759.jpg


過去スレ
【らき☆すた】こなた×かがみ【こなかが】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1184759923/
【らき☆すた】こなた×かがみPart2【こなかが】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1189132797/
【らき☆すた】こなた×かがみPart3【こなかが】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1190590116/
【らき☆すた】こなた×かがみPart4【こなかが】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1191854895/
【らき☆すた】こなた×かがみPart5【こなかが】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1193126126/
【らき☆すた】こなた×かがみPart6【こなかが】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1194189891/
【らき☆すた】こなた×かがみPart7【こなかが】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1195136185/
【らき☆すた】こなた×かがみPart8【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1196173251/
【らき☆すた】こなた×かがみPart9【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1197991179/
【らき☆すた】こなた×かがみPart10【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1198835102/
【らき☆すた】こなた×かがみPart11【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1199721200/
【らき☆すた】こなた×かがみPart12【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1200669793/

3 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 10:46:33 ID:Gg6/RwoY
ここで話題になった同人誌
(一般)
Lucky point (東ガル会)
Lucky point summer (東ガル会)
Lucky point autumn (東ガル会)
セブンすたー (GUNP 杜講一郎xさくらあかみ)
ついんころねこ (なぐ茶)
すく☆スク かがみん (ゆーのす)
はろ☆ハロ かがみん (ゆーのす)
せるふぃっしゅ2 (I'LL調 あかりりゅりゅ羽)
こな☆かがまんが ぷらす (PNOグループ はせ☆裕)
ちょこっと☆ラッキー (MIKIHOUSE)
伊香保温泉物語 (煉瓦)
幸いなる星 呪いたる目録 ふたつぼし☆☆ (Hellfragrance)
Sweet Spice (ぱるふぇ)
コココナカガガガ (ハネゴヤ)
こころのおと(ハネゴヤ)
キラボシ(SW919)
アンダンテ(麦畑)
コイビトミマン (旅人)
LUCKY☆STRIKE あじゅじゅじゅした〜 (チョボにょぽ)

(18禁)
こな☆かが (ASTRONOMY)
彗星 (いちごさいず なつめえり)
しの☆はら (うきょちゅう 篠原重工営業部)
らき☆ちょ (恋愛漫画家)
LOVERY POCKY (ciaociao あらきかなお )
らっきー☆すたー (GABALL SCREEN)
「KONA×KAGA」(めろぷり+Petite*Cerisie)


こなかが漫画の連載している所
あお色えんぴつ
ttp://www.geocities.co.jp/Playtown-Toys/4019/index.html
GUNP
ttp://gunp.jp/
よろず4コマ
ttp://www.lcv.ne.jp/~onakkey/page039.html
GABALL SCREEN
ttp://snowrabbit.lolipop.jp/public_html/karitop.html
PNOグループ
ttp://www117.sakura.ne.jp/~nyano/irasuto.html
ふたばミシャ絵保管庫
ttp://hp29.0zero.jp/602/tibimisya/

ニコニコ動画のこなた×かがみリスト
ttp://www.nicovideo.jp/tag/%E3%81%93%E3%81%AA%E3%81%9F%C3%97%E3%81%8B%E3%81%8C%E3%81%BF?sort=f

4 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 10:46:57 ID:Gg6/RwoY
本スレでの冬コミおすすめ同人誌

一般
はぐ☆ハグ☆かがみん (ゆ〜のす通信)
は・ぴ・ら・き (虚弱畑)
破顔一笑 (クラスメイト・ショック)
セブンすたー2 (GUNP 杜講一郎xさくらあかみ)
柊さんちのリラッコナ(おでんや)
CapriceStar (ししゃもはうす)

R18
蒼☆菫 (CELTRANCE)
CICADA DRIZZLE (しもやけ堂)
HOME SWEET HOME (いちごさいず)
まそっぷ (ごべらっつぉ)

?
らぶ☆すた (彩也学園)
うぃんたぁ☆ふぃーばー (BBBえくすとら)
もちもち (スペースオレンジパンケーキ)

5 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 10:50:35 ID:ZB5NrkM7
>>1乙!
さあ、始まるザマスよ!

6 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 10:58:44 ID:siY57E6o
>>1乙でがんす

7 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 10:59:34 ID:e+6Mw1AH
>>1
まともにはじめなさよ!

8 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 11:04:37 ID:e2fraRg7
>>7
「私の出番がうにょ〜ん……どんだけ〜……」

>>1乙んがー

9 名前:7-428 :2008/02/14(木) 11:23:51 ID:KdZ+m0wf
>>1乙です。

・バレンタイン祭り参加作品です。
・6レス使います。


10 名前:1/6 :2008/02/14(木) 11:25:10 ID:KdZ+m0wf
どうしてコートを着てきたのだろう…。
まだ残雪が残る町を歩いてきたのだから、手にしているコートにはお世話になった。
しかし今私のいるところでは、長袖のシャツを着ていることですら罪悪感がある。
私はネクタイを少し緩めこの場にいることを後悔していた。
地元から少し離れたデパートの一角に設けられた期間限定のコーナーに、女性達が群がっている。
私もその中の一人になる決心をして家を出たのだが、今まで無縁の世界に飛び込むには敷居が高い。熱気と人口密度に帰ることを考え始めていた。
朝出かける前、つかさの問いかけにはラノベを買ってくるとごまかしていたから、帰りは本屋に寄らなくてはいけない。
コートと共に手にした大き目のバッグは、どう見ても本屋にラノベを買いにいく姿ではないけどね。
しかしこのバッグには今日買ったものを人目につかないよう運ぶという、重要な役割があるのだから仕方ない。

「お菓子会社の陰謀に…」
そう呟く私の横を誰も気にかけることなく次々と女性が通り過ぎる。不意にその中の一人に私は突き飛ばされた。
通路に立ち止まっていた私が悪いのだが、にらみながら振り返る。しかし更新され続ける人々の顔にめまいを覚えた。
人に酔った私は無意識に流れに乗る。気がつくとそこは売り場の真ん中、チョコレートの甘い香りに包まれた女の園にいた。

バッグとコートを持った右手に力が入る。ここまで来たら後には引けない。実行あるのみ。一通り見てみよう。
チョコ菓子の新作はすべてチェックしているけど、バレンタインチョコの品揃えは知識が無い。
思わず噴出しそうになるネーミングや形に納得したり、赤面したり、憂いたり… 私の出来る一通りのリアクションを出し尽くしたところで、会場を一周し終えていた。

私の買うのは義理チョコ30個。私が今年関わった人全員分だ。
チェック済みの義理チョココーナーへと向かう。一通り見る時は流れに沿っていけばよかったが、目的の場所に向かうには人を掻き分け進まなければならない。
通路で考えている女性に立腹する。過去の私に苦笑。
目当ての場所は比較的空いていた。ここならゆっくり選べそうだ。
義理を前面に押し出したものは安っぽいな。しかし元々義理用なので価格も安いから仕方ない。
とりあえず200円の物を買おう。200×30で六千円、結構な出費だが覚悟は出来ている。
かごの中に同価格の違う種類の商品を入れていく。すぐにかごの中は30個のチョコでいっぱいになった。
バッグ、コート、そしてチョコ満載の買い物かご、私の右手の限界はどこまでだろう。

「合計で30点、九千円になります」
一万円札を出し売買成立。買い物かごがデパートの紙袋二つに変わった。火照った身体を休ませたい。
私はデパート内の喫茶室に入り、オープンサンドとアイスレモンティを頼んだ。待っている間に偽装工作を開始する。
先ほど無造作に財布にしまったレシートとおつりの千円札一枚を丁寧にしまいなおす。千円札に描かれている偉人が、私の見栄っ張りを諌めている。
紙袋からチョコを取り出し、持参のバッグに詰め替える。押し込めるほどではないが、隙間に余裕なく入れ終わる。
普段こないこのデパートの紙袋も丁寧にたたみ、バッグの隅に滑り込ませた。
「お待たせしました」
その声が聞こえたのは持参したラノベを4ページほど読み進んだ時だった。


11 名前:2/6 :2008/02/14(木) 11:26:20 ID:KdZ+m0wf
お腹を満たした私が次にすること、それは本命チョコの購入だ。私が今年関わった人は実は31人、31個のチョコを用意しないといけないのだ。
どうしてか? それは一つだけでは… 恥ずかしい。からかわれたり、重く取られたり、好きな人にあげるのは初めてだし…。
それをごまかすため全員分。いいでしょ、私のことなんだから。ほっといてよ。
地下の食品売り場はすいていた。洋菓子のお店が集まるエリアをめざし迷うことなく進む。
家族共有のパソコンで調べたお店の商品は、フルーツのペーストを練りこんだフランスのパティシエ手作りチョコ。
姉が来るたび画面を大学の案内ページに切り替える私は、さながらいやらしいページを見ている男の子のようだった。
そのような苦労を重ねて見つけた一品が、日本で売っているのはこのデパートだけだった。

目的のお店のショーケースの前にはお客さんは誰もいない。人気ないのかな? 不安になる私。
サンプルを見て私の希望と同じものだと確信してお店の人に声を掛ける。
「あの、この四個入って三千円する分を欲しいんですが…」
「ご予約はいただいてますでしょうか?」
「予約ですか? いいえ…」
「申し訳ありませんが、こちらの商品はご予約分の限定販売となっております」
「…」

チョコ買うのに予約が要るのか、どおりで誰もいないわけだ。って感心している場合ではない。
「予約したら買えるのですか?」
「申し訳ありません。既に売り切れております」
「…」
自分の甘さに絶望した。私の生まれて初めてのバレンタインチョコは売り切れで買えないのか。
こんな苦い思いをするイベントなんて、いままでどおり無視すればよかった。
『甘酸っぱいフルーツと上質なカカオの苦味が少し大人を演出します』
今の私達にぴったりだと思ったのに…。こなたの南国のフルーツのようないたずら好きな元気さを、カカオのような癖のある私が包み込む。
私は甘くないんだから、こなたの甘味が必要なのよ。

「あの…」
目頭が熱くなっている私に、お店の人が遠慮がちに話しかけてきた。
「こちらの四個入りはバレンタインデーの限定商品ですが、通常販売用のグラム売りでしたらご用意できますが」
「それはどのように違うのですか?」
「チョコ自体は同じなのですが、容器と包装用紙が異なります」
「えっと…」
「もちろんプレゼント用にラッピングはさせていただきます。よろしければご試食なさいますか?」

試食! チョコが食べられる。高いから自分の分は買えないので諦めていたのになんという幸運。
「いいのですか?」
「こちらです」
小さな容器の上に、爪楊枝に刺された画面で見たものと同じチョコが乗っている。親指の先くらいの大きさだが数百円はするだろう。
口に入れる。
…。
……?
………?
どうしてだろう。甘くない。酸っぱくもない。苦くもない。味覚がなかった。強いて言えばこなたの味がした。


12 名前:3/6 :2008/02/14(木) 11:27:39 ID:KdZ+m0wf
「これを作ったフランスのパティシエは『もし本当に好きな人に贈るならこれを食べないでいただきたい。
きっと一口目はなんの味もしないだろうから。チョコを選んでいる時からその人を思う気持ちが強ければ強いほどに』とおっしゃっていました」
「…」
今、私の口の中はチョコの甘さでいっぱいだ。鼻腔に抜ける甘酸っぱい香り、舌の上でカカオの苦味が昼寝をしている。
食べたときより食べ終わった後のほうが味を強く感じる、今までにない経験。私がこなたを思う気持ちは本物ってことだよね。
「これをください。バレンタインのプレゼント用にお願いします」
「ありがとうございます。では何グラムにいたしましょうか?」
今日二枚目の一万円札を取り出した。


「お姉ちゃん遅かったねぇ。どこの本屋さんまで行ってたの?」
家に帰った私はつかさの質問に、本屋によることを忘れていたことに気がつく。
「売ってなかったのよ。だから少し遠くまで」
「あれ? これ、チョコでしょ。お姉ちゃんは誰に送るの?」
つぶれないようにバッグに入れず、手で持っていたのを忘れていた。手のひらに置いてもはみ出ない大きさが、逆に大きな主張をしている。
「そ、それは… 私が食べるのよ。つかさにもあげるね」
「お姉ちゃん、私はいいからこなちゃんにあげたらいいよ」
「なんでこなたなのよ。あいつには去年あげたから、今年は貰わないと割が合わないわ」
「やっぱりこなちゃんのチョコ欲しい?」
「い、いらないわよ。つかさ、絶対に私がチョコを買ったこと誰にも言っちゃあ駄目よ。自分用に買ったなんて知られたら、どんなこと言われるかわからないからね」
「うん、内緒にしとく」
「約束だからね」
そう釘を刺し部屋に向かおうとすると、
「お姉ちゃん、そのチョコは暖かい部屋に置いとくと駄目になっちゃうよ。冷蔵庫の野菜が入ってるところにいれるといいよ」
そういえばお店の人もそんなこと言っていたっけ。素直に従っておこう。

「つかさ、あんたは今年、どうするの?」
「私は今年も手作りだよ。お姉ちゃんが帰ってきたら、一緒に作ろうと思ってたんだよ」
「ごめん、今年は皆の分買っちゃった」
私は自分で作ったものを義理チョコとして配ることは出来ない。折角私が作ったんだから大切な人に食べてもらいたい。
私の料理は貴重なんだ。だからめったに作らない。うん、それでいい。

作らないとはいえチョコの香りが漂う台所に行かない手はない。
「つかさ、何か手伝おうか?」
「じゃあ、味見して欲しいな」
「食べていいの? 本当に!」
「はい」
と手渡されたひとかけらのチョコ。うん、おいしい。けど、台所の空気が変わる。私の出番はこれで終わり、そうつかさから言われた気がした。
「私、受験勉強してくる」
逃げるように自室に戻る。何度も見返してぼろぼろになった過去の問題集の横に置いてあった単語帳を手に取り、ベッドに寝転び復習する。
考えることなく反射神経で答えていくのももう飽きた。めくる前から分かる問題と答えに前進が見られない。
私、大学に受かるのかしら…。既に進路の決まっている三人に追いつかないと、と焦る自分に言い聞かす。
「バレンタインにこなたにチョコ渡して、受け取ってもらえたら私は大学にも合格する」
お腹空いたな。つかさ、もう一個チョコくれないかな…。


13 名前:4/6 :2008/02/14(木) 11:29:02 ID:KdZ+m0wf
2月14日の朝。私は今までにない量の荷物を持って登校した。チョコレート30個とチョコレート1個。それと鷹宮町指定の未使用のゴミ袋(大)一枚。
「おーすこなた。チョコは持ってきたか?」
駅前でこなたを見つけると先に声を掛けてみた。先制攻撃だ。
「うわっ。かがみん、どうしたのそのチョコの量!」
「今年はいろいろあったから、お世話になった人に配るんだよ。あんたにも余ったらあげるわ」
「お姉ちゃん、余ったらって… そうだ、はい、こなちゃん 私達から」
「つかさの愛は受け取った。邪魔が入らないように、二人で学校行こうね」
「あんたいつも貰ってばっかりだけど、配ることはしないのか?」
「いやぁ、かがみん。この時期はチョコの価格が暴騰しているのだよ。落ち着いたときに買うのが賢い消費者なのだよ」
「あんたからチョコなど貰ったことはないのだが…」
「時期が外れると送る気持ちも安くなるからね」
もともと当てにはしていない。けど、ちょっと期待していた私がいた。こなたからは無しなのか。


教室に入るやいな、
「ひぃらぎぃ。どうしたんだ、そんな大量のチョコ」
と日下部の声に出迎えられた。
「ああ、あんたの分もあるわよ」
と言いながら、鷹宮町指定のゴミ袋(大)の中にチョコを30個入れる。
「どれでもいいから好きなの取りな」
そう言って私はゴミ袋を突き出す。
「こういうのって手渡しで、くれるんじゃ、ないんかよ。『これ、みさおちゃんに』って言ってくれよ」
「いらないんだったらいいわよ。ってか、なんであんたのこと、ちゃん付けで呼ばなくちゃいけないのよ」
「じゃあ、いらない! 柊から手渡しで貰えないんなら、受け取んない」

「そう、じゃあ峰岸。はい」
「あら、私もいただけるの? ありがとう、柊ちゃん」
「なんであやの受け取るんだよー。私も欲しい。欲しいってヴぁ」
「わかった、日下部、もう私の肩を揺さぶるのをやめてくれ」
「だったら手渡し。目を見てどうぞって言ってくれ」
「うるさいわね。ほれ、どうぞ」
私から手渡されたチョコを手に、日下部は教室から飛び出していった。
その後私は同様に男女区別なくチョコを配り歩いた。計算どおりの減り具合に一安心、あとは昼休みに行くB組の分だけだ。


昼休みのB組、私はお弁当と共にゴミ袋に入れたチョコを持って残りのチョコを配った。そして最後の一つになったので、こなた達の集まる机に向かう。
「お待たせ、これみゆきに」
最後のチョコをみゆきにあげて席に着く。
「私に、ですか? 泉さんにお渡しするのではないのですか?」
「そうよ、これはみゆきの分」
「しかしお見かけしたところ、かがみさんは関わった方全員にお渡ししているように思いましたが、日下部さんも今朝、泉さんに嬉しそうに報告なさっていましたよ」
「いいのよ、こなたには去年あげたし」
「足りないのでしたら、私の分を半分泉さんにお渡しするということで…」
「そこまでみゆきに気を使わせたら悪いわね。ちょっと待ってて」
そういい残し私は自分の教室に置いてあった、あのチョコを取りに行った。


14 名前:5/6 :2008/02/14(木) 11:30:19 ID:KdZ+m0wf
「これ、私が食べようと思って買ったんだけど、よかったら受け取って。たいしたものじゃないのよ、自分用なんだから」
そう言って私はこなたに、デパートの地下で買ったフルーツチョコを差し出した。
「かがみ、これって…」
「何よ、あんたの分本当にないんだから、これで我慢しなさいよ」
「かがみさん、これは…」
こなたもみゆきも同じ反応をしている。なぜ? 私は渡すものを間違えたのか? 保存方法が悪くて溶けちゃったのか?
焦る私。
「どうしたのよ。ほら、取っときな」
そう言ってさりげなくチョコの入った包みの底を見る。別に汚れていない。

再びこなたの顔を見る。依然驚きと困惑の表情。どうしてよ。みゆきの顔を見る。こちらはなぜか納得して感心している。
悪いものではないということはみゆきの顔を見て解った。しかしこなたの驚きは尋常ではない。早く受け取れ。
「受け取れないよ… これはかがみが食べようと思って買ったんでしょ?」
え? なに? 受け取れない? それじゃあ、大学落ちちゃうじゃない。私のチョコ… 愛なんだよ。受け取ってよ。
「かがみさん、本当に御自分のためにお買いになられたのですか?」
「そ、そうよ。駄目だったかしら…」
「それでしたら泉さんは受け取れませんね。このチョコはどういうチョコかご存知ですよね、かがみさんが一番よく」
「…」
「私はこのチョコを知っています。泉さんもたぶんご存知のはず」
こなたは小さくうなずく。

え? 有名なの? そりゃあ予約で売り切れていたから名前は通っているのかもしれないけど、今時の子が知っているものだったの?
「かがみさん、ここは素直に言わなければ、泉さんを困らせるだけですよ」
「す、素直って… 私はこなたのために、デパートまで行って… いや、こなたのためじゃなくって、私がこなたにあげたかったから…」
「かがみさん、がんばって」
「こなたのことを思って、このチョコを選んで買いました。受け取ってください」
そう言って私は空いていたもう片方の手を添えて、両手でこなたにチョコを差し出した。
「あ、ありがとう」
こなたの手にチョコが渡る瞬間、私の口の中にあの甘酸っぱい香りが広がった。


放課後。
「かがみん、今日暇?」
「何よ、受験生にかける言葉じゃないわね。そうね…買い物だったら付き合うわよ。この前ラノベ買えなくて行きたかったから」
「じゃあついてきて」
いつもはみゆきが一人、上り民として別れる所で今日はつかさだけが一人、下り民になって消えていった。
三人で東京方面へと向かう。今日は秋葉腹か。しばらくしてみゆきとも別れ、二人きりになった。
いつもの駅に着いても乗り換えをせず、電車は地下を走り続ける。
「どこまで行くのよ?」
「ついてきて」
このやり取りが何度続いただろうか、と思い出すころこなたは私の手を引いて電車から降ろしてくれた。
降りたのはこなたが来春から通う体育大学の最寄り駅。どこに連れて行ってくれるの?
「こっちだよ」
一人では迷子になりそうな路地を抜け、着いたのは一軒の喫茶店。
「ここなんだ…」
そう言うとこなたはドアを開け入っていく。どうもたびたび来ている感じだ。


15 名前:6/6 :2008/02/14(木) 11:31:34 ID:KdZ+m0wf
感じのよさそうなお店のご主人にこなたは軽く挨拶している。その軽さが店の常連を物語っている。
迷うことなく奥から二番目のテーブルに向かい、私のために席を引いてくれた。落ち着いた雰囲気はご主人の人柄だろう。
何時間でもいられる空気が漂うそんな空間に、私は夢心地になる。
「ホットチョコレート二つ」
こなたはそう注文すると私に話をしてくれた。

「ここ、私が最初にデートしたところなの」
こなたにも付き合っていた男性がいたのか…。悔しい、羨ましい、妬ましい、誰に対して?複雑な気分。
「と言っても、相手はみさきちだけどね」
「日下部か」
どうしてだろう。急に心が休まる。男性ではないとわかったから、いやそれ以外の感情もあった。
「大学受験の時、みさきちとここ見つけたんだ。それからちょくちょく、ここにみさきちと来てるんだよ」
「そうなんだ、で、今日の用事は何なんだ?」
そう私が聞くとホットチョコレートが二つ運ばれてきた。それを一口、口にする。少し熱い目がおいしい。
そうか、今日はここのホットチョコで、バレンタインのお返しにするのか。こなたからのお返しにしては、気が利いているな。

「ここをかがみに紹介するのが、私の今日の用事」
「どういうこと?」
「私は私が出会ったものすべてを、かがみと共有しようと決めたんだ。嬉しかったこと、楽しかったこと、感動したこと、素敵な場所、
もちろん、悲しかったこと、腹が立ったこと、不愉快なことも含めてね」
「え?」
「私はかがみといつも同じ時間を過ごしていたいんだ。一緒にいても、いなくても。二人の間に隠し事はないようにする。
これが私のバレンタインのお返しだよ。受け取ってくれるよね?」
「こなた…」

本当は、ここはこなたと日下部の空間なんだ。だって今にも日下部の声が聞こえてきてもおかしくない雰囲気。
私が座っているここは日下部の指定席なんだろう。春から四年間、ここで二人は遊び、語り合い、勉強して… これはないかな? 
とにかく交友を重ねていくのだろう。私のいないこの喫茶店で…。今まで私はみんなと違うクラスだった、
しかし歩いて一分もかからない隣のクラスでは、昼食を共にすることなど障害ではない。
春から始まる大学生生活で、私たちの距離は物理的に大きく離れる。その距離を少しでも縮めるためのこなたなりの気配りか。
私に寂しい思いをさせないための、こなたからのバレンタインプレゼント。受け取らないわけがない。

「なによ、こんな大切なもの受け取ったら、一年で返せないじゃない。返し終わるまで一緒にいなさいよ」
「あ、私、今日バイトなの。もう行くね。ここの会計よろしくー」
そう言うとこなたは風のように去っていった。私は慌てて伝票を掴もうとテーブルに目をやる。
するとこなたの席に残された白いカップが目に入る。それには半分ほど残ったホットチョコレートと、あふれんばかりのこなたの愛。
私はその愛がこぼれないように慎重に引き寄せ、口へと運ぶ。こなたの愛の甘さを感じ取る。そして会計を私に押し付けたこなたに捨て台詞を吐いた。
「今日は間接キスだけでいいわよ」


16 名前:7-428 :2008/02/14(木) 11:35:08 ID:KdZ+m0wf
以上です。


17 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 13:35:19 ID:hYHbIc0K
>>16
GJ!
ディテールが細かい所が好きなんだぜ。

18 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 16:13:29 ID:ZB5NrkM7
>>16 GJ!大学は違っても頑張ってほしいな・・・

19 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 17:08:17 ID:VYhRZkaY
>>16
暖かい気持ちになれたよGJ!!

このスレの職人さんたちのおかげで、今年のバレンタインデーは
チョコレートをいっぱい食べた時のような幸福感でいっぱいだ。
まとめてですまんが、ありがとう!!

20 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 17:36:05 ID:Xt8ROp81
こなたがかがみのチョコを強制略取したようです

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm604040

なんというDating Violence

21 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 18:23:34 ID:+nqm9b62
>>1乙ー!
14日というバレンタイン当日に14スレ目というのは何やら感慨深いものがあるなあ

>>16
こなたからのお返しが素敵ですなぁ…あったかい気分になれるです。GJ!


某動画サイトでこなたとかがみのドラクエVの新作きてたね。
今見てるトコ。

22 名前:4-248 :2008/02/14(木) 20:01:27 ID:Biczs/P+
お久しぶりです!
今日は以前予告していた漫画を投下したいと思うのですが・・・大丈夫でしょうか?(´・ω・`)
バレンタインとまったく関係のない内容なんですが^^;

23 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 20:05:34 ID:0rVzmnxL
>>22
是非ともお願いします。俺は待ってるぜ。

24 名前:4-248 :2008/02/14(木) 20:14:02 ID:Biczs/P+
それでは投下いきます(`・ω・´)フンガー
タイトルは「冬の寒さとココロの温度」
冬の中でのあったかい話をテーマに描きました
バレンタインと関係ない話ですみませ…orz
バカップル&甘々注意報出しておきますのでご注意を(´・ω・`)w

http://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04343.png
http://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04344.png
http://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04345.png
http://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04346.png
http://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04347.png
http://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04348.png

25 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 20:16:06 ID:IBNF864o
すばらしいってレベルじゃねーぞ!!GJ!!

26 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 20:24:09 ID:q93jgfQQ
>>24 GJとしか言いようがない

27 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 20:36:31 ID:5vq96Cdb
>>24
久々にきたー!!!
GJですよ!!!!甘くて、鼻から液体でそう…。

28 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 20:41:02 ID:3+tXCe7S
>>24
すごいっす。いや、マジで。
かがみかわいすぎる。

29 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 20:43:41 ID:aNbuS0uD
金とれるレベル
というか俺なら余裕で払う

30 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 20:56:24 ID:L4yTDO5w
ttp://www.raki-suta.com/img/src/1202975853679.jpg
こっちにもぺたり

>>24
いつもながらお見事です

31 名前:10ー79 :2008/02/14(木) 21:13:46 ID:P2d1C2lT
7ー428さん
GJ!照れ屋なかがみん可愛いですよw心情描写が綺麗で読みやすかったです!


4ー248さん
こちらもGJ!こなたマフラーいい!ずっとかがみに巻き付いていて欲しいw御馳走様でしたー!


>>30さん
いいこなかがwGJ!

32 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 21:18:01 ID:0rVzmnxL
>>24
GJ!
これはもう甘々注意報どころか、警報を発令せにゃならんねw

33 名前:8-784 :2008/02/14(木) 21:35:00 ID:Vsk6vKT3
バレンタイン盛り上がってますね。お祭り騒ぎに便乗ですw
>>16
この二人なら、大学違っても大丈夫だと思いました。かがみの捨て台詞の間接キス〜には笑いましたw

>>24
ちょっwww レベル違うw 超GJです ! ずっと待っていた甲斐がありました ! 
これは4-248さんの復帰と考えていいんですよね?

>>30
カワイイw

それでは今夜の落書き行かせていただきます。その前に前スレ>641さんありがとうございます !
投下するか悩んだ、問題の30話です↓
(注意) ひょっとするとこの板にふさわしくない表現が含まれているかもしれません
http://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04349.gif

4-248さんの神漫画の後を汚してすいません (汗)
それと、前スレ688さんのように漫画描いてくれる人が増えて、とても嬉しいです !

34 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 21:35:58 ID:6ASaq1SG
ttp://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date70614.png

甜菜

35 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 22:02:21 ID:0rVzmnxL
>>33
GJ!
スパロボの一般兵みたいなかがみが怖いな。

36 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 22:28:43 ID:avL+vBqd
>>16
>>24
>>30
>>33
皆GJ!甘いこなかがを堪能させてもらったよ

37 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 22:43:44 ID:ZqEIq/yR
職人さんたちGJ!!

>>30
かがみのマフラーについてkwsk
何に付属してたんだ…?

38 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 22:44:08 ID:KT0DZKOa
投下数は少ないけど内容がめちゃくちゃ濃い祭りですね。
みなさんGJすぎます!

39 名前:10-45 :2008/02/14(木) 22:45:19 ID:Evc5Pvta
10-75さん
かがみの切なさとこなたの思いが良いですね
序盤と終盤の心情変化の対比も相変わらずお見事、の一言に限ります。

7-428さん
このお返しなら、きっと2人が違う大学にいっても、きっとずっと大丈夫ですねw
かがみの最後の台詞もまたナイスツンデレ……w

4-248さん
こなただけが唯一ゆるされた専用マフラーの権利とは……
あ、甘々過ぎる……身体のあらゆる場所から血がッ!!

8-748さん
かがみ覚醒ですねw
四コマ目でいったい何が起こっているのやら……w

>>34さん
別スレのですかねー?
こなたの傷を癒そうとするかがみの優しさを感じます。


自分も投稿しようとしているネタがあるんですが、今回主軸となるものが
とある物をほとんどそのまま使用した形になってしまってるんですよね……。
この場合やはり投稿は回避、するとしても避難所とかのほうがいいですかね……。


40 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 22:53:35 ID:e9X7WjLu
>>16
>>24
>>30
>>33
みなさん。すばらしいものを作っていただき
ありがとうございました。

41 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 22:57:54 ID:nVFZDMlo
>>37
フィグマ長門有希

42 名前:10ー79 :2008/02/14(木) 22:59:06 ID:P2d1C2lT
8ー784さん
かがみ覚醒w相変わらずGJ!ラブラブすぎるw


10ー45さん
感想ありがとうございますw読んで下さって感謝です!
こちらで投下しておkかと思います!期待して待ってます。

43 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 22:59:27 ID:komj4BHh
あのな、柊。ウチ思うんやけど。
柊も、桜庭センセも、ついでに高良も、ぶっちゃけ、家事できひんやろ?
それを補うかのように、泉、天原センセ、柊妹が対になっとるやん。

つまりや!ウチが未だ結婚できんのは、家事が出来てしまうからなんや!!
そこで、柊に是非、家事のできん奴を紹介してもらえんかと……
え?なんや?祭りで取り込み中?
そ、そりゃ〜すまんかったなぁ(汗

てな訳で、職人さん方GJや!!一括で申し訳ないけどな。

44 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 23:00:56 ID:5OlM6dYl
>>24
待ちに待っった甲斐がありました!何と言う甘甘、ニヤケっぱなしw
想像を超えた素晴らしい新作です! GJ d(゜Д ゜)


45 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 23:05:44 ID:5OlM6dYl
ageてもうた・・・スマン orz

46 名前:8-784 :2008/02/14(木) 23:07:57 ID:Vsk6vKT3
>>35
ちょっと怖かったですね。自分の中のブラックな部分が出てしまったかもしれません。
次回からまたバカップルにします
>>36 >>40
ありがとうございます !
>>37 >>38
今回本当にごめんなさい。微妙にヘコむことがあって、心が少し疲れていたから、作品にも影響したのかも・・・
>>39
やりすぎましたw 心のテンションがマズイ方向に向かってしまいました。
次回からまた元の調子に戻したいです

47 名前:8-784 :2008/02/14(木) 23:11:54 ID:Vsk6vKT3
>>42
ありがとうございます !
変な方向にラブラブで申し訳ないです

48 名前:8-616 :2008/02/14(木) 23:13:27 ID:uEeSloxG
>>16
かがみの最後の台詞がグッときました、GJです!

>>24
携帯では見れなくて涙目です。いつか必ず見ます!

>>30
これは…早くねんどろいどであんなことやこんなことをして遊びたいですなw

>>33
服が脱げる効果音に思わず吹きましたwいつも萌えあり笑いありの漫画をGJです!


さて、バレンタインシリーズの当日編がギリギリで完成しましたが…今からの投下大丈夫でしょうかね?

49 名前:10-45 :2008/02/14(木) 23:21:40 ID:Evc5Pvta
8-616さんが投稿されるようなので、
自分はやはり避難所のほうにいかせていただきますね〜。
8-616さんの作品、楽しみにしておりますw

50 名前:8-616 :2008/02/14(木) 23:28:41 ID:uEeSloxG
あわわ><
10-45さん、本当に申し訳ないです。確認の余裕がかったので…。さっさと投下を始めます!
規制に引っ掛からないよういくらか間隔を開けて書き込みしますが、もし引っ掛かってしまった場合は続きを避難所に投下します(代理携帯がないので)

・9レス(もしくは10レス)お借りします。

51 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/14(木) 23:29:46 ID:I8GtMaO+
               _ _
        ,  -―|`' ´     `>、 _
    -=′'′  |         X´::〉::_> 、   は、はやく食べるよろし!
     /     ヘ         ヽ\ ',::::/
    /  .:./   |  |:  ! \  ヽ   ',:::|. |/             ,  --、
.   / ,/:.:.:|  :| |  ヽ. ト、 _゙_、 ',  !::|. |           , </  `i |`!
   ///.:.:.:.l \|_|   斗 '\  ヘ. |、 N. |      ,  '´////  、| ̄T_/ 〉
     | /!:.:|  |ヘ!`   ヾ  \ |: |弌 | |:.:|   , <    | | | !-ヽ__l  `Tj
     |/ |:.:.',  |"ひ)   イびゞ `!/" ル' |:.:| /       ! | !|  _ヽ |_i∠
      ヽ.:.:.:Vl /// 、  /// ノ` ´/ 斗-イ.         ヽヽヽ| , -テ、  }  
        ヽ!|个  ヽ⌒>_.ィ_/  /             フ ̄ 7 /  | Y
         | | | _! └ ´ /:::/  /  /        ,  '′__//_/..........|__|、____
         | |/:::::/ ̄ y’:/  /  /      > '′-ー" _,,..   _,,._  ,,.._  ,,.._  _,,.. ゙ ヽ、  
         | ∧:::::l  /::::/  /  /  _,  ′ /   /,,r"i/ ,r"i/,,r"i/,,r"i/,,r"i  、 ヽ
         Y | ',::::| /::::/ / /  / / ´.:|   / ./  /#; / /#.; / /#; / ,/#; / ,/#; / .,"  i  |
         | !/ヽ| /, イ|/! /  ヽ イ :.:.:|   i  i. /#; / ,/#; ./ /#; / ,/#; / ,/#; / .,'   / /
         | K !/ /  | /    / | .:.:.|    ヘ.  |〃/ ,|〃/ ,|〃/ .,|〃/ , |〃/ .,"..;;/ /
         / |/ ,、下、  !'    /  ! :.:.|    ヽ   ヽゝ' `ヽゝ~ ヽゝ' ~ヽゝ' ~ヽゝ'  " /
         |  | / ヽ }     /   | :.:.!     ゙ ー-- 、、... _ ____ ,,,,, .... --―"


52 名前:決戦はバレンタイン!当日編(1/9) :2008/02/14(木) 23:30:10 ID:uEeSloxG
                        「…まだ降ってたんだ、雪」
「あ、お姉ちゃん。おはよう!」
「ゆーちゃん、おはよ」
「雪、積もるのかなぁ?」「どうだろうね、今の調子じゃわかんないよ」
「そっか、そうだよね」
「こけたりしないよう、気をつけて登校しなよ?岩崎さんにあげるチョコ、割れたら大変だから」
「え!?な、なんでそのことを知って…」
「むふふー、昨日遅くまで頑張ってたみたいだしね。可愛いね、ゆーちゃんは」「あわわわ…」
「顔真っ赤にしちゃってー」
「も、もう!…それじゃあ私行くねっ」
「あらら、逃げちゃった…ちょっといじり過ぎたかな?」
「こなた、お前も早く学校に行くんだぞー」
「分かってるよ、お父さん!」
「バレンタイン、楽しんでこいよ!」
「ふぅ………バレンタイン、か」



―――決戦はバレンタイン(当日編)―――



家を出ると、空には昨日から引き続き雪が舞っていた。ゆーちゃんにも言った通り、今の段階で積もるかどうかは分からないけど、もう少し激しく降ってきたら十分に有り得るだろう。

傘をさしながら、いつもの待ち合わせ場所へ急ぐ。
舞う雪に視界を遮られつつあったが、どうにか時間までに着くことが出来た。

「おっす、こなた」
「おはよう、こなちゃん。今日は一段と冷えるねー」「二人共おはよー。見て見て!この寒さで髪が跳ねたまま凍ってさ…アホ毛みたいになっちゃった」
「あんたのアホ毛はいつものことでしょうが…」
「あはは!それ面白いねー」
「つかさの反応は温かいねぇ。それに比べてかがみんは…雪より冷たい」
「冷たい女で悪かったな!」

今日もいつもみたいな馬鹿げたやり取りをして、学校へ向かう。
相変わらず、こんな時期でも色恋沙汰には縁が無かったりするんだよねー。

53 名前:決戦はバレンタイン!当日編(2/9) :2008/02/14(木) 23:31:46 ID:uEeSloxG
                        朝一から寒い教室の中で授業浸り。夜更かしして眠たいんだけど…暖房も休みごとで切られるから、おちおち昼寝も出来ないよ。
昼休みだけは例外で、唯一暖房が入れっぱなしになる休み時間だから暖かくて過ごしやすいんだよね。

「泉さん、眠たそうですね…。さっきから食事が進んでいませんよ?」
「うん、眠いんだけど…今日は授業中に一睡も出来なかったから」
「授業中に寝ようとか考えるな!」
「あはは、そうだねー」
「つかさ、あんたも人のこと言えないから…」

皆の声をBGMに、食べかけのチョココロネを口に運ぶ。
あ、これはもしかして自分から自分へのバレンタインチョコになるんじゃ?うわ…虚しい。どうせ食べるなら…ちゃんとしたチョコ、欲しいよね。
そう思った直後、私は自然にかがみの方を見ていた。あれ?何でだろう…。

でも、もしかがみからチョコ貰えたら嬉しいだろうな。ツンデレだもんね…絶対萌えるよ、これは。うん、だって私…かがみから貰えることだけを期待してる。

「ねぇ、こなた。…今日の放課後、ちょっと時間ある?」
「へ?」

私の頭がかがみのことでいっぱいになりそうだった時、その抑制がかがみ本人によって行われた。

「放課後、空いてるか聞いてるの」
「放課後?構わないけど。つかさは…」

つかさの方に目をやると、何やら照れ臭そうに笑っている。いや、私が色目使ったんじゃないからね。

「あのね、私はゆきちゃんと用事があるんだー。だから気にしなくていいよ!」「泉さんは何も心配することありませんよ。つかささんは、私がしっかりお預かりしますので」

さらにみゆきさんがとびきりの笑顔で答える。そっか、二人も用事があるんだね。

「それなら大丈夫だね」
「コホン、それじゃあこなた。授業が終わり次第、私のクラスに来てくれる?」「うん、分かった」

かがみはそれだけ言い残すと、さっさと教室を出て行った。昼休み、まだ少しあるのに…。

54 名前:決戦はバレンタイン!当日編(3/9) :2008/02/14(木) 23:32:53 ID:uEeSloxG
                        午後の授業は午前より幾分過ごしやすく、昼寝と説教を繰り返しながらもあっという間に放課後に差し掛かろうとしていた。

「こなちゃん、また明日ねー」
「それでは失礼します、泉さん」
「んー、またね」

HRが終わり、つかさとみゆきさんは仲よさ気に教室を出て行った。
あの二人…明らかに怪しいよね?きっと二人でバレンタインのチョコのやり取りでもするんだ…。
なーんだ、意外とすぐ近くに色恋沙汰があったのか。

「そうだ、私もかがみのクラスに行かないと…」

ふと、かがみからの呼び出しを思い出す。
今日は何の用事だろう?ラノベの新刊か?それとも…男の子にあげるチョコを一緒に選ばされたり…。

想像して何だか身震いをしてしまった。急いでコートを羽織り、足早に隣のクラスへ向かう。

〜〜〜♪〜♪

「ふぇ…?」

廊下に出た瞬間、かがみと電話する時以外は滅多に鳴ることのない携帯が、やけに短い着信音を響かせた。

「………メール?」

その着信音の短さから、メールということはすぐに分かった。
私の携帯宛てに来るメールなんて…きっと大したものじゃない。そんな風に思ったけど、念の為に携帯を開いて受信ボックスを確認する。

無題のメールが並ぶ画面の中…たった今届いたメールだけ、妙な題名が付いていた。

55 名前:決戦はバレンタイン!当日編(4/9) :2008/02/14(木) 23:34:02 ID:uEeSloxG
                        『ハッピーバレンタイン、こなちゃん♪』

「…つかさ?」

題名しか見ていないけど、私はすぐに送信者が分かった。私のことをこなちゃんって呼ぶ人なんて、つかさくらいしかいないから。
題名に困惑しながらも、私はとりあえずメールを開いてみた。

“今日はこなちゃんに指令を与えます。”

「は?」

一行目から既にワケの分からない、つかさクオリティ全開だった。
何でいきなり指令なのさ…何時からつかさは私の上官になったわけ?そんなことを考えながら、私は続きを読み進める。

“指令って言っても、本当に簡単なこと。こなちゃんならきっと出来るよ!”

いやいや、つかさ指令官殿。いきなりそんなこと言われてもね、私にも色々と聞きたいことがありまして…

“それで、指令の内容なんだけど…”

私の意見は無視ですか、ああそうですか。
メールにも携帯にも文句を言うことなんて出来ない。もはやつかさクオリティに巻き込まれるしか無いと察した私は、画面をゆっくりとスクロールさせる。

“義理の中の本命を見付けてあげて欲しいの”

「義理の中の…本命?」

意味不明な文が続く中で、この一文は妙に気に掛かった。いや、相変わらず意味が理解出来ないのは確かなんだけどさ…。
義理って言うのは、義理チョコのことだよね?じゃあ本命は本命チョコのこと?…義理なのに本命ってどういうこと?
つかさは私に何を伝えたいのさ?

何か答えに繋がることが書いていないか気になって、ボタンを押す指の動きを速くする。

“これだけじゃ分かりづらいと思うから…ヒントをあげるね。”

上手いタイミングにヒントという言葉を見付けて、私は妙に期待しまう。つかさの奇妙な文に魅力を感じ始めるくらいに。

“答えは…こなちゃんとお姉ちゃんの中にある。”

「…はい?」

ちょっと待ってよ。かがみならまだしも、このメールの意図が全く理解出来ていない私自身が答えに関わってるのは…おかし過ぎるでしょ?

“もしお姉ちゃんが勇者になっていたなら、この指令は私の独り言にしていいから。でも違ったら…こなちゃんが見付けあげて。”

「はぁ…」

勇者?ネトゲの話ですか?そんな疑問を受け流すよう、文の最後に“私は二人を応援してるから”なんて書いてあったけど、正直知ったこっちゃない。

「もういいや…」

理解することを諦めた私は静かに携帯を閉じる。
そして止めていた足を再び進めた。

56 名前:決戦はバレンタイン!当日編(5/9) :2008/02/14(木) 23:36:02 ID:uEeSloxG
                        「かがみ、来たよー!」
「お疲れ、それじゃあ行こっか」
「今日はゲマズ?それともメイト?」
「違う…帰るのよ」
「え、用事って一緒に帰るだけ?」
「ま、まぁそうね…」
「ふーん、まぁいいけど」

うん、ただ帰るだけなのは予想外だった。いや、別に全然構わないんだけどさ。二人で並んで校門を抜け、いつもの道を逆方向に歩く。その間、絶えずたわいもない会話が続いていた。

「こなた、ちょっと…近くの公園に寄っていい?」

かがみはたわいもない会話の中にたわいもないお願いをしてきた。

「公園?いいけど…ブランコにでも乗るの?」
「乗らないわよ…」

しっかりボケたつもりなのに、返ってきたツッコミは余りにも弱かった。かがみ、どうしたのかな?
気になりながらも、私はかがみの後を着いて行く。

立ち寄った公園にはいくつか小さい街頭があるだけで人は一人もいなかった。

「これ…あんたにあげる」「は、はぃ?」

いきなりかがみから上擦った声が出たのと同時に、何か赤いものを押し付けられた。掌に乗せてよく眺めてみる。
これは所謂…バレンタインチョコだ。ま、まさか本当に貰えるなんて…。


「こ、これは…」
「勘違いしないでよ!ぎ、義理よ!義理チョコなんだからね!!」
「義理…チョコ………」
「そうよ義理……あっ………」

私がチョコを貰えた感動とそれが義理チョコだと聞いて複雑な心境になっていた時、かがみの鞄の中から何かが落ちた。

「あれ、それは?」
「え!?こ、これは……もう一つ…良さそうなのがあったから。一応、予備にって思って………」

かがみは急いで落ちた物を拾い上げ、鞄に押し込む。どうやらそれもバレンタインのチョコだったみたい。

「予備?私への…?」
「そ、そうよ!あんたは…チョコの好き嫌いがありそうだから。ね、念の為に………」
「念の為?」


…かがみの話、何だか胡散臭い。それに違和感を感じる。少なくとも私が普通のチョコ好きなのは、毎日のお昼ご飯から分かるハズだよね?それなら予備なんか用意するより、普通のチョコを買って来た方が早くない?

それに、あっちのチョコ…チラッと見えたけど、青っぽい包装紙に、薄い紫のリボンが巻かれたチョコ。とてもじゃないけどバレンタインには似合わない色合いだった。コンビニで売ってるバレンタインチョコに…あんな変な配色包装がされたチョコ、あったっけ?

…良く考えてみれば青と紫って、何か見覚えのあるような…。

57 名前:決戦はバレンタイン!当日編(6/9) :2008/02/14(木) 23:37:25 ID:uEeSloxG
                        ………待てよ?
ふと、つかさのメールの内容が頭をよぎった。

義理の中の本命見付ける。私とかがみの中にある。

用意された二つのチョコ。青と紫のおかしな包装。

「そういうことか…」
「…どうしたのよ?」

つかさの伝えたかったことが、なんとなく分かった。うん…本命は私とかがみの中にある。

「かがみ、私…いらない」「え?」

そう言って、やけに赤い包装が目立つ箱をかがみの手の中に返した。突然の私の拒絶に、かがみの表情は一気に曇る。

「…そ、そっか!別に私から貰っても、嬉しくとも何とも無いわよねっ!」
「違うよ、かがみ」
「…え?」
「こっちのチョコはいらないの。…私はそっちのチョコが欲しい」

そう言ってかがみの手にある赤いチョコと、鞄から少しはみ出た青いチョコを交互に指差す。

「こ、これ…?」
「うん、それだよ」

かがみは私からの予想外の言葉に焦り始めていた。
けど私は、逆にこの反応を見て確信を持った。

「で、でもこれは…」
「私に渡す為の…予備の義理チョコなんでしょ?なら別にどっちを貰ってもいいよね?」

ちょっと意地悪なやり方かもしれない。だけど、折角のかがみの努力…無駄にするなんて絶対嫌だもん。

「うぅ…でも………」
「私はさ、義理でも何でも良いんだ」

でも本当は…ちょっとだけ本命チョコを期待してる。

「…」
「ただ…かがみからの気持ちが欲しい」

本命という最高の形を、かがみに貰いたい。

「…っ」
「かがみ…」

かがみは私の熱弁に観念したのか、鞄に入った方のチョコを怖ず怖ずと前に出してくる。
受け取ろうと手を前に出した瞬間、かがみは口を開いた。

58 名前:決戦はバレンタイン!当日編(7/9) :2008/02/14(木) 23:38:47 ID:uEeSloxG
                        「こ、こなた…っ!このチョコ…ね………」
「ん、どうしたの?」
「その……わ、私が………作った、の」
「…そうなの?」

やっぱりか…。何と無く分かってはいたけど、改めてみると凄く嬉しい。でも私は、敢えて何も知らなかった素振りを続ける。

「で、でもとても見せられるような出来じゃなくて…や、やっぱり………」
「私に…作ってくれたんでしょ?」
「そ、そうだけど…」
「ならありがたく貰うしかないじゃん!」

かがみの不安に震えた手をそっと握り、そのまま自然な形でチョコを受け取る。かがみは複雑な表情を浮かべていたけど、私はそれに最高の笑顔で返した。

「………」
「かがみんお手製かー」

箱を裏返したりしながらじっくり眺める。
私とかがみを象徴する色合いが、今はやけに愛おしく見えた。

「………こなた」
「どしたの、かがみん?」「それ………本命だから…」

急な言葉を聞いて、顔の温度が2度くらい上がったような気がする。
あはは、私らしくないな。そ、そりゃあ手作りならほぼ高確率で本命だよね。私ってば馬鹿だね、全く。
そんなことを考えながらかがみを見ると、あっちはもっと順調に顔面温暖化が進んでるみたいだった。

「…好きなの、こなた」
「うん…」
「うん、って…?」
「私も…かがみのこと好きだよ」

私は二人の間にある距離を縮めていく。自然と顔の熱は引いていて、かがみだけが真っ赤なままだった。
やっぱりかがみは照れ屋な嫁だね。

「こなたぁ…」
「大好きだよ、かがみ」

夕日が沈みそうな寒空の中、私達はチョコよりも甘くとろけるキスをした。

59 名前:決戦はバレンタイン!当日編(8/9) :2008/02/14(木) 23:40:06 ID:uEeSloxG
                        甘い一時を終えた私達は、少し落ち着くためベンチに腰をかけていた。

「何で最初からこっちを渡してくれなかったの?」
「だって…見た目は悪いし、味も分からないし、こんなチョコ渡す勇気が無かったのよ」
「つまり…かがみは勇者になれなかったワケか」

つかさの言ってた勇者の話はこれのことか。
かがみが最初からこのチョコを渡していたなら勇者。違ったなら私にこのチョコを見付けろってことだった。

でも良く考えてみたら…かがみがドジだったからたまたま二つのチョコの存在が私にバレたけど、普通は見付けるとかほぼ不可能だよね…?

「ねぇ…勇者って何のこと?またネトゲの話?」
「指令官殿のお話だよ」
「はぁ…?」

まぁいいよ、結果オーライだったから。

「よし!折角だから二人でチョコ食べよっか」
「え?私にもくれるの!」「ダメだよー。これはかがみが私の為に作ったんだから私が大事に食べるの!かがみは赤い包装のやつ!」「あ…そ、そうね」

かがみってば、また顔が赤くなってる。いちいち反応が可愛すぎるよ…全く。

そんなことを考えながら、私は自分のチョコの包装を解いていく。うん、お店で売ってても可笑しくないような包装の仕方だと思う。包装の下から洒落た箱が現れたので蓋を外すと…この世で一つしかない、かがみが私の為に作ってくれたチョコが並んでいた。
雰囲気からして…生チョコかな?ちょっと斜めった感じがあるけど、それすら何かしら素敵な演出にしか見えない。

ああ、本当に頑張って作ってくれたんだ。

感動に浸りながらチョコを口へ運ぼうとしたその時…

60 名前:決戦はバレンタイン!当日編(9/9) :2008/02/14(木) 23:41:22 ID:uEeSloxG
                        「…なんじゃこりゃぁ!!」「ふぇぇぇ!?ど、どしたの…かがみん?」
「どうしてこれが………私のがこの中に入ってるのよー!!?!」

かがみが突然、意味不明な奇声を発した。
自分のチョコの箱を、瞳孔が開ききった目で見ながら、肩で息をしている…。
な、何か怖いよ…かがみ。

「まさか…つかさ!?もしかしてあいつ、昨日の晩に………」
「か、かがみ?大丈夫…」

指令官殿、あなたは一体どこまで伏線を張っているんですか?かがみが獣化しつつある今、もう私は何も理解したくありません。

「あのバルサミコ…帰ったら覚えてろ………」

その最後の一言を…私は多分忘れない。

ハッピーバレンタイン…かがみ。
そしてさようなら…つかさ指令官。


―――。


「ガトーショコラがうにょーん………」
「つかささん、どうかしました?ガトーショコラはうにょーん出来ませんよ?」「うーん。こなちゃん達が上手くやってるか気になって…」
「何か不安なことがあるんですか?」
「私のおまじないが、効いてるかなぁって…」
「おまじない…ですか?」「うん。こなちゃんがね、本命を見付けるおまじない…」
「…本命を見付ける?」
「実はね、かくかくしかじかで………」


―――。


「ああ、そういうことでしたか」
「ゆきちゃんはどう思う?」
「それならば大丈夫ですよ。必ず…上手くいきます」「こういうのは…備えあれば憂い無しって言うんだよね?」
「はい、そうですね。…こなたさんに与えられた指令は、本命の中から本命を探すことなんですから」
「そうだねー。あ、ゆきちゃん……私のガトーショコラだけど、美味しくできてる?」
「はい、とても美味しいですよ。つかささんのお気持ちが心に響いてきます」
「えへへ、嬉しいなぁ。」「うふふ…」
「今日はハッピーバレンタインだね、ゆきちゃん!」「そうですね、つかささん」



―Happy Valentine for you!―

61 名前:8-616 :2008/02/14(木) 23:44:01 ID:uEeSloxG
以上です。
バレンタインギリギリの時間にスレジャックしてしまい、更に10-45さん…本当に申し訳ありませんでした。

前作で誤字があったので、今回はしっかり確認したつもりですが…もし何かあればスルーしておいて下さい。
あと、レスの最初にスペースがあることを質問されていましたが、あれは規制対策ではなく、単なる私の癖ですw
いつも携帯からなので…もしもパソコンからは読みにくくなっているなら申し訳ないです。

62 名前:11-228 :2008/02/14(木) 23:57:05 ID:h+crw2UG
コ・・コテ貰ってたなんて知らなかったんだぜ
と言う訳で「ヴぁ」レンタイン投下なんだってヴぁー
ttp://blog26.fc2.com/c/celtrance/file/kagakona006.jpg

>>61
gjです!
つうかつかさは何時からみゆきさんに兵法を習ってたのか気になるw


63 名前:10-45 :2008/02/14(木) 23:58:22 ID:Evc5Pvta
8-616さん
ナイスつかさ!ですねw
つかさの言葉をヒントにかがみの本命にこなたが気づけてよかったですw
かがみも二週間の苦労が報われてよかった!
見事な3部作、GJでした!

自分のほうは、とある理由で本スレの投稿すべきか悩んでいたんで、
丁度8-616さんが来てくださったことにより、避難所にいく決心が出来たんで、むしろ感謝ですw

64 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 00:21:39 ID:0Zi0CB5W
>>61 GJ!やっぱかがみはちょっと弱気なのがいいね!
>>62 あ、甘え・・・。ウラヤマシス・・・
>>63 こちらもGJ!ついついこのシリーズの1〜6も読み返してしまった。面白かったです!

65 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 00:29:01 ID:X7hf0d2d
>>49で、避難所に投下された10-45氏の作品はこちらです
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6076/1199803893/151-161

66 名前:6-774 :2008/02/15(金) 00:34:03 ID:heFwVXVp
バレンタインデー祭りの日に規制とは、何たる過ち……
さてはて、職人の皆様、一括で申し訳御座いませんがGJ!!
私も一作、愚考してまいりました。
皆様の御眼鏡に適いますかは、甚だ不安ですが。

愚考した拙作。以前書かせていただいた1月○日シリーズ(仮)の外伝部になります。
実際、続きとしては案が幾つかあるだけで、まだ書いてはおりませんが。
外伝が書けただけでも、一杯一杯です。

タイトルはバレンタインデーに合わせて 2月14日。
投下よろしいかはちょっと自信がありません。故に一時ほどまで様子を見たいと思います。

67 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 00:35:27 ID:X7hf0d2d
保管庫のお絵描き掲示板もぜひご覧頂きますよう。

68 名前:6-774 :2008/02/15(金) 01:07:30 ID:heFwVXVp
さて、予告した刻限、一時を過ぎました所で、少々乗り遅れた感がありますが、拙作を晒したいと思います。

タイトルは先程申し上げたとおり 2月14日 
1月○日シリーズの外伝になります。
この日に到達するまであれやこれやあったのですが、それはまた別シリーズとして開始できたらな、と思います。
では、レス計算が得意ではないので何レス消費かは分かりませんが、お付き合いください。

69 名前:6-774 :2008/02/15(金) 01:12:32 ID:heFwVXVp
 
 さて、2月14日。所謂バレンタインデーであるが、渡される方は兎も角、渡す側にとっては必死になって準備を行う必要がある。それが本命ならば、なおのこと。
 では、互いを想い合う少女達、彼女達がそれぞれの為に必死になってチョコを作る様を2月13日に遡って見てみたいと思う。

 2月13日、時刻は昼頃。高校三年生は既に家庭学習期間に入っており、学校に行く必要が無いため割と気楽な時期ではないだろうか。進路が決まっていない場合はそうでもないが。
 さて、進路が決まっているかどうかは兎も角、この物語の主人公である四人組も翌日に控えたスーパーイベントの為に入念なる準備を行っていた。
 しかし今、4人組と言っても一人足りないのだが……

「みゆきさん、遅いね〜」
 そう言ったのは泉こなた。いつもの様に人の字を書く猫口をしながら、今日はエプロン装備。お菓子作りの準備は万全。
「そうね、みゆきが遅いなんて珍しいわね」
 答えたのは柊かがみ。こなたと同じくエプロン装備。そして、さり気なくこなたの隣に立ち、或いは傍目にはその肩を抱いているようにも見える。本人に自覚なし。
(ゆきちゃん、大丈夫かな……?)
 口に出さず心の中で呟くのは柊つかさ。エプロン装備は、言うまでも無いだろう。

 さて、ここいらで少し話しておかなくてはならないことがある。こなたとかがみは両想いである。友人、では無く、恋、の方で。
 ただし、あまりにも近く居すぎる為に本人達はそのことに気が付いていなかった。
 なので未だ現れていない登場人物、高良みゆきが色々手を回して、恋心を自覚させるまでには至ったのだが、何の因果か、相思相愛であることには気が付かない、と言う鈍感振り。
 仕方が無いので、みゆきは事情を周りに話して、告白イベント、両想いであることに気が付かせる、そのための詰め将棋を今行っている、と言うわけだ。
 このバレンタインも勿論その一つで、事情を承知しているつかさは、上手くいくかどうか、まぁ、割と心配している。

 と、その時だ。
「遅れてすみません。材料の買出しに手間取ってしまったので。私のせいで始められなかったことを謝ります。それとも、何か奢ったほうがいいでしょうか?」
 謝罪を述べながら入ってきたのはみゆき。エプロン装備であることは……面倒だからもう言うまい。
「いやいや、みゆきさんなら可愛いからオールオッケー!」
 ビっと親指を立てるこなた。‘可愛いから’の発言にかがみのみゆきを見る目に殺気を帯びたが、本人は自覚なし。気付いたのはみゆきとつかさ。でも余計なことは言わない。

「じゃ、じゃあ、みんな揃ったし、とにかく始めようよ」
 空気を変える為に、つかさが提案。ことお菓子作りに関しては彼女の右に出る対抗馬はここにはいない。故に首を横に振るものは誰もいない。

 さて、チョコレート作りの始まりなわけだが、
「ちょっと……素材用チョコの量多くない?」
 と、かがみ。
「そうでしょうか?これでも考えて買ってきたのですが……」
 みゆき。多いのは承知のうえ。考えてきたのは別のこと。今は言わずとも後で分かるだろう。
「ま、必要な分だけ使って、後は普通に食べちゃおうよ」
 こなた。実に彼女らしい提案。だが、
「ま、まって!余った分のチョコは私に頂戴!後で使うから」
 慌てるつかさ。その言葉に反応するのは姉であるかがみ。
「え〜、もしかして本命?」
 違うよぉ、と首を振るつかさを尻目に、余った分はつかさに渡す、と言うことで決着が付いた。


70 名前:6-774 :2008/02/15(金) 01:13:42 ID:heFwVXVp
 
 ところで、チョコレート作りの工程をご存知の方はいるだろうか?
 自分が欲しい、決まった形にするためにはまず溶かす必要が当然、ある。
 故に、
「あ、かがみんや、鼻にチョコが付いてるぞ♪」
「え、嘘っ!」
「ちょっと待ってて、取るから」
 跳ねたチョコが誰かにくっついて、それを意中の人が取ってあげる。なんて定番なイベントか。
 取ったほうも、取られたほうも想い合っているのだから、顔が紅くなるのもやむなし。で、互いに
(こなたは――)(かがみは――)
((私の事、どう想ってるのかな……))
 なんて考えてるのだから、ちょっと呆れたものだ。いい加減気付きなさい。

 さて、実はチョコ作りの工程、よくは知らないので省いてしまうのだが、とにかく後は型に嵌めるまで、と言う状態。
 さてはて、バレンタインチョコ。形といえば当然、
「ハート型でしょ!フラグ立てるには必須だね!!」
 グッと拳を握るこなた。そんなこなたを愛しそうに眺めながら、あることに気が付く、かがみ。
「ところでこれ、私達の間で渡しあうものよね?フラグって……あんたもしかして私達の中に好きな人がいるとか?」
 期待半、不安半の問い。
 聞いてるみゆつかは背筋が凍る思いがした。こなた流に言えば、ここで選択肢をミスったらバッドエンド一直線。

 こなたは、問いを発したかがみを見、次いで自分のステータス、貧乳に手を当て考えること凡そ30秒。
「女同士……だよ?」
 ヤバイ、本気で思うみゆき。
「そ、そうよね……」
 落胆の仕方がいつもと違う、気が付くつかさ。
「でも……ありなら……」
 ボソっと呟いたこなた。おや?
「私は、かがみが好き!」
 言った!ついに言った!聞いたかがみも顔を真っ赤にしている。
 
 だが、人生そんなに甘くない。と、言うか2人が鈍感すぎる。
「そ、そうよね。私も、こなたが好きよ……親友だもんね」
「う、うん、そう、親友だもんね〜」
 ここで身も蓋もないことを言えば、こなたはかがみをノンケだと思っている。かがみもこなたをノンケだと思っている。
 故に、今の告白。好き、の度合いをずれた方向に解釈してしまうのだ。なんと言うヘタレ。でも、親友、と言うニュアンスに悲哀が込められている分、悲しいすれ違い。
 一瞬でもお2人がくっついたと思った私の時間を返してください、とみゆきは口にも表情にも出さないが、思った。
「つかささん……この詰め将棋、かなり難易度が高そうです」
「う、うん……2人ともどんだけぇ〜」

 で、まぁ、なんやかんやあったわけだが、ついにチョコは完成。
 完成は今日でも渡すのは明日。
「で、この残ったチョコはどうするのよ?」
「えへへ〜、内緒だよ♪」
 妙に楽しそうなつかさを訝りながらも、かがみは、こなたと一緒にアニメ○トに買い物に行く。
 かがみと一緒ならポイント溜まるしねぇ〜、と本当は一緒に居たいだけなのに強がるこなた。本心に気が付かないかがみ。前 途 多 難。

「さて、つかささん。明日のメインイベントの為の準備を始めましょうか」
「うんっ!」
 頷きあう、みゆつか。さてはてメインイベントとは?


71 名前:6-774 :2008/02/15(金) 01:15:00 ID:heFwVXVp
 
 さて、2月14日。
「渡しあい〜」
 昨日作られたチョコがみんなに配分される。ハート型。
「かがみん、私のハ〜トを、た・べ・て」
「……本気にしちゃうわよ」
「え、何か言った?」
「な、何でもないわよ!」
 と、ヘタレ2人組は、婦婦漫才。
 そこへ、
「お姉ちゃん、こなちゃん、見てこれ」
「「うおぉぅ!」」
 声が揃う、パーフェクトハーモニー・完全調和。だが、やむなし、つかさが持ってきたモノは全長2メートルはあろうかという巨大チョコ。

「昨日の余りで作ったんだよ」
 正確には、わざと余らせて作ったんだよ。多目にみゆきが買ってきた理由は、これ。
「あまりに大きすぎますので、切らないと食べられませんね」
 微苦笑する、振りをするみゆき。
「すみませんが、泉さん、かがみさんで切っていただけませんか?」
「えっ、私達で?」
「はい」
 反論する暇を与えるほど、この作戦はチョコほど甘くは無い。ささっと二人の手に結婚式場で見かける、
「入刀の儀用の包丁です」
 を、握らせる。

 それが意味する所、流石に鈍感なこなかがでも分かるようだ。今2月、でも室内温度は7月位?
「さぁ、遠慮なさらずにどうぞ」
「チョコ、入刀〜♪」

「ど、どうする、こなた?」
「う〜ん、ここでやらないと、空気嫁って言うね。私なら」
「じゃあ……」
「やろうよ、かがみ」
「うん……」
「それに、最初がかがみとだと――」「最初がこなたとだと――」
「「嬉しいからね!」」

 こうして、恙無くバレンタインは終わった。だが、みゆつか、そしてこなかがを応援する機関の戦いは終わらない。いつか本当の気持ちに互いが気が付くまで、応援しよう、どこまでも!
 


72 名前:6-774 :2008/02/15(金) 01:22:20 ID:heFwVXVp
以上です。3レス失礼しました。お付き合いくださいまして、ありがとう御座います。

長々と規制に引っ掛っていた為、中々顔を出すことが出来ず、申し訳ありませんでした。
それでも、職人さんたちのこなかがへの熱い想いはしかとこの胸に刻んでおきましたよ。

さて、今回。外伝と言うことで、1月から2月へ飛んでいます。その間なんやかんやあって、こなかがを応援する団体、みたいなものが出来たのでしょう。
つかささんですら、既にみゆきさんの策謀、その片棒を掴むまでになっております。

そもそも、こなかががこの話では鈍感すぎるだけなのですが……
まぁ、最近はこういった鈍感な2人だからこそ、見ていて歯痒く、構いたくなるのでは、と思うようになりました。
故に、鈍感です。ヘタレと呼ばないでやってください。

今回、完全に第3者視点です。如何だったでしょう?
もし、御好評いただければ、正伝としての続きもこの形式を取りたいと思いますが……
さて、この話の中でこなかががくっつくのは何時になることやら……私も判断付きませんね。


73 名前:9-310 :2008/02/15(金) 01:51:14 ID:5dpB0GHt
>>16
甘く切ない話しながら、ハッピーエンドという個人的には斬新な終わり方が良かったです。
チョコを渡すシーンでも感情の揺れ方なども、参考になりました^^

>>24
本当にGJです!絵の才能がない私としては、羨ましい限りです。
原作に近い雰囲気の漫画で、実際に放映されてほしいですね。
寒い冬も、この二人の前では暑くなるための演出ですねw

>>33
いつもニヤニヤしながら読ませてもらってます!
かがみが!…これは…今後の展開が楽しみですねw
さりげにハート付きで喜んでるこなたによって、妄想が止まりませんw

>>49
みゆきの予想外の一言で、うろたえるこなたGJです!これは策士なのかw
甘〜いお話をありがとうございました。美味しく読ませていただきました〜。

>>61
つかさの立場が美味しすぎるw
笑いやユーモアのセンスが羨ましいぐらい、とても楽しいお話でした。
甘いお話の中にも、つかさ独特のワールドが展開されているのがGJです。
つかさらしさを崩さず、策士化しているのが尊敬に値します。バルサミコには吹きましたw

>>72
おぉ、このシリーズ大好きですw
策士みゆき&副策士つかさですか〜、今後も楽しみにしています!
そしてどこまでも鈍感なこなかがですねw
お互いに恋に気付いた時の反動も凄そうです。今までの行動全てを思い返して…w

えーと、もう結構前になるのですが、『かがみ開きすぎっ!』を最後に投稿が途絶えてました。
色々と忙しかったのもあるのですが、1作品用意したので投稿してもよろしいでしょうか?
ちょっとスランプで、ミスなどがあるかもしれませんが…。

74 名前:9-310 :2008/02/15(金) 02:34:08 ID:5dpB0GHt
一応、前の方が投稿してから1時間いれたのでこれから投下したいと思います。

題名は『メルトダウン』で、『かがみ開きすぎっ!』の続きです。
10レス前後使う予定です。
バレンタイン祭り参加作品です(一日遅れましたが…

75 名前:『メルトダウン』 1 :2008/02/15(金) 02:35:34 ID:5dpB0GHt
「やっほ〜、つかさにかがみん♪」
「こなちゃん、いらっしゃい。」
「おーっす、こなた。」
「かがみの太る時期の到来だね〜」
「って、おい、なんだと!?」
雪もそろそろ限界を迎え始め、溶ける物が他にもたくさん出てくる時期である。
今日はまさしくその当日であるが、私の場合は受験で脳まで溶けそうな勢いだった。
そう、大学入試が数日後に差し迫った数日前なのである。

『メルトダウン』 

「いやぁ、チョコレートの季節だからね。かがみは注意しないt…いはいいはい!」
「余計な事を言うからよ。」
「かがひ、いはいっへは!」
「お、お姉ちゃん、そろそろ放してあげたら?」
そういわれてようやくこなたの頬を放す。この感触が良くて放したくなくなるのよねぇ。
「かがみ…もう少し手加減してよ…。私だってデリケートなんだからサ。」
「なーにがデリケートよ、化粧とかあんまりしてないくせに。」
「そりゃ、いつもはしてないけど、たまにはしてるんだよ?」
「じゃあ例えば、いつしてたのよ?」
「ん〜、入学式とか写真撮る時とか?あと、かがみとのデート前は欠かさずしてるね♪」
不意打ちに顔が熱くなる。でも、付き合い始めて数ヶ月も経つ。さすがに慣れてきた。
「へ、へぇ、あんたしてたんだ。全然気付かなかったわ。」
「ひどっ!せっかく時間かけてるのに…。」
「仕方ないでしょ、あんたと行くような場所じゃ気付きにくいわよ。」
私の反応がいたって普通だったのに対してか、今まで気づいてなかった事に対してか、
どことなくがっかりしてるようだったが、後者の場合は仕方がないと思う。
行くところはゲマズやアニメイト、良くて映画かお互いの家だし、最近は受験でそれらすらいけない。
それでも気付くべきかもしれないが、相手の顔が良く見れる場所じゃないと気付けないと思う。
正直ムードのあるデートなんぞ行った事がないし、こっちから計画しない限りないだろう。
前に一度計画したものの、雨で計画崩れして、その後は受験で忙しくて実行できてない。
今日は受験を控えた直前かつ、最終となる息抜きである。

「結構大変なんだよ?このさらさら感を保つのって。」
「そうだよねぇ、それだけ長いと大変そう…。お姉ちゃんも結構苦労してるよねー。」
「…さらさらって、髪かい!」
「うん、そだヨ。かなり大変なんだよねぇ。最近はゆーちゃんにも手伝ったりしてもらったり…」
「ほっぺた関係ないじゃないのよ!」
「ばれた?でも、ちゃんと手入れはしてるよ〜。化粧はしてないけどね。」
「手入れぐらいなら誰だってやるわよ、まったく。」
「でも、あんなに長くやんなくたっていいじゃん。いくら受験でストレス貯まるからってさぁ…」
「やつあたりじゃないわよ!ただ、あんたの…!!な、なんでもない…」
思わず、柔らかくて気持ちいいからやりすぎたって言いそうになってしまった。
素直に言ってしまえばいいと思う人もいるだろうが、弄られると分かって言うのは特定の人しかいない。
そして私は弄られるのは嫌いではないが、だからと言って自分から志願する気は毛頭ない。


76 名前:『メルトダウン』 2 :2008/02/15(金) 02:36:12 ID:5dpB0GHt
「ん〜〜?なにかなぁ、かがみん。気にせずデレてごらん♪」
「言えるかぁ!そして、デレとか言うな!」
「いいじゃん、減るもんでもないし〜。それにこれじゃあ、私が理不尽な怒りを食らったみたいだし。」
「だから、違うって言ってるでしょ!た、ただ…柔らかったから…つい…。」
それでも言ってしまうのは私の心の弱さか…決して弄られるのを望んでるわけじゃないからね!
「確かにこなちゃんのほっぺたって柔らかそうだね〜。」
「素直に言えばいいのに〜。むふふっ、照れたり怒ったり、相変わらずかがみは可愛いねぇ。」
「だぁー!人前で恥ずかしいこと言うなー!!」
「お姉ちゃん、お、落ち着いて!」

しばらく弄り倒された上に、つかさの天然発言も重なって、私は抵抗できないままだった。
お決まりのパターン、結局いつもこうなるのよね…だ、誰も嫌だなんて言ってないわよ?
ただ、こう男女で言う尻に敷かれる感じかしら…怒られたわけじゃないんだけど、敵わないのよね。
たまに勝てても、すぐに切り返されて結局弄られるのは私になるから、完全勝利したことないし…。
どうにかして完全勝利、つまりこなたが弄られっぱなしになる方法を考えていると、
「かがみんや、本来の目的を忘れていないかい?」
「本来の目的?」
言われなくても分かってる。でも、ここであることにピンと来た。
「私がなんのために今日ここに来たのか分かってない?」
「受験前の最後の息抜きよね?」
「そうだけど、そうじゃなくて!…かがみ、わざとやってる?」
「冗談よ、バレンタインでしょ?わざわざ言わなくても分かるわよ。」
「んじゃあ、はい。」
こなたはおねだりの顔をしながらこっちを見て、手を出している。明らかに催促してる体勢だ。
あちらからチョコを差し出してくるかと思ったが、これはかえって好都合だ。
「あー、ごめん。今年は受験で忙しいから作ってないんだわ。受験後でいいなら作るけど?」
「え、だっt(むぐっ)」

一度制止して、つかさにしばらく黙っているか、話をあわせるように言って、解放する。
つかさは素直すぎるから、あらかじめ止めておかないと何から何まで話す危険があるからね。
「ねぇ、つかさ、何を言おうとしたの?」
「ふえっ?そ、それはお姉ちゃんが…。」
「あんたが作ってくれるかなって少し期待してたのよ。
でも、少し考えればこなたも私達と同じで、忙しいのにね。ただそれだけよ。」
「えーっ!それじゃあ、今年は私チョコ0個じゃん!そりゃないよー…。」
よっぽど私からのチョコを期待してたのか、心からがっかりしたようだ。
顔だけじゃなくて、体全体から気が抜けたようになってる。青菜に塩とはこの状態を指すのね。
「ゆたかちゃんとか、バイト先からもらえるんじゃないの?」
「ゆーちゃんはみなみちゃんので手一杯だったし、バイトは受験で行ってないからもらえないよ…。」
「ご、ごめんね、こなちゃん。私も実は料理学校のことで忙しくて何もしてないんだ…。」
「私達だって貰ってないんだし、お互い様よ。今年ぐらい諦めたっていいじゃ…?。」
こなたが持っていたカバンから出してきたのは二つのチョコレート。
片方はハート型の箱でリボンに結ばれ、もう一つは袋に包んであって、同じようにリボンで結ばれてる。
「これ…かがみに。こっちはつかさに。」
「あんた、この時期に手作りしたの?」
「だ、だって、かがみと…付き合ってからの初めての…バレンタインだから…。」
こなたは俯きながら、恥ずかしそうに私達にそれを渡し、私とつかさはそれを受け取る。


77 名前:『メルトダウン』 3 :2008/02/15(金) 02:36:44 ID:5dpB0GHt
照れて恥ずかしそうな、普段とあまりにも違う雰囲気のこなた。
何回か見たことのある状態だけど、それはいつも私がちょっとした意地悪をした時ばかりだ。
こなたは、相手からの反応があってからこそ、それを盾に相手を茶化すことが出来る。
自分だけが何かをした時は、それをおおっぴらにするのが恥ずかしいタイプなのだ(多分)。
もちろん、その都度、相手となる対象の輪を大きくしたり、小さくしているため、
オタクという輪にしたり、家族内の輪にしたりしているため、普段は恥ずかしがらない。
でも、今回は私達3人の中で、極端に言えば私とこなただけでの輪だったのだろう。
ただ、私だけであれば、恥ずかしがることなくがっかりしただけだった。
しかし、料理好きのつかさですら作ってないと聞いたら、自分だけという意識の上に、
私が作れなかったのも仕方が無いという考えから、恥ずかしいという感情が成り立つのだろう。
もちろん、これも作戦のうちである。ちょっと可哀相ではあるけど、いつものお返しだし、いいわよね?

「(お姉ちゃん、凄いね。本当に言った通りの反応だよ〜。でも、可哀相かも…)」
「(そうね、これ以上はやりすぎになるわね。そろそろあれを出すか…)」
そうつかさに耳打ちして、私はベッドの下から『それ』を取り出す。

「ほら、こなた。私からのチョコ、しっかり受け取りなさい。」
「ふえっ?だ、だって、さっき…」
さっきの表情から一転、目を丸くして私のことを見てくる。
「う・そ・よ。ちゃんと作ったわよ、昨日の夜にね。」
「…っ!もう、かがみの意地悪!本当にもらえないかと思って、私すごくショックだったんだから!」
「ふふ、いつものお返しよ、たまにはいいでしょ?あんたに負けっぱなしじゃ、つまらないもんね♪」
「ぶーっ、私は弄るだけなのに、かがみはいつも意地悪だ!」
「し、仕方ないでしょ。人を弄ることにおいては、あんたに敵う人なんていないじゃないのよ。」
おもいっきり頬を膨らませて講義してくるこなたは、どうみても可愛らしい子供だ。

でも、そんなことを考えている暇も僅かしか与えられなかった。
「…まぁ、いっか。かがみの愛をちゃんともらえたし、満足、満足♪」
「それにお姉ちゃんが意地悪するのは、こなちゃんがお姉ちゃんを弄るのと同じで、愛情の裏返しだよ♪」
「つ、つかさっ!」
「そんなのは分かりきったことだよ、つかさ。ただこうしないと、かがみが不満だからさぁ。」
「あんたもさっきまで思いっきりしおれてたのに、何を言うか!」
「私はちゃんとかがみが作ってくれたって信じてたヨ?だから、いつくれるか待ってたのさ。」
絶対嘘に決まってる。チョコを出した時の顔の表情や、あの後の反応は絶対素のはずよ。
でも、そんなことを冷静に言える状態じゃなく、つい大声になってしまう。
「う、う、嘘だっ!だって、さっき思いっきり驚いてたじゃない!」
「確かに、こなちゃん凄いびっくりした顔だったよ?」
「いやぁ、私って演技派だよねぇ〜。残念ながら、かがみがやることはお見通しだよ♪
…それにしても、会話に自然とアニメネタが入るあたり、かがみもずいぶんオタクっぽく…。」
「うぐぅ…」
「ほら、その台詞もね♪」
「今のは素だ!ってか、私はオタクじゃない!」
「じゃあ、あれだね、きっと。オタクの才能!」
「わぁ、お姉ちゃん才能あるんだって!良かったね♪」
「そんな才能嬉しくない!というか、私は認めないわよ!!」
(くっ、結局弄られるのは私だけじゃない!私が甘いのか、こなたが上手いのか…きっと両方ね。)


☆★☆


78 名前:『メルトダウン』 4 :2008/02/15(金) 02:37:22 ID:5dpB0GHt
「それじゃあ、そろそろチョコを開けましょー!」
「おぉーっ!(おー…)」
その後、二重の攻撃にあった私は、ほとんど何も言う元気もなかった。
そもそも、受験勉強の息抜きなのに、なんでこんなに疲れてるかしら…。
「ほら、かがみが先に開けてよ。」
「う、うん。」
「あ、それじゃあ私は牛乳取って来るね〜。」
つかさはそういって、そそくさと出て行ってしまった。
空気を読んだのか、それとも居辛かったのか。どっちでもいいけど、ありがたい。

改めて箱を手に取り、丁寧にリボンを緩ませ、箱を開けるとそこには「かがみは私の嫁!」と書いてある。
一体全体、こいつはどうしてこう恥ずかしいことを堂々と出来るのかが不思議だ。
こなたでも恥ずかしいと思うことはあっても、さっきの理論を含めてもその範囲がやたら狭い気がする。
「あ、あんたねぇ…。」
「かがみは私の嫁じゃ不満?」
「そうじゃなくて、少しはムードとかさぁ…まぁ、あんたらしいっちゃ、あんたらしいけどね。」
「でも、かなり気合入れたから味は保証するヨ。あ、もちろん愛も入れたけどネ♪」
「恥ずかしい台詞禁止っ!…でも、忙しいのに作ってくれてありがと。」
「なになに、かがみのためならお安いご用だヨ!それじゃあ、私もかがみのを〜。」

すぐさまこなたは私があげた箱を開け始めた。
一応、昨晩数時間かけて作ったものだし、それなりに自信はあるけど、ドキドキの瞬間だ。
「どれどれ〜、かがみが作ってくれたチョコの出来栄えは、っと!おぉ、ちゃんと出来てる!」
「ちょ、なによそれ!褒められても、嬉しくないんだけど?」
「いやいや、美味しそうだよ、かがみん♪それにしても、〈I Love You Konata〉って、ベタだね〜。」
「べ、ベタで悪かったわね!」
「でも、ちゃんとかがみの愛は受け取ったよ〜♪額縁にでもいれよっかなー。」
「入れんな!ちゃんと食べなさいよ、人が苦労して作ったんだから。」
「冗談だよ、かがみ〜。それじゃあ、一口もらうとしま…って、ん?何かまだ箱に入ってる。」
こなたの言うとおり、ハートの箱の底にはカードが一枚張り付いていた。って、え?!そ、それは…!
止める間もなくこなたはそれを手に取り、読み始める。
「ま、待ってこなた、それは!!」
途端にこなたの顔が真っ赤になり、釣られて私の顔も朱に染まる。

「〈こなたへ これから一生、私と一緒に居てください。これが私の気持ちです。 かがみより〉
…かがみ、これってプロポーズ…?」
「あ、いや、ち、違うの!それは、そ、その…」
このカードが何故ここにあったのかという焦りと、おまけにそれを読まれた恥ずかしさで私は気が気でない。
おまけにこなたは真剣な顔でこっちを見てくるし、私は半パニック状態に陥っている。


79 名前:『メルトダウン』 5 :2008/02/15(金) 02:37:55 ID:5dpB0GHt
少しの間が空いて、不思議そうな顔になり始めたこなたを見て、何かを言わなければならないと思うも、
それでも私は混乱から抜けられず、紡ぎだせる言葉は本当のことしかなかった。
「き、気持ちが通じ合ってるならチョコだけじゃ足りないかと思って、カードを書こうと思ったのよ…。
何を書いたらいいのか分からなくて、つかさに素直な気持ちでって言われたんだけど、書いてみたの…。
でも、は、恥ずかしくて渡せたもんじゃないから、捨てたはずだったのに…何故かそこに入ったの!!」
半分やけになりながら一気にまくし立てて、私はすぐに俯いてしまった。
本当のことだし、今更なことだけど、これはそのまま読んだら本当にプロポーズだ。
でも、私の複雑な気持ちは全てこなたによって消えうせた。
「ぷふっ、相変わらずかがみって素直じゃないね〜。」
「だ、だからそれが素直な気持ちよ!」
「違うよかがみん。私が言ってるのは、そこまで書いてるのに素直に渡そうとしなかってことだよ〜。
それに、こんな分かりきってることを書かなくても、私は前からそのつもりだったんだけど?」

その言葉に、私の全ての脳細胞が感極まったけど、それと同時にオーバーヒートしそうだった。
(えぇ?!これはどういう展開?プロポーズとして受けられたことを、Okされたってこと?!
別にプロポーズのつもりなかったんだけど…。い、いや、私も前からずっとそのつもりだったけど、
でも、そうじゃなかったというか、まだそこまで考えてなかったけど…えーと、でもOKされた=結婚?
って、何考えてんだ私!いや、ゆくゆくはそうありたいけど、ってかこの展開はそういうことよね?)
などと、私は暴走と妄想、どちらとも取れることをしていた。
「おーい、かがみんやー、戻ってこーい。」
「…はっ!こ、こなた、何か言った?」
「いんや、まだ何も。でも、そんなに顔を真っ赤にして何を考えてたのかなぁ?」
ここぞとばかしに、ニヤニヤした顔でこなたが擦り寄ってくる。
猫口+ニヤニヤ顔というのは一見ムカつくように思えるが、こいつの場合は反則的に可愛い。
これが見れるから、私はこなたに弄られるこの立場が好k、コホン、嫌じゃないのよ。
「な、なんでもないわよ。…ただ、ちょっと嬉しかっただけよ。」
「おぉ、さっすがかがみん!ツンデレの本領発揮だネ!」
「だから、私はツンデレじゃない!」
「普段は素直じゃないのに、私と二人きりの時はデレてくるんだから、まさしくツンデレだよ〜♪」
「素直じゃないのは認めるけど、デレてくるってなんだ!それに、二人きりの時に限らないでしょうが。」
「いやいや、今日だってつかさがいなくなってからじゃないと、素直さのカケラも無かったよ。」
「そ、そんなことなかったわy…」
「はい、かがみ、あ〜ん。」
「?!な、何よ突然!」


80 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 02:38:15 ID:jKbx7vUI
ttp://zenpo-huchui.com/comic/tknkg1/
これ既出?

81 名前:『メルトダウン』 6 :2008/02/15(金) 02:38:21 ID:5dpB0GHt
何の脈絡もなく、いきなりこなたが自分で作ったチョコを一口サイズに割って、私の口元に運んできた。
…というか、いつの間に私の手から取ったかしら…さっきまで握ってたのに。
「ほら、やってよかがみぃ。それとも口移しがいい?」
「ば、馬鹿言ってんじゃないわよ!」
「んじゃ、はい。あ〜ん♪」
「…あ、あ〜ん。」
口に入れた瞬間、チョコレートの風味が一杯に広がる。
でも甘すぎず、ほど良い苦味を持った本格チョコの味で、チョコが溶けるのと同時に口もとろけそうだ。
私が今まで食べた中で一番美味しいものだった。もちろんこなたの気持ちが入っているからこそだ。
私の中では世界一、宇宙一のものだけど、味だけで純粋に見ても、市販のとは比べ物にならない。
「私の自信作なんだけど…どうかな?」
「正直、言葉で言い表せないぐらい美味しいわ。ただ甘いだけじゃないし、凄い深い味かも…。
チョコレートでこんなの初めてよ!」
「良かったぁ、愛を込めた甲斐があったヨ!…それに、やっぱりかがみはツンデレだと確認できたし♪」
「ど、どういうことよ?」
「だって、ちゃんとあ〜んってしてくれたし。つかさがいたら絶対やってないでしょ?公の前じゃなおさら。」
「うっ…そ、それは…。だぁ、もう!素直に褒めたんだから、あんたも純粋に喜びなさいよ!」
(ったく、こいつは常に私を弄ることしか考えてないんじゃないかしら…不満じゃないけどね。)
「いやぁ、気に入ってもらえて心から嬉しいよ。糖分控え目、味も色々調整したオリジナルだからネ。」
「ちょっと引っかかるわね…でも、ありがとう、こなた。」
「愛しい嫁のためだもん、当たり前だよ。それじゃ、今度はかがみ・を食べる番だね♪」
「わ、私?!」
思わずビクッと擬音が似合うような反応をしてしまい、こなたも何事かとこちらを見てる。

(ええぇ!?!?さ、さっきのOKしたから?!で、でも、いくらなんでも展開が速すぎよ!
バレンタイン効果?知らないわよそんなの!い、嫌じゃないけど…心の準備とか…色々時間がまだ…!)
「かがみどうしたの?この流れからしたらフツーじゃん。そんなに驚かなくてもいいんじゃない?」
「ふ、普通?!あ、いや、ま、まだ心の準備が!!つ、つかさだって戻ってくるかもしれないし!!」
「別に戻ってきたって問題ないじゃん?それとも他の人がいるとやっぱり素直になれないとか?
かがみんもついにツンデレを自覚し始めたのかな、かな?」
「いや、問題大有りでしょ!そ、そんなのつかさに見られたら…」
「…?かがみ、なにか勘違いしてない?チョコを食べようって話をしてるんだヨ?」
「えっ?!あ、ああ、そうよね、なんでもないわ。」
(もしかして、さっきのは聞き間違い?そうだとしら恥ずかしすぎる…こなたの顔がまともに見れないわ…)
「でも、勘違いするような話をしたっけな??確かあの時は…愛しい嫁の…ブツブツ。」
真剣な顔でさっきのフレーズを思い出しているらしい。そ、そんなに真剣にならなくていいから!
むしろ思い出さないで居てくれた方が、私のためだから!私のためを思って、ね?


82 名前:『メルトダウン』 7 :2008/02/15(金) 02:38:59 ID:5dpB0GHt
「い、いいじゃないのよ、その話はもう。私のチョコを食べる番なんでしょ?」
「…!ああ、そうかぁ〜」
再度ニヤニヤ顔になったこなた。あぁ、嫌な予感がするというか、もはや確信かしら。
私の必死かつ切実な願いは通じず、このあとの言葉により無残に散ることとなった。
「な、何よ。」
「さっき私が〈かがみのを食べる番〉ってやつを聞き間違えて、私がかがみを食べると思ったんでしょ?
もう、かがみはエッチなんだから〜♪」
「うっ…ち、ちがっ」
「何がどう違うのかなあ?ねぇ?」
「うぅ、うるさい。と、溶けないうちにチョコ食べなさいよ!せっかく作ったんだから。」
「…それも、そだね。んじゃ、かがみよろしく〜」
今度は冷静に考えて、どうすればいいかを判断する。これ以上弄られるネタを提供したら、私が持たない。
受験後ならいいかなぁ?なんて悠長に考えている自分も中にはいたが、それはまたいつか脳内会議しよう。
「は、はい、あ〜ん…」
「あ〜ん♪…パクッ」
「っ?!?!」
「かがみもちょっとだけ食べちゃった♪あはっ」
私が差し出した軽く指をくわえられただけなのだけど、それがいかほどの破壊力を誇るものか分かるでしょ?
(お、お、おおおおお落ち着け、私!ゆ、指を咥えられただけよ!そう、咥えられた…だ…ふおおお!!)
「顔の沸騰具合、過去最大だね〜。初々しくて、可愛いなぁ、もう♪」
「…っ!ち、ち、ちち、チョコの味はどうだったのよ!」
「もちろん、最高においしかったよ♪随分腕を上げたんじゃないかな?」
「ほ、本当?」
「クリスマスのやつよりは美味しくなってるよ。ほら…」
私の口に入れてくれるもんだと思って待っていたら、自分の口に入れ…!!
「ん〜っ!!(く、口移し?!?!)」
「ありがと、かがみ。来年も期待してるヨ。ご馳走様でした…かがみも美味しかったよ♪」
ボンッ!!…プシュー………。柊かがみ、オーバーヒートにより離脱。

「あちゃー、ちょっとかがみにはまだこのシチュは刺激が強かったかな?」
ドタドタドタ、ガチャッ!
「ごめーん、牛乳なくってコンビニまで買いに行ってたら遅くなっちゃったよ〜…お姉ちゃんどうしたの?」
「いやぁ、ちょっと弄りすぎちゃったかなぁ?あははっ。」
「顔真っ赤だよ?熱とかじゃなくって?」
「さすがつかさ、そっちの発想か。いや、そうじゃなくってね、実は…」
「言うなーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!」
私の声が家中にこだました。

☆★☆


83 名前:『メルトダウン』 8 :2008/02/15(金) 02:39:40 ID:5dpB0GHt
つかさが戻り、私が復活したところでつかさにもチョコを渡し、つかさも私に用意してくれていた。
といってもつかさは、調理師免許用の専門学校にすでに合格しているから、暇なんだけどね。
こなたとつかさもお互いにチョコレートの交換を終えて、皆で遅めのおやつとなった。
つかさのチョコは相変わらず手が込んでいて、私にもこなたにも大きなハートのものだった。
前にこなたが、義理でも渡したら本命と勘違いされると言っていたけど、それを再認識するわね。

「ふぅ、美味しかった。さすがつかさ、中々やるね。」
「そりゃ、専門学校に通うことになったんだから、当たり前でしょ。腕前は文句なしよ。」
「て、照れるよ、お姉ちゃん…」
「まぁ、普通の受験だったらつかさには辛かったかもネ。」
「な、なに〜!」
「否定は出来ないけど、それはちょっと酷いかも…」
「お、お姉ちゃんまで…」
ごめん、つかさ。私でもそれはフォローしづらいわ。こなたも人のことは言えない立場だけどね。って…
「そういえば、あんたはどこ受けるのよ?まさか大学には行かないとか言い出さないでしょうね?」
「うん、行かないよ。」
「ちょ、おまっ!大学行かないでどうするつもりよ!」
思わぬ告白につい大声になってしまう。
大学に行かないって、こいつ本当に自宅警備員、またの名をニートになるつもりなんだろうか?

そう思って、真意を問いただそうと意気込んだところで、
「いやだなぁ、冗談だよ冗談。」
「じ、冗談かぁ、そうだよね〜。びっくりしたよ、こなちゃん。」
「はぁ…ビックリさせんじゃないわよ。どうするか真剣に考えちゃったじゃない。」
「なにを言っても私の心配をしてくれるかがみ萌え〜♪」
「し、心配ぐらいしたっていいじゃない!それで、結局どこに行くつもりなのよ?」
「う〜ん…ひ・み・つ♪ってことで。」
「ぶっ」
こなたの似合わない台詞に思わず吹き出してしまったが、これはこれでこなたらしくないけど、可愛らしい。
でも、今はそこに気を取られてはいけない。私が言えたことじゃないけど。
「秘密って、どういうことよ?隠し事は…」
「大丈夫、ちゃんと教えるからさ。ただ、今はってことだよヨ。3月になったら教えるから。」
「まぁ、合格したらの話になるんでしょうね。」
「む〜、ちゃんと合格するもん。おとーさんとまた賭けもしてるしね。」
この陵桜にも合格したのも、父親との賭け事に勝つためという不順極まりない理由だったからね。
でも、そのおかげで私はこなたに出会えたんだから、どうあれ感謝しないとね。
「こなちゃん、今度はなにを賭けたの?WiiやPS3とか?」
「いや、Wiiはもう既に購入済みだよつかさ。PS3もバイトでどうにかなるしね。」
「じゃあ、新しいパソコンとか?」
「そんなのよりよっぽど私にとって大きなものなのだよ♪まぁ、それもその時教えるよ。」
こなたの趣味に合いそうで、高額なものか何か珍しいものと言われても今の以外あまり思いつかない。
何か限定者のフィギュアとかだろうか?でも、あの言い方だと物じゃないのかな?う〜ん…まぁ、いいか。
「…ふ〜ん。でも、その代わり3月に入ったら絶対教えないさいよ?」
「合格発表が終わった時にでも教える、それは約束するよ、かがみん。もちろんつかさにも言うよ。」
「わ〜、楽しみだね、お姉ちゃん!」
果たしてそれは楽しいことなのかは分からないが、気になるというのは認めよう。


84 名前:『メルトダウン』 9 :2008/02/15(金) 02:40:06 ID:5dpB0GHt
それより、何故行きたい大学を隠す必要があるのかに対して疑問が残るわけだ。
あまりにも低レベルだから?でも、あいつならそんなことは気にしないはずだと思う。
逆に実は相当難しいところで、逆に恥ずかしいとか?…なくはないけど、隠すことはないわね。
ここから遠くて、私にそうそう会えなくなる?それはあるかもしれないけど…あまり考えたくない。
一番ありそうなのが最悪のパターンってのが気になって、私は一応聞いてみた。
「こなた、一つだけ答えて。」
「ん、怖い顔してどったの?」
「その希望してる大学って、私が…いつでも会える場所にあるの?他の地方とかじゃないわよね?」
「むふっ、かがみはその心配してたのか〜。それならご安心あれ、かがみと近くに居る事が最優先だからネ♪」
「じゃ、じゃあ!」
「かがみの家、というかここと、かがみの志望大学の近くどっちかだヨ。」
「良かった、ひとまず安心だわ。」
最悪のパターンでない上に、こなたがそこまで気を使ってくれたのが何より嬉しかった。
でも、気になる点はもう一つある、というより、いま浮かんだ。
「…ここまで素直なかがみんって、何か違和感あるなぁ。口調だけは相変わらずツンデレだけど。」
「ちょ、それどういう意味よ!…まぁ、それは置いておいて、近くの大学を優先してくれたのはいいんだけど、その条件に縛られて自分のやりたいことは制限してないわよね?こなたを縛ってるようなら、嫌だから…。」
「大丈夫だよ、かがみん。ちゃんと自分のやりたいことはやるようにしてるからさ。」
「そう?ほんとに?…ならいいんだけどね。」
「もう、そんなに心配しなくていいって。気軽に生きようよ、かがみん♪」
「あんたが軽すぎるから心配になるんでしょ?!二人して突っ走ったら誰が止めるのよ?」
「まぁ、それもそうだね〜。でも、二人で突っ走る愛の道は誰にも止められないよ、ね?かがみん♪」
〈ね?〉のあたりで私の首に腕をまわして抱きついてきた。
「ちょ、ちょっと。恥ずかしい台詞禁止って言ったでしょ、もう…。」

1ヶ月強の時間が経っても、不意に抱きつかれるのには未だに恥ずかしい。
こなたにキスするのには慣れたんじゃないかと言われたけど、内心はもちろん活火山状態だ。
正月も徹夜で若干ハイになってたから、寝起きにキスなんてしてたけど、今思い出しても…
「…どんだけ〜」
(そうそう、どんだけ〜…って!)
「こ、こなた!つかさが見てるから、離れなさいって!」
「周りの視線は気にしないって言ったじゃーん、かがみぃ。」
「屁理屈はいいから、離れろぉ!!」
半ば強引に引き離されたこなたはもちろん、空気化しかけていたつかさもどこか不満そうだ。
その後、こなたの機嫌をとりつつ、つかさにも話題を振りながら過ごすという何とも疲れる時間になった。
少なくても、私にとっては…やれやれ。

☆★☆


85 名前:『メルトダウン』 10 :2008/02/15(金) 03:00:24 ID:5dpB0GHt
その後も、臭いものや机に書いてある落書きのユニークさ、物価高騰によるお菓子の値段上昇などについて話した。こなたがネタに走り、つかさがボケて、私が突っ込むか弄られるいつもの感じだった。
4人で過ごしてきた高校3年間、こういう空気の中でずっと過ごしてきたからか、どこよりも心地よい。
弄られたり、気苦労があったりしても、息抜きとして最高のものとなった。みゆきがいないのが残念だけどね。

「つかさー、ちょっと来て手伝ってー!」
下から突然いのり姉さんの声がする。時間を見ると6時前、おそらく夕飯の手伝いで呼んだのだろう。
…悔しいけど、料理の手伝いで私が呼ばれたことは中学に入ってから一度もない。せいぜい皿洗いだ。
「すぐ行くから、ちょっと待ってー!…ごめん、ちょっと行ってくるね。」
「いってら〜(いってらっしゃい)」
つかさはすぐに立ち上がって降りていった。
「もうこんな時間かぁ、私もそろそろ帰らないとね。」
「そうね、おじさんも心配するだろうし。」
「かがみも、そろそろ『おじさん』じゃなくて、『おとーさん』って呼んでみたら?絶対喜ぶと思うよ♪」
「な、なななに馬鹿なこと言ってんのよ!出来るわけないでしょ、そんなこと!」
「うぶで余計な事ばかり考えては、顔を赤くするかがみ萌え〜」
「うぅ、うるさい!」
「その反応!最高だよ〜、やっぱ可愛いねぇ〜♪」
さっき突き放したのを根に持ってるのか、執拗に弄り続けてくるこなたと反撃が出来ない私。
擦り寄ったり、上目遣いで見上げてきたり、後ろから抱き付いてきたり、やられ放題だ。
私も少なからず抵抗してみるも、こなたには逆効果なのか、私が恥ずかしいだけで終わる。
この小動物みたいなこなたの連続攻撃に私の『理性』という精神はボロボロになりつつある。
ひたすら顔を赤くしてる私にこなたの行動はエスカレートし、ついには…
「ひゃうっ!…こ、こなたぁ!!」
「おぉ、予想以上の反応だね。」
「いい、いきなり、うなじを舐めないでよ!」
「じゃあ、いきなりじゃなきゃいいの?」
「そ、そういう意味じゃないわよ。私にも理性ってのがあるんだから…その…ほどほどにしなさいよね…。」
「かがみん、それって…「みんみんみらくる、みーくるんるん〜」」

突如、恐ろしく音程を外した声と共に、音楽が流れ始めた。これは確か…こなたの携帯だ。
「ごめん、かがみちょっと待っててね。
〈もしもし、なーにおとーさん?…うん、まだかがみんちだよ。…えっ?ああ、そうだごめん!
今からすぐ帰るから、下準備だけ済ませてて!…分かったよ、だから悪かったって。…うん、じゃあ。〉ピッ
かがみ、ごめん!今日夕飯の当番だったのすっかり忘れてたよ!!今から帰って作らないと…。」
「いいのよ、そんなの。また受験後にいつでも来てよ。今度はそっちにいくかもしれないし、遊びに行ってもいいしね。二人切りもいいけど、みゆきとつかさを呼んでもいいしね。もちろんゆたかちゃんとかも。」
「そだネ、何か考えておいてよ。私も私なりに考えておくからさ。んじゃ!」
「あ、待ってよ。玄関までは送るから。」
「夫を送るのが嫁の仕事だしね〜♪」
「それは朝の話でしょ?夜の場合は、嫁を見送る夫でしょ。ほらいったいった。」
「えぇ、それこそ屁理t…って、うわ押さないでよ、危ないって!」

こなたの反論を無視し、玄関にたどり着く。
「それじゃあ、気をつけて帰りなさいよ。夜道は危ないんだし。」
「格闘技やってたから平気だよ〜。万が一があっても、かがみが助けてくれるだろうしネ。」
「…万が一、何かあったらな。」
「んじゃ、またね〜、かがみん。今度は〈かがみを〉食べに来るから、覚悟しといてよ♪」
満面の笑みを浮かべて最後に言った一言は、本気なのか冗談なのか、期待と不安を抱きつつ、
私はつかさに揺すられて正気に戻るまで、呆然と玄関前で立ち尽くしていた。

---続く?


86 名前:9-310 :2008/02/15(金) 03:04:18 ID:5dpB0GHt
以上10レスです。

続く?というのは、時系列的なつながりであって、バレンタインはこれで完結です。
次回は2月下旬になると思います…希望者が居ればですが^^;

先ほど書いたように、スランプだったりするので、ミスがあれば指摘してください。
ただ、もしかしたら数え切れないほど出るかもしれないです…。
もちろん、話自体の感想もよければお願いします。

87 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 04:47:06 ID:eFrZxSDB
>>25
ぐぁぁ!!
あまりの甘さに吐血した!!
GJすぎる!!!

>>61
つかさ指令…仕込みすぎだよwww
だがGJ!やっぱり今日は甘すぎる…全身溶けそうだ

>>62
あーもう、あー!甘いー!!

>>72
見てるほうがやきもきしてしまう・・・こりゃみゆきさんも苦労するね。
だがそれがいい。GJ!

88 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 10:19:50 ID:cnKjwqCY
>>80
もうとらに委託されてるぜ

89 名前:7-438 :2008/02/15(金) 12:41:03 ID:u6JRimFd
>>86
GJ!!続き、是非とも頑張ってください(≡ω≡.)b
見た所、特にスランプといった印象を受けませんでしたが、
書き手が感じるジレンマですかね…よくわかります。
メルトダウンと聞いて、とあるゲームのスキルが思い浮かんだ私は、違う意味で末期でした。

自分もバレンタインネタを、と思ったんですが、なーんもネタが
振ってこなかったんで前スレ>>593の4コマの続きかきますた。

【へたれ4コマ-やふぁこな】
ttp://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04362.jpg


コマによって線の太さが違うのは気にしたら負けです…。
補足としてこなたの格好は、某ネトゲのBOSSの格好で、前スレ>>597さんが
はっつけてくれたURLをみていただければ、どっと絵が見れます。(´・ω・`)
当初はパンツ穿かせてたんですけど、かがみの要望により脱がせてみました。
にしても、4コマむずかしー!w


90 名前:7-438 :2008/02/15(金) 12:54:20 ID:tJeO1yFf
うお、4コマ目、日本語間違えてるorz

かがみ側吹き出し外の文字は
『我慢は近いわ』→『限界は近いわ』で脳内変換よろ!

91 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 13:51:45 ID:SHUnhT/N
投下作品が多くてGJが追いつかないが、とにかくGJ!

92 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 15:11:39 ID:maeIg0yi
>>89 かがみが既に危険な状態だ!GJ!
ところで同人誌の『大好きだよっ』っていうのはこなかが本ですか?分かる方おられたらお願いします。

93 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 15:56:37 ID:SHUnhT/N
>>92
かがみが中心に話が進む、友情メインのこなかが本。


そして今日もまたお絵かき掲示板で事件発生。
昨日の祭りと相まって、何かもう頭の中がこなかがで飽和してしまうぜ。

94 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 16:15:40 ID:1efFYFB/
>>92
ニヤニヤというよりはほんわかとする>93氏の言われた様な内容です。
柊家のあの方が素晴らしい立ち回りをされますw

95 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 17:05:32 ID:tBC7VW99
>>86
あああ、かがみメルトダウンしてるw
GJですw 面白かったですよ? ホントにスランプなんですか?

>>89
ネトゲのことはよくわからないのですが、かがみが危険な状態なのはよく分かりますw GJ !
4コマ漫画増えてきて幸せです

96 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 17:19:26 ID:2E4OxmV1
「ああぁぁっ!こなた、うれしいっ!!私、私のチョコを受け止めてくれるのねっ!
はああっ!分かったわっ、出すから、もう、もう、全部こなたに受け止めてもらうからぁっ!!
ね、見てね、ずっと見ててね!
私がたくさんたくさんひり出しちゃうところ見てっっ!
私のウンチの匂い、オナラの匂いたくさん嗅いでえぇっーーーっ!
ここ一週間カカオ豆ばかり食べてたからチョコの味がするはずよ!
お口いっぱい、お腹いっぱいチョコたくさん食べてえぇぇーーーーーっっ!!」

ビビバブビビビーーーーーーッッ!!ブブブゥゥッ!!
ぬりゅっ!みぢみぢみぢみぢみぢみぢみぢっっ!!ビブブッ!ブリブリブリブブブッ!!
ぬちぬちぬちにちゃっ!にゅるうううっ!!ブリブブビブババババッッ!!
ぶぶぶうううっ!ぶぴいいいっ!ブッ、ブッ、ブッ、ブブウウウウウッッ!!

かがみの肛門から信じられないほど大量の大便がひり出された。その量も臭いも凄まじく、かがみ自身も今まで経験したことの無いほどのものだった。
そしてそれをすべて愛するこなたの顔を便器にして排泄しているという事実がかがみの官能を暴走させていた。

「ふごごっ!!おごおおっ!うぶうううっ!むううっ、むはああっ!おぎょっぉぉっ!
げはっ!おむむむぅ・・・げほおおっ!ごほっ、げほっ!おごぐおっ、おむぅぅ・・・・っ!!」

その大量の大便は当然こなたの口内に収まる筈も無くほとんどが顔面を汚した後すっかりぬるくなった湯船の中に落ちていく。
先ほどのこなたの大便とかがみの大便とが混ざり合った湯は奇妙な生暖かさを2人の肌に感じさせていた。

97 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 17:19:51 ID:2E4OxmV1
「おおおぁぁぁーーーーーっ!!こなた!!
私のウンコッ、ウンコッ、汚いウンコ見てぇぇっ!!すごいのおおっ!
ウンコでこんなにいい気もちになったの初めてよぉっ!もっと、もっとしたい、ウンコしたいぃ!!
こなたのウンチ食べて、私ウンチ大好きになっちゃったのぉっ!ねえ、これから、これから毎日私にこなたのウンチ食べさせてええっ!
私、こなたのウンチたくさん食べて、もっと、もっとたくさんウンコするからあっ、こなたの前でたくさん、たくさんウンコしたいのぉっ、好きいっ!こなた愛してるわぁっ!!
もう、もう、絶対こなたのことはなさないからっ!!あああーーーーーっ!
イク、イク、こなたっ!私ウンコしながらイッちゃうよぉっ!!私、私、あひいいぃぃーーーーーーーっ!!」

ビチビチビチビチビブビイイイィーーーッッ!!ブババッ!ブジャアッ!ブピピッ!
ぬりぬりぬりむりむりりりっ!!ぼちゃぼとぼとっ!ブビブビッ!ずるずるずるるるるうぅぅーーーーっっ!!
ブッボオオオッ!!

「あうあぁぁーーーーっ!か、かがみぃ・・・・んっ!!かがみの・・おごっ!
んぶうっ!ウンチ、すごいよぉぉ!はああっ!熱いいっ!かがみのウンコ、ウンコが熱いいっ!!
ウンコしてるかがみも可愛いよ……。
好きだよ、かがみのチョコ、大好きだよおおっ!!うああっ!はああーーーーっ!!」

2人の絶叫とかがみの水っぽい屁の音がバスルームに響き渡る。
禁断の快楽に絶頂を迎えた2人は糞だらけの湯船に抱き合ったまま肩までつかり、身体中に互いのチョコを塗り付け合った。

98 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 18:36:37 ID:cv7e5U92
>>62
やべー、もうニヤニヤが止まらない。
めっちゃ幸せそう。

99 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 18:48:24 ID:zQfrIf9P
>>93 >>94 ありがとうございます!安いし買ってみよう。

100 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 20:09:38 ID:tBC7VW99
>>62
絵柄が「蒼☆菫」描いた人と似ているような・・・
ご本人・・・なわけないか・・・・

101 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 20:24:00 ID:XROBoN/s
何この超絶良スレ

102 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 20:31:12 ID:ngYqpQI6
>>100
これ言っていいのかな・・?UR(ry

103 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 20:54:40 ID:6pmokqkm
かがみぼっちスレ8-713より転載
ttp://rainbow.sakuratan.com/data/img/rainbow68959.jpg

104 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 20:59:46 ID:6pmokqkm
説明し忘れたけど、
>>103はぼっちシーン無しのこなかが漫画(エロ含)

105 名前:4-465 :2008/02/15(金) 21:57:42 ID:OroxlIi7
もう書き込めるかな……(´・ω・`)
今朝本スレに書き込み出来なかったので避難所に投下してます。

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6076/1199803893/162

と言ってもバレンタインSSでなく、いつもの小ネタですが……。

ちなみに今日は続き作れそうも無いです。
飲み会の後で指が震えてる……orz

106 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 22:10:23 ID:tBC7VW99
>>101
初めての方ですか? いらっしゃいませ
ここは、こなたとかがみはデキているという思い込みと妄想を爆発させるスレです
ここへ来られたのも何かの縁。もしこなかがに関心がおありでしたら私達の仲間になりませんか?

>>105
30分でよく思いつくわ〜w 

107 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 22:15:50 ID:4rarOObH
>>101
よこそ〜!

某2525にあの神の新作がwww

108 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 22:16:34 ID:9TpTCiWb
百合尽しか

109 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/15(金) 22:42:49 ID:u4kgGMl1
ついにゲーム版の声を使い始めたかw


110 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 00:24:45 ID:p+FfIKvk
さすがに今日はまたーりだな。
保管庫管理人体調崩したらしい、早く良くなれよ。

111 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 01:00:38 ID:69AprQDS
>>110
たまには静かな時があってもいいじゃないか。
これ以上投下されたら血が足りなくなるからしっかり補給しとかないとな。

112 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 01:03:29 ID:Fow/41yu
チョコも食ってないのに、ここ二日間で
ドクター高松並みに鼻血出しまくったからな。

113 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 01:06:03 ID:2KkmULKJ
去年の9月からこなかが同人誌を集め始めて、気が付いたら40冊も持ってた…
今まで同人誌なんて年間4、5冊程度しか買わなかったのに…

114 名前:6-774 :2008/02/16(土) 01:06:14 ID:h0gCR3By
保管庫の方体調を崩されたのですね。
お大事になさってください。

さてはて、先日はバレンタインデー、祭りで盛り上がりましたね。
皆さん、萌え上がってたようで何よりです。

ホント何回も言います。皆様GJ!!

さて、とは言え最近は私もROM専に成りつつあり、また、スレ自体の加速も落ちたかな、と思います。
まぁ、原作は百合では無いですし、ちと厳しい感はあるのでしょうかね。
ssや絵、同人誌の話題なんかも勿論、見ていて楽しいですし、萌えます。
なので、ちと最近の加速減少は憂慮すべき事態かな、と思いまして。ニコさん見れないので、>>107さんの情報がどれだけ広がるか分かりませんが。

何とか盛り上げようとssを考えたりもしていますが、ここはss板ではないという事を考えるとそうそう上げれませんしね。
アレだけ上げた奴が何を言うかと、お叱りを受けそうですが……

なので、兎に角、話題ですね。
さて、どうしようか。
こなかが、かがこな……半公式的には結婚までしてる彼女達。
兎に角、何時結婚したか、とかはss等で補完できてしまいますからね。

じゃあ、ssからネタ持って来て、こなたとかがみはいつ出会ったのか、なんて如何でしょ?
つかさが橋渡しをしたことは確かなようですが、具体的に何をした?
或いはつかさが策士だったのか……直感で2人はくっつく、将来姉が一人増えると見抜いたのかw
どんなシチュだったら、萌えます?

私的には、宿題絡み、から始まったとは思いますが。さて、どう恋心になったのかな?
皆様、どう思いますでしょうか?妄想、広げてみませんか?
鼻血が出ても大丈夫。萌えからエネルギーさ!

荒れそうだったらスルーで。

115 名前:9-176 :2008/02/16(土) 01:33:41 ID:hkytWtqC
では、ここらで微妙な小ネタを投下。
2レス

116 名前:1/2 :2008/02/16(土) 01:34:27 ID:hkytWtqC
「大体あんたはね」
「なにさかがみだって」
「だからあれは」
「ツンデレ」
「違う!」
「2人ともやめて〜!」

駅前。
お姉ちゃんとこなちゃんがケンカしてます。
私、涙目です。



『柊つかさの憤慨』



「せっせせせっかく3人でお出かけなんだから、仲良くしようよ〜」
「…そうね。せっかくだし、2人で行こっかつかさ」
「むぅっ」
「お姉ちゃ〜ん!」

ケンカの発端は、こなちゃんが待ち合わせに遅れたこと。
それはいつものことなんだけど…。

「もう…楽しみにしてたのに……」

今日はお姉ちゃんが特別見たいって言ってた映画だから、余計なのかも。
開演前から人がたくさん並んでいた。

「あ〜あ。誰かさんが遅刻しなかったらすぐ入れたのに」
「…なにさ、映画なんて普段あんま見ないくせに」
「ふ、2人とも…」

結局映画が始まっても、2人はケンカしっ放しだった。
お姉ちゃんはギッとした目つきでスクリーンを睨んで、
こなちゃんは…開いてるのかよく分からない目で黙々とポップコーンを食べていた。

その2人に挟まれた私は…ひたすら変な汗をかいていた。

「でね、ほら…あの人、なんてったっけ。まぁいいわ、あのシーンやばくなかった?」
「う、うん。くさかったねー」

切らすことなく映画の話を振るお姉ちゃんと、とりあえず相槌を打つ私。
その後ろには、むすっとしたこなちゃん。

「お、お姉ちゃん!この後どこ行く?」
「ん?そうねー、またケーキバイキングでも行くか?」
「あ、それいいねー。ね、こなちゃん?」
「……また太るよ」

………。

寒いよぉ〜、助けてゆきちゃーん。

(うふふ。私をはぶった罰ですよ♪)←天の声

117 名前:2/2 :2008/02/16(土) 01:35:10 ID:hkytWtqC
「…そうだ、つかさ。
 あんたこの前エプロン欲しいとか言ってなかった?新しいの」
「あ、うん」
「あんなやつほっといて、買い物にでも行きましょう」
「………」
「ま、待ってよお姉ちゃん!そんなのいつでも行けるんだし…」
「いいよ、2人で行ってくればー」

こなちゃんが後ろを向いて歩き出す。
あ…ま、まずい!ここは私が何とかしなくっちゃ!!

「おね」
「なによ」

ほへ?

こなちゃんと私は一斉に振り向く。

「私だって…私だって……楽しみにしてたのに!!」

お姉ちゃんが走り出す。
気のせいなんかじゃなく、その目は潤んでた。

…どうしよう?

 →お姉ちゃんを追いかける(つかかがルート)
  こなちゃんに追いかけさせる(こなかがルート)

えーと…ど・ち・ら・に・し・よ……って、そんなことしてる場合じゃないよ!

「こなちゃん!!」
「は、はい!?」
「お姉ちゃん、どうして映画に誘ったと思う?」
「み、見たかったからでしょ?」
「それだけじゃないの!!」

そう、お姉ちゃんは…こなちゃんのことが………。

「お姉ちゃんね、この日のためにいっぱい準備したんだよ?
 何時が1番人空いてるとか、どこで待ち合わせするとか考えたり…」
「………」
「新しい服も買って、美容院にも行って、出かける前には何時間も化粧して身だしなみチェックして」
「なんでそこまで…」
「全部こなちゃんのためだよ!!」
「へ?」
「…今日ね、お姉ちゃん、こなちゃんに告白するつもりだったの」
「えぇ!?」
「私がついてきたのは、心細いって言われたからなの。
 本当は、後で2人っきりにするつもりだったんだ」
「か、かがみが…わたしのことを?……本当に?」
「………追って」
「うぇ??」
「今すぐお姉ちゃんを抱きしめて『I Love You』って囁いてくるの!!」
「は、はい〜〜〜!!!」

118 名前:9-176 :2008/02/16(土) 01:36:06 ID:hkytWtqC
こなちゃんは一目散に駆けて行った。
ふふ♪なんかドラマみたい。
ごめんね、お姉ちゃん。
6割くらいは合ってるんだし、許してくれるよね?

私のモットーは、結果オーライ♪

以上、つかさでした。



…いたっ!え?なに?
あ…ご、ごめんゆきちゃ…別に出番取るつもりじゃ……あいたっ!





以上です。微妙にオーバーorz
参謀長みゆきとその弟子。
つかさ視点の練習とテスト勉強の息抜きを兼ねて
お目汚しすいませんorz

>>114
「柊さ〜ん。この前は宿題ありがとー」
「あ、ううん。気にしないで」
「――その読んでる本って…ハルヒ?」
「!!これ知ってるの?」
「うん。アニメだけど」
「へ、へぇーそうなんだ。じゃあさ、今度原作読んでみない?」
「あーうん、そうだねぇ。(オタクの素質あり、と♪)」

かがみはラノベ好きだから、そっち方面でも結びついた?と勝手な予想…
柊さんからかがみに呼び方変わるシーン見たかった…。

119 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 01:54:10 ID:WPl44X3f
>>118
追いついたこなたとかがみのちぐはぐなやり取りが容易に想像できますね
これがきっかけで本当に告白することに…色々妄想が絶えません

120 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 01:55:10 ID:C7HQ54PC
>>118 つかさいい味だすな〜。今度使ってみようかな・・・
>>114 中学時代に実は一回会ったことがある、とか。
たとえば
・かがみが(何故か)アキバで迷子になった。
・お腹がすいたので適当な店に入って食事。
・明らかにアレな人にからまれる。
・困っているところを同じ店のなかにいたこなたに助けられる ※フラグ立ちました
(こなたが「待ってたよ〜。ほらこっちこっち。」みたいに適当なことを言って友達のふりしてかがみから男を遠ざけてみたり。)
・無事に二人でお店から脱出。しばらく話をしたりしてからお別れ。
・二年後、つかさにお互いを紹介されて『ああ〜〜!あの時の!!』ってなる。


という設定を大真面目に考えている俺は頭大丈夫なのだろうか


121 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 02:05:21 ID:9v6djq9w
> という設定を大真面目に考えている俺は頭大丈夫なのだろうか

それでSS書いちゃいなよ。その方がみんな喜ぶんだってヴァ!

122 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 02:14:15 ID:cc+mj6i8
なぁ、前スレちゃんと埋めないか?
流石に二日も埋まらずに平行しちゃってるのは・・・。
あくまで新スレは長編投下やイベント時の投下ラッシュに備えてのものであって、
短い小ネタや雑談は前スレの余った分でやればいいと思う。
ただでさえ圧縮率の高いアニキャラ個別板にスレ立てさせてもらってるんだから
終わったスレは早めに埋めて落とす、っていう配慮はあった方がいいんじゃないの。

123 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 02:17:57 ID:yels9K9a
3レス以内に終わりそうな小ネタは前スレで

124 名前:9-310 :2008/02/16(土) 03:27:06 ID:tSABBRwn
>>89
感想・応援をありがとうございます。
スランプは、ひよりの絵のように、SSも書いてる本人にしか分からない感じでしょうか?
ただ、1月の中旬から2月上旬が酷くて、ほとんどかけませんでしたから…。
今は少し脱してます。

それと漫画もこなた・かがみ共に可愛いですねw今後がとても楽しみです!
まさしく理性クラッシャーの塊であるやふぁこなに、かがみがどう襲うのかw
脳内シミュレーションもスタートする勢いですwとにかくGJです!

おかげさまで元気も出たので、次作も頑張りたいと思います。

>>95
面白いと言っていただき、ありがとうございます。
書いてる感覚ではスランプのような気がするんですよね。
ネタや、表現やらを使いまわすと自分でも飽きてしまうので、次のがぱっと浮かぶかが焦点ですね。
これを書くのにも1ヶ月近くかかってしまいましたし、そういう意味で、ですね。

2・3週間前と比べれば若干脱せたので、書き上げられたという感じです。

良ければ今後も読んでいただくと嬉しいです。

>>105
GJです!既にある曲から妄想したりすることはありますが、自作とは…しかも30分で思いつくのは驚きです。
小ネタも立派な創作物ですから!今後も期待してます。

>>118
おお策士つかさですか、いいですねwGJです!
本当のことをぶっちゃけちゃう、もしくはオーバーに伝えるあたりがつかさっぽいですねw
策士と言うよりかは、どちらかというとキューピッドの感じですね。

125 名前:8-616 :2008/02/16(土) 03:41:03 ID:gbYaPRgi
>>62
二人とも可愛すぎます!
すっごい好きな絵柄だ…。をこの二人はチョコも二人で半分こが当たり前だと思ってしまうw

>>63もとい10-45さん
そう言って頂けたなら良かったです。次からはもっと注意してレスを追っていきたいと思います。
そして作品の方読ませて頂きました!みゆきさんのナイスアドリブっぷりに完敗ですwきっと二人にとって忘れられない結婚式になったでしょう!GJでした><

>>72
いつまで経っても鈍感な二人が最高です!
第三者視点から書いてあるので、私達自らが彼女達の側にいて、その様子を見ているみたいで…より深く作品に入り込めるので素敵だと思います!

>>86
お互いのことを思いやる二人、素晴らしいですねー!スランプに入るとなかなか抜け出せなくもなりますが、私は貴方様の完全復活と作品の続きを期待していますね。

>>101
ようこそです。もしこのスレに興味がわいたなら、是非とも皆様と一緒にこなかがに萌えていきましょう!

>>118
つかさの頑張りに萌えました!やっぱり二人を見守る代表格はつかさと…天の声の主に限りますねw

>>122
確かにその通りですね。
前スレ埋め協力のため、何か小ネタでも考えて投下出来たらと思います。


最後に保管庫の方へ…体調不良とお聞きしましたが、無理なさらずゆっくりと療養して下さい><

126 名前:8-616 :2008/02/16(土) 03:46:57 ID:gbYaPRgi
ちゃんと書いたのに抜けてた…。

>>105
30分で一曲書けてしまうのは素晴らしい才能ですw
是非ともこの調子でこなかがワールドを広げて頂けたらと思います。

127 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 08:42:06 ID:kqH4MpyR
>>118
GJ!テストも頑張れ

そういやおやつ氏ってまだ代理だったんだな
もう2代目管理人でよくねと思うのは俺だけか?

128 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 10:09:14 ID:bafEQ3vo
某所の架空戦記、FF4やロマサガ3のも制作されてるんだな
こなかが分もちょっぴりあるぜ

129 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 11:12:09 ID:IKWoP7Xd
ちゅー☆チューかがみん委託ktkr

130 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 11:41:38 ID:4n4FvYwA
>>129
まじか!?100冊予約した!

131 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 12:37:30 ID:OCuU+7mK
ついさっき、他のこなかが本と一緒に注文したんだZE
冬の寒さなんか感じないくらい今から届くのがwktkだww

132 名前:12-926 :2008/02/16(土) 14:33:53 ID:+14yzW0a
前スレ埋まったー  >>760->>763 GJでしたー。

133 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 15:33:25 ID:EkjHodDK
>>127
俺もそう思う

134 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 16:29:58 ID:X3u8TGFj
前スレ>>745
> >>736
> 再うpキボン
えー!どんだけ〜 ふもっふ
ttp://www.imgup.org/iup558009.jpg


135 名前:9-176 :2008/02/16(土) 17:17:26 ID:hkytWtqC
>>122
すいませんorz
前スレまだうまってなかったんですね…気を付けます。
埋めてくれた方に感謝です。

コメント頂いた方、ありがとうございました!
いつもまとめてですいません…

136 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 17:44:04 ID:mp+ZcNcA
>>134
それ逆出来ないんだよね
こなたの顔面でかいw

137 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 18:31:39 ID:X3u8TGFj
>>136
そうそう
逆はフュージョンできない

138 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 21:10:44 ID:bBGAOc/0
■「ねんどろいど ぷち らき☆すたシーズン1」発売延期 のお知らせ

平素は弊社取り扱い商品をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。 すでに全国「サークルKサンクス」様にて先行発売されております
「ねんどろいど ぷち らき☆すたシーズン1」ですが、一般販売店様扱い分の発売開始日を2月19日からで予定しておりましたが、
製造上の都合により誠に勝手ながら一時出荷を見合わさせていただく事となりました。

心待ちにしていただいたお客様には大変ご迷惑をおかけいたします事を深くお詫び申し上げます。
(すでに発売されている「サークルKサンクス」様の販売分に関しては製品上に関してなんら問題はございません)

尚、今後の発売時期に関しましては、詳しい状況が判明次第早急にWEB上にて掲載させていただきます。今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます。

急遽の発売延期にて御迷惑をおかけしますこと、重ねてお詫び申し上げます。


あきら様金型修正キタ!?

139 名前:8-784 :2008/02/16(土) 21:15:22 ID:cioC2jiy
>>118
選択肢に吹きましたw GJです ! 続きは・・・あるんでしょうか?

>>134
前スレにあった、こなたとかがみの間に生まれた娘さんですね? w


それでは今夜の落書き行かせていただきます。その前に>>48 >>73さんありがとうございます !
「かがみのゴハンはマズイ」と言いながらモグモグ元気に食べるこなたですw ↓
http://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04407.gif

またこのパターンです
次回でバレンタイン・・・というよりご主人様とメイド編っぽいですが、一応終了です
ところで保存庫に昔の黒歴史が・・・(汗)

PS・・・管理人おやつ様、回復をお待ちしております

140 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 21:16:51 ID:bBGAOc/0
>>139
えぇ〜〜いい、かがみん自重しろ!!いや、しなくていい

141 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 21:18:47 ID:nQYXhAVr
ちゅー☆チューかがみん買ってきた
かがこなもいいなあ。ぎにゃー。

142 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 21:21:18 ID:iZp1hTeP
>>139
きっと目も当てられない状況に…いいぞもっと(ry


やっぱねんどろいどの一般店分は延期してたのかぁ・・・
近間のサンクスには置いてなかったし。
今度の休みにサークルKサンクス巡りするか。

143 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 21:28:24 ID:8SIW/Fv5
会社の近所にあるサンクスで買い占めてきたぜ>ねんど
部長に見つかったが「甥に頼まれて…」ってごまかしたから問題あんめえ

144 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 21:31:58 ID:nQYXhAVr
定時後に買う予定だった部長がっかりの図

145 名前:8-784 :2008/02/16(土) 22:29:17 ID:cioC2jiy
>>140
暴走機関車になってますねw

>>142
描けないですw


ねんどろいど買う人結構いるんですね
結構出来がいいみたいですし、少し気になりますね

146 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 23:17:46 ID:njGbAVeN
1000万台 ゲームギア PS3 
1100万台 ドリームキャスト
1400万台 ATARI VCS セガサターン
1700万台 (xbox360)
2000万台 (Wii)
2100万台 ゲームキューブ
2400万台 xbox
3300万台 ニンテンドー64  ←PSPはいまこの辺
3400万台 メガドライブ
4900万台 SFC
5600万台 FC   ←DSはこの辺
8000万台 GBA
10000万台 PS
12000万台 GB
13000万台 (PS2)

147 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/16(土) 23:26:05 ID:GD0VQ7cy
ゴバ−−−−−−−−( ゚∀゚)−−−−−−−−ク?!

148 名前:6-774 :2008/02/17(日) 00:17:17 ID:SsnpKs5E
むぅ、中々良い作品がまた投下されてるようで。
>>139さん
GJ!!止めない2人も2人ですがねwやっちゃう2人も2人とw

ねんどろいど、どうしましょうかね……金足りん。

と、ss投下良いですか?また、一時くらいまで様子見ますが。

149 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 00:42:57 ID:H56UWCW1
>>148
待ってます

150 名前:8-616 :2008/02/17(日) 00:54:47 ID:KzggioKp
>>139
ついにかがみが壊れたw
これは良い物が見れました、GJです。

>>148
待っていますね!


私ももう少しで完成しそうなので、夜が深くなった頃にひっそりと投下したいと思いますw

しかしねんどろいどの延期は残念だ…。BOX予約してるのにコンビニで買ってしまったwww

151 名前:6-774 :2008/02/17(日) 01:03:19 ID:SsnpKs5E
さて、ご許可をいただいたところで、ssの方行きたいと思います。

前に書いた1月○日シリーズ。その続編です(外伝より少し前の話)
何故、シリーズ枠を一回外したかは本編で語るので、ここでは割愛します。
まぁ、兎に角黒みゆきさん、彼女のスタンスを変えないように留意したつもりです。

3レス程でしょうか。

※留意点
・シリーズモノなので、序章。こなかがなのにこなかが出てきません。
・みゆきさん、もっと黒いです。

こんな所でしょうか。
では、いきます。

152 名前:6-774 :2008/02/17(日) 01:06:06 ID:SsnpKs5E
 
 さて、この物語の主人公、泉こなたと柊かがみが親友でありながら、性別を超えた両想いである事は、聡明なる読者様なら既にご周知のことだろう。
 で、このシリーズに関して、2人がその想いを自覚するまでに、親友である高良みゆきが色々工作したのは、まぁ、予備知識として知っていて頂ければいい。

 さて、ならば今回の話はその続きとなるわけだが、敢えてシリーズを区切ったのには訳がある。それは時間。2月入ったら卒業しちゃいますね?マズイんです。少なくともこの時点では。
 なので、読者の皆様方には、時間と言う概念を今シリーズのみ、消し去ってご覧になって欲しい。或いはループ時空と考えてくださっても結構。花火揚げようか?

 と、言うわけで、とある休日、場所は都内のある喫茶店。
 並んで席に腰掛ける5人組。みゆき、かがみの妹、柊つかさ。席を挟んだ向かいにこなたの従姉、小早川ゆたか。隣、みゆきのご近所岩崎みなみ。隣、眼鏡おでこの田村ひより。
 さて、主人公2人組不在のこの面子。実は、みゆきが召集をかけた。ある報告をする為に。
 それは、
「泉さんと、かがみさんは両想いです。親友ではなく、恋人として。但し、本人達には自覚がありません」
 と言うもの。
「ふ〜ん」
 つかさ。
「へぇ」
「……」
 みなゆた。
「マ、マジッスか!?リアル百合ッスか!!」
 ひより。
「……って言うか、皆反応薄すぎッス!もっとなんとも思わないの!?」
 あわあわと手を振り、首振り髪を振るひより。明らかに一人、浮いている。
「だって、お姉ちゃん達だし、ねぇ?」
 みなゆたに同意を求めるつかさ。頷く2人。
「うぅ……反応してしまうのがオタクの性ってことッスね」
 
 さて、一人落ち込んだところで、話を進めよう。みゆきはコホンと咳払いをして、
「お2人は以前から恋心を互いに抱いていたようです。ですが、それに本人達が気が付いていなかったようで……気付いていただくのに割と苦労しました」
 苦笑する。
「しかし、気付いただけではダメだった様です。今度は逆に、お互いがお互いの気持ちを気にして、告白まで辿りつけていないんですよ」
 両掌を上に向けて、やれやれ。
「でも、泉先輩なら、割とそういうことを受け入れそうッスけどね?」
 疑問を呈したのはひより。さっきどこかにぶつけたのか、赤くなったおでこを押さえている。
「泉さんはああ見えて常識的な方です。現実と趣味の境界はキチンとしているのでしょう。
 かがみさんの場合は……そうですね。私の見立てでは、暴走しないよう自分に抑制をかけているのでしょう。本能という名の猛犬を、理性という名の飼い主がしっかり見張ってる、そんな感じです」
「……成る程」
 と、みなみ。何が成る程なのか、かがみが暴走し易いということに納得がいったのか、それともこなたが意外な常識人ということにだろうか、それは本人のみぞ知る。
 
 さて、ここからが本題。この面子を集めた理由。
「実は、あの勉強合宿もお2人のために開いたものだったので、それに参加し、お2人のご家族であるつかささん、小早川さん。
 直接的な関係はありませんが、合宿参加をしたみなみさんにはこの事を知っておいて欲しかったのです」
 成る程、と今度はつかさが頷く。
「それでお姉ちゃん、あの合宿の後少し様子が変だったんだね。
 あのね、ちょっと前のことなんだけど、と前置きして、
「お姉ちゃんに宿題を見せて貰ったの、そしたら3問に1問は回答に‘こなた’って書いてあって……あぅぅ、宿題終わらないよぉ」
 自力でやれよ、と言うツッコミをする人間はここにはいない。
「大丈夫ですよ、つかささん。私が見せて差し上げますから」
「ありがとう、ゆきちゃん」
 だから自力でやれよと……いや、言うまい。
 
 で、それを聞いたゆたかが、
「私もね、毎朝の事なんだけど、こなたお姉ちゃんが鏡の前で30分くらいかな?‘かがみ、鏡、かがみ、鏡……’ってずっと言ってるの。
 本当はいつも私が、みなみちゃんにどんな顔でおはようって言ったらいいかなって練習用に使ってる鏡なのに、お姉ちゃんのせいで最近は全然出来ないよぉ」
 むぅ、と頬を膨らませる。それを見てみなみは、
「大丈夫、ゆたかなら、どんな顔をしても可愛いから」
「みなみちゃん……エヘヘ、ありがとう」
 ツッコミたい人はどうぞ。ついでに隣で悶えてる人間も何とかして欲しい。


153 名前:6-774 :2008/02/17(日) 01:07:11 ID:SsnpKs5E
「これは、かなり重症のようですね……」
 頬に手を当て、考え込む風情のみゆき。
 あれ?
「あ、あの〜、高良先輩?」
「はい、なんですか?」
「私だけ、何の関係も無いような気がするのは、気のせいッスかね……」
 そう、今のみゆき理論なら、ひよりは完全なる部外者だ。
 だが、ここまで話されたのは全て過去の話。今から重要なのは、未来のこと。
 
 いえ、とみゆきは首を振ってから、
「田村さん、実はあなたが一番重要なんですよ」
「へ?」
「失礼かとは思いましたが、あなたについては色々調べさせてもらいました。著書も一般向けから成年指定まで」
「う、ど、どうもッス……」
「いや、どうして中々リアルな描写で。特にあの、南が豊を――「わー!わー!」
 みゆきの言葉を遮るひより、この慌てよう、さて、何ででしょうね?
「まぁ、つまり。保証します、あなたは特別何の力も持たない普通のオタクです」
 さて、これは喜ぶべき?悲しむべき?さあ、ひよりの気持ちになって考えよう。
「そこで、泉さんと同じ健全なるオタクである田村さんにお願いがあるのです」
「……あの、オタクオタクって連呼、やめていただけます……」
 これは失礼、と形ばかりの笑顔で謝罪のみゆき。とりあえず、もう一回。
「泉さんと同じ健全なるオタクである田村さん、あなたなら、何か考えがあるんじゃないんですか?泉さん、かがみさん、お2人をくっつける方法」

 ニコッとした笑顔が恐ろしい。ここで何か案を捻り出さないとマズイ。ひよりの直感が告げる、拒否ったらさっきの南豊の話の続きを感情込めて朗読される。
 じゃあ、
「お、お2人に、直接両想いですって言うのは……」
「却下です」
「何で?ゆきちゃん」
 頭に?マークを3個程乗せたつかさが問うと、ひよりに向けるのとは明らかに種類が違う、女神が小さな一輪の花を見つけたらこのように微笑むのではないか、という笑顔で、
「いいですか、つかささん。確かにお2人に両想いを告げることは簡単です。くっつくでしょう。でも、それでは良くないのです。
 人に頼って出来た関係。今は良いとしても、将来、お2人の関係で何か困ったことがあったら?人に頼ればいい、そう思った時、果たして何人がお2人の関係に理解を示すでしょう?」
 小さく肩を竦め、ふっと息を吐くと、
「残念ながらそんな人、現れる確率はかなり低い。だったら頼れない時、崩壊してしまうでしょうね。親友として、そんなことになって欲しくはありません。だから、お2人には自力で気が付いて欲しい。
 しかし、あまりに鈍感なお2人。切欠が無ければ何事もないでしょう。困ったものです。ですから、私達にできるのは、その切欠を作ること。後は外堀を埋めることですね」
「外堀?」
「噛み砕けば周囲の理解を得る、と言ったところですね。例えば、ご両親等に」
「そっか〜、お母さんとかなちゃんに伝えなくちゃいけないんだね」
 ……ん。かなちゃん?
 と、誰もが思った。故に質問する。誰です?と。
「こなちゃんのお母さんのかなたさん。縮めてかなちゃん」

「あの、泉さんのお母さんは泉さんが小さい頃に……」
 得意そうなつかさに、みゆきは現実を思い出させる、或いは教える、それこそお母さんのように言った。

「なんか私より扱い良くないッスか」
 ひがまない、ひがまない。
 
 で、つかさは待ってましたと言わんばかりに、
「実はね、家って神社でしょ?その影響なのか分かんないけど、色々見えるんだ」
 ここ日本。でも今の気温は北極くらい?
「でね、よく遊びにくるの、かなちゃん。私も最初はビックリしたよ、でも家のお母さんが大丈夫って言ってくれたから、分かったんだ。かなちゃん、いい幽霊さんなんだって。あ、メアドも番号も交換したよ、ゆきちゃん、知りたい?」
 霊界に通じる電話……そんなもの誰が欲しいか。
「写真も一緒に撮ったよ」
 本物の心霊写真……マッジーデ↓スペクタクル。

「では、ご両親への説明はつかささんに任せるとして」
 さらりと流すみゆき。
「では、何か思いつきましたか?田村さん」


154 名前:6-774 :2008/02/17(日) 01:07:55 ID:SsnpKs5E
 本題。
 思い付け〜、思い付け、私。と頭を抱えるひより。
 ピコン、電球100wが光った。
「ラブレターッス!」
「ラブレター?」
 異口同音。得意そうにひよりは、
「そう、愛を伝えあう定番中の定番。下駄箱によし、机の中によし。手作り弁当にふりかけで書いちゃってもOK!」
「でも、あの二人が素直に書くとは……」
 と、懸念するみなみ。確かに2人ともあの性格だ、ラブレターと言われれば書かないだろうが。
「恋愛小説……ならいけますね」
 顎に手を当ててみゆき。
「恋愛小説のフリをしてラブレターを書くように仕向けてみましょうか……田村さん、その案、採用します」
 ほぅ、と息を吐くひより。ひとまず危機は去ったか。
 だが、ニヤリとしたみゆきと目があい、ビクリとする。同人誌は読まれているのだ、弱みは握られている。

「さて、時間も良い頃合ですから帰りましょうか」
 伝票を手に立ち上がるみゆき。皆後に続く。
「お会計4000円になりまーす」
 さて、お会計。財布からお金を出しながら、
「領収書お願いします」
 と、みゆき。
「かしこまりました。お宛名はどちら様で?」
「陵桜学園、3年B組、白石みのる宛で」
 躊躇う必要?何所にあるのさ?


155 名前:6-774 :2008/02/17(日) 01:14:54 ID:SsnpKs5E
さて、以上です。お付き合いくださいましてありがとう御座いました。
外伝の方で、つかさがこなかがの関係を知っていた理由はここにあります。

とは言え、今回こなかがのお2人はいませんでしたからね。果たしてこなかがと言い切って良いものか不安ですが……
周りのみんなが、2人の関係を見てどう感じているか、それから逆説的にこなかがを主張しようと企んだのですが、どうかな?

ひよりんの扱い、中の人には会ったことがあるので、もう少し良くしたいのですが「眼鏡は2人も要りません」とみゆきさんが……
まぁ、続き物になるでしょう。なのでこなかがの2人が出てくるのはもう少し後かな。

タイトル名、どうしよう……やっぱり風呂は入って即興で出来たので、考えて無いのですが。
よし、‘プロジェクト・こなかが’これにしよう。
厨臭い?でもそんなの関係ねぇ……すみません。
でも、ま、プロジェクト・こなかが、のんびりまたーり続きを書いていこうと思いますのでよろしくお願いします。

156 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 01:35:08 ID:YYYz5iTE
柊 かがみさんをご使用する際には以下のことに気を付けて下さい。
煙が出ている、異臭がするなどの異常状態のまま使用しないで下さい。
冬場に動作が遅くなることがあります。
衝撃を与えないで下さい。誤動作の原因となります。
作りは頑丈ですが、内部の構造はもろいです。ご使用の際には傷つけないようご注意下さい。
納豆などの臭いの強いものを近くに置かないで下さい。

--------------------------------------------------------------------------------
また、柊 かがみさんを以下の場所でご使用にならないよう気を付けて下さい。
色々なところ
結婚式
教会
きれいなところ

--------------------------------------------------------------------------------
柊 かがみさんが故障かな?と思われる場合は以下のことを試してみて下さい。
アルコール分を含んだ雑巾で、全体的に優しく拭いて下さい。

それでも柊 かがみさんが正常に動作しない場合は。
電池が入っていない可能性が高いです。


157 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 02:48:49 ID:0Ppsj5qb
>>155
さて、お疲れ様です。
兎に角黒みゆきさんが良かったです。

158 名前:8-616 :2008/02/17(日) 03:10:50 ID:KzggioKp
>>155
みゆき参謀の本領が発揮されましたねwこれからどのように話が動くのか期待でいっぱいです!あと、ひよりんファイトwww



さて、夜も深まってきたのでそろそろひっそり投下しようと思います。
今回は雰囲気を変えてパラレル長編を書いてみることにしました。まだ先が全然出来ていなくて前途多難ではありますが…頑張ってみたいと思います。
パラレル苦手な方はスルーして下さい><

・パラレル話になります。・最初のうち、こなたとかがみは絡みません。
・続く予定です。
・四レスお借りします。

159 名前:運命を駆ける猫【第一章】(1/4) :2008/02/17(日) 03:13:21 ID:KzggioKp
                        昔、小さな田舎町に一匹の野良猫が住み着いていた。

その猫は体中が白い毛に覆われ、更に透き通るような淡い紫色の瞳を持っていた。
白猫はとても人懐こく、町中の人から可愛がられ、愛されていた。

そんなある日、この田舎町にもう一匹野良猫がやってきた。

その猫は白猫と対照的に真っ黒な毛をしていて、瞳の美しいエメラルドグリーンが映えていた。
黒猫は人に慣れておらず…噛み付いたり引っ掻いたり、店のモノを盗んだりを繰り返し、町の人達は大変困った。

ところがそんな黒猫は白猫と出会い運命が変わる。
白猫の真っ直ぐな生き方に心を打たれた黒猫は今までの生活を悔い改めた。
白猫はそんな黒猫の姿を見て心惹かれていった。

…二匹が恋に落ちるのはあっという間だった。

白猫との出会いで心を入れ替えた黒猫を、町の人は暖かく迎え入れた。
町の人は二匹に餌を与え、寝床を作り、そして家の中まで迎え入れたりもした。

何一つ不自由無い二匹はとても幸せに過ごしていた。

そんなある日、黒猫は白猫に提案した。もっと大きな街に出てみよう…と。
白猫は始めはそんな気はなかった。なぜなら白猫はこの町が大好きだった。
しかし黒猫は少しだけだと念を押すと、白猫は仕方なく了承した。

街へ向かう道を歩く二匹。
大きな期待と不安を胸に。

160 名前:運命を駆ける猫【第一章】(2/4) :2008/02/17(日) 03:14:18 ID:KzggioKp
                        …だが、辿り着いた街は想像外のものだった。

多くの人が行き交い、多くの車が走り…そこに自分達の居場所なんて無かった。白猫と黒猫はすぐに元の町に帰ることに決めた。
たった今来たばかりの道を引き返し、町へ急いだ

その時…黒猫は一台の暴走車が全速力を出してこちらに向かって来ていたことに気付いた。
黒猫は自分より数メートル先を行っていた白猫に精一杯の声で叫んだ。

逃げて…と。

しかしその言葉も虚しく、既に走り出していた白猫に止まるのことは無理だった。白猫は暴走車のバンパーに接触し、宙を舞った。

道路の端に落ちた白い猫。街の人が気まずそうな顔をして通り過ぎていく。
黒猫は急いで白猫のもとに駆け付けた。だが白猫は既に息絶えていた。

黒猫は街中を走り回り、精一杯の声で鳴いた。
人々に助けを求めて。
しかし、この町の中には黒猫の声を聞く者などいなかった。

結局何も出来なかった黒猫は、白猫が倒れていた場所まで戻ってきた。
しかし既に白猫の体はそこにはなかった。
探しても探しても、白猫を見つけることは出来なかった。

白猫を探すことを諦めざるをえなかった黒猫は、この街の中の公園に白猫の墓を作った。
そしてその前で三日三晩泣き続けた。

黒猫の綺麗なエメラルドグリーン色の瞳は、泣き続けた所為で真っ赤な血色に染まっていた。
それでも墓の前に居続けた黒猫は、その真っ赤な瞳ため街の人に忌み嫌われた。

稀に餌を置いていく人もいたが、時には石を投げ付けられることもあり、黒猫は段々と衰弱していった。


―――。


白猫の墓の前に居続けて一月がたった。

黒猫はすでに立つことも出来ず、墓の前に倒れていた。
倒れている猫に哀れみを感じたか、黒猫の前に菓子パンをひとかけら置いた人がいた。
しかし黒猫にはそれを食べる力も、誰が置いたか確認する力もなく、心の中で精一杯の礼を言った。
全ての感覚を序々に失いながら、最後に黒猫はこんな言葉を思い出した。

『もし私達が出会ったのが運命なら…別れが来ても、いつかまた必ず会える』

大好きだった白猫が言った言葉。
黒猫は一筋の涙を流した。

その翌日、黒猫は死んだ。

パンのかけらを白猫への手土産に…。       

―――。


それから数年後、話はとある人々を中心に移る。

161 名前:運命を駆ける猫【第一章】(3/4) :2008/02/17(日) 03:15:15 ID:KzggioKp
                        春休みも終わり、今日から新学期が始まる。

私、柊かがみは二年間で見慣れた通学路を歩く。桜の木は既に満開で、これからの私の道を明るく色付けてくれているようだった。

「今日も良い天気だねー」「そうね、新学期を迎えるには最高だと思うわ」

私の隣でのんびりと話すこの子は柊つかさ。
天然でちょっとおっちょこちょいだけど…とても可愛い私の双子の妹。

「うんうん、何か良いことがありそうだよねー!」
「こらこら、そんなに過度の期待をしないの」
「はーい、えへへ…」
「ホントに分かってるのか…」

脳天気なつかさの考えに少し頭を痛めながら、学校へ足を進める。

「おーい、柊ぃ〜!」

ふと、後ろから呼ばれた声に振り返る。その声の主が誰だか分かっているから、別に振り返る必要なんか無いんだけど。

「はぁ…、日下部さ。そんなに呼ばなくても聞こえてるってば」
「やっと三年になれたのにその態度はなんだよ…。なんだ、どうせまた私と同じクラスが良いとか思ってんだろ?」
「はいはい…。しかしまぁ、私もついに三年か…」
「そーだぜ、最高学年なんだってば!」

馴れ馴れしく肩を組んでくるこいつは日下部みさお。中学の時から今まで、ずっとクラスが同じという腐れ縁。お調子者でとにかく明るいのが取り柄の奴。

「もぅ、みさちゃん…騒ぎ過ぎよ」
「うぅ〜…あやのまで冷たい」
「峰岸、おはよ!」
「柊ちゃん、おはよう」

騒ぐ日下部を横から注意するこの子は峰岸あやの。
日下部と同じく、中学からの腐れ縁仲間。
とても穏やかで、日下部と一緒にいるのが不思議なくらいね。

「皆さん、おはようございます」
「あ、ゆきちゃんだー!おはよう」
「みゆき、おはよう」
「ふふふ、皆さん相変わらずお元気ですね」

今日も独自のオーラを放っている彼女は高良みゆき。品行方正で勉強もスポーツもお手のものの完璧超人。まぁ少しドジなとこもあるけれども、全く問題にはなっていないと思う。

今日も良い天気で、いつもと変わらないメンバーでの登校。ただ一つ、いつもと違うのは今日が新学期ってことだけ。
私達は今日から高校三年になるんだ。

162 名前:運命を駆ける猫【第一章】(4/4) :2008/02/17(日) 03:16:16 ID:KzggioKp
                        学校に近付くと、いかにも真新しい制服を着た子達がたくさん歩いていた。きっとこの子達は新入生だろう。いかにも初々しさがあって可愛いな。
そんなことを考えながら、ふと前をみると…生徒達の間から小さな影がこちらに向かって歩いて来ているのが見えた。

今は学校方面に向かっている学生ばかりだから、逆方向に歩いている人なんて余計目につく。
目を懲らして良く見てみると女の子のようで、身長は私よりもかなり低かった。うちの制服を着ているから…一年生か?

そんな観察を続けている間に彼女との距離がどんどん近づく。その姿がはっきりと見える位置まで。
その時、気が付いた…。

彼女は空に溶け込んでしまいそうな蒼くて長い髪と…そして、赤い…深紅の目をしていた。

綺麗…ただそう思った。

「お姉ちゃん、どうかした?」
「…え?」

彼女に見とれて、知らない間に立ち止まっていたらしい。つかさが私を心配して呼び掛けてきた。
私がつかさに視線を送った瞬間…彼女とすれ違った。
ふと、甘い匂いが漂う。

「お姉ちゃん、大丈夫?」「あ…うん。それより…誰か、お菓子か何か食べてる?」
「いや、食べてないぞ〜!あやのか?」
「私は知らないわ」
「私も食べてないよー」
「…申し訳ありませんが、私も違います」
「そっか、ならいいんだけど…」
「…お姉ちゃん?」

気になって後ろを振り返る。しかしそこには既に、彼女の姿は無かった。

何だったんだろう…あの子。

「そ、そんなことより早く学校行かないとねっ!」
「柊が止まったんだろー」「うるさいわねっ!」


この時、私はまだ何も気付いていなかった。
普通の何の変哲もない一日が始まると思ってたから。


今の私に気付けるハズなんて…


to be continued?

163 名前:8-616 :2008/02/17(日) 03:19:01 ID:KzggioKp
以上になります。ここまでありがとうございました。内容的にちょっと無茶をしすぎたかもしれません…。
ちなみにこの話、別ジャンルで同名のものを途中まで書いていたことがあるので、もしかしたら似たような話を見たことがある人もいるかもしれませんね。
なければそれで良いんですが…。

それにしても猫が好きだな、自分w

164 名前:12-926 :2008/02/17(日) 03:32:15 ID:fU+u9/KI
>>155 みゆきさんが・・・いい黒さだ!GJ!
>>163 いいね!俺もパラレル書きたいんだがさすがに未完のパラレルが多すぎるか?
ともかく、続き期待してます!GJ!

165 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 04:07:01 ID:wKraDIYo
>>155
みゆきさん頑張りすぎだなw
GJ!

>>163
GJ!続きにも期待してます。

>>156
何かと思ったら、新たな名前占いだったのか。
いろいろ試したけどネタになるような結果が出なかったなぁ。

166 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 05:33:20 ID:Wlp0gqNo
>>155
GJ。みゆきさんの策は一体どこまで広がるのか。
二人がちゃんと気持ちを伝え合えるまでだと思うけどw
ひよりんの使命は重大だな。

>>163
これは新しいパラレルものかも?
こなたの目が赤いのはそういうこととして。
続き待ってますー

167 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 08:51:10 ID:OFIa5sFk
>>155
GJ!みゆきさんが某超能力者に見えるw

>>163
すぐに物語に引き込まれる書き出しですね。GJ!
続きがたのしみだ〜

168 名前:7-438 :2008/02/17(日) 10:50:08 ID:zUmelpd2
>>155
GJです!
ヲタク連呼止めてと言われたのに、さらに言い続けるみゆきさん萌えw
続き期待してます!
>>163
ふぉ、これは新たなパラレル…続きが今から気になります、GJ!!
>>164
このスレには未完パラレルそんなに多くないと思いますよ〜。
自分が、把握してるのは2本くらい?
あんまり気にしないで、書きたいもの書いていいと思うんだ!

私も4コマシリーズの続き描きましたんで、よかったらどぞー(´・ω・`)
【へたれ4コマ完結編-やふぁこな】
ttp://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04427.jpg


やふぁこなシリーズ通して感想くれた方々ありがとうございました。
正直、趣味によりすぎたなぁ感たっぷりだったんで、不安でしたが(´・ω・`)
暖かいGJありがとうございました!今後はSSの方に戻ろうと思います……多分。

169 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 11:30:12 ID:gyLWeWAt
>>163BGM
ふしぎなきせきクロスしてぇーなんどもめぐりあう〜♪


170 名前:12-926 :2008/02/17(日) 12:18:31 ID:fU+u9/KI
>>168 かがみが堕ちたwwGJ!
SSの続き、かなり気になるから書いてほしいんだぜ!

171 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 16:31:22 ID:OCCJU89j
俺からmvp上げてやんよ

172 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 16:39:35 ID:wO05TTrd
かがみは攻めにかぎる

173 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 17:08:11 ID:WSLTJYAF
みゆきは黒にかぎる

174 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 17:25:02 ID:HAKQQ/9Z
最近このスレのいろんな作品のかがみが暴走しまくってて困……らないもっとやれ

175 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 17:36:12 ID:OFIa5sFk
こなたからアタックするのも個人的には好きだが

176 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 18:00:38 ID:ltx4A6YG
>>168
暴走モードですか…。
かがみは普段マジメだから、ギャップがいいですね。

マンガも面白いですよ。
SS楽しみにしています。

177 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 18:03:11 ID:WSLTJYAF
かがみは両方いける
こなたはどうよ?受けのこなたが想像できぬ

178 名前:13-351 :2008/02/17(日) 18:04:35 ID:ltx4A6YG
こんにちは。SSの続きアップします。

保管庫の管理人様、体調を崩されたと聞きましたが、大丈夫ですか。
一日も早い回復をお祈りします。
「二人の時間」というナイスなタイトルをつけてくださってありがとうございました。

・4レスほど使わせていただきます。
・もうちょっとだけ、続きます。

179 名前:1/4 :2008/02/17(日) 18:06:10 ID:ltx4A6YG
『二人の時間』

車は高速道路を走り続けている。
神奈川県に入りましたというナビの声が聞こえた。

座席の座り心地の良さ、快適な空調、静かなエンジン音。
(うーん、高級車を操るかがみは凛々しくてかっこいいなぁ)
そんなことを考えていると、眠くなってきた。
「ねぇー、かがみーん」
「何」
「どうやって背もたれ倒すの?」
「何、眠いの?」
「実は…早起きしちゃったものだから今になって眠気が…」
「相変わらずマイペースなのね…そこのボタン押して」
「え、コレ電動?おわぁ!」
思わず叫んでしまった。
衝撃的だ…ゲームで裏面を見つけたようだ。この世にこんな物があったなんて…。
(あぁ…なんかベッドみたいだなこの座席…私のベッドより大きいんじゃないかな…)
私は少しずつ、心地よい睡魔に身を委ねていった。

180 名前:1/4 :2008/02/17(日) 18:07:18 ID:ltx4A6YG
目を閉じたかと思ったら、本当に寝てしまった。
CDでも持って来れば良かった。そうすればこなたはずっと起きていて、色々と話せたかもしれない。
すやすやと寝息を立てるこなた。かわいい…。
身長も少し伸びて、胸も少しだけ大きくなっている気がする。今になって成長期が始まったのだろうか。
いけない。運転に集中しなくては。車がスクラップになるより、こなたに怪我をされるほうが困る。
少しサービスエリアで休憩しよう。

サービスエリアに車を入れると、どうにか駐車スペースを見つけることができた。
車体が大きいので、慎重に操作しないとすぐにぶつけてしまうそうになる。
狭い道路で、無理して高級車に乗る必要は無いのかもしれない。良い雰囲気は出るのだけど。
自販機で缶コーヒーを二本買った私は、駆け足で車に戻り、こなたの頬に缶を押し当てた。
「うあー、熱い〜〜…」
「こなたー、コーヒー買って来たよー」
「ん…あとどのくらいで着くのー」
「もうちょっとだから、そろそろ起きて」
「うー…」
猫のような仕草で顔をこすると、伸びをするこなた。あくびの声が可愛らしい。

181 名前:3/4 :2008/02/17(日) 18:08:58 ID:ltx4A6YG
缶を空けると、こくんこくんと音を立てて飲み始めた。余程のどが渇いていたのだろうか。
私もコーヒーの缶を開けて、少し口に入れた。
「ねぇ、かがみん」
「何よ」
「なんでまた、こんな車用意したわけ」
「んー、ちょっと山奥のほうに行くから、電車だと駅からかなり歩くのよ。車で行ったほうが楽なのよね」
「でもこんな高そうな車貸してくれるなんて、太っ腹な人がいるもんだねぇ」
「んー、お金があるところにはあるってことよ」
「どんな人なの」
「…そこそこ大きい会社の社長息子よ。将来は親の後を継ぐらしいけど、
あんなちゃらんぽらんな人間に経営者なんて勤まるのかしらね」
「え…まさか、彼氏?」
「ん、そういう頃もあったなー。でも別れたわ。今は友達みたいなものだけど、アメリカに留学するって言ってたし、
卒業したらもう会わないでしょうね」
「なんで付き合ったのさ?」
「たまたま大学のサークルで一緒になったのよ。それで、コクられたってわけ」
「ふんふん、それからどしたの?」
「…軽い気持ちで付き合ってみたんだけどね、金持ってるって自慢するくせに、デートはいつも割り勘だったし、
ブランド物見せびらかすかと思えば、パチスロで負けたから金貸してって言って来たり…」
「うわ、なんかそれ間違ってる」

182 名前:4/4 :2008/02/17(日) 18:10:19 ID:ltx4A6YG
「ま、結構過保護に育ったみたいで、自分の思い通りにならないと怒り出すこともあったわ。
そういうところに嫌気が差して、冷めるのも結構早かったわね」
「でもこうやって車貸してくれるってことは、まだかがみんに気があるんじゃ…」
「こ、これは、あいつが、留年しそうだから助けてー、って、学校の食堂で土下座までするから、
仕方なくレポートを手伝ってやったお礼よ。もう一回コクられても、よりを戻す気はないから」
「ふーん…」
「な、何よ?」
「かがみんって優しいんだねー」
何かを企んでいる悪戯っ子のような顔で私を見つめるこなた。
恥ずかしいような照れくさいような、妙な気分になった私は、慌ててこなたから目をそらした。
「もう行くわよ、トイレはいいの?」
「あ、一応行っとく」
「あっちにあるから。迷わないでよ」
「んもー、心配性だなかがみは」
こなたは無邪気に笑うと、トイレのほうへ走っていった。足の速さは相変わらずだ。

何だろう、このもやもやした気分は。
車酔いだろうか。
窓を開けて冷たい空気を浴びても、気分は変わらない。
何だろう、私、どうかしてる…。

183 名前:4/4 :2008/02/17(日) 18:12:14 ID:ltx4A6YG
今回は以上です。
短かったかな…。

結末はもう出来てるんですけど、どうやってそこへ持っていけばいいのか…。

184 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 18:41:45 ID:WSLTJYAF
性春って感じがするなあ

185 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 19:03:57 ID:H56UWCW1
職人さんGJー
策士みゆきにパラレルもの、暴走かがみなど色々楽しませていただきました。
>>183続きも期待してます!男…orz

186 名前:8-784 :2008/02/17(日) 19:17:01 ID:Ntz2eg7n
>>148 >>150
お返事ありがとうございます ! 私自身は、どちらかというと恥ずかしがって照れたり意地張ってるかがみの方が
好きだったりしますw

>>155
策士みゆきさんw 人によって態度変わるとこなんて、リアルで吹きましたw

>>163
しっとりした作風が好きです。それにしても猫とは・・・続きが激しく気になります

>>168
ちょw 私の漫画とオチがかぶってるw でもかがみを暴走させると、どうしてもそういう感じになりますよね

>>182
男の描写がやけにリアルで生々しいw かがみの心を癒せるのは、もうこなたしかいないですね !

187 名前:8-616 :2008/02/17(日) 19:36:17 ID:KzggioKp
皆さん感想ありがとうございます。パラレルは受け入れられるかどうかと不安でしたが、頑張って続きを書いてみたいと思います!

>>168
かがみが暴走モード突入ですかwこなたってなんだか自ら墓穴掘ってる感じが…いや、狙っているのかwww

>>182
何だか二人の気持ちと境遇を考えると切なくなってきました…。かがみがこなたを何処に連れていくのか、この先気になります><

188 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 20:06:40 ID:BB/gG6FH
書きたいネタはいろいろあるけど、今忙しすぎて
まとめる時間が無いんだぜorz

189 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 21:06:07 ID:Ntz2eg7n
>>188
幸せな悩みじゃないですかw
そもそもネタがなかなか頭の中に降りてこないです orz

190 名前:10ー79 :2008/02/17(日) 21:18:22 ID:pSKIuTj5
13ー351さん、GJ!続きが気になる・・・楽しみに待ってますw




では、私もss投下して行きます。いつもレスありがとうございます!
黒井先生を数学にしたのは・・・単に私が世界史を専攻していなくて、知識がなかったからですorz 見逃してください・・・


ではいきます。
注意
長編です(5話目)
パラレル設定です(こなたとかがみ同居)
ほのぼの系です

191 名前:5話 甘過ぎココアの作り方 1/5 :2008/02/17(日) 21:19:28 ID:pSKIuTj5
「最近さー、やたらとダルいくない?」
「ゲームのし過ぎじゃないの?」

コチコチ・・・リビングにある時計は19時を刻む。どんな時でも、同じペースで時を刻む。
それなのに、最近、時間が早く過ぎる気になるのは何故だろう?

「違うよー。ダルいからゲームに走っちゃうんだよね。」
「あー、分かるかもそれ。私もやる気出ない時はつい勉強よりラノベに夢中になっちゃうわね。」
「でしょー?桜藤祭の準備で疲れてるからかな・・・あ、チキンカレーできたよ!」

お腹減ったなー。今日はあんたの当番だよね?あんたのチキンカレー、食べたいな。
そんな会話をしたのが30分前。あっという間に夕飯の出来上がり。

「美味しそうね!いただきまーす!」
「オカワリあるからね。食欲旺盛なかがみんの為に愛を込めて沢山作ってみました。」
「ば、ばか!気持ち悪いこというなっ!」
「うぅ・・・私の愛はかがみに届かないのか・・・」

本当にあっという間。春、夏、そして初めての秋。毎日が楽しくて、何を思い出にしたら良いか分からないくらい。
私の時計は狂っている。それに伯爵をかける友達。特に不思議な同居人。氷がとけた同居人。

「愛かどうかは分からないけど、凄くおいしわよ。はやくこなたも食べたら?」
「ひとえに愛だよ。んじゃいただきまーす!」
「ったく・・・」

恥ずかしげもなく愛だとか騒ぐ同居人。こいつのせいで私の時計はリビングの時計よりも早く回る。でも、それが心地いい。
同居人、妹、隣のクラスの学級委員。そこにある確かな私の居場所。そこは時間の歪み。幸せの、在処。

「あ、そういえばこなた達のクラスは桜藤祭何やるの?今週だからもう準備出来てるんでしょ?」
「んー?・・・禁則事項です。」
「・・・要は本番のお楽しみって事か?」
「びっくりするから楽しみにしててよ!つかさとみゆきさんもすごいから!」
「分かったわよ。楽しみにしてるわ。」

早く刻め。私の時計。そんな事を考えながら食べるチキンカレーはとても美味しかった。


‐‐‐‐


192 名前:5話 甘過ぎココアの作り方 2/5 :2008/02/17(日) 21:20:03 ID:pSKIuTj5
「えへへ。似合うかな?」
「とても恥ずかしいのですが・・・記念だと思えばいいものですね。」
「二人とも似合ってるよ!これを着たからにはご主人様に奉仕しないとね!」
「あのさ、一緒にいて恥ずかしいのだが・・・」

賑わう陵桜。私の通った中学でも文化祭はとても賑やかだった。でも、その比じゃない。
色々な格好をした生徒。クラスのコスチュームで色めく廊下。でも、私の隣にいる3人は郡を抜いて目立っている。

「でも可愛いでしょー?ホントのメイドさんになったみたい!」
「あんたね・・・ていうか提案したのこなただろ?」
「いいえ。クラスの男性の方々が是非、と言って引き下がらなかったので・・・」
「独断と偏見はいけないよ、ご主人様。」
「誰がご主人様だ?」

パシャ。私達が他愛無い話をしながら歩いていると横からシャッター音。
音源を見るとそこにいたのは中年の男性だった。これが俗に言う犯罪者予備軍なのか?

「すみませーん。もう1枚いいですか?」

私達が返事をする前に、シャッター音がなる。呆然とするしかなかった私達を余所に中年の男は、3枚、4枚とどんどん写真を撮ってゆく。

「もうちょっと笑ってね!はい、もう1枚!ピースでもしてみようか?」
「ちょ、ちょっと!勝手に撮るなっ!」

私ははっ、と我に返って慌てて男性に抗議した。
その時、深い青色の髪が目につく。そしてふと目があう。とても、優しい目をしていた。

「君は・・・もしや噂のツンデレ少女かい?はいチーズ!」
「はぁ!?」

ワケが分からないうちにまた1枚。なんだろう?この感覚。どこかで味わったことがある。

「あ、いいね、その表情。流石、俺の娘が目をつけただけの事はあるね。」

暖簾に腕押し。柳に風。掴み所がない。

「ちょっと!こなた、つかさ、みゆき!あんた達も何かいいなさいよっ!」

未だ呆然としている3人に助け船を求める。私一人では無理です。
するとこなたが、はぁっとため息をつきながら男に向かって声を発した。

「そろそろ自重しなさい、お父さん。」

オトウサン?思考回路がショートしたような、気がした。


‐‐‐‐


193 名前:5話 甘過ぎココアの作り方 3/5 :2008/02/17(日) 21:20:41 ID:pSKIuTj5
「す、すみませんっ!こなたのお父さんだとは知らずに・・・」
「あはは。ごめんは俺の方だよ。今日は娘がコスプレすると聞いててね。」
「ったく・・・皆困ってたよ。皆、これ、ウチのお父さんだよ。お父さん、クラスメイトのつかさとみゆきさん。あと、同居人、噂のツンデレ。」
「柊つかさです。」
「高良みゆきです。」
「・・・誰がツンデレだ。柊かがみです。」
「どーも、こんにちは。」

柔らかい雰囲気。笑顔がまだあどけない。なんだか不思議。

「全く・・・お父さん一歩間違ったら捕まるよ?」
「何を!?オレはこなた達の発育、もとい成長を見届けるためにだな・・」

・・・やっぱり、こなたのお父さんだ。雰囲気云々より、言動がこなたの強化版。これだけで判断できる。

「気をつけてね、お父さん・・・かがみみたいなじゃじゃ馬がいるからね。通報されないように。」
「ちょっと待て!じゃじゃ馬は百歩譲ってつっこまんが、他に言うことがあるだろ!?」
「ふむ・・・お父さん、これが私の嫁です。」
「違うだろ!?」
「そうなのかこなた!?いやー、オレもついにお義父さんと呼ばれるのか・・・それも萌えるなぁ。」

な、なんなんだこの親子。この子にしてこの親ありだな、泉家。ため息が出てしまう。
でも相変わらず、嫌という感情はない。居心地はマル。難点はちょっと疲れるだけ。

「あ、泉さん、つかささん、そろそろ・・・」
「あー、私達の番かな?じゃお姉ちゃんちょっと行ってくるね。」
「お父さん、自重してね。かがみん、淋しくなっても泣かないんだよ?」
「誰が泣くかっ!あ、それより、あんた、ダルそうよ?大丈夫?」

先週から、ずっと引かないダルさ。余計な心配をしてしまう。

「んー大丈夫。なんとかなるさ。」
「無理しない事。」
「ふぇーい。」

いつものこなた。どこも変わらないのに、心配しちゃう私。よっぽど、友達にゾッコンなのか?

「柊かがみちゃん、だよね?」
「え、あ、はい?」

意外な声が私の名を呼ぶ。後ろにいた、こなたのお父さんだった。

「さっきはごめんね。今、少し時間あるかな?」


‐‐‐‐


194 名前:5話 甘過ぎココアの作り方 4/5 :2008/02/17(日) 21:21:15 ID:pSKIuTj5
カチコチ・・・時計はゆっくり時を刻む。ベッドに横たわる私の枕元にある時計の音。もう少しで日付が変わる。
それでもまだ昼間の喧騒、熱気は私の中で続いている。初めての桜藤祭。皆で歩いた。皆で遊んだ。新たな思い出が私に刻まれる。

「楽しかったな・・・」

自然と頬が緩む。だからまだ熱が引かない。炎が燻っているような感覚だ。
それと、原因がもう1つ。

『こなたが近況報告する時、いつも楽しそうに、君達の事を話すんだ。』

こなたのお父さんの言葉が反芻される。

『特にかがみちゃん、君の話をよく聞く。ツンデレだとか、お節介だ、いつも怒られている、とかね。』

悪いトコ、だらけ。可愛くないな私。素直になれないんだから、仕方ないじゃない。でも、こなたは。

『愚痴みたいに、俺に話すけど、こなたはかがみちゃんとの同居を心から喜んでいるよ。』

私が、こなたにお節介して、こなたを怒って、それで喜んでいる?

『・・・こなたは、誰かに怒られたり、世話を焼かれたりって事を知らないまま育ってしまった。』

この時のおじさんの顔はどこか影があるようで。私はこの言葉の意味を半分しか理解できなかった。

『だから、かがみちゃんのような友達を作って、普通を味わって、こなたは変わった。ありがとう、かがみちゃん。』

普通?変わった?疑問はまだ残る。斑のように存在する謎。でも確かに分かる事がある。
私は、喜んでいるんだ。おじさんの言葉が、まだ響いているのは、私が意識しているから。心から喜んでいるから。

『こなたは甘えるのが苦手だったり、とっつきにくかったり、臆病なとこがある。普通の女子高生とはちょっと違うかもしれない。』

思い当たる節はある。それでも、臆病でも、私達に心を開いてくれたのは

『でも、これからも同居人として、友達として、仲良くしてやってくれないかな?』

私達が友達だから。少し変だって、普通とはちょっとズレていたって、それは変わらない。

『ありがとう、かがみちゃん。』
「あいつ・・・まだ起きてるかな?」

昼間もダルそうにしてたっけ。よし、かがみ様お手製の温かいココアでも作ってあげよう。大切な友達へ。


‐‐‐‐


195 名前:5話 甘過ぎココアの作り方 5/5 :2008/02/17(日) 21:22:05 ID:pSKIuTj5
光が漏れるこなたの部屋。コンコン、とノック。けれど返事がない。

「こなた。入るわよ?」

ドアを開けて目に映った光景。机に突っ伏しているこなた。

「こなた!?どうしたの?大丈夫?」
「・・・かがみ。いや、ちょっと、ダルい、だけ。」
「あんた・・・熱あるわよ!?」
「いや、大丈夫。心配、しないで・・・」

普通とは異なる、たどたどしい言葉使い。いつものエメラルドに光が宿っていないように見える。

「・・・いつから?」
「・・・たぶん、1週間前の、チキン、カレー、作った時、から。」
「バカ!なんでもっと早く言わないのよ!?」

こなたの小さな体躯をベッドに運ぶ。心なしか、いつもより軽く、熱く。

「・・・ったから・・・」
「え?」
「・・・かがみに、迷惑、かけたく、なかった、から・・・」

胸に突き刺さる朿。何でこんなに?夏の時も、今も。何でこんなに、嫌われないようにするのだろう?
何でこんなに、甘えないのだろう?何でこんなに、私を信じてくれないのだろう?

「バカ、バカ、バカ、バカ、バカ!こなたのバカ!」
「うん・・・風邪、引いちゃって、迷惑、かけて、ごめんね、かがみ。」
「・・・まだ分かってない・・・」
「え?」

こなたをベッドに寝せ、私が作った、こなたの為に作った、甘すぎるココアを、こなたに差し出す。

「これ何だか分かる?」
「・・・ココア。」
「甘過ぎココア。あんたの為に作ったのよ!?言っている意味分かる?」
「・・・」
「迷惑だなんて思わない。だから、もっと甘えなさいよ!もっと迷惑かけなさいよ!・・・もっと信じなさいよ。」
「・・・うん。」
「私達、親友でしょ。」
「・・・うん。」
「分かったら、罰としてこの甘過ぎココア飲みなさい。今風邪薬持ってくるから。」

そう言って、部屋を出ようとした。すると、不意に感じる力。こなたが、私の手を握っていた。

「・・・甘えていい?」
「うん。」
「・・・薬より、傍にいて・・・寝るまで、傍にいて、かがみん。」
「・・・もちろん。」

手に感じるこなたの温度。私より熱い。この熱さが、私の想いを加速させる。
ふと、目があった。エメラルドには光があった。私は惹かれる。
大切に、しよう。もっと信じてもらえるように、もっと迷惑かけてもらえるように。大切な親友だから。


‐‐‐‐

196 名前:10ー79 :2008/02/17(日) 21:24:48 ID:pSKIuTj5
以上です。いつも感想やツッコミ、GJを下さる皆さん、ありがとうございます。
来週2次試験の私ですが、皆さんのこなかが成分過多に力添えできたら幸いです。
では失礼します。

197 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 21:39:26 ID:1GMoqUFg
>>196
リアルタイムで良いこなかが分が補給できたんだぜ、GJ!!
2次試験がんばってくれたまへ

198 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 21:40:36 ID:H56UWCW1
>>196
おぉ〜続き待ってましたGJ!!甘いですw
二次試験も頑張ってください!

>>189
最初に描かれたしりとりのように、
SSの中からネタを持ってくる…とかどうでしょう?勝手な意見すいません。流していいです

199 名前:13-351 :2008/02/17(日) 21:49:39 ID:ltx4A6YG
>>196
感想ありがとうございました。

何か楽しそうに暮らしてますねぇ。
自然というか、アリだと思いますよ。


二次試験いい結果が出るといいですね。

200 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 21:52:54 ID:oNsLTrWg
>>196
ナカーマヽ(゚∀゚)人(´∀`)ノ
お互いがんばろうぜい!

そしてGJ!!甘いココアを口うt(ryな展開か!?とか思った私は末期

201 名前:13-351 :2008/02/17(日) 21:55:46 ID:ltx4A6YG
感想くれた皆さんありがとうございました。
ものすごくうれしいです。

でも、最近ネタがなかなか出ないです…。どうなることやら。


202 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 21:57:46 ID:xCY1Oz23
>>196
5/5を読んで悶絶した、GJ!

203 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/17(日) 22:34:16 ID:w9nhDgnH
13-351氏、面白いです。少し大人になって離れ離れになった二人が久しく再会して、、、
続き〜結末もすごく気になりますけどそれ以上にもっと長くあなたの作品を読みたいと
思ってしまいましたw 頑張ってください〜。

10-79氏、パラレルだろうがなんだろうがでもそんなの関係ねえってほどに
顔が緩んでしまいましたw GJです!2次試験頑張ってくださいw

204 名前:8-784 :2008/02/17(日) 22:52:14 ID:Ntz2eg7n
>>196
GJです !
メイドさんやら、そうじろうの性格がアレだったり、ドキドキしながら読みましたw
試験終わったら、続きまたお願いしますね !

・・・私も4月から心入れ替えて勉強せにゃ・・・ orz

>>198
そうですね・・・でも私の絵柄だとシリアス無理だから、コメディとかギャグSS (ry
今気づいたのですが、しりとりは初期の黒歴史 (汗)

205 名前:6-774 :2008/02/17(日) 23:01:51 ID:SsnpKs5E
どうしよう、皆様GJすぎる!
リアルに忙しくて、中々一人一人にお返事できませんが、皆様の熱いこなかが分、しかとこの胸に刻んでいます。

そして私のssにご感想をくださった皆様もありがとう御座います。
何だか、みゆきさんの策士ポジションがこのスレ的に定着してきたみたいで、嬉しいです。


206 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 00:06:54 ID:OPyrfaWX
ちょい初心に返って…
こなかがとかがこなどっちが好きですか?

自分は最近かがこながつぼってますが…よかったらお答え下さい。
スルーしても構いません

207 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 00:13:37 ID:GWqmpODl
>>196
やばい……今、受験に落っこちるSSを書いてた……!!ごごごごめんなさいっ!!
それはそうと、貴方の同棲シリーズはめちゃめちゃ好きです!!
今回も、かがみんが、かがみんが……うああああああああますぎるううううううっGJ!!

>>206
自分はかがこなの方がよく妄想に浮かんできます。
こなたへの気持ちを必死に押し殺しつつ、こなたにからかわれるたびに表情や仕草や
言葉に出てしまう不器用さが……
でも、最近敢えてこなかがも切ないなと思ってみたり、
と長くなってしまい失礼しましたっ

208 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 00:57:48 ID:p6GY9sfn
>>206
私はこなかが派。頑張ってもやっぱりこなたには勝てないかがみが堪らん
後はこなたの言葉責m(ryとかとか
私の作品には如実にそれが表れてると思う(´・ω・`)
勿論かがこなもおいしくいただけますがw

209 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 01:06:44 ID:fqCGxvVy
俺もこなかがスキーです。
寂しがり屋なかがみを気遣うこなたとか好きだなぁ。
SSやイラストで泣いてるかがみをこなたが慰めるのとか見ると、死にそうになる・・・。

ライブの時みたいに、かがみがこなたの面倒見るのも好きだけどね。

210 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 01:27:24 ID:2YyUUsh8
蒼☆菫のような濃厚なかがみ攻めが好きです

211 名前:12-926 :2008/02/18(月) 01:30:48 ID:5FSuQrBE
>>183 保護者的かがみいいですね!GJ!
結末に持っていくためには(それに限らず話を考えるときもだけど)、楽しんで妄想をするといいんじゃないでしょうか。

>>196 いいなあ。和みました!こういう雰囲気のくだりを書ける10-79氏、うらやましいです。
二次試験か・・・ありきたりだけど、挑戦者の気持ちで臨むことが肝要です!頑張ってください!

>>206 大雑把にいえば切ないのはこなかが、やきもきするのがかがこな、っていう認識です。
どっちも好きです。

余談だけれども三流ミステリーっぽいネタが浮かんだ。書いてみよう・・・。

212 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 01:38:53 ID:NBGcnl1c
>>191
>それに伯爵をかける友達
「拍車」だろ


213 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 01:58:22 ID:1dcrM6H4
こなたは悪戯のつもりでかがみの隙をついて頬にキス
   ↓
反射的にこなたに怒る。
   ↓
翌日、お返しと言わんばかりにこなたの口にキス
   ↓
いつの間にか舌が入っていた。
   ↓
こうして毎日お互い不意打ちディープキスが日課となる。

214 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 02:54:07 ID:zKqESpeU
>>183
GJ〜!
しかしこなたが傍にいない間にかがみに一時とはいえオトコがいたとわ…orz
まぁでも、大したこともなかったようなので気にしないことに。
さて、こなたを一体どこへ連れて行こうとしてるのやら?

>>196
GJ!
境遇が境遇だけに人に甘えられなかったんだろうなぁ…
高校になってやっと、かがみっていう甘えられる相手が出来て本当によかった。
それはそれとして糖分補給できました!やっぱり最高すぎる

>>206
正直どっちもいい…とは思うけど、
強いて言うならこなかが、かな。
こなたがからかって、それに対して真っ赤になりながら突っ込みつつもテレまくりなかがみ。
っていうのがスキ。

215 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 03:06:25 ID:vAfAM4Jl
>>206
どっちも好物だけど、かがこなが一歩リードかな
何かをキッカケについ本音が出ちゃうかがみ
「まー、かがみならいいけどね」と受け入れるこなた、みたいな

216 名前:8-616 :2008/02/18(月) 05:17:29 ID:blJSvBOD
>>196
こなたとかがみの距離が急接近して思わずニヤニヤが止まりませんw続きが楽しみです、GJ!
2次試験頑張って下さいね!

>>206
私はこなかが派ですね。
こなたがかがみをいじる→かがみが照れる・怒る→その様子見てこなたが楽しむ…みたいな?
私の頭の中でかがこなを想像すると、かがみが高確率で変態化しますのでw

でも結果的に言えば、二人が絡むなら何でも良いw

217 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 07:25:24 ID:30Lpccqq
朝っぱらからにやけさせてくれるこのスレが大好きだ!!

>>183
続きが気になる・・・2人の変わらない雰囲気と変わった所が絶妙でドキドキします
目的地は神奈川ですか まさかシーパラじゃないだろうし・・・観覧車?
wktkで待ってます!GJ!

>>196
おお!これは甘過ぎww着実に関係が近付いていく感じがたまりません、GJ!
試験応援してますね〜がんばって!

>>206
はまりたての頃は同じくらい好きでしたが、今は断然かがこな
昼はこなたに弄ばれ、夜に爆発w
私も蒼☆菫が理想ですね、本命には気弱なこなたがツボw

218 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 10:17:23 ID:OuF/ixvQ
>>206
こなかがかなぁ。でもこなたが攻め攻めってのはちょっと違う気がする。
自分もめちゃくちゃドキドキしてるのに、必死にいつものペースを維持しようとしてたりすると最高
んでそれを途中でかがみに見抜かれて……ってあれ?これかがこな?





219 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 10:24:29 ID:z08DyYQP
こなかがしか考えられないwww

220 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 13:40:09 ID:0QnrfS9S
>>128
らき☆すたキャラのFF4、ニコニコで見てきた。。
こなたが主人公のセシルで、かがみがカインだった。
でも、セシルの彼女のローザ役がみゆきさん(これがまたすげえ可愛いw)だった。
しかし。冒頭あるセシルとローザのちょっとしたラブシーンを見て、うP主はマジで天才だと思ったw

紛れもないこなかが。FF4やったことある人は発狂モノだぞw

221 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 15:35:37 ID:YT4jw8T/
>>206
かがみのヘタレ攻め
こなたの誘い受け

222 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 16:07:53 ID:n5qu00rG
こなたのヘタレ誘い受け
かがみの暴走

223 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 16:35:42 ID:UhaljlH+
こなたの本気な時に限ってヘタレる攻め
かがみの気持ちの暴走による誘い受け

224 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 17:04:09 ID:wBJR7q41
>>206
内容(度合い)によるなぁ。
学校とかで夫婦漫才やってるぐらいなら「こなかが」で、年齢制限つきになると「かがこな」が好き。
と言ってもかがみの理性がぷっつん→暴走が全てじゃなくて、
少し戸惑ってるこなたをかがみが一歩リードしてあげる感じかな。

かがみは普段はからかわれて怒ったり突っ込んだりしてるけど、ふたりきりになると大人っぽくなるイメージがある。

225 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 17:45:37 ID:dxerszuK
かがみが遊びに来ているのにこなたが一人でゲームやっていたら、しまいにかがみが涙目になりながら私の相手もしてよと言い出して、
そのままエロ突入して終始かがみがデレ状態っていう同人誌を見たことある。
今思えば買っておけばよかったよ…

何て本か解る人いる?

226 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 18:02:51 ID:OZ5jxEbd
wiki更新マダー?(涙)

227 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 18:08:23 ID:dxerszuK
>>226
今管理人が体調崩しているみたい。
早い回復を祈りたい。

228 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 18:15:07 ID:3a/+bWB5
保管庫運営はボランティア活動っス。無理強いはダメっスよ

229 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 18:33:18 ID:qv2WzhmO
>>225
「ごべらっつぉ」ってサークルの『まそっぷ』かな。
どこにあるかは分からんから自分で探してみてくれ。

230 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 18:58:16 ID:wBJR7q41
>>226
どこのwikiのこと言ってるの?

231 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 19:19:30 ID:QK3NIYhl
サンクリ新刊「トイレでこなかが」買って来た
どう見てもタイトル通り直球です、本当にありがとうございました
あと定番の「チューチューかがみん」も良かったザマスよ

232 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 20:12:43 ID:tCSVIGPi
>>225
>>229氏の回答であってますが虎もメロンも通販では売り切れてました。
何回か再販していたからまたするんじゃないかなと思うので
こまめに通販ページをチェックすると良いと思いますよ。

233 名前:避難所より代理投下 :2008/02/18(月) 20:13:10 ID:vk7H3aZt
避難所のこな×かが本製作の話です。

製本に関しては障害も多いですが不可能ではないと判断しました。

大まかな流れです。

1、役員を決める。(代表・作家・表紙担当・製作手伝い係)
2、サンプル作り。(具体的なページ数・作家の担当割り振り・一冊あたりの単価・など)
3、購入希望者へのアンケート。(今回は完全受注生産による限定販売)
4、商品の製作・発送。

という具合です。


現在私は準備段階の取りまとめ役をしていますが(1)の役員が決まれば退く予定です。
もちろん最大限の力で製作代表者に協力するつもりですので
どうぞ代表を請け負っていただける方は名乗り出てください。

役員になってもいいけど何をしたらいいのかわからないと言う方はその旨お知らせください。
一人がすべてを背負うのではなく個人が出来ることを分担して作り上げるのが目標です。
お力をお貸しください。

それでは(1)の役員決めです。
代表・作家・表紙担当・製作手伝い係の各役員になってもいいと言う方は
HNと役職名を避難所の方まで2月25日までにお知らせください。
避難所スレhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6076/1202397520/36n-


234 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 20:24:26 ID:kVGJrWAF
>>226
wiki普通に更新してないか?
おやつ氏の更新速度には定評があるからな

235 名前:8-784 :2008/02/18(月) 21:22:44 ID:sRYgaP+C
少し上で、こなかがかかがこなかの話が出ていますが、私はどっちかというと、こなかが派かも
一枚上手のこなたに翻弄される乙女かがみというシチュがたまらなく好きです
もちろんかがこなも大好きですがw

>>233
本の話進んでいたんですね。どうなるんだろう・・・

それでは今夜の落書き行かせていただきます
一応今回で一区切りがつきます↓
http://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04456.gif

次回は、後日談か単発のお話を描くかもしれません

236 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 21:26:44 ID:bfb76AZe
>>235
あそこまでしておいて、いざとなるとヘタレるこなた萌え

237 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 21:26:58 ID:y3GyfYOh
>>235

1コマ目の縦目こなたかわええw

238 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 21:57:04 ID:OPyrfaWX
>>235
静かに去っていくゆーちゃんGJw
かがみが正気に戻った後が気になる…

みなさん>>206へのコメントどうもでした!
最近自分のこなかが妄想だと確実にヘタレるこなたorz
また視野が広がった気がします。よし、SS頑張ろう

239 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 22:28:44 ID:punBvNNn
>>235
ぎゅううっGJ!
ゆーちゃん空気読んだw

ねんどろいどぷちをサークルKで箱買いしてきた。
かなり出来が良いなこれは!
シークレットに失望したw

240 名前:239 :2008/02/18(月) 22:29:30 ID:punBvNNn
うわ・・・sage忘れorz
ゴメンナサイ

241 名前:8-784 :2008/02/18(月) 22:33:35 ID:sRYgaP+C
>>236
いつまでも煮え切らないかがみをこなたは誘っていたんですけど、まさかここまで暴走するとはこなたは
思ってなかったみたいですw 愛されすぎて困ってる感じです

>>237
縦目はロマンですよね (←何? )

>>238
次回 (?) の後日談では、冷静になった二人の掛け合いですw

242 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 22:41:42 ID:TgJj8USM
こなかが、かがこなスキーは半々くらいの割合でいるのか。
あと、なんとなくスレ見てるとかがこなスキーの方が変た…紳士が多い気がする。
こなかがスキーはじゃれあいが好きで、かがこなスキーはその先wまで妄想してる感じだからかな。
ま、それぞれ良さがあるな。
えっ、俺?…フヒヒw

243 名前:8-784 :2008/02/18(月) 23:05:02 ID:sRYgaP+C
>>239
なにげに、こなたもゆーちゃんも空気読める人だと思うのですw
シークレットってどんなのですか? w

>>242
・・・かがこながお好きなんですね? w

244 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 23:14:31 ID:qv2WzhmO
さあ、一段落して心を落ち着けたい人はお絵描き掲示板を見に行こう

245 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 23:19:07 ID:TgJj8USM
>>243
ヒヒヒ

246 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 23:20:17 ID:qv2WzhmO
>>244
既出だったよorz ナンテ/(=ω=.)\コナタイ

247 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 23:26:39 ID:XQHR87Tj
「かがみは猫だよね」
「何よ、藪から棒に」
「いや、かがみは犬か猫かって言ったら猫だよね」
「そう? でも、そういうあんただって猫みたいよ?」
「ほほう」
「な、なによ?」
「それはつまり、かがみは私に同じ種族でいてくれと、寂しいからずっと一緒にいて欲しいとそういう訳ですか!」
「はあ!?」
「あれ? プロポーズじゃないの?」
「違うわバカ!」
「ちょ、いたっ!痛いですよかがみ様!」
「知るかっ!」

夜。

「全く、こなたの奴め。
何がプロポーズよ!
するんだったら、私だってもっとちゃんとしたところで……」
『にゃ〜』
「あれ?」
『にゃ〜にゃ〜』
「うるさいわね……。
さかりがついて……!?」
『にゃ〜にゃ〜かがみが欲しいにゃ〜』
「わ、私ってば何を……」
『かがみが好きだにゃ〜抱き締めたいにゃ〜』
「うん、私も……」
『かがみ〜かがみ〜』
「こなた……」
「お姉ちゃん?」
「ひゃっ!」
「どうしたの?」
「な、何でもない……(なんか私の方がさかりがついてたわ。
もしかしてこれが……猫?)」

翌日。

「おはよっ! かがみん♪」
「……」
「? かがみ?」
「……私はさかりのついた猫じゃないっ!」
「えっ、ちょっ、どこに行くのさ!
かがみ〜ん!」

248 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 23:30:28 ID:XQHR87Tj
了。
唐突に&お目汚しスマソ。

249 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 23:49:55 ID:nnRYzj9C
改良版キタワァ━━━━━━(n‘∀‘)η━━━━━━ !!!!!

http://www.nicovideo.jp/watch/sm2346995

250 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 23:54:32 ID:vk7H3aZt
こなたは自由奔放な猫で、かがみはツンデレタイプの猫。

251 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/18(月) 23:56:45 ID:nQ/kFUFr
保管庫管理人のおやつさんはかがこな派らしい
メールアドレス見てピンときたw

252 名前:8-616 :2008/02/19(火) 00:04:32 ID:DvdeHH/T
>>233
本製作について、本スレではあまり触れられませんね。自分は出来る限りであれば協力したいですが…パソコンが無い!><

>>235
ゆーちゃんが空気を読みすぎで笑えましたw次回が気になるところだ…。

>>242
貴方も立派な紳士なんですねw

>>248
かがみさん、幻聴ですかwそんなにもこなたのことばかり考えてるかがみに萌えたw

253 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 00:06:49 ID:I2eEPH3t
>>243
やはりゆーちゃん自身もも身に覚えがあるからですかねw
まぁ、お姉ちゃん想いだからそういうところは理解してくれそうですが。

ぶっちゃけ・・・・シークレットは女性キャラじゃなかったですw
QMAのシークレットがサンダースだった時以来の衝撃でしたw

>>248
俺の中ではかがみんは年中さかr・・・いやなんでもない。
とにかくGJw

254 名前:6-774 :2008/02/19(火) 00:10:51 ID:He02McTl
>>252
本制作については、みんな厳しいものがあるのでしょうかね。
私も参加したいのですが。

>>248
幻聴ktkr 素で吹きましたw

>>235
寧ろ、暴走してこなた溺愛、なかがみが壺に入りました。
後日談激しく希望!

さて、一応ss出来ましたが、どうしましょう?
投下していいのか悪いのか。
自重の文字が無いのは分かってるのですが、どうにも踏ん切りが、私ヘタレ。

とりあえず0時30分まで様子見ます。

255 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 00:21:50 ID:kvXtpVQn
反対する理由はない
思う存分投稿したまへ

256 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 00:21:58 ID:Htww5FSG
wktk

257 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 00:22:20 ID:mWdfc/ss
>>254
自重しなくていいぜ
いつでもщ(゚Д゚щ)カモォォォン

258 名前:6-774 :2008/02/19(火) 00:31:14 ID:He02McTl
皆様、ありがとう御座います。
どうにも、ss板ではないのに、ここまでやっていいのか、と妙な拘りが在りましてね。

時間も良い頃合ですし、そろそろ参りたいかと思います。

前作‘プロジェクト・こなかが’の続きで、タイトルはズバリ

プロジェクト・こなかがX 挑戦者達

……笑ってください。
まぁ、大分長いシリーズ物になる予定なので挑戦者‘達’なんですよ。

※留意点
みゆきさん(多分)黒いです。

以上w

259 名前:6-774 :2008/02/19(火) 00:33:12 ID:He02McTl
「えーと、これで良いんでしょうか……?あ、こんな感じで、ハイ」

 ――これは、泉こなたと柊かがみという2人の少女、その淡い恋を応援する、挑戦者達の物語である。
 
 〜プロジェクト・こなかがX 挑戦者達〜

「風の中のスバル〜♪」
「ゆきちゃん、何してるの〜?」
「あ、ちょっとお笑いを練習してみました……それだけです」

 というわけで、放課後の学校。
 人影もまばらになり、窓から紅く差し込む光と相まってうら寂しく感じるものだ。
 が、確かに人数は減るが、外では運動系の部活が、ある部屋では文化系の部活が、それぞれ活動していて熱気を感じさせる。
 で、ここは文化系の中でも特に異彩を放つ‘アニメーション研究部 通称・アニ研’の部室である。
 この物語の主人公といい加減言うのも面倒になってきたし、シリーズ物なのでそろそろ御馴染みになってきたと思うので、紹介を省く4人組も今、ここにいる。
 さて、受験生であり、ましてやアニ研とまったく無関係な4人が何故ここにいるのかと言うと、
「機関紙を作る?」
 と言ったのはかがみ。さり気なく、そして当たり前にこなたの隣に立ちながら、その手をそっと掴んでいる。いや、実に微笑ましい。
 本人にそれをやってる自覚が無いのだから、いや全く……。
「そうッス」
 答えたのはアニ研メンバー、田村ひより。こなかがの様子を見ながら必死に何かを堪えている様が、逆に怪しい。

「えっとッスね。我がアニ研も、一応研究部って事になってるんで、なにか成果物を出さなくちゃいけないんですけど……え〜と……」
 どもるひより。4人を呼んだ理由を今、考えているからだ。
 前回のことは、お読み頂いた方なら分かると思うが、兎に角、みゆきによってひよりがこなかがをくっつけるために捻り出した案、ラブレター。日本語で恋文。
 でもラブレター、なんて素直に書くわけ無いじゃない?だから、尤もらしい理由を考えることになったのだが、
「えっと、えっとッスね」
 思いつかなかったらしい。

 その様を見たみゆきはそっとかぶりを振ると、コホン、と咳払いを一つ。
「その成果物として、どうやら、アニ研の方で‘去りゆく三年生に思い出を’と言うコンセプトの元、文芸部と合同で機関紙を作ることにしたようです」
「成る程ねぇ〜、で、私達が呼ばれた理由は?」
 と、こなた。かがみより背が低いので、手を掴まれると自然、引っ張られると言うか寄り添う形になる。
 当然、本人はそんな事してる自覚は無いわけで、でもかがみのことは好き。
 さて、みゆきは苦笑しながら、
「実は、アニ研、文芸部共に手が足りない状態で……文芸部にいたっては仮入部者一名。
 ですから、3年生にも‘後輩達に足跡を残そう’をコンセプトに一筆願いたいそうです。ね、田村さん?」
「そ、そうッス!いや〜、困ってるわけでして」
「ふ〜ん、理由は分かったわ。でも、何で私達な訳?」
「ギ、ギクゥッ……え〜、高良先輩?」
 そろ〜り、ひよりがみゆきを見る。
 苦笑を深くしたみゆきは、両掌を上に向け、肩を竦めながら、
「かがみさん、泉さん。文化祭でチアをやったこと覚えてますか?」
 頷く、2人。それを見てから、
「どうやら私達は、それで目立ってしまったようで、ありがたくも3年生代表を拝命したようです」
 いかにも困った、と言った感じで話すが、でまかせ、嘘っぱち、アドリブ。
 本当ならひよりにここまで考えていて欲しかったのだが、まぁ、仕方が無い。
「受験勉強もあるから、と最初はお断りしたのですが。是非にと、アニ研部長の八坂さん、そして文芸部仮入部者、みなみさんに頼まれたものですから」
「ほほぅ。みなみちゃんが文芸部員……通だね、ひよりん」
「あ、分かります?」
「勿論!眼鏡は、あり、なし?」
「なしのほうッス」
「ちょっと、その手の話は後にしなさいよ」


260 名前:6-774 :2008/02/19(火) 00:33:54 ID:He02McTl
 さて、かがみがツッコンだ所で、本筋へ回帰。
「じゃあ、みゆきには最初に話が言ってた訳?」
「はい。それとつかささんにも。ね?」
 バトンを渡されたつかさはコクコク頷く。ボロを出さないように、喋らないで、とみゆきの目は語っているので、頷くだけ。
「お昼休みの時に泉さん、かがみさんのご意見も聞こうと思っていたのですが、つい、ウッカリ……すみません」
「ドジなみゆきさん、萌え〜」
 ギュ、とこなたの手を握るかがみの手に力がこもる。
 好きだと自覚はしてるのだ。好きな相手が、別の人に好意を向けるような発言は腹立たしいのだろう。
 いや、これで両想いと気が付かないのは何故?と小一時間問い詰めたいが、それはくっついたときにでも聞いてみよう。
「事後承諾になってしまいますが、よろしいでしょうか?」
 と、みゆき。事後承諾なら、
「いいかなんて聞かなくても、やるしかないんでしょ?」
 と、かがみ。
「理解が早くて助かります」
「はぁ……で、私達は何を書けばいいの?」
「それは、田村さん」
「あ、はいッス」
 さて、ひよりが持ってきたのはお菓子箱。但し中身は勿論お菓子なんかじゃなく、
「今からクジで決めるそうです」
「うわ〜、適当だよ、ひよりん」
「すいませんッス……」

 さて、このシリーズを前から見て頂いている方ならお分かりになるだろうし、そうでない方でもピンと来ないか?
 この世の中には、運命、と言うものが存在する。それを占うのがクジな訳だが、作るのは人の手だ。
「さぁ、まずは泉さん、かがみさんからどうぞ」
 ズイ、と差し出されたクジ箱。何の気なしに引く二人。引いた紙に書いてあるのは、
「「恋愛小説?」」
 ニヤリ。眼鏡を抑えるみゆき。頭を抱えるひより、苦笑するつかさ。
 絶対運命決定力クジ鷹宮神社で好評発売中!
「高良先輩も、柊先輩もどうぞッス」
 みゆき、つかさの順で引く。
「ちょ……みゆきさんか、つかさのどっちか、代わってくんない?」
「同感」
 と、こなかが。
 みゆきは引いた紙を表にしながら、
「恋愛ミステリでよろしければ」
 つかさは、
「恋愛面白エッセイ、でよければ」
「「はぁ!?」」
 また二重奏。
「え、何?最近、恋愛物が流行ってるの?」
 と、こなた。ひよりは、やや冷や汗をかきながら、
「いやあ〜、それがッスね……」
 返答に困る。だって書いたの私じゃないし。と言いたい、でも言うとみゆきが何をするか分からない。
 どうしようか。と考えた時、救いの主が現れた。

「そうだ。恋愛物が流行ってる」
「桜庭先生!」
 そう、アニ研顧問にして3年C組担任、桜庭ひかる。
「いいか、他人の恋愛程、馬鹿馬鹿しくどうでもいいことは他にないが、冷やかしていて楽しいのもこれ以外に無い」
 言い切った。まぁ、同感。
「と、言う訳で。このクジは桜庭先生がお書きになったものです」
 嘘。書いたのはみゆき。でも、言い返すのもだるいので桜庭先生は何も言わない。これも計算の内。
「でも、内容が何気にハ○ヒのパクリっぽい上に、アニ研と関係ないような気がするんだけど」
 と、妙に鋭いこなた。みゆきは眼鏡の位置を直すフリをして表情を隠す。
「文芸部の方が人数が少ないからでしょう。それに、パクリではなくインスパイア、若しくはリスペクトです」


261 名前:6-774 :2008/02/19(火) 00:35:01 ID:He02McTl
 さて、場面転換。ここは3年B組の教室。
 何故、ここに場面が変わったか?主人公が移動したからさ。
「で、私達がモデルな訳?」
 とは、ジト目のかがみの談。ひよりはやや押されながら、
「は、はいッス。今回載せるのが恋愛漫画でして……」
 必死に言い訳。
「お2人の身長差が、丁度イメージピッタリでですね。是非、モデルを、と」
「でもさ、教室の机とか片付けて、場所作ってある辺り、やっぱり事後承諾じゃん」
 少し、頬を膨らませるこなた。
 ピク、かがみの腕が動いた。ピキーン、ひよりの直感が光って唸る。
(アレは、自重しろ、自重しろ、私。の構えッス!むぅ、柊先輩中々どうして……)
 いやいや、と首を振って。とりあえず、
「抱き合ってください」
「はぁっ!?」
「な、何で!?」
(ハッ、いかん。自重できなかったのは私ッスか!?)
 うっかり口が滑った。田村ひより、人生で何度目かの大ピンチ。
「そういった場面もあるらしいですよ」
 と、言いながら現れたのはみゆき。とりあえず、文芸部員(仮)のみなみにも話をつけてきた。
「ご安心を。学校内で作るものですから、一般向けです」
 要るのか要らないのか分からないフォローをいれて、教室の隅に落ち着いた。
「さ、どうぞ」
 両手を向ける。
「出来るかっ!」
 とはかがみ。
「大丈夫。私達はいないものとして考えてください」
「いや、みゆきさん、そういうことじゃなくて……」
 と、こなた。
「ああ、田村さん、他にご注文は?」
 さらりと、まるでいないのはこなかがである様に矛先を変えるみゆき。
「そうッスね……髪型を入れ替えて欲しいッス。髪の長いのが主人公で、相手役がツインテールの予定ッスから」
「と、いうことです」
 あくまで笑顔のみゆき。なんと言うかもう、
「やること決定?」
「ハイ」

 

262 名前:6-774 :2008/02/19(火) 00:35:41 ID:He02McTl
 さて、髪型チェンジ&ポジション確保。
「そうッスね、もっとこう……抱きしめる感じで」
 スケブ片手に、ペンを立て。マジモードひよりん。ちなみに、マジモードで完成すればどうなるかは……ご想像にお任せします。

「なんか、ツインテールじゃないかがみって、新鮮だね」
 至近距離でこなたが呟く。
「あんたも、髪型変わってるの、珍しいわよ」
 こなたの肩に手を回しながら、かがみも呟く。
「それに、かがみ温かいし」
「ばっ!恥ずかしいこと言わないの。さっさと終わらせるわよ」
「直ぐに、離したい?」
 上目遣いに、更に声を潜めて、こなたは呟いた。
「私は、もう少しこうしていたい」
「こなた……」
「かがみは?どう?」
 問われる。身長差から、こなたの吐息が丁度胸の辺りに当たって、くすぐったい。
 フワ、とこなたの髪から甘い香りがした。
「かがみの心臓、ドキドキ言ってるよ。私には、丁度聞こえる、かな」
「……私にだって、あんたのドキドキ、伝わってるわよ。だって、抱きしめてるんだもの」
「じゃあ?」
「私だって、もう少しこうしていたい、かな」
 かな、のアクセントにこなたの真似をしてみる。目が合う、クスリと笑いあった。
「じゃあ、いいよね」
「うん」
 ツと、顔が近づいた。合宿中に一回、キスをしてしまったが、アレは事故だったと、両者の間で暗黙の了解。だが、今回は、
「あのね、私、後でかがみに聞いてもらいたいことがある」
「私も、後でこなたに聞いてもらいたいことがある」
 目を閉じるこなた。その唇にゆっくりと近づいていくかがみ。

「おお、なんかいい感じッス」
「しー、静かに。今が正念場です」

 ゆっくりと、ゆっくりと、まるで永遠の刻をかけるかのように、その距離を縮めていく、唇。そして、
「WAWAWA、忘れ物〜♪」
 闖入者。入り口で固まる谷……白石みのる。
 ス、と後ずさって、
「スマン……ごゆっくりぃ〜!!!」
 現れた時同様、突然去って行った。後には、気まずい空気。

「あ、あ〜。もういいよね、ひよりん」
「そ、そうよ。ここまでやったんだから、ちゃんと完成させてよね」
 離れる二人。そして、
「実は聞いてもらいたかったことって、ゲ○ズ寄らない?ってことでさ〜」
「そ、そう。私も、ラノベの新刊発売日だから、行かない?ってことだったのよ」
「そ、そうだよね〜」
 なんて、笑いあいながら、ささっと荷物を纏めると2人は帰ってしまった。

「あ、あの〜……高良先輩?」
「……やれやれ」
 次の日、3年B組に欠席者が出たのは言うまでも無いだろう。


263 名前:6-774 :2008/02/19(火) 00:39:36 ID:He02McTl
以上です。お付き合いくださいましてありがとう御座いました。

ハイ、前に恋愛小説、と言った時点で気付いた方は気付いたでしょう。
勿論ハ○ヒ読んで、こなかがに恋愛小説を書かせたくなったんです。
良いか悪いか、ちょっと判断しかねますが……

3レスで終わると思ったら4レスかかってしまいましたね。すみません。

兎に角、シリーズ物と銘を打ってしまったわけですから、必然出演者も増えるわけで
まだまだ、完結には程遠そうです……

また〜りゆる〜く書いていきますので、一つよろしくお願いします。

264 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 00:52:14 ID:BQwxrVGI
GJ! そして白石の冥福を祈ってw

265 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 00:53:30 ID:uKS9pY6Z
>>263
GJ!白石が粛清されたw

266 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 01:01:31 ID:I2eEPH3t
>>263
GJです!みゆきさんの黒さがいい感じですなw今後に期待してます。
谷じゃない、白石・・・空気読まないばかりに・・・(合掌)

267 名前:11-269 :2008/02/19(火) 02:17:03 ID:HQyDTyD3
前スレのこなかが男女(女女?)に触発されて、
1番だけですけど動画作ってしまいました。
ホントはこちらに直接アップしたいとこなのですけれど、
一応著作権とかそういうのがあるので、とりあえずニコニコにアップしてみました。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2370425
http://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04461.jpg ←動画のいちぶ
前スレの465さん、歌詞お借りしましたー!感謝!

これ作るのに休み2日潰しましたけれど、とても爽やかな気分です。
やっぱこなかがはいいですね!!w

>>263
GJ!入れ替わりこなかががイイ!
谷口の血は逆らえないのか……w

268 名前:12-926 :2008/02/19(火) 02:21:38 ID:fzF9tpHE
>>263 白石空気嫁ww ふたりの不器用さがほほえましい!GJ!


ああ〜〜〜!今書いてる話が某エロパロ板の今日更新の物語とわずかにかぶったorz
けどミステリー書こうとしたらやっぱああいう感じになるよな・・・

269 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 03:27:19 ID:IVBetvPr
>>235
ゆーちゃん空気読みすぎww
そしてかがみん暴走しすぎwww
あそこまで煽ったんだからこなたも責任取れっ
ってことでGJですぜ

270 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 03:37:42 ID:+Z7184u4
>>267
なんだこれは!動いている!
これは二番を考えればいいのか?それよりしかし、あんなんで本当に良かったのかw
どーも、前スレ465です。映像化ありがとう
自分の拙い替え歌に若干の気恥ずかしさを感じつつも感動した!
早速マイリスに入れて支援しとく。いや、若いっていいですね

271 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 10:33:26 ID:HFpsTQNn
>>激しくGJ

272 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 18:41:50 ID:8fGFYDNW
>>263
来ましたね黒みゆきさんw GJです
手を握り合ってるのに付き合ってないなんて、どんだけ〜w

>>267
GJ !
実際動いてるのを見ると感慨深いものがあるね
そういえば、らき☆すた系の架空戦記物の動画ってほとんどこなたとかがみがラブラブになってる
気がするw


273 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 19:02:02 ID:8JmH8u/t
>>267
マイリスト追加させていただきました!
二番も是非!

>>272
あの架空戦記物もSSにしてほしいくらいだ…こなかが主体で。

274 名前:8-616 :2008/02/19(火) 20:08:11 ID:DvdeHH/T
>>263
みゆきさんが黒すぎるwひよりんはもはやみゆきさんの舎弟化してますねwwwあぁ白石よ、安らかに…


6-774さんも本製作は協力したいと思っていらっしゃるんですね…。
力になれるかは分からないけど、何かできることはあるか、避難所に書き込みしてみるべきなのかな…。

275 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 20:11:33 ID:8fGFYDNW
どうでもいいけど、こなたになってかがみを口説く動画がうPされてるw
でも重くて途中から動いてくれない・・・
最後のプロポーズの言葉入力のところで固まって動かなくなる
グッドエンドがどんなのか激しく気になる orz

276 名前:避難所より転載(319氏より) :2008/02/19(火) 21:07:58 ID:THR3SZuB
避難所のこな×かが本製作の話です。

作家・絵師さんでこの企画に参加していただける方がいらっしゃったら
避難所までお越しください。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6076/1202397520/47n-

またメールでの問い合わせもお受けします。
お気軽にご連絡ください。

277 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 21:31:58 ID:PcUgEpod
>>275
参加しなくても、ベストエンド見れるけどな、アッー!

278 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 22:28:53 ID:8fGFYDNW
>>277
そうなんだ? 動画をただダラダラ見てるだけでベストエンドに行けるの?
もう一度見直してくる !

また途中で固まるかもしれないけどな orz

279 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 23:42:52 ID:ishBhj0S
         ,. -ー冖'⌒'ー-、                  
       ,ノ         \
       / ,r‐へへく⌒'¬、  ヽ          どうもお灸が効き過ぎたようです。
       {ノ へ.._、 ,,/~`  〉  }    ,r=-、   人を叱ると言うは本当に難しい。
      /プ ̄`y'¨Y´ ̄ヽ―}j=く    /,ミ=/  
    ノ /レ'>-〈_ュ`ー‐'  リ,イ}    〃 /   この責任の一端は私にも有るでしょうし、
   / _勺 イ;;∵r;==、、∴'∵; シ    〃 /    何かしら責任を果たさないといけないでしょう 
  ,/ └' ノ \   こ¨`    ノ{ー--、〃__/    
  人__/ー┬ 个-、__,,.. ‐'´ 〃`ァーァー\    
. /   |/ |::::::|、       〃 /:::::/    ヽ   
/   |   |::::::|\、_________/'   /:::::/〃      
!     l   |::::::|  ` ̄ ̄´    |::::::|/        
    ノ\ |::::::|            |::::::|  


280 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/19(火) 23:48:53 ID:Q0ktWBon
自重しろ
ゆーちゃんが泣いちゃうだろうが

281 名前:6-774 :2008/02/19(火) 23:52:23 ID:He02McTl
拙作にGJくれた皆様、ありがとう御座いますです。

今回一番の見所は白石さん……ではなく、入れ替わりこなかが(髪型)にしようと思っていたのですが
文章だとどうにも表現できなくて……参ったね。
絵、描ければ上げれるのに……
と、考えていたら「WAWAWA〜」と脳内でボイス再生。ごゆっくりぃぃ!
取りあえず、髪型チェンジはまだ弄ってないので、伏線といえば聞こえのいい放置になるやも。

>>274 8-616さん
そうですね。私も是非こなかが本は作りたいので、どうしてもやりたい思いはあるのですが。
費用面等では参加できないし、文章もあまり上手くはなく、絵は言わずもがな。
取りあえず、迷ってます。

こなかが的にはあまり関係ない話題ですが、ゆーちゃんの中の人、ブログ大変そうですね。

で、こなかが的には髪型を入れ替えた2人を妄想した時、改めて身長差に萌えましたw
かがみの髪の長さ丁度かなたさんぐらい?で、ツインテこなた。すぽっと腕の中に入ると……
絵、上手くなりたい……絶対萌えると思うのですが……

282 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 00:20:06 ID:/18JnxqT
>>281
貴方が文章あまり上手くない……?
あの策士みゆきさんシリーズは、このスレで見たSSでも特に好きな一品ですよ!?

……そうかわかったぞ、ここの職人さんがみんな上手いせいで、普通なら神作品でも
いまいち普通に見えてしまうのが原因なんだな!?
よーし、それなら、SSなんてあまり得意じゃない気がするのにこなかが本に無謀にも
投稿しようと思っている私が、24日までにSS書いてここに投下しちゃるっ!
もし私のSSが貴方と同じかへたっぴだったら、貴方よりへたな人だって投稿する気満々
なんだからと自信を持って投稿しなさいっ!
でもって私の方が貴方より上手かったら、自分よりうまい人物に認められたということで
おとなしく投稿しなさいっ!

というわけで、白石登場に思わず石化した後、画面に向かって「何しやがるんだー!」
とうっかり叫んで祖母を夜中に叩き起こしてしまった私から貴方にやつあたりGJっ

283 名前:10ー79 :2008/02/20(水) 00:27:13 ID:wLDaLa+U
6ー774さん
私は尊敬してますよ。とても優しい文体で、読みやすくて大好きです。
いつも楽しみにしています


前作にたくさんのレス感謝です。すごく、励みになっています。ありがとうございました。
今日はちょっと短編書きました。シリアス注意です。いつもとは違う雰囲気なので、受け入れてもらえるか心配ですが・・・ではいきます。

284 名前:貴女の世界で私は :2008/02/20(水) 00:28:46 ID:wLDaLa+U
「ねぇ、こなた。」

私の名が、宙を舞う。この瞬間、この刹那。いつも世界が二人に感じる。孤独、二人だけ。

「あんたは・・・ううん、やっぱりなんでもない。」

陰る表情。私の世界にも雲がちらほら。貴女が私の世界の全て。貴女がいるから、この世界に私の世界が存在する。

「・・・私達、間違ってるのかな?」

壊れかける。崩れかける。貴女はそうやっていつも独り戦う。何故。私は、貴女の世界に存在しているはずなのに。

「私は、幸せ、だよ?」

貴女の雨、貴女の雪、貴女の晴れ、貴女の嵐。全て私の世界と共有すると誓ったのに。
共有していた、できていたと信じていた。でも、それは偽り。目の前にある光しか、私の世界に差し込んでいなかった。
私はそれを、幸福と呼んでいた。でも真実は違う。

「うん・・・あんたも幸せだって言うのは伝わるよ。でも、ね、不安に、なるの・・・」

影は闇のように、明けない夜のように。でもそれは貴女の世界。私の世界には伸びてこない影。

「・・・わからないよ。そんなの分からないわよっ!私は・・・傍にいたいの・・・ただ傍にいたいだけなのに・・・」

頬を伝う雫石。何故、貴女はこんなに美しいのだろうか。何故、貴女は私を必要とするのだろうか。

「・・・ごめんね・・・」

雨が降る世界。冷たく、残酷に、冷酷に、貴女を傷つける。どうしたら、貴女の世界を晴らせるのだろう。
小さな体で。無力な脳で。崩壊する理性で。私は貴女を包み込む事しか、できなかった。

「・・・もっと強く・・・お願い・・・」

貴女は温かい。貴女は綺麗だ。貴女は優しい。貴女は強い。貴女は弱い。
貴女は。貴女は。貴女は。貴女は私の全て。貴女の世界を、光で満たせるなら、影を減らせるなら。
私は、戦う。例え、私が壊れても。私が独りになっても。私が、存在しなくなる、その日まで。

「私は、此処にいるよ。ずっと、ずっと。此処にいる限り、愛しているよ。」
「・・・うん・・・うん・・・」

貴女を守り続ける。それが私の理由。此処に存在する私の理由。
貴女の世界が、私の世界が、永遠の快晴である為に。かがみの世界に、私が在り続けるために。私は、生きる。

285 名前:10ー79 :2008/02/20(水) 00:32:06 ID:wLDaLa+U
以上です。キャラがらき☆すたらしくない・・・実は半分ノンフィクションを元に作りました。
現実だったら、こなたもかがみも悩むのかな、と思い作りました。
すみません、皆さんが甘いなか、空気が変です。

286 名前:12-926 :2008/02/20(水) 00:36:22 ID:TI2QbGUs
>>281 少なくとも俺よりは文章うまいし面白いもの書かれていると思います本当にありg(ry

>>282 >白石登場に思わず石化した後、画面に向かって「何しやがるんだー!」
とうっかり叫んで祖母を夜中に叩き起こしてしまった
ワロタwww 作品楽しみにしてます。

>>285 シリアス大好きな俺からGJ!を。現実でなおかつ二人が本気だったら悩むだろうなー・・・

287 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 00:39:31 ID:Maq9L5fB
>>284
これはこれでいいと思います。
かがみ〜〜ん…。

288 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 00:45:23 ID:fNIPThEo
6-774さん
あなたのSS、面白くて大好きですよ。
影響されて、みゆきさんが若干黒くなってしまったくらいですww
あなたのがそんな評価なら、自分のはどうなってしまうのやら……w
ご謙遜なさらず、自信をもってください〜。

>>282さん
お婆ちゃん驚いたでしょうねぇw
SS、期待しております〜。

10-45さん
いつもどおりの表現の上手さが凄いですねー。
類義語をいくつも連なってて、より印象深さを感じます。
『作り方』シリーズのような甘い日常的な感じもできて、
さらにシリアスなのまで出来る、その才能はまさにGJですw

289 名前:8-616 :2008/02/20(水) 01:16:57 ID:QJUrbbME
>>281
貴方の文は読んでいて人を温かい気持ちにさせるものですよ。その証拠が、貴方の書き込みの後のレスで分かると思います。
自信を持つことも時には大切ですよ!
私もとにかく、やれるだけやってみたいので、一度行動を起こしてみたいと思います。

>>282
楽しみにしていますね。きっと素敵なssが完成しますよ!

>>284
表現がとても綺麗で繊細で、リアルな感じがひしひしと伝わってきました。
切なさの中にも二人の世界がちゃんとあってGJでした!


さて、前に書いてみたパラレルの第二章が出来たので投下しようかと思います。ちょっと人が多そうな気配もあるので30分までは様子見しておきます。

290 名前:6-774 :2008/02/20(水) 01:20:17 ID:iLCZ294A
皆様、ありがとう御座います。
文章に関しては、まぁ、ちょっとした拘りがあって、中々……
皆様のお言葉はとても励みになります。
前向きになるよう努力いたします。ssの方もまた、出来ましたら投下いたしますので、その節はよろしくお願いします。

>>282さん
そこまで熱く語っていただけると、作者冥利に付きます。ホント、ありがとう御座います。
お祖母ちゃんに、ご迷惑をかけてしましたね。
ss期待しています。

>>285 10-79さん
ありがとう御座います。
あなたのssは毎回、表現見事で見入ってしまいます。
今回の‘貴方の世界で私は’も深い表現から、シリアス感をさらに増加されていて。
うぅむ、何ともGJ!!です

>>286 12-926さん
ありがとう御座います。
面白いといってもらえると、ホントに良かった、と思います。

>>288さん
ありがとう御座います。
みゆきさん黒がデフォ化されてるようで、いやはや何ともw

>>289 8-616さん
ありがとう御座います。
そうですね、皆様のお言葉の数々が、読んでくださった証なんですね。
迷いを振り切れるように、頑張ります。
ssも楽しみにしてますよ。

291 名前:7-438 :2008/02/20(水) 01:22:16 ID:2T43PpT7
>>289さんが様子見の間に、>>281に捧げる落書き
(´・ω・`)つ【ttp://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04481.jpg
※wikiへの保管はしないでください。

私は製本には参加しませんが、参加するようなら是非頑張ってくださいね!

292 名前:8-616 :2008/02/20(水) 01:36:38 ID:QJUrbbME
>>291
おお、素敵なイラストだ。ツインテのこなた可愛い!6-774さんとのコラボですねw

さて、そろそろ投下したいと思います。今回もこなたはほとんど出てきません…><
しかも文もちょっとグダグダし始めてますが、お付き合いよろしくお願いします。

・続きものです。
・パラレルです。
・6レスお借りします。

293 名前:運命を駆ける猫【第二章】(1/6) :2008/02/20(水) 01:37:58 ID:QJUrbbME
                        学校に着いた私たちは各自の教室へ向かう。日下部と峰岸は職員室に寄るらしく、私達とは階段手前で別れる形になった。
薄暗い明かりのついた階段を、つかさとみゆきの三人で上がる。

「そういえばみゆき…まずは二年の時の教室に集まるんだっけ?」
「はい。始業式が終わってからクラス発表がありますので…その後に三年の教室へ移動にするんですよ」
「ゆきちゃん…それだと新しい一年生の子は何処に集まるの?」
「新入生の方には既に郵送でクラスが伝えられているんです。だから、もう体育館に集まっていると思いますよ」
「そっかー」

みゆきの丁寧な説明を聞きながら、階段の踊り場で足を止める。

「今年こそは…二人と同じクラスなれるかなぁ?」
「なれるよー!だってお姉ちゃん、お正月にあんなに…」
「うぉい!つかさっ!?そのことは内緒って…」
「うふふふ…」

つかさの口を塞ぎながら、階段を進み始める。
もう!確かに私は二人と同じクラスになったことはないし、最後くらいはー…同じクラスになれたらなって思ってるけど…。

色々な話をしながら三人で笑って歩いてたら、もう私の教室の前に着いた。
つかさとみゆきは隣のクラスだからここで別れることになる。

「お姉ちゃん、また後でねー」
「失礼します」
「うん、それじゃ」

一人寂しく教室へ入ると、何やら喧しい話し声が耳に響いた。教室中を見渡すと、女子が端の方で集まって話をしているようだった。生憎、日下部と峰岸もまだ来てないみたいだし…思い切ってその集団に声をかけてみることにした。

294 名前:運命を駆ける猫【第二章】(2/6) :2008/02/20(水) 01:38:50 ID:QJUrbbME
                        「おはよう。何か話し込んでるみたいだけど…」
「柊さん、おはよう!実はさー…」

集団の中でも特に明るい感じ子が丁寧に言葉を返してくれた。でも、何か苦手なタイプかも…。

「どうしたの?」
「今日ね、私達の学年に転校生が来るらしいよ!」
「………それだけ?」

なんだ、そんなことか。
盛り上がってるからもっと凄いことかと思っていた分、期待外れだった。

「それだけって…柊さんは楽しみじゃないの?」
「だって関係ないもん…」「転校生がカッコイイ男子でも?」
「それなら余計関係なくなるなー」

苦笑いしながら答える。
色恋沙汰なんて…残りの高校生活の中では、自分と全く縁の無い話になるだろう。まぁいいけどさ…もう諦めはついてる。

「分かんないよー?運命の出会いってのがあるかもしれないじゃん!」
「あはは、そうだといいわねー」

パタパタと手を振りながら適当に話を流し、自分の席へと向かう。
それと同時に授業開始のチャイムが鳴り響いた。

「おい、柊ぃー」
「おわっ!?何で日下部が私の席に座ってんのよ!」
「柊を待ってたんだぜ。向こうで楽しそうに何話してたんだよー?」
「んー、何か転校生がどうとかいう話。それより早くどきなさいよ」

日下部を引っ張り立たせ、自分の席に落ち着く。

「転校生が来るのか!?そっかー、楽しみだなぁ!」
「何よ、あんたも気になるの?」
「そりゃあな!何と言っても……おわっ!?先生来たから席に戻るなー!」
「はぁ………慌ただしい奴だ」

そんな日下部を尻目に、机に肘を付きながら先生の話を聞く…つもりだったけど、さっきの話が頭に残る。

何だかんだ言いながら、私だって少しくらいは転校生の話が気になるのよね。
男子なのか女子なのか…どんなキャラをしているのかなんて考えてみたり。
実は本当に運命の相手だったり………いや、それは流石に…ね。

膨らむ妄想を理性で押さえ込む。私がそんな考えを繰り広げている間、先生からはちょっとした挨拶と始業式での並び方などの説明が行われていた。

295 名前:運命を駆ける猫【第二章】(3/6) :2008/02/20(水) 01:44:28 ID:QJUrbbME
                        「よし、じゃあ体育館へ移動だぞー」

先生のその一言で皆一斉に席を立ち、廊下に出た。
一足遅れてゆっくりと席を立つと、教室の入り口辺りで峰岸が待っていてくれた。更に廊下には日下部もいた。

「行こっか、柊ちゃん」
「うん」
「あやのー、早く行こうぜ!柊なんて放っておいてさー」
「みさちゃん、そんな慌てなくても…」
「ならお前が一人で行け!」
「じ、冗談だってば…」

日下部の言葉にいつもの調子で返し、三人で体育館に向かう。
ただ普通の会話をするだけじゃ何だから、さっき聞いたばかりの転校生の話を二人にしてみることにした。

「そういえばさ、私達の学年に転校生が来るらしいわよ」
「それさっきも聞いたぞー」
「じゃああんたは聞くな。峰岸、興味あったりする?」
「うーん…どんな人か見てみたい感じはするわ」

そりゃあそうよね。私だって無関心を装ってるだけで、本当はほんの少し気になるし。

「やっぱり?私もちょっと気になってるんだよね」
「よーし!それじゃあこのみさお様が真っ先に声かけてやろう!!」
「やめろ。転校生が学校にトラウマを持つから」
「何でだよー!」
「ふふふ。でもまぁ、学校来てればそのうち会えるわよね」
「そうねー」

峰岸の最もな意見に納得する。学校も学年も同じなら、必ず会うことは出来るし友達にだってなれる。やっぱりいちいち気にすることじゃないか…。


そうして喋っている間に、もう体育館の前に着いていた。

靴を脱いで中に入り自分のクラスの列を探す。体育館の真ん中には二年生、それを基準に左側は三年生、右側には一年生となっていた。その一年生達からは見るからに緊張感が漂っている。

自分のクラスの列を探し座ると、しばらくして体育館は静まりかえり…堅苦しい先生の話が始まった。
さすがの私でも新学期早々に先生のお堅い話を真面目に聞く気はなく、ただひたすらにボーッとしていた。

―ガラガラ。


その時、ふと後ろの方から体育館のドアが開く音が聞こえた。静かな体育館の中にその音は響き渡り、より大きく聞こえた。
前に集中していた生徒達はざわめき立ち、一斉に後ろを振り向く。つられて私も後ろを向くと、生徒指導の先生とその後ろに一人の生徒が入ってきたところだった。

296 名前:運命を駆ける猫【第二章】(4/6) :2008/02/20(水) 01:52:14 ID:QJUrbbME
                        「…っ!?あの人っ…」
「…柊さん、知り合いなの?」

私が思わず上げた声に、後ろにいた子が話しかけてきた。知り合いなんかじゃない、ただ私が一方的に見取れていただけで…。

「………」

だけど、私がそれに返すことはない。気が付けばあの子を目で追っていた。

彼女は教育指導の先生に誘導されて、体育館の一番後ろの隅に座った。…いや、無理矢理座らされたと言う方が正しいかもしれない。凄く嫌そうな顔をしてたから。いや、嫌そうじゃなく、何か…。

それから先の式の内容は何一つ覚えていない。

知らないうちに始業式は終わり、私は一人だけで足早にクラスに戻った。


―――。


「…で、………はC組」
「………」
「おい。聞いてるか、柊?」
「え!?あ、はい……もう一度言ってもらえますか?」「おいおい、お前にしては珍しいな。新学期早々、ボケるんじゃないぞ」

周りから笑い声がしたけど、気にはならなかった。
私が気になることは、ただ一つだけ。綺麗な…紅い目をしたあの子のことだけだった。

「柊、お前はC組だ。間違えるなよ?」
「…はい」

生徒全員のクラス発表も終わり、各自が決まったクラスへと移動することになった。廊下へ出て、もう一度確認してみる。

「えっと、確かC組…だったわよね?」

先生に言い直してもらったにも関わらず、話の内容は全くウロ覚えな自分にほんの少し腑甲斐なさを感じた。

「そうだぞー、柊ぃ」
「…日下部?」
「私も峰岸もC組なんだってば」
「柊ちゃん、今年もよろしくね」
「…うん」
「そんじゃあ行くとすっかー!」

私達の教室は、二年の時の教室の真上に当たる場所だった。ちなみにウチの学校では学年が上になる程、教室も上の階になる。

新しい教室の前に着いて一呼吸置き、ドアを開ける。中に入って見渡すと…どうやらつかさとみゆきはいないみたいだった。それどころか、日下部と峰岸以外に知っている人がほぼいない感じ。

「………」
「残念だなー、柊。妹はいないみたいだぜ」
「柊ちゃん、元気出してね?」

日下部と峰岸、二人から同時に肩を叩かれる。確かに…つかさとみゆき、一回も同じクラスになれなかったのは悲しい。この二人がいてくれるだけ、私にとっては十分にありがたいのよね…。

いつまでも立って話している暇はないので、名簿を確認し、自分の席を探す。私の座席は真ん中よりも少し後ろの方にあった。
そこに座り、もう一度教室を見渡してみるけどやっぱり知っている人なんていない。本当ならここで肩を落とすべきなんだろう…。だけど今はそんなことどうでも良かった。

297 名前:運命を駆ける猫【第二章】(5/6) :2008/02/20(水) 01:54:06 ID:QJUrbbME
                        あの子…なんでちゃんと式に出なかったんだろう?紅い目…あんなの見たことも聞いたことない。

…ふと思う。

つかさやみゆき、それに峰岸や日下部は別にして…、私は今までこんなにも誰かに興味を持ったことなんてなかった。他人と必要以上に馴れ合おうとはしなかった。

それなのに私…喋ったこともない、一目見ただけの人を気にしてる。
私、頭がおかしいのかな?それとも、もしかしたら何か………。


―――。


教室のドアが開く音で我に還る。先程までの考えをストップさせて、そちらに注目することした。さっきみたいにボケッとしてちゃいけない。

教室に入ってきたのはどうやら先生みたいだった。…って、あれ?入ってきたのはついさっきのクラス発表でもお世話になった、二年の時と同じ桜庭先生だった。ほぼ知らない人ばかりのクラスで、偶然にも二年と同じ先生に当たったことに大きな安心感を覚える。
これはきっと桜庭先生に好かれてるのかもしれない。つかさのクラスの黒井先生には…何とも言えないけど。

そんなことを考えているうちに、桜庭先生は黒板に自分の名前を大きく書きだした。恒例の自己紹介ってことだろう。

二年の時の桜庭先生の自己紹介を思い出してみるけど、参考になったのは名前くらいだっけ?こんなの、聞くより実際に話してみたほうが早いんだよね…。先生のこと、もう良く知っているから深く聴き入る必要もないよね…。

頭の中でそんなことを考え、窓の方を見る。二年の時とは違い、景色の良くなったこの教室は、私に三年生だということを実感させる。

それに、綺麗な青い空。また思い出してしまう。
あの長くて蒼い髪はまるで彼女自身を覆い隠す壁のようで、あの紅い瞳は人を寄せ付けない獣の眼光のように思える。
けど…私には凄く魅力的なものだった。

何故彼女はちゃんと式に出ていなかったの?
何故あんなに…寂しそうな顔を………

298 名前:運命を駆ける猫【第二章】(6/7) :2008/02/20(水) 01:56:40 ID:QJUrbbME
                        桜庭先生によるHRはすぐに終わった。今日は新しいクラスでの顔合わせだけで、授業はないらしい。
私は日下部と峰岸に別れを告げて廊下に出る。

「えっと…つかさとみゆきに連絡するべきよね」

そういえば、あの二人は何処のクラスなんだ?まさかまた二人とも同じクラスで、私だけが…

「あ、お姉ちゃん!」
「つかさ?」

声をかけてきたのは私の隣のクラスにあたるB組から出てきた妹。

「あんたB組だったの?」「うん、お姉ちゃんは?」「私はCよ」
「また隣のクラスになっちゃったね…」
「仕方ないわよ…。それよりみゆきは?」
「あ…、ゆきちゃんは………」

つかさは少し気まずそうな顔をしながら、自分が出て来たばかりの教室を見てる。…ああ、もう言いたいこと分かったわよ。

「つかささん、お待たせしました」
「そういうワケか…」
「えへへ…」
「あ、かがみさん。…また離れてしまいましたね」
「もう慣れたわよ、はは」

まさかまた私だけ違うとは。本当に、何かの陰謀なんじゃないかと疑ってしまう。………陰謀?

「ねぇ、もしかしてB組の担任は…黒井先生?」
「うん、そうだよー」
「黒井先生と…何かあったんですか?」
「いや、別に…」

またしてもやられた。私、黒井先生に何か悪いことしたのか?いや、今更何を言っても仕方ないことなんだけど…。

心の中で黒井先生の陰謀を疑いながら、私達は廊下を離れ、学校を出る。
登下校の時が一番落ち着くなんて何だか寂しいわね、私。

299 名前:運命を駆ける猫【第二章】(7/7) :2008/02/20(水) 01:57:53 ID:QJUrbbME
                        「それでは私は失礼しますね、また明日」
「バイバイ、ゆきちゃん」「またね!」

みゆきは私達と帰る方向が違うので、学校出てすぐに別れることになる。
だから妹のつかさと二人で帰るのも、もはやお馴染みってこと。

「そういえばね…今日私のクラスに転校生が来たんだよ」
「え、ホントに?あんた達のクラスだったんだ…」

朝から何度も気にしていた転校生のこと。それが意外にも身近なところから聞けるなんて思ってもいなかった。

「どんな子だったの?男?それとも女?」
「女の子だったよ。けど…」
「どうしたの?」
「何だかちょっと変わった雰囲気だったの…」

つかさはその時のことを思い出してか、首を傾げる。

「どういう意味なの?」
「あのね…外見は別に、普通なの。蒼くて長い髪をしてて…目の色がちょっと紅い感じの子だったかな?」「え…!?」

そのの説明を聞いて、驚きが隠せない。
まさか…あの時の彼女が転校生だったの?

「でもね…自己紹介の時に、なんというか…言っていいのかな、これって」

つかさは語尾を弱めながら何か考えてるようだった。そんなに意味深なことがあったんだろうか、自己紹介くらいで…。

言い辛そうなつかさには悪いけど、私はその話を聞きたい。何故か分からないけど、私は無性に彼女のことが知りたかった。

「…教えて、つかさ。何があったの?」
「えっと…、自己紹介の…時にね………」


―――。


私という世界に落ちた、蒼い絵の具は徐々にその色を広げていく。

何も知らない私は、それを受け入れる術を知らなかった。


to be continued?

300 名前:8-616 :2008/02/20(水) 02:00:08 ID:QJUrbbME
以上です。
レス数を間違ってしまい、7レス消費してしまいました、申し訳ありません><

だらだらと前置きが長くて、こなたがまだはっきりと出てきてませんが、次は出ると思います。続けばw

301 名前:7-438 :2008/02/20(水) 02:01:32 ID:2T43PpT7
>>300
リアルタイム遭遇GJ!!こなたが転校生だー!
今から展開が楽しみです、続きwktk待機してます(´・ω・`)b

ごめんなさい、>>291の落書き、大切な描き忘れが発覚しましたorz
おい、誰だよ!こなたのホクロ描き忘れたやつは!!!
…ごめんなさい。
ttp://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04484.jpg
(これも保管はなしの方向でお願いします)


302 名前:12-926 :2008/02/20(水) 02:16:39 ID:TI2QbGUs
>>291 おお。なんかこなたがより子供っぽくなった。GJ! >>301の絵もかわいい!
>>300 気になる展開だ。ぜひ続きを!

8-616氏の投下直後ですが、1レスだけ詩、というか独白みたいなのを投下します。
ちょっと10-79氏に刺激されて遊び心で作りました。
保護者の立場なんだけどこなたのことが気になるかがみの心です。



303 名前:Two Steps Behind :2008/02/20(水) 02:20:05 ID:TI2QbGUs
・・・もしお節介が嫌になったら、逃げてもいいのよ。
こなたがそうしたいなら、私は構わない。
たとえあんたが走り去ったとしても、私はずっと見守ってる。
でも・・・そうね。
今のうちにあんたが私なしでは生きていけないようになる魔法をかけるのも悪くないかもね。
あんたに拒否権はないわよ?・・・ふふっ、冗談よ。

あんたが何をしてるときも、私は二歩後ろで静かに支えておいてあげる。

あんたが誰といても、私はあんたの幸せを祈ってる。

あんたがどこにいても、忘れないでね。
大切な時間をちょっとだけ使って後ろを振り向いてくれれば、
私が後ろにいるから。

ホントはずっとこなたの隣にいたいけど、今は、まだ・・・。



304 名前:12-926 :2008/02/20(水) 02:26:20 ID:TI2QbGUs
短かった・・。レス分ける必要なかったですね。反省します。
これ実は映画『ラストアクション・ヒーロー』の主題歌の歌詞を参考にしました。
このあと、こなたがかがみを受け入れてくれればいいな、と自分で思ってます。
レス消費、失礼しました。


305 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 02:34:43 ID:aaGVYly3
>>300
こなたが転校生かー。
はてさて。自己紹介のとき何を言ったのだろう?
妄想膨らませて待ってますぜ。GJ

306 名前:6-774 :2008/02/20(水) 12:10:23 ID:iLCZ294A
>>300
GJ!!ですよ。こなたが転校生。更に神秘的な雰囲気が在り。
もう、これは謎の転校生で決まりねっ!
と、団長がw
続きも期待してますよ。

>>304
おぉう、こちらもGJ!
二歩後ろ……ってところが凄く意味深です。
詩って書き手が込めた意味もあるのでしょうけど、抽象的な分、読み手の方で妄想膨らませられるのもいいですね。


307 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 14:03:26 ID:B5sgfhuF
101 名前:メロン名無しさん:2008/02/19(火) 22:36:51 ID:???0
そうじろうはこなたが男だということを今ではすっかり忘れてしまっているようだ
自分で育てておいてそれはないだろと突っ込みたい…

102 名前:メロン名無しさん[sage] 投稿日:2008/02/19(火) 23:05:17 ID:???0
そりゃ息子をかなたの代わりに育てあげるには自分をまず騙すくらいは必要だよ

103 名前:メロン名無しさん[sage] 投稿日:2008/02/19(火) 23:12:24 ID:???0
だってもう一緒にお風呂なんか入ってくれないし
身体確認する術がないんだから
毎日セーラー服で登校する「娘」を見てたら
記憶の方を都合いいように改竄するのは当たり前。

106 名前:メロン名無しさん[sage] 投稿日:2008/02/20(水) 13:21:36 ID:???0
亡くなった妻の面影を息子に求めて女装させてるのか
そしてそれを受け入れて女として生きるこなた・・・切ない話や・・・

107 名前:メロン名無しさん[sage] 投稿日:2008/02/20(水) 13:51:25 ID:???0
これならかがみと結婚できるやん。メデタシメデタシ


ちょwwwお前らwwwww

308 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 14:39:23 ID:OdP+4jSf
>>307

こんな感じになるのか?

ttp://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0010/13/61/040010136194_popup2.html

309 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 14:50:27 ID:Lzd6cNbi
>>300
GJっす
続きが待ち遠しい!

ただ1つ気になるところとして、なんで碧じゃなくて紅い目?
最初普通にシャナかと思ったよ

310 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 15:45:35 ID:Ge1W9fmN
>>309
第一章を読めば分かるよ

311 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 16:05:35 ID:hLJKEmyD
ttp://www40.atwiki.jp/kagamin_bocchi/?cmd=upload&act=open&page=%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%81&file=date70822.png

久々にかがみぼっちスレのまとめwikiを見てたらこんな物が。
スレ自体は賛否両論あるかもだがこういう共依存関係が強いのも結構好き。

312 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 16:46:46 ID:V5bJp3h1
>>311
かがみぼっちスレは見ると鬱になりそうなので行ったことないのですが、こんなほのぼのイラストもうPされている
のですね
どういう経緯で街中を腕組んで歩く仲になったのか気になるw

でも・・・怖いからやっぱりぼっちスレには行きませんw

313 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 16:53:03 ID:nsvZRhTm
百合っぽいものがあるからか、たまにこっちにも転載とかあるけど、
鬱スレの内容は向こうでやって欲しいな。書いてある通り賛否両論だし。


ところで原作の話だけど、
コンプの方は順調に時間が進んでるね。
もう正月は過ぎて、かがみは受験勉強に忙しくなってきてる。
こなたは相変わらずアニメやゲームに勤しんでるが(大丈夫なのか?w)

今のペースで進んだら、後数ヶ月もしたら三年生は卒業しちゃいそうだ。
でも、原作の人気とかを考えるとあと数ヶ月で三年生卒業は現実的でない気もする。
ただ、作者はループ世界にはしたくないって言ってるんだよな。

本音としてはこのままずっと続いて欲しいんだけど、
綺麗に卒業させるのが作者の本意ならそれもそうなのかなぁと思ったり。さて、どうなるのかなぁ。

314 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 16:59:28 ID:9w94r4BS
オタク人生は色々と余裕のある大学に入ってからが本番だと思うから
卒業しても続けられると思うけどね。
高校生活分は今の一年生キャラで補完できるし。
ただ、今の三年生キャラの進学先というか配置先はちょっと知恵の絞りどころだと思うけど。
昨今、とりあえず舞台は高校にしとけって作品が多いから、
是非ともらきすたはその惰性的常識の壁を突き崩して欲しい。
人気も出たし、やれると思うんだけどね。

315 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 17:39:58 ID:7xiTYYN1
今ぼっちスレは壊滅状態だから
鬱も何もあったもんじゃないです

こっちは皆紳士で良いスレだと思う
作品も力作揃いだし

316 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 17:55:06 ID:paZEnWRP
こな×かがの百合SSって鬱でもこっち投稿なの?

317 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 17:55:28 ID:ND4rxYgH
先行最終回として卒業を先にやっちゃって以降無限ループというのも有りかもね。

318 名前:12-926 :2008/02/20(水) 18:21:30 ID:TI2QbGUs
>>316 >>1に書いてあるとおり、鬱展開注意、とあらかじめ警告すれば可能だと思います。


319 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 18:41:14 ID:i/Kr6Yr3
>>314

個人的には「らっきー☆きゃんぱす」も見てみたい。
ご都合主義で全員同じ大学に受かってもいいし、
昼食時だけ隣の予備校から大学食堂にやってくるこなたとつかさ、でもいい。

一気に2年進めて、「一浪して同じ大学に合格したこなたとつかさ」、という手もあるしな。

320 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 19:23:29 ID:wrC6CR7+
二人が浪人するのはデフォなのかww

321 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 19:36:51 ID:53cWR1bu
>>314
俺はもう綺麗に終わらせてしまった方がいいと思う
増えたキャラを使い切れてない現状で新展開をするのはつらいんじゃないか?

322 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 19:48:59 ID:NiHQwPBs
ttp://blog-imgs-15.fc2.com/o/n/e/onescourage/20071225213638.jpg

もうなんていうか、なんでかがみんはこんなにお姫さまなんだ……!
本当、乙女なのに甘すぎず、透明感があって、
リアリストなのにファンシーな一面を隠せてないかがみんは
本当にお姫さまだと思うよ。
さすがこなたの嫁。

323 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 19:53:44 ID:TXo7LAkZ
>>320

浪人すれば同じ大学に入れるかもしれないじゃん。
幸いにも、大学はコマ単位の講義だから、違う回生が同じ教室に入るわけだし。

そして、かがみの取る講義について回ってたら、いつの間にか一緒に弁護士になってるこなたw

324 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 19:54:31 ID:KlxxljXS
>>321
役割と設定を分散した方がネタの幅が広がって各キャラも使いやすくなるかもね

325 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 19:59:12 ID:3nCHjcOL
>>323
破局した数年後に弁護士と検察官の立場で対決→復縁というフラグですね。

326 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 20:00:58 ID:TXo7LAkZ
>>325

殴り合いのケンカの末、お互い笑い合って仲良くなる少年マンガみたいだw

327 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 20:06:35 ID:Oj6+R+R8
某エロパロまとめには逆転☆裁判というネタがあってだな

328 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 20:09:48 ID:nZ4wMuKr
それってエロパロ収録の 逆転裁判 じゃないか…あっちはこなたが検事だけれど

329 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 20:12:26 ID:nZ4wMuKr
>>328すみません、かがみのキャラスレで同じような流れがあって誤爆しました

330 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 20:43:27 ID:wrC6CR7+
>>329
なぜこっちでは敬語で向こうではタメ語なんだw

331 名前:8-784 :2008/02/20(水) 21:13:05 ID:V5bJp3h1
>>285
考えさせられる内容ですね。二人にはどうか、心折れずにいて欲しいですが・・・
>>291
保管しないなんて、もったいないです ! 力作ですよ?
>>300
紅い瞳のこなた・・・きっと例のねこなたの生まれ変わりですよね? どうなるのか気になります
>>303
ここまで完成された歌詞なら、曲も欲しいところですねw

ところでらき☆すた原作の話が出ているみたいなのですが、何だか終わりそうな雰囲気ですね
個人的には高校生のままループしてもらいたいような気もするのですが・・・
それでは落書き行かせていただきます。>>252 >>254 >>269さんありがとうございます !
前回までの後日談というか座談会みたいな感じです↓
http://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04498.gif
次回は未定ですが、単発ネタになると思います

332 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 22:08:56 ID:eCxnPkHT
>>331
GJ。そういえば、ひよりはあれからどうなったのだろうかw

333 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 22:16:53 ID:aaGVYly3
>>331
一区切りお疲れ様ー。
さて、かがみはどうするつもりだったのかw

1:実は考えてなかったので言えないと誤魔化した。
2:ホントに言えないようなことを考えてた。

脳内かがみのイメージだと2しか俺の中ではないんだがな!
ダメ人間(ノ∀`)

334 名前:329 :2008/02/20(水) 22:24:45 ID:04avB+XG
>>330こちらは謝罪ですから

>>331GJ
パラレルと言うかゲームみたいな分岐でもいいから、かがみが勝ったバージョンを希望します

335 名前:8-784 :2008/02/20(水) 22:27:30 ID:V5bJp3h1
>>332
ひよりんは多分・・・スマキにされていますw
>>333
どちらなのかはご想像にお任せしますw
かがみは勝負にかなり気合入れてましたから、ひょっとすると・・・

336 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 23:25:48 ID:O2CI7OsO
さっき外にこなたがいたから、
無理矢理手足を縛った挙げ句、かがみの部屋に放置してきてやった

337 名前:1-472 :2008/02/20(水) 23:29:31 ID:i8RjXxlk
お久しぶりです。
少し来なかっただけで凄い作品がいくつも投下されてますね。まとめてで申し訳ないですけど、皆様GJです。

さて、いまさら感が漂いそうですが、今からバレンタインのSSを投下します。
リアルで忙しかった上に俺の遅筆のせいで1週間近く遅れて、何様かと思われるかもしれませんが、自重なんてしませんよ。
8レスくらい使います。

338 名前:1-472 :2008/02/20(水) 23:31:37 ID:i8RjXxlk
「待ちぼうけ」

直接渡すのが一番なんだろうけど、私にはそんなことできそうもない。
きっと直前になって、恥ずかしくて渡せなくなると思う。
だから、机の中に入れておくことにした。

昨日、つかさに手伝ってもらってなんとか完成させたチョコレート。
市販のものとかつかさが作ったのみたいに綺麗には出来なかったけど、それでも自分で作ったやつを渡したかった。
やっぱりこういうのは、自作のものじゃないといけないと思う。
自分で作らないと、チョコに気持ちを込められないから。

今まで。
私は本気で練習してきたし、本気で作った。
これが、私の全力。
後はこの思いの形を届けるだけ。

委員会の仕事があるからとつかさに言って、いつもより早起きして、誰よりも早く学校に来て、
今いるのはB組の教室。

誰もいない教室はいつもの活気を失い、不気味なまでに静まり返っていた。
そんな中、誰もいるわけないのに物音を立てないよう注意しながら、そっと鞄を開けてラッピングしたチョコを取り出す。
ハートマークのプリントが、今更ながらに恥ずかしい。

カードにメッセージ書いてみたら? とつかさに言われるがまま、それ用のカードに文章を綴った。
チョコは、そのカードと一緒に、小さな紙袋に入っている。
すぐには見つからないように、カードはチョコの下に隠すように入れた。
内容は……思い出したくない。
何を書いたのか詳しく覚えていないのは、単に忘れっぽいだけなのか、それとも忘れようという無意識が働いているのか。
でも、目の前で読まれるわけじゃないからいいわよね。

気づいてくれるかな。分かってくれるかな。
机の中のこれを。
私の気持ちを。



徐々に人が増えてきて、始業のチャイムがなって、授業が始まっても、私は一向に集中できなかった。
そもそも教科書とかノートを机に入れようという気にもならない。
教科書を出し忘れて注意されたのは、何の授業の時だっけ?
頭に浮かんでくるのは、机の中に入れたチョコと、それを見つけた時のあいつの反応。
今頃、とっくに気づいているんだろうか。あの手紙を読んだんだろうか。
確かめたいけど、でも、会おうとは思わない。
なんだか気恥ずかしいし、カードを読んだのだとしたら、今は会うべきじゃないと思う。

カードを書こうと思っても、いきなりすらすらと自分の気持ちを文章に出来るわけもない。
出来たとしても、私は多分書くことは出来ないと思う。
だから、一文だけ。
問題の先延ばしみたいな感じだけど、二つ折りの小さなカードの真ん中に、もっと小さな文字で、それだけ書いておいた。


339 名前:1-472 :2008/02/20(水) 23:32:47 ID:i8RjXxlk
――大事な話があるから、放課後屋上に来て。

先生の話なんて耳に入らなくて、ぼんやりと窓の外を眺めた。
空は青く晴れ渡っていて、千切った綿菓子のような雲がぽつぽつと浮かんでいる。
なんとなく、心のもやもやが晴れたような清々しさを感じた。
それは多分、一方通行だけど、自分から行動することが出来たから。
……放課後も、晴れていてくれればいいんだけど。

小さく溜め息をついて、下を向き、また窓の外を見上げた。
いつからだろう。
自分の中に、この気持ちが生まれたのは。
気づかないうちに、私は惹かれていた。
何処に? って問われたら、それは難しい質問だ。
性格? 趣味? 容姿?
どれが最初だったかは分からないけど、でも今ではその全てが愛しい。
そんなものでしょ?

どんなに人がいっぱいいても、どんなに周りがうるさくても、その姿だけが目に入るし、その声だけが鮮明に聞こえてくる。
一秒でも長く一緒の時間を過ごしたいと思うし、もっと深く関わっていきたいと思う。
それは、友達とか親友よりも、もっと上。
ただの親友なら、こんなに求めたりしない。

そう。だから、これは友チョコじゃない。
本命だ。
だって私は……、
……泉こなたが、大好きだから。



昼休みもB組には行かず、自分の教室で過ごした。
あいつと顔をあわせると、全てが駄目になってしまう。
そんな気がしたから。

今日の授業はどういうわけか時間がいつもの倍になったようで、いつまで経ってもチャイムが鳴らなかった。
その間集中することも出来ず、ずっと空を眺めていた。
遠くに見える巨大な灰色の綿菓子は、雪雲だろうか。

ようやく放課後になった時には、二日分の授業をいっぺんに受けた気分だった。
荷物も持たず、一目散に屋上に向かう。
待ち合わせ場所は教室でも良かったけど、やっぱり人目につかないところにしたかった。
階段入り口の壁にもたれて、しばらく待つ。

見上げた視界いっぱいに広がる空は突き抜けるように青く、そこを漂う細かな雲の流れはゆったりとしていた。
風はほとんどなく穏やかで、気温の割にはあまり寒さを感じない。
これなら長い間待っていても大丈夫そうだ。
……そんなに待たされるとは思えないけど。

携帯で時間を確認すると、放課になってからすでに五分が経過していた。
……遅いわね、あいつ。
宿題でも忘れて怒られてるのか?
出来ることなら一刻も早く来て欲しいけど、時間を指定してなかった自分が悪いんだし、
あいつにはあいつのペースがあるんだから、気長に待っていよう。
きっと、来てくれるはずだ。
……絶対に。


340 名前:1-472 :2008/02/20(水) 23:34:20 ID:i8RjXxlk


時間を確認するのは、これで何度目だろう。
携帯の液晶にうつる表示は、六時五十五分。
とっくに下校時間なんて過ぎている。
辺りはほとんど真っ暗で、山際が僅かに水色に染まっているだけ。
風は強く、私の顔に正面からぶつかってくる。
でも、私は帰る気になんてなれなかった。

あいつが、まだ来ていないから。

入れ違いにならないようにずっとここで待っていたけど、誰一人として現れることはなかった。
いい加減に、体が冷たくなっていて、さっきから小刻みに震えている。
徐々に周囲の温度は下がり、肌に纏わりつかれて体温を吸い取られている感じだ。
大気そのものが氷のようで、体を動かすと触れていなかった空気に当たって痛い。

屋上を約束の場所にしたのを後悔しながら、私は冷えたコンクリートの壁に背中を預け、しゃがみこんでいる。
体を出来るだけ丸め、風を浴びる面積を少しでも狭くしようとしてるけど、それはほとんど意味を成さなかった。
そんなもので寒さが防げるわけないし、今の私は冬服を着ただけの防寒性ゼロだから、全身が冷えている。
せめてコートでも持ってくるんだった。
隙間という隙間から風が入り込んで、体温を奪っていく。
このままでいたら間違いなく風邪を引くと思う。

だけど、私はずっとここにいたかった。
ましてや家に帰るなんて絶対にしたくない。
それは、ここを離れたら、私のバレンタインが、私の恋が、終わってしまう気がしたから。
来てくれないってことは、私の気持ちを受け入れられないってことで、でも、ずっと待っていたら、まだ可能性は消えずに残ってくれるんじゃないか。
そんな、縋り付くような思いが、私をここに座らせている。
私がいる限り、希望はなくならないはずだから。

体育座りのまま、空を見上げる。
割と大きな灰色の雲がいくつも広がり、空の黒と合わさってマーブル模様を作っていた。
黒の中には、小さく光る沢山の星。
口から漏れた白い息が、目の前でぼんやりと消えていく。

人の気配は全くしない。
もう学校にいるのは私だけなんじゃないかと思う。
……どうして、来てくれないんだろう。
何か、大事な用事があったの?
それとも、来たくないの?

よく考えたら、変よね。
女同士なのに、大事な話があるから屋上に来てって。
そんなのいきなり言われたら、私だって怪しむ。
元々、私が一方的に思ってただけだ。
普通じゃない感情を、普通の人に押し付けても、迷惑なだけ。
こうなるのも予想がついていたはずだ。

だけど、女性キャラを攻略するギャルゲーばかりやってて、持ってるフィギュアは女性キャラがほとんどで、
だからこそ、もしかしたらなんて淡い希望を持ってしまったのかもしれない。
いつまでもここにいるわけにはいかないし、やがては帰らないといけない。
いつかは諦めて、それを受け入れないといけない。


341 名前:1-472 :2008/02/20(水) 23:35:31 ID:i8RjXxlk
でも、後もう少しだけ、待っていようかな。
後三十分、いや後一時間。それでこなかったら、その時はすっきり諦めよう。

――どれくらい経っただろうか。
空はすっかり暗くなっていた。
星たちがより一層光って見えるけど、今や大きな雲がそのほとんどを灰色に塗りつぶしている。

とうとう、雪まで降り出してきた。
風に乗って、いくつもいくつも降り注いでくる。
それが肌に落ちるたび、冷たい痛みが走った。
制服が徐々に雪で湿ってくる。

さすがに寒さに耐え切れなくなって、立ち上がった。
これからどんどん気温が下がっていくから、コートでも羽織ってないと本当に大変なことになる。
だから、教室にとりに行くことにした。
しばらく屋上から離れることになるけど、すぐに戻ってくるんだしノーカンだ。
そう自分に言い聞かせて、冷え切って思い通りに動かない体を無理矢理に動かして、数時間ぶりに校舎の中に戻った。



校舎の中はすでに電気が消されていて、窓から入る空の光だけが唯一の明かりだった。
窓の明かりをぼんやりと反射する床を歩くと、足音が廊下中に反響して行く。
なんとなく不気味で、怖くなってきて、自然と忍び足になりながら自分のクラスに向かった。

教室の扉は開いていた。
私が荷物を置いたままにしてたからだろう。最後に出る人が鍵を閉めて返すというのが暗黙の了解になっている。

コートを羽織って、ついでに鞄も持っていっとこうかとしゃがみこんで荷物をまとめていると、ふと、何かが目に入った。

机の中。
何かがある。

誰もいない教室、机の中。
思わず既視感を覚えた。
朝、自分が感じた雰囲気と、よく似ていたから。

急いで机の中からそれを引っぱりだす。
赤い包装紙でラッピングされた、小さな箱。
ピンクのリボンが巻かれ、包装のところどころにはハートマークがあしらわれている。

「あ……」

包装紙の隙間に、白いカードが挟まっていた。
そっと摘んで、開けてみる。


342 名前:1-472 :2008/02/20(水) 23:36:38 ID:i8RjXxlk
――かがみへ。
ええと、何て言えばいいのかな。いざ書こうって思うと、書くことが浮かんでこないんだよね。
一人で書いてるとなんか恥ずかしいし。
とにかく、去年はかがみが作ってくれたから、今年は私がお返しするね。
自信作だから、絶対においしいと思うよ。

それから突然だけど、ありがとう、かがみ。
変に思われるかもしれないけど、私、今までかがみと一緒にいられて嬉しかったよ。
こんなの本人の前じゃ言えないけど、かがみの傍にいた時が、一番幸せだったよ。
だから、これからもずっと、私の傍にいて。じゃないと私、駄目になっちゃうから。

それで、もしよかったら、放課後体育館の裏に来てくれない?
あ、無理にこなくていいんだよ? かがみの都合が良かったらってことで。
ちょっと、話したいことがあってね、それだけだから。
じゃ、またね。

泉こなた――

「あのバカ……」

急いで教室を飛び出す。
廊下は相変わらず薄気味悪かったけど、無視して走った。
あいつのことだ。きっとこんな時間になっても、ずっと体育館の裏で待ってるだろう。
この寒い中、外にずっといたら風邪を引くに決まってる。
だから、一秒でも早くそこに辿り着かないといけない。

走って、走って、

「!?」

いきなり背後から、教室の扉が開くけたたましい音がして、足を止めた。
背筋を冷たい何かが這っていって、自然と体が震え始める。
学校の怪談という単語が脳裏を駆け巡り、思わず幽霊とかお化けの類が頭に浮かんできた。

そんなものはいるわけないと、意を決して後ろを振り返ると、
いた。

幽霊でもお化けでもなく、
……私が、ずっと待っていた人が。
星の光に半身を照らされて、もう半分を闇に隠して。

顔には驚いたような表情があって、多分私もそんな感じなんだと思う。
だって、目の前には、
……こなた。
こなたが、いたから。

「か、がみ……? どうして、ここにいるの?」

コートを羽織り、鞄を手にしている所を見ると、諦めて帰るところだったんだろうか。
その姿は、何となくいつもより小さく見えた。

「私……私ね、ずっと体育館の裏にいたんだよ。かがみが来るまで待ってたんだけど、全然来てくれなくて……。
でも、何で今目の前にかがみがいるの? 帰っちゃったんじゃないの?」

直立姿勢のまま、不安そうに私の顔を見上げてくる。
そして、何かに気づいたように口を開けて、すぐに視線を斜め下の床に向けた。


343 名前:1-472 :2008/02/20(水) 23:37:47 ID:i8RjXxlk
「あ、そっか。……来てくれなかったってことは、振られたってことだよね。……うん。分かってたよ、こうなることくらい。
 だって変だもん。女同士なのに……あんな手紙書いて、挙句の果てに呼び出すなんて、おかしいよね。気持ち悪いよね」

そう言って、ワザとらしく笑う。
でも全然笑えてなくて、無理に作った笑顔はすぐに崩れていった。
乾いた笑い声は、嗚咽に変わる。
俯いた顔から何かが落ちて、それが星の光で微かに煌いたのを、私は見た。

「か、がみ、ごめんね……。変な手紙、渡しちゃって。迷惑、だよ……ね?
 私が、勝手に……かがみを、友達じゃなくて、恋人として意識するよう、に、なって、
 それで、か、かがみに同性、趣味、なんてないのに、こんなこと……して……」

だから、そっと近づいて、右手を腰に回すと、左手で闇に映える青の髪をそっと撫でてあげた。
こなたは呆けた表情で、私を見返してくる。

「え、かがみ……?」
「こなた。私が机の中に入れといたチョコは見つけた?」
「……うん。見つけた、よ。でも、あれは、友チョコ、でしょ。
私が、渡したのは、かがみ、の、とは……違うんだよ。……本命、だから」

その顔は濡れていて、くしゃくしゃになっている。
しばらく見つめていると、私の視線に気づいたのか、こなたは急いで制服の袖でそれを拭った。
それでも、まだずっと泣きじゃくっている。

「……あんたねぇ、私がチョコと一緒にカード入れてたの、気づいてないの?」
「……カー、ド?」
「そ。チョコの下に入れといたはずなんだけど」
「え?」
「ちゃんと確認しときなさいよ。入ってるんだから」
「だ、だって、すぐにかがみからだって分かったから、嬉しくて、家に帰ってから開けようって思って……」
「こなた……」

暗い影の落ちた顔を見ていると、自然と口元が緩んできた。
この子は、何を勘違いしてるんだろう。
ふぅ、と一つ息を吐いて、

「だったら、今ここで、開けてみなさいよ」
「……う、うん」

こなたは床にしゃがみこんで徐に鞄を開け、そこから腫れ物を触るような手つきで、私が朝机の中に入れた紙袋を取り出した。
それから中を覗き……これ以上見てるのは恥ずかしくなって、目を逸らした。
今更ながらに、胸の鼓動が早くなってることに気づいた。
さっきまでの寒さが嘘のように体が熱くなってるのは、コートのせいだけではないはずだ。

「あ……」

驚きを含んだ声が廊下に響き、すぐに弱々しく消えていく。
振り向くと、こなたは手にした小さなカードを握り締めて、口を開けたまま固まっていた。
その姿は、窓からの青い光で輝いているように見える。

「ね。……分かったでしょ?」


344 名前:1-472 :2008/02/20(水) 23:39:02 ID:i8RjXxlk
あんたみたいに、自分の気持ちを素直に書くことは出来なかったけど、それでも私はその一文に気持ちを込めた。
大好きな人のことを思って、書いた。

だから、言葉足らずだったところは、今、埋めよう。
私の気持ちを、伝えてあげよう。
あんたが泣く必要なんて、何処にもないんだから。

「私のチョコも、あんたのと同じよ。出来栄えは比べ物にならないでしょうけど、
私だって自分の思いを、ずっと抱いてた気持ちを伝えたい人がいるんだから」
「それは……」

しゃがみ込んで、戸惑うこなたの視線を無視して、その体を力いっぱい抱きしめる。
ほのかな温もりを感じながら、小さな体を包み込むようにして。

「こなた、……大好き」

なんて言ったらいいか分からなくて、ただそれだけを、耳元で呟いた。
でもやっぱり、言葉なんていらないわよね。
好きだっていう気持ちだけで、十分だから。

「かがみ……。良かったぁ。本当に、良かった……。
私、絶対叶わないって思ってた。こんなの、現実じゃ、ありえない夢だって。
でも、本当に、私の気持ちを、受け取ってくれて……」
「こなた。……だったら、こなたからも聞かせてよ。こなたの気持ちを」
「うん……かがみ。私も、かがみのこと……大好きだよ」

こなたが私の腰に腕を回してくる。
……嬉しかった。こなたにそう言ってもらえたことが。
私の気持ちを伝えられたことが。
思いが通じ合えたことが。

肩に手を置いて、顔を少し離して向き合う。
すぐ正面にいる、こなた。
大好きな人を目の前にして、今からしようとしていることを思うと、胸がどきどきして、体が痺れたような感じになる。
肩を掴んだ両手も、微かに震えている。
こなたも理解したのか、意を決したように、

「いつでもいいよ。……かがみの好きなタイミングで」

そう言って、ゆっくりと目を閉じた。
眠ったように佇む顔も、また可愛くて……。

「そ、それじゃ……いくわよ」

肩を抱き寄せて、少しずつ近づいていって、
触れ合う瞬間、目を瞑った。

世界中の、どんなものよりも甘かった。


345 名前:1-472 :2008/02/20(水) 23:40:28 ID:i8RjXxlk


ふと見上げた空は雲も少なく、今まで隠れていた天頂には半月が輝いている。
周りの空は闇だけど、ぼんやりと明るく染まっていた。
同じように照らされながら、二人並んで歩道の上を歩く。
雪はまだ降ってるけど、雲が流されているから、止むのも時間の問題だ。

「こなた、寒くない?」
「うん。かがみが傍にいるから暖かいよー」

不意にこなたが私に抱きついてきた。
こ、ここ、歩道の上よ? 誰かに見られてたらどうするのよ。

「ちょ、やめなさいよ!」
「わっ、もう、かがみのケチ〜」
「そんなことより、ずっと外にいたんだから、体冷えてるでしょ。私のコート貸してあげるわ」
「え? ……い、いいってば。二枚も着たら変じゃない。それに、かがみだってずっと外にいたんでしょ。
私の方こそ、コート貸してあげるよ」
「そんなことしたら、あんたが風邪引くじゃない」
「それはかがみも一緒でしょ」

私のほうを向いて後ろ向きに歩くこなたは急に、真剣に考え込む表情になった。
待つこと数秒、こなたは徐に口を開いて、

「じゃあさ、駅まで競走しない? 体も温まるよ」
「はぁ? なんでそんなことしないといけないのよ。もっと二人でゆっくり……」
「あー、分かってないなぁ、かがみは。今私、すっごく走りたい気分なんだよね。
……ほら、速くしないと追いてっちゃうよ」
「え、ま、待ちなさいよ!」

いきなり走り出したこなたに置いていかれないよう、必死で後を追う。
こなたは全力疾走はしてないみたいで、私のすぐ前をキープして走っていた。
気づいたら、私もそれを追い抜いてやろうと全速力で走っている。
舞い散る雪に顔をぶつけながら走っていると、自然と体が温まってきた。
何の枷もなくなった体はとても軽くて、今にも飛び立てそうな気分だ。

今日は、最高のバレンタインデー。
思いはちゃんと伝えられたし、互いの気持ちも通じ合えた。そしてこなたと、繋がれた。
だからもう、待ってばかりいないで、駆けていこう。
二人で作っていくこれからに向かって。


346 名前:1-472 :2008/02/20(水) 23:43:04 ID:i8RjXxlk
以上です。
何というか、ものすごい時期外れでこんなもの投下してごめんなさい。

347 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 23:47:49 ID:BrXF92WQ
>>346
リアルタイムGJ
遅くなっても全然いいよー。
寒空の下待ってる間のかがみの気持ちがよく伝わってきて、
思いを伝え合ったあとのぬくもりの感じすら伝わってきた。
良作乙

348 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/20(水) 23:56:07 ID:2T43PpT7
>>346
リアルタイムGJ!!
すれ違い…そして、想いが通じた2人、甘いハァハァ。


349 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 00:03:25 ID:HAceCbMo
>>336
まな板の鯉だなw

>>346
GJ!
最後のこなたの台詞がいいなぁ。

350 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 00:04:03 ID:l9uFJpS3
>>346
甘すぎてとろけそうです
とにかくGJ!
未だに顔がにやけてる俺きもいな
こういう甘々で幸せいっぱいな話が書けるのはうらやましい限りです
前に2月中に投稿すると言っていた初めて書くSSも、遅筆のせいで3月にもつれ込むかも…
とにかく完成させていつかは投稿する予定です

351 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 00:04:55 ID:NQnlXwqp
>>346
うわ、なんというくおりてぃ!
かがみの体温、移ろいゆく空の色、すれ違い続けた想いが届いたカタルシス……
それに何よりテンポがめちゃやたらによすぎ!!
正直こんな凄まじい作品見てしまったせいで自分の文章物凄い勢いで
封印したくなってきたじゃないかどちきちょう、あなたが神かGJっ!

というわけで、ちょっと書きかけの文章推敲しに旅立ってきます。さらばちきゅうよっ

352 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 00:22:45 ID:XUoP3c+A
>>304
かがみがこなたに対して思っていることがそのまま表れたお話ですねー、GJです!

>>346
これは何と言うGJ!
二人とも同じ気持ちだったのに、こうもギリギリのラインですれ違うと悲しくて…しかし最後はとてもラブラブな二人を見れて良かったです!


遅くなりましたが皆様感想ありがとうございました。パラレルのこなたの目の色に関して質問がありましたが、第一章から察して頂けたらと思います><
決してコロネよりメロンパン好きなこなたではありませんw

SSを書く前に赤い目のこなたはどんな感じなのか一回試してみたところ、意外に可愛かったのでそのままSSに採用したまでですがw

353 名前:6-774 :2008/02/21(木) 00:26:29 ID:X1fmBqLs
>>346
おぉぅ!GJ!!
こう、何と言うか、微妙な擦れ違いの後の、告白シーンは泣けますな。
カタルシスが弾けるってヤツなんでしょうか。
かがみのこなたを待つ気持ちが深く表れていて、いや、感動しました。
どんな状況でも、あと一時間とか考えれる辺り、やっぱりかがみはこなたを信頼してるんだな。

354 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 00:35:02 ID:VJXpv/h9
>>346
GJ!
こなたが来なくてどうなっちゃうのかとめっちゃ不安になってたら
こなたも同じことして別の場所で待ってた、ってわかったとき凄い微笑ましく思えた。
けどその後に校内で会ったあとからもうぐっと来たですよ・・・いいものです、ハイ

355 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 01:03:55 ID:XXcEZLoc
>>346
うーむ、甘い。実に甘い話ですねぇ。
読んでいてニヤニヤしてしまいます。

僭越ながら、短編が完成したので、初めて投下します。
本来は「ぼっち」スレに投稿予定だったのですが、
どうみても強度100パーセントこな×かが&ガチ百合なので、
こなかがスレに投稿することにしました。

中度鬱、性描写あり、高校卒業後のパラレル話です。
苦手な方はスルーお願い致します。

356 名前:捕えられたかがみ :2008/02/21(木) 01:06:38 ID:XXcEZLoc
外は木枯らしが吹いていた。

柊かがみは某国立大学法学部に所属する大学生である。
入学当初、かがみの勉学の徒としての評価は100点に近かった。
一方で、輝かしい青春時代を送る大学生としてのそれは、0点だった。

友達がいない。
サークル活動もしていない。
バイトもしていない。
昼食は購買部のパンを中庭の片隅でかじり、
授業が終われば脇目もふらず、
大学から徒歩20分のアパートに帰宅する。

そのような生活を送るに至った原因は、かがみ当人も自覚している。
一言でいえば、空気が読めなかった。いわゆる「KY」だったのだ。
誘われた飲み会では「未成年は飲酒しちゃ駄目」と周囲をたしなめ、
サークルは勉学のジャマになると切り捨て、かがみをテスト数日前に
ショッピングに誘った同級生には、大学生としての勉学の大事さを切々と説いた。


357 名前:捕えられたかがみ :2008/02/21(木) 01:08:41 ID:XXcEZLoc
かがみが孤立したのは、ある意味当然の結果であった。

かがみの携帯は、目覚ましと時計以外の機能を封印して久しい。
孤立した環境は、かがみの生活態度を徐々に侵食していった。
身だしなみに気を使わなくなり、食生活も悪化し、おしゃれも化粧も忘れた。
勉強にも身が入らなくなり、かつてはかかさず出席していた授業も、
気分次第でサボるようになった。そして成績が悪化していく。まさに悪循環だ。

その一方で、新たな親友も出来た。
パソコンだ。
パソコンは、かがみの日常にかかせない。
朝から2chとニコニコ動画にアクセスし、ブログのチェックに明け暮れれば、
いつのまにか一日が終わる。カレンダーに×印をつけ、ため息をつく。
ベランダに出て、タバコに火をつける。
夜の空気に溶け込んでいく紫煙を、ぼんやりと眺める。
かがみはそんな大学生活を送っていた。

しかし、かがみの自堕落な生活も、ついに終わりを告げた。
恋人が出来たのである。

遠方からの待ち人が来る日が近づくと、かがみは落ち着かなくなった。
タバコの消費量が増え、2chの他愛ない荒らしや煽りへの耐性もなくなって、
スレを炎上させて叩かれる事もある。仕方が無い。彼女が来るのだから。
赤い布に反応する牛のように興奮してしまうこともあるだろう。
そういう時、かがみは壁にかかったカレンダーを見る。
カレンダーの×印は、漫然と過ぎ去った時を悔やむのではなく、
恋人と会える日を心待ちとする、かがみの切ない気持ちも表われである。

358 名前:捕えられたかがみ :2008/02/21(木) 01:10:38 ID:XXcEZLoc
「彼の君」が訪れる日が来ると、ズボラになった大学生かがみも覚醒する。
押入れの奥から掃除機を引っ張り出し、戦車のように駆けまわる。
台所に積み上げた洗い物も片付ける。ゴミ出しも忘れてはならない。

生活はもちろん、身だしなみに対する意識も変わる。
ボディーシャンプー、シャンプー、リンスはネット通販で取り寄せた高級品。
一時期は放棄された耕作地のように荒れた髪の毛も、
丁寧なケアで元の輝きと滑らかさを取り戻した。
無駄毛の処理も忘れない。
脇の下、すね、そしてアンダーヘア。
時間をかけてゆっくりと手入れする。
それが終われば、下着の選択だ。
あまり派手なものは彼女の好みではないし、相手の好みでもない。
かといってシンプルなものでは面白くない。
かがみは朝から散々迷ったあげく、水色の縞が入ったショーツを選んだ。

あとは恋人を迎え入れればいいだけだ。
かがみは落ち着かなく時計を気にする。
予定の時間を過ぎた。訪れる気配はない。
まだこないのかな……と時計からパソコン画面に視線を移動した時だ。
チャイムがアパートの一室に響き渡り、かがみは飛び上がった。
2歩で部屋をまたぎ、玄関の鍵をあける。扉をひらく。飛び出す。

遠方からきた客人をもてなす言葉は、
「いらっしゃい」でも「久しぶり」でも「よく来たわね」でもなく、


「遅いじゃない!!!」

359 名前:捕えられたかがみ :2008/02/21(木) 01:13:15 ID:XXcEZLoc
「あ、あの、かがみ?」
相手が挨拶を云う前に、かがみの身体は動いていた。
怒鳴ってから慌てて口を押さえるが、もはや手遅れだった。
目の前の人物はかがみの予期せぬ応対にポカーンと口を開けて呆けていたが、
すぐに自らの優位を悟って笑みを浮かべた。
「△」の形をした唇が、「ω」という、かがみの見慣れた形に変わる。
「さすがは、ツンデレのかがみん。
 第一声が『遅いじゃない!』なんて、想像の斜め上だね!」

かがみの高校時代の親友、泉こなた。

小学生と間違えんばかりに幼い容姿ながら、年齢20歳のうら若き乙女が、
真っ赤になったかがみの顔を見上げている。
こなたの背丈はかがみの頭半分程しかない。
なのに、かがみはいつもこなたに翻弄されているような気がした。
相性というものがあるのだろう。
ふと、かがみは足元の冷たさに気付いた。
冬のコンクリートの冷たさが、かがみの肌から直接熱を奪っている。
かがみは茹でタコより真っ赤になった。興奮のあまり、裸足で敷居をまたぎ、
玄関の外のこなたに詰め寄っていたのだ。
「っっ!!!!」
彼女は部屋の奥へ、残像を残しながら引っ込んだ。
こなたは「やれやれ」と嘆息して、そのわりには満更でもなさそうに、
柊家の敷居をくぐる。そして、客人みずから扉を閉め、鍵をかけた。

360 名前:捕えられたかがみ :2008/02/21(木) 01:15:19 ID:XXcEZLoc
「ごめんね〜。乗り継ぎの電車に一本遅れちゃってさ。
 ずるずると連鎖しちゃって、ここまで遅れちゃったんだ」
コートを脱ぎながら、こなたは言い訳に徹する。
そういう時は携帯を使えと恨めしそうに指摘するかがみには、
「いやいや、かがみを驚かせようと思ってさ」と満面の笑みで答えた。
「実際驚いたし。良かったでしょ?」
「良くない」
コタツに入って足を暖めるかがみは、ぷうっと餅のように頬を膨らませた。
頬杖をついて、明後日の方向に視線を向ける。
(すくなくとも表面上は)怒っていることを、こなたに伝えたかった。

しかし、かがみは甘かったと云わざるを得ない。いつのまにか、
忍者のように音もなく、こなたが「かがみ」の後ろに存在していたのだ。
反応する間もなく、かがみの背中にこなたの体温と体重が押し付けられる。
こなたはいわゆる『幼児体型』だから、かがみの背中に『豊かな双丘』などという
感触はない。それでも、こなたの存在が薄い布ごしに重なっている感覚は
かがみの何かを狂わせていく。こなたが使っているシャンプーの香りと
こなた自身の体臭がかがみの鼻腔に届き、それは嗅覚を伝わって、
かがみの脳をダイレクトに揺さぶる。
いくつもの記憶と感覚が脳細胞の隙間から呼び出され、
無意識のうちに身体の準備を整えていった。
同時に、その行為への期待が、脳のモードをチェンジしていく。

止めの一撃は、こなたの指先だ。
上着の隙間からスルリと侵入したこなたの小さな手が、
豊かとはいえないが、形は良いかがみの乳房を包み込んでいる。
こなたの手が、私のおっぱいを……。状況を言葉に変換すると、
かがみの頬の血管はいきなり拡張して、血流量を増大させた。
心臓の音がはっきりと聞こえる。

361 名前:捕えられたかがみ :2008/02/21(木) 01:17:07 ID:XXcEZLoc
「かがみ」
耳元でこなたの声がしたかと思うと、髪の毛がかきわけられた。
耳が露出する。その耳に生暖かい感触がある。こなたが、かがみの耳を
甘噛みしているのだ。かがみは、自分の下腹が、頬や耳以上に熱を帯び始めたことに気付いた。
五感を通じて送り込まれる「こなた」という存在が、
獲物を見つけたサメのように「かがみ」を興奮させている。
「だめよ、こなた。私達、やっぱり……」
「かがみ、かがみぃ」
熱い息と息の合間、吐息まじりの制止など、こなたも自分も本気にしていない。
所詮は言い訳なのだと、かがみの脳の冷たい部分が自嘲した。
火をつけたのはこなた。だが燃えるもの…燃料を事前に用意してたのは誰か?
自分自身だ。つまり柊かがみその人しかいない。
こうなることを期待していたくせに、いや確信していたくせに、何を今更。

こなたの指先が、かがみのスラックスの中に入り込んだ。
かがみの女の部分は既に熱く潤んで、こなたの侵略を待ち受けている。
ついにこなたの身体の一部分が、かがみの中に入り込んだ。
粘性を持った水音がことさら大きく部屋に響き、
我慢できなくなったかがみはそれを打ち消そうと、競うように声をあげる。

スラックスのボタンが外された。
「ふんっ」とこなたのひと息で、スラックスは膝までずり下げられた。
先に下着姿になったのは、今日はかがみの方だった。
かがみもこなたも、お互い、室内着には気をつかわない。
意識するのは、下着だ。上着は、どうせすぐ脱がされるのだ。

「あっ。かがみ、新しいショーツ買ったでしょ。
 かわいいなぁ。水色のストライプなんて、かがみのイメージにピッタリだよ。
 もしかして、初音ミクに影響された? それとも、私を喜ばせようとして?」
「う、うるさいわね! べ、別にアンタの為につけてるんじゃないわよ。
 可愛かったから、なんとなく選んだだけなんだから」
かがみのショーツをじっくりと観察したこなたが、ニヤニヤと笑う。
「嘘つきさんには、おしおきが必要だね!」

こなたは目当ての同人誌を見つけたオタクのように目を光らせた。
予想どおりともいえるこなたの反応に、かがみは呆れ、安心する。
今日つけた下着を購入したきっかけはボーカロイドのイラストを見て
(雰囲気がそっくりな私なら似合うかも)と思ったからだし、
それをつければ、こなたが喜ぶだろうと計算したからだ。

362 名前:捕えられたかがみ :2008/02/21(木) 01:19:30 ID:XXcEZLoc
こなたが自分の服を脱ぎ出した。
元気の良い子供が風呂を前に手早く裸になるように、脱いだ服を景気よく放り投げる。
部屋を舞った服は、先程脱がされたかがみの服の上に重なった。
偶然なのか、こなたの計算なのか、かがみにはわからない。
だが(アンタは服まで私を求めるんだ)と、かがみは沸騰する意識のどこかで思った。
どんなに燃えても、どんなに重なっても、かがみのどこかが、こなたと交わらない。
それはかがみの0.1パーセントにもみたぬ部分に過ぎぬのに、
どんな時でも奇妙に自己主張をして、かがみを引き戻すのだ。
1000ピースのジグゾーパズルから1ピースを抜き取ったら、
抜き取られたパーツがどの箇所であろうと、大作は完成に至らぬ。

(もしその先に行けるなら、それは何処なのだろう)
この疑問に、答えなど、あるわけがない。
かがみは腹立たしくなった。
この怒りをぶつける相手は、もちろん、1人しかいない。
「かがみ? どうしたの。目の色が……」
されるがままだったかがみが、逆襲に転じた。
下着姿になって、さて続きを……と隙をみせたこなたに挑みかかる。
こなたを組み伏せ、馬乗りとなる。上気したこなたの顔を見下ろした。
恋人の左目の下の泣きぼくろは、本当に反則だとかがみは思う。
情欲が一気に燃え上がり、かがみはほとんど噛みつくように
こなたの首筋を吸い上げた。
そういえば、と。例の0.1%が告げる。
「この姿勢、吸血鬼が吸血する姿勢じゃない」
「な、なに、なんなの、かがみぃ」
「ふふ。こなた、私のこなた。
 まだ喋れる余裕があるみたいね」
皮膚がやぶれそうなほど強く吸い上げ、こなたが喘ぐ。

こなたに声をあげさせながら、かがみはあるラノベの一節を思い出した。
吸血鬼に血を吸われるのは、性的絶頂に匹敵する快感なのだと云う。
それは、吸血鬼の吸血行為は、食事と生殖を兼ねたものであり、
ある存在が一方へ移動し混じり合う…一つになることに繋がるからだと云う。
ならば、今、こなたの全てをかがみが吸い尽くしたならば、
或いは逆に、かがみの全てがこなたに吸い尽くされたならば、
二人の合体を邪魔する0.1%も解消されるのだろうか?
「こなた」
「かがみぃ」
唇と唇が重なり、舌と舌が蛇のように絡み合う。
2人の逢瀬が終わる気配は、まだない。

363 名前:捕えられたかがみ :2008/02/21(木) 01:20:47 ID:XXcEZLoc
どんよりとした曇り空から、雨が降り出した。
夜の街から雨音以外の音が消え去る。
かがみの部屋にも、雨音は幽かなBGMとなって流れ込んでいた。
防音カーテンはしまっているのに、どこからか雨音が染み込んでいる。
補助灯の淡い明かりの下、産まれたままの姿の上に、同じく裸の親友を
抱いたかがみの耳には、心地よい音楽だった。
だが、冬の雨は「冬」という季節にそぐわないと、かがみは思った。
『冬=雪』という固定観念を植えつけられてしまったからだと思う。
「固定観念か…」
かがみは大きく息を吐いた。

幼い頃は、大きくなったら誰かのお嫁さんになるのだと信じていた。
小学生になっても、中学生になっても、基本的な信念は変わらなかった。
それが今ではどうだ。恋人は、高校時代の同性の同級生だ。
しかも清らかな関係ではない。肉体関係を結んでしまった。

そのことに後悔はない。
問題は、将来のことだ。
恋人が女性であると周囲に打ち明けるのか。
友人や家族に受け入れてもらえるのか。
難しいな、とかがみは感じている。
同性婚が認められている諸外国でさえ、反応は様々だ。
まして保守的な日本で、レズビアンが祝福されるとは、考えにくい。
いずれ、こなたとの関係を解消しなくてはならないのだろうか。

(ならば、今、こなたと別れた方が身の為よ)
かがみのどこかで、かがみの声がそう告げる。
(その方が、こなたの為でもあるのよ。
 お互いかけがえのない存在になってから引き離されるなんて、
 こなたにとっても私にとっても、不幸だわ。
 今なら、まだ傷は少なくてすむ。立ち直れるわ。私も、こなたも。
 ねぇ、何も絶交しろってことじゃない。親友同士に戻るだけよ。
 なにも恋人関係を維持しなくても……)

364 名前:捕えられたかがみ :2008/02/21(木) 01:22:54 ID:XXcEZLoc
「うるさい」
かがみは物憂げに反論を押さえつけた。
自分の身体の上に、呼吸のたびに僅かに上下する肉体がある。
今、肉体の持ち主は何の悩みもなさそうに、安らかな寝息をたてている。
3ヶ月前に再会した時の親友の顔は、かがみの悪夢として記憶された。
高校時代の快活で朗らかだった親友の顔はどこにもなく、
疲れきり、表情を失い、輝きをなくした瞳の少女がいるだけだった。
聞けば、大学で孤立し、サークルでもイジメを受けて居場所を失ったという。
それだけでこうなるものかと問い詰めると、こなたは怒った。
かがみが悪いのだと。かがみがいない生活など耐えられない、と。
それを聞いた瞬間、かがみの中で堤防が決壊した。
かがみも、こなたと同じく大学で孤立していたし、
こなたに友情以上のものを抱いていたことも事実だった。
高校時代、こなたとの同性愛行為を想像しながら自分を慰めたこともある。
このようなシチュエーションを望んでいなかったといえば、嘘になる。
かがみは理性の制止を振りきり、こなたを抱きしめ、唇を奪った。
あとは流されるままに、肉体と肉体を重ねあった。

こなたは歓喜の涙を流していた。
それはかがみがこれまでの人生で見てきたものの中で、最高に美しいものだった。
もう、仮面のようなこなたの顔をみるのは嫌。
また、こなたのあの甘い涙を味わいたい。
かがみの想いは車輪の両輪となって、こなたとの関係を持続させている。

「かがみ」
こなたが目を開いている。
「あ、起こしちゃった?」
「ううん、うとうとしてただけ」
それきり、会話は途絶えた。
こなたはかがみの乳房に手を伸ばした。左手で左の乳房をいじり、
ウサギの様な唇で、かがみの苺のような乳首を吸い上げる。
こなたは、行為の最中はかがみの全身を責めるのに、
行為の後は乳房ばかりをいじる。こなたの髪を撫でながら、かがみは
(こなたが乳房に執着するのは、彼女がもの覚えつかない頃に他界した
 母親を私に求めているのではないか)と、ふと思った。
その考えに至ると、不意にかがみの中に黒いものが湧きあがる。
その真偽をこなたに確かめずにはいられなくなった。

365 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 02:17:15 ID:phbI+u6j
>>364
終わりかな…?
個人的にはこういうのも好きだからGJなんだけど、
内容的にエロパロの方がいいかもしれないね。
一応、全年齢板なので。


366 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 02:21:48 ID:c64IomUX
避難所見てきたけど連投規制らしい

ていうかこういうの大好きだ!
途中だけどGJ!
続き楽しみに待ってるよ

367 名前:代理 :2008/02/21(木) 02:22:41 ID:dZI8UFD9
「ねぇこなた。あんた、おっぱいが好きね」
「……うん。そうかもしれない」
こなたは逡巡した後、小さな声で答えた。
もちろん僅かな時間の間も、かがみの胸から離れない。
「アンタ、お母さんのおっぱいが恋しいんでしょ」
「否定はできないね」
こなたはかがみと視線をあわせず、かがみの胸に顔を埋めた。
「なら、私より胸の大きな人を頼ったらどうなの。
 たとえば、みゆきとか。あの子なら、私よりずっと胸は大きいし、
 母性本能もたっぷりありそうだし、それに」
「やめて、かがみ」
こなたが制止するが、かがみは止まらない。
「私と違ってやさしいし、しっかり者だし、
 包み込んでくれそうなイメージだし、アンタのお母さんに似て」
かがみの言葉はそこまでだった。
かがみの唇をこなたの唇がふさいだからだ。
誤魔化されたと感じた。こんなキスは嫌だった。
だから拒む。しかし、こなたの筋力はかがみの力を上回っていた。
こなたの舌が唇を割る。かがみは歯を食いしばって侵入を阻止しようとしたが、
上唇や歯茎を丁寧に舐めまわされると、バリケードはすぐに緩む。
得たり!とばかりにこなたの舌が本格的に口胞に突入すれば、
もうかがみの抵抗は名ばかりとなった。舌と舌が絡み合い、
お互いの体液の交換が始まる。
「かがみ。私は、かがみのおっぱいだから安心できるんだよ。
 かがみのじゃなきゃ、かがみじゃなきゃ、だめなんだよ」
かがみはこなたに攻められながら、夢うつつでこなたの言葉を聞いた。
その瞬間、かがみは0.1パーセントの欠片の意味を理解した。

368 名前:代理 :2008/02/21(木) 02:24:02 ID:dZI8UFD9
柊かがみは、泉こなたを全面的に信じられなかったのだ。
孤立し、憔悴していたこなたの前にたまたま現れたのが柊かがみで、
それゆえに泉こなたは、柊かがみと関係を結んだのかもしれないのではないか?
もし柊かがみの前に柊つかさや高良みゆきがこなたに面会していたら、
こなたは彼らと恋人同士になっていたかもしれない、と。
もちろん、かがみの考えをこなたに話せば、こなたは即座に否定するだろう。
だが、一度心に走った亀裂を埋めるのは、容易なことではない。
『つかさ。私は、つかさのおっぱいだから安心できるんだよ。
 つかさのじゃなきゃ、つかさじゃなきゃ、だめなんだよ』
『みゆきさん。私は、みゆきのおっぱいだから安心できるんだよ。
 みゆきのじゃなきゃ、みゆきじゃなきゃ、だめなんだよ』
それぞれつかさとみゆきを抱いたこなたの姿が浮かび、かがみの脳裏を焼いた。
私じゃなくても、アンタは誰でもよかったの!?
突然の夕立のように湧き上がった感情にかがみは戸惑い、
そして現実にかがみの身体をむさぼる小柄な肉体に気付き、行動に出た。
自分の首筋を舐めていたこなたを跳ねのけると、体勢を反転させる。
馬乗りになって相手の自由を奪うと、かがみはこなたの首筋に両手を伸ばした。

そうよ、私はいつの間にか、アンタの虜よ。
なのにアンタってやつは、こなた!!

369 名前:代理 :2008/02/21(木) 02:24:54 ID:dZI8UFD9
理不尽な怒りであることは、かがみは理解していた。
彼女の行動が、いかに愚かであるかも。
しかし、こなたは驚いた様子もなく、じっとかがみを見つめている。
それどころか、かがみの両手に自ら手を沿え、静かに告げた。
「かがみ。かがみが私を殺すなら、それでいいよ。
 かがみの手にかかるなら、本望だから。
 これでもう、かがみが私のことを死ぬまで忘れないから。
 ずっと一緒だから」
こなたの瞳は、海よりも深く、穏やかだった。
ベッドの上に広がる青い髪が、まるで海のようだ。
かがみの感情の何もかもが、こなたという海に吸い込まれていく。
かがみはこなたの身体の上に崩れ落ち、嗚咽をもらした。
こなたに子供のように抱きしめられると、さらに涙が止まらなくなった。
背中をすべるこなたの手の動作、感触、ぬくもり、全てが嬉しくて、心地よい。
(この子を、誰にも渡してなるものか)とかがみは誓った。
こなたが他の誰かのモノになるなんて、想像できない。したくない。
こなたの手が、かがみ以外の誰かを愛撫するなんて許せない。
こなたの視線は、かがみだけに向けられていれば良いのだ。
そして、かがみは悟った。
私は、こなたかから離れられない。
たとえ、こなたを完全に信じることが出来なくても、
私は、泉こなたに寄り添って生きていくしかないのだ。
(なんでこんな奴に惚れてしまったのだろう。
 なんてこんな奴と関係を持ってしまったのだろう。
 なんでこんな奴と出会ってしまったのだろう)

370 名前:代理 :2008/02/21(木) 02:25:25 ID:dZI8UFD9
ああ……とかがみは嘆息する。
全てを理解した。
私がこなたを手に入れたのではなく、
こなたが私を捕まえたのだ、と。

「運命だよ、かがみん」
かがみの思考を読み取ったかのように、こなたが微笑んでいた。

371 名前:代理 :2008/02/21(木) 02:27:11 ID:dZI8UFD9
 時間掛かってご迷惑おかけしました。
 これで終了です

 by作者

372 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 02:44:19 ID:c64IomUX
GJ!
くそう、切なくて重いのにほの暗い甘さもあってなんとも言えない読後感だ
とてもいいもの読ませてもらったなあ

373 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 03:23:39 ID:HAceCbMo
>>371
GJ!だけど、ここは全年齢板ですぜ。
1レス目を読んだ時、なるほどいかにもな設定だとは感じたけど
俺はこういうのも好きです。

374 名前:11-269 :2008/02/21(木) 07:23:19 ID:pI7Mdudp
>>前スレ465様
おおおお、見ていただけましたか!
もうそれだけで、作った甲斐があったってもんです。
2番、考えていただけましたら、睡眠時間惜しんでfullver作らせていただきます!w

>>272
自分で作っといて、動いてる二人を見るとニヨニヨしてきます。自分キモイ。
架空戦記モノ、やっぱりこなたヒーローでかがみヒロインは決まりなんでしょうw

>>273
マイリス登録、ありがとうございます!
以外に反響があったので、作れたら作ってみたいです。。。


探してみたら、フラッシュを専門にアップするサイトもあったんですね。
某動画サイトが見れない方もいらっしゃると思うので……。
http://swfup.info/view.php/8301.swf
太郎という歌い手さんの「男女」って歌の替え歌になります。
これを保管庫、、は難しいですかねえ。

375 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 07:44:33 ID:8txbRU6E
>>371
依存する関係GJ!
かがみにはこなたしかいなくて、こなたにはかがみしかいなくて、正に運命ですな!

ところで>>374氏の男女(正確には女女/笑)見て思ったのだが……。

誰か「コッコッコナカガー(=ω=.)(ウマウマこなかが版)」を作る猛者はおらぬのかっ!(笑)

俺は作れないけどさ……orz

376 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 08:56:42 ID:VJXpv/h9
>>371
GJ。
お互いにお互いしかいないっていいですねー。
惚れてしまった以上もうどうすることもできんわけですよ。
行くところまで行くだけさ!

377 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 12:00:22 ID:2DzrxYUQ
板のルール守れてない奴にGJってどうなんだ…。

378 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 12:24:37 ID:Bl03hYkV
文章力があるから読ませるし、作品が一定のレベルを達しているから、そこは評価。
けど、ぼっち系の設定持ってくるなら向こうでやれ。
こなかががあるからといってその流れを汲んだものが
ここに流れてきたり、ここが受け皿にされても困る。
あっちとここは基本、別物だ。

379 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 12:32:07 ID:DhgQFGuj
作品そのものにはGJ

だけど、やっぱりけじめは必要だと思う
作者さんは保管庫保管は辞退すべきではないか

380 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 13:03:18 ID:rTSJVzSi
>>379
作者さんは保管庫保管は辞退すべきではないかってお前何様よ!?

381 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 13:04:02 ID:qpIfeFhU
作者がかがみがぼっちであることより、こなかがであることに重きを置いたならそれでいいんじゃない?
微妙に年齢制限に引っかかりそうなのは問題だけど、鬱設定で拒否することはないと思うけど


382 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 13:13:55 ID:g20EFQAJ
>>381に同感。
問題なのは鬱設定より、性描写のだとおもう。
保管庫みればわかるけど、過去に死人設定だってあるしね。
保管辞退をするというよりかは、保管庫wikiの管理人さんとやりとりしてもらって、
リンク部分に1文追加するなり処置をとってもらう方が合理的な気がします。

もしくは、エロパロに再投下とか、ね。

383 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 13:16:23 ID:7CjTQZlH
ぼっち云々についてはとりあえず置いといても性描写はNGだよ

板ルールで決まってるんでたとえ注意書きがあっても駄目だ

384 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 13:23:17 ID:Bl03hYkV
別にあっちの作家がここに来るのは問題無い。
俺が言いたいのは「ぼっち向けに書いてたけどこなかがっぽいのでこっちに来ました」
みたいな流れが出来るのがどうかってこと。
大体、鬱にも色々あるし、これはぼっち色が強いだろ。
それと、ここには向こうから流れてきた絵師もいるみたいだけど、
少なくともそういう人は向こうの設定は持ち込んでない。

385 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 13:25:47 ID:ByMNX2uN
>>382
合理的じゃないだろ。
わざわざおやつ氏に時間さいてもらうのか?
まず作者が出てこないと始まらないだろ

386 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 13:25:53 ID:LP548WtV
前に自殺スレの話題出たときと同じ流れだな

387 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 13:31:12 ID:DhgQFGuj
紳士の話し合い中に>>380のような方が書き込まれるのは大変残念です
私は、収拾策のひとつとして自分の意見を述べただけ
押し付けていませんよ
人として過ちを犯したら何かすら自らを律するというのはおかしいですか

もしかしたらあなたは作品さえよければルール無用と言う立場ですか

何様ってきれるより
自分の書き込みの品の無さを詫びたらどうですか
ここにいる住民だからって全員がこなかがなら何でも許せるって言う
訳ではないのではと視点を変えて考えてみて下さい


スレの中のルールは他スレに持ち込まない
スレを訪れるときはそのスレの空気とルールを守るべき
これはリアルでも同じ


>>371は作品はいいのにこんな作品以外のことでケチがつくのは残念です

388 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 13:36:09 ID:g20EFQAJ
>>385
割いてもらうって、単にwikiにあるコメントに一言書くだけでいいと思うが。
年齢認証ある画像作品だってあるから、SSでもありかなと、個人的見解。

>>387
落ち着け。そこで言い返したら、意味がない。

389 名前:387 :2008/02/21(木) 13:39:35 ID:DhgQFGuj
>>388了解、ありがとう

390 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 13:42:56 ID:2DzrxYUQ
>>388
>年齢認証ある画像作品だってあるから
まじか。
というと保管庫は全年齢向けっていうしばりは無いなのだろうか?

391 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 13:44:26 ID:1Dk/k3PC
うわぁ、一気に厨臭いのが沸いてきたな。

392 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 13:46:21 ID:ByMNX2uN
>>388
そういう事か、すまん。

>>390
お絵かき掲示板とか見る限り全年齢を通り越してる作品もいくつか存在してるから
その問題は言ってもしょうがなくないか?


393 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 13:46:51 ID:g20EFQAJ
>>390
ちなみに、その画像作品はR-15だけどね。

>というと保管庫は全年齢向けっていうしばりは無いなのだろうか?
どうだろう、俺にもわからん。そこらへん、曖昧だよな。


394 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 13:55:21 ID:2DzrxYUQ
>>392
あぁ確かに、そうだったな。ありがとう。

>>393
おやつ氏の年齢制限付き作品に対する見解が知りたいところだな。

395 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 14:01:15 ID:ByMNX2uN
>>394
R-18ならともかく15は難しいよね。
個人で見解が違うだろうし。

しかしおやつ氏すっかり管理人だな。
最初は代理だったのにw

396 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 14:06:11 ID:DhgQFGuj
流れ気って悪いけれど
頭冷やしていたら
>>371というかぼっちスレももう一人のかがみだとおもったら

こちらのスレも某絵師さんのブログの かがみのところに転校生のかがみが現れる
ふたりのかがみ ネタ思い出して笑いがこみ上げて来た
ネタ知らない人はごめんなさい、でも個人のブログのURLはるのはネチケットとして自重すべきでしょうし。

はい無関係ですみません 

397 名前:6-774 :2008/02/21(木) 14:07:27 ID:X1fmBqLs
色々紛糾してますね。
取りあえず、お話的には私も良いものだと思いましたよ。
ほの暗く、甘く、残酷にと、大学で古文の勉強をした時、教授が「古典には毒があって、そこが評価される」
ような事を言っていたのを思い出しました。
まさに、その毒が今回反映された話で、引き込まれるものを感じましたね。

私的意見として、確かに良作ではありますが、全年齢向けである以上、性的描写ありと断ってもまずかった、のではないかと思います。
或いは、エロパロでしたら別の評価を受けたかもしれませんね。
作者様がどうお考えになっているかは分かりませんが、この話に関してはこれを前例としてエロパロ的な流れ、性描写おk
に持って行ってしまうとまずいと思いますので、見合わせた方がよいのではないかと愚考します。
作者様からも是非、後書き等でその旨お知らせいただきたい。

前にも少し性描写的な話もありましたが、何所で線を区切ればいいのでしょうね?

さて、作品的にはまさに良作。ほのぼのしたこの板のこなかが論に新しい風を吹き込んでくれたと前向きに捉えて見るのは如何でしょうね?
私的にパラレルは欝でなければ苦手ではないのですが、この話は別。
高校卒業後のこなかがってどうしてるんでしょうね?と改めて考えました。
美水先生はどうするのか分かりませんが、じわじわ時間が進んでますし、どうかな。

私的に5巻(p数は忘れました(汗)でネタですがこなたが女優になりたい発言。
かがみはマネージャー、なんていう関係になってたりしてね、と言う妄想を少ししてたりします。
まぁ、こなたが作家や、バイト先に就職なんてのもありそうです。なんにせよ現時点でこなたには収入源があるわけですから。
かがみとの同棲も、あながち的外れではないかと。バイト代では2人分足りない?
宮河家を見てください。そうじろうさんも積極的な支援をしてくれそうですしね。

398 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 14:56:35 ID:VJXpv/h9
既に>>371にGJつけといてなんなんだが…
やっぱり描写のことは言っておいたほうがよかったんだろうか?
自分の前に言ってる人がいたから、
あんまり言うのもしつこいと思って言わなかったんだが…よくなかったかな

399 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 15:01:18 ID:buTDMcBA
R15がすでにあるならエロ保管の問題は解決してるだろ。
板ルールに関しては避難所投下&注意書き付きでここにリンクを貼ればいい。
特殊設定も同じ方法でスレの雰囲気を壊さずに投下できる。

ぼっちはこなかがスレではないし、すでに崩壊しかけてる。
エロパロも場合によっては百合壊滅がありえる流れ。
その時に受け皿なしでは書き(描き)手は自然消滅だ。
もう下降期に入ってるこなかが(らきすた)にとっては大きな損失だよ。
何らかの受け入れ態勢は整えておくべき。
というか排他的意見は過疎の原因になるから自重してくれ。

400 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 15:06:17 ID:ZyRIvMM9
ぬるぽ

401 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 15:06:43 ID:1Dk/k3PC
>避難所投下&注意書き付きでここにリンクを貼ればいい
この案には自分も賛成。

402 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 15:17:39 ID:c3p7/KiX
399>>
あの、冷静に読んでくださいね
言いにくいけれど

貴方の意見は個性的でついて行くのが少し辛いし
提案が断定的で排他的だと思うよ

余所でエロパロとギャルゲ板のSS共存不可説で
エロパロ板百合要素崩壊を説いている人がいたけれど
同じような考えの人っていらっしゃるんですね

慇懃無礼なのもいけないけれど
もう少し物腰柔らかく書き込んでいただけませんか
人間の悲しい性ですが、内容を理解する前に感情で納得できなくなります

403 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 15:17:41 ID:DI6VMdDo
>>399
ある程度の自治は必要じゃないか?
そんなこといい出したらこのスレの存在自体危うくならないか?
いくら人がいないからと言って好き放題やられたらどうするんだよ

後受け皿が必要っていうなら自分でサイトを開けばいいんじゃね?

404 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 15:23:49 ID:OqOM1rJZ
なんだか荒れそうなので
避難所で議論を続けてはどうでしょうか?

405 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 15:31:13 ID:g20EFQAJ
>>394
おやつ氏の見解というよりは、スレの住人の見解じゃないかな。
R-15の作品が保管されたときは、確かスレの住人の意見が元になってたから、
おやつ氏個人の判断じゃないよ。

>>399
色々言い切るのは早いとは思うが、建設的な意見には賛同したい。

>>403
ある程度の自治は必要だとは思う。
でも、今回の件は前例のないSS投下によることが発端で、議論の原因は作品性と
板的ルールの食い違いだから、これをきっかけにスレ的に新たなルールを
設けてもいいかもしらんね。

>>404
個人的には、今後の作品投下の幅が広がりそうな気がするので、
本スレで議論したほうがいい気がするんだぜ。

406 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 15:35:14 ID:DhgQFGuj
う〜んでも結局、何を基準にするかは投稿者の判断だし実効性を考えると…難しい問題だ

テンプレで今回出た案の要素をまとめて注意書きして追記
該当作品や判断に自信が無ければ避難所投稿推奨
保管所は2ちゃんねるではないからR指定該当作品に関する注意書きを少し目立つようにする
かR指定作品メニューページを作ってTOPに貼り付けるとか
(渦中のスレを出して悪いけれどぼっちスレの保管庫は流血、暴力的な作品をこうしている)
今回の作者さんの希望のレス待ち
レスが無ければ保管保留か、R指定で保管かは、最終的には住民のレスを見た管理者おやつ氏の判断に任せる

こんなところでいかがでしょうか

それと今回みたいな意見交換の場合も5レス以上長引き始めたら
XXについてこういう意見を出します、この件は避難所討論(仮称)スレに
で誘導とかもいいかもしれませんね

407 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 15:36:12 ID:bE1E2ETR
な、なんだか久しぶりに荒れてますね
確かに性描写はこの板的にはアウトですからエロパロの方がふさわしいでしょうね
作品内容としてはGJと言いたいですが

408 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 15:55:59 ID:Bl03hYkV
>>399
そうやって下降期とか言って危機感を煽るのは流石に恣意的じゃないか?
ここを崩壊したスレの受け皿にしなくちゃいけないことないだろ。
現にこのスレは独自に十分伸びてるし、エロパロもそんな危機的状況じゃない。
窓口を広くはわかるが今回はちょっと特殊だし、そうやって話の余地をなくしちゃそれこそ排他だよ。

避難所を有効活用するというのには同意。

409 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 16:00:55 ID:eEG8oSxW
>>408
>>402参照

410 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 16:04:32 ID:DI6VMdDo
おまえらもう一回ローカルルールを見ろ。
●エロ・下品な話題はPINKちゃんねるへ(18歳未満禁止)
↑こうやって書いてあるだろ?

スレでいくらこれはOK・これはNGと規制を設定しようが
板的ルールでエロはダメと言われてる以上
それを覆すことは出来ないだろう。

作品の質だかそんなもんは二の次
スレ存続のためにもまずは板ルールを守ってくれ
できないならエロパロから出てくんな

411 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 16:14:11 ID:ByMNX2uN
とりあえず作者出てこないと始まらないな。

412 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 16:15:59 ID:QZrapHH2
ま、ローカルルールは守らないとね
>>409
何が言いたいのかわかんないんだけど

413 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 16:18:07 ID:buTDMcBA
エロ同人やエロパロを話題にしてるスレで何を今更って気がするけどね。

一連の流れは自治というより排斥だよ。
ルール違反を注意して今後同じ失敗がないように話合えば済む話だ。
何が何でもエロやぼっちは駄目ってのは自治とはいわない。

>受け皿が必要っていうなら自分でサイトを
ここは共有スレであって特定個人の所有物じゃない。
板内重複非推奨のカプスレ。
ぼっちでもほのぼのでも傾向が違うだけでこなかがはこなかがだ。
〜が嫌で配慮あっても我慢できない、というほうが自サイトに篭るのが筋ではないか。

というか。
【避難所投下&注意書き付きでここにリンク】
これで何か問題があるのか?
向こうに投下するならスレの雰囲気に影響はない。
板ルールも避難所なら無関係。
保管庫はすでに全年齢以外も保管している。
今までエロパロやエロ同人を何度も話題にしている。

414 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 16:19:54 ID:tv8BhXN/
よくわからんがこの板18禁じゃなかったっけ?

415 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 16:30:14 ID:ByMNX2uN
>>413
話題にするのとその作品を投下するのとでは話が違うだろ。
てかなんでそんなに必死なんだ?お前作者か?

>>414
ちげーよwww

416 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 16:32:02 ID:5hq7x5og
作者作者と必死な人も頭を冷やしてください

417 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 16:35:42 ID:m4w54dtD
>>415
作者が来たって状況はかわらないよ。大袈裟な言い方すれば、スレの方針の問題になってるんだし。

418 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 16:38:07 ID:g20EFQAJ
>>415
>>413は、ここに直接投下するって話はしてないと思うんだが。
避難所を使って、ここで話題にするってこといってるんじゃないの。

419 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 16:40:50 ID:qZvjXTNn
ぼっち、自殺系が苦手な人間からしたらある程度の住み分けはしてほしいところです
鬱といっても、例えば同性愛の壁に悩む鬱というようなのと今度のに違いはあると思う
今までにあまりなかった後者にとって様々な反応があるのは仕方ないと思いますが

エロに関してはエロパロや同人が話題にあがるのと
直接そういった作品が貼られるのはこれもまた別の話かと

また、試しにぼっちスレをのぞいてみたけどスレは崩壊してなかったし、
逆にどうしてそっちでやってほしいじゃダメなのかな
今まで年齢制限のあるものはエロパロに誘導してるし、排斥ではないと思いますよ
避難所を使うのもいいけど、適所でやるのも一つではないかと

420 名前:6-774 :2008/02/21(木) 16:54:54 ID:X1fmBqLs
まぁ、ちょっと色々とありそうなので、避難所の方にこの話題。
こなかが板方針について勝手ながらスレ建てさせていただきました。

必要な話題かとは思いますが、純粋にこなかがの話したい人、或いは職人さん方のモチベーションを下げかねないので、よろしければご利用ください。

http://jbbs.livedoor.jp/anime/6076/

421 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 16:56:19 ID:5hq7x5og
>>419
向こうはあくまでボッチであるのが重要なスレだからこなかが要素が強いと荒れやすい
ぼっちかがみをこなたが救うみたいな話だと実質こなかが作品になるから

あと全く関係ないとかエロだからとかならわかるけど、苦手だから住み分けてってのはおかしい
特にぼっちなんて設定の一つでしかないんだし話がちゃんとこなかがなら問題ないでしょ
これは特定の作品を指した話じゃなくぼっち要素を含む作品全般に対する意見ね

422 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 17:07:47 ID:k3/SVJ5D
前々からここの住人さんたちは大人っちゅーか
真面目な人が多いとは思ってたが(勿論誉め言葉の意)、
こんなにスレに対して熱かったとは……!


何やら議論も白熱してるなか、空気読めてないレスかも知れんけど
みんなこなかがが好きだからこそこうやって話し合ってるんだろうし
円満にまとまれば良いなぁ…と。いち住人の意見でした><

423 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 17:31:14 ID:QZrapHH2
>>421
だからって
ぼっちのノリを嫌な人に受け入れろってのもどうかと思うけどな
百合要素があるといえこなたが虐められたり
かがみが孤立して荒れたりする要素も含まれてるんだし
抵抗はあるでしょ、だからやるなとも言わないけど。
とりあえず、まぁ
避難所と保管庫を上手く使っていく方向がいいのかな

424 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 17:32:29 ID:DhgQFGuj
>>410
正論だけれどあなたがこの板の住民だと思うなら

できないならエロパロから出てくんな

の部分は謝らないとこの板の品位が問われるよ

<<仮の話だけど>>
ガキの百合ごっこか期待なら こなかがから出てくるな と余所で書かれたらどう感じる?

エロパロ板は今回関係ないじゃない?

425 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 17:35:23 ID:1Dk/k3PC
いつかジャンル、属性問わず、みんなが仲良く共存できればいいね。(=ω=.)

426 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 17:37:15 ID:DhgQFGuj
皆が熱くなるのはこのスレへの想いだと思いますがスレの雰囲気を戻す為
この後、他スレをたたく様な書き込みが無い限り私も避難所に行きます

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6076/1203580350/

427 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 17:45:11 ID:5hq7x5og
>>423
嫌な人は読み飛ばせばいい話だろ。全員読めとか誉めろなんて言ってないぞ
あくまで設定の一部としてあるだけとか、話のメインがぼそれ(ぼっち)になってなければ十分
レスの半分以上がぼっち虐めみたくメインがおかしくなってなければ排斥する必要はない
その作品の良さを認めろとか好きになれって意味ではない、
そういう要素が少しでもある話が投下されるのが嫌だから出てってとなるとおかしいって話

428 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 17:51:30 ID:OqOM1rJZ
>>427

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6076/1203580350/



429 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 17:57:58 ID:QZrapHH2
>>427
いや否定してるんじゃないよ
ただお互い妥協点は見つけないと。
さっき避難所のスレに書き手と苦手な人双方の考慮をして、
避難所投下にしようという意見があってそういった方向もある

430 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 17:59:05 ID:QZrapHH2
おっと、すまん
移動すべきだったな

431 名前:6-774 :2008/02/21(木) 18:08:26 ID:X1fmBqLs
まぁ、皆様思い入れ強く、熱くなれることはいいですけどね。

じゃあ、取りあえず話題。
らき☆すた放送からそろそろ一周年立ちますけど、こなかがにここまではまると誰が予想したか。
ライヴや修学旅行のシーン。果てには何時だったか、かがみが一分近くこなたの頭に手を置いてるシーンまでありと。
いや、凄いですね。
正直、ここまでグッと来るカップリングは珍しいです。

前も聞いた気がしますが、皆様、どの辺でこなかがにグッと来ました?
現在進行形でも可。
私は、どうでしょうね。前はライヴのシーンと書いたも気もしますが、最近は単行本を読み返してもこなかがこなかがでw

と言うか、ちょっと逸れますが、桜庭天原両先生のコンプエースでのやり取り、関係、こなかがに似てません?
ツインテールは料理苦手、長い髪は料理得意。
性格は真逆ですが、将来的にこなかがもあんな生活を送るのでしょうかね。

432 名前:10ー79 :2008/02/21(木) 18:19:18 ID:1lLYoR1T
皆さんで、雰囲気のいいこなかがスレ、作りたいですね。
私もこのスレ大好きです。だから少しでも力になれたら、と思います。


空気よめてない感じですが、ss投下していきます。あ、保管はなしの方向でお願いします。即興で作ったので・・・稚拙です。

433 名前:生きる糧 :2008/02/21(木) 18:19:47 ID:1lLYoR1T
2次試験まであと4日だねー。かがみ、仕上がりは?

んー、悪くない。あとは体調管理だけね。こなたも、あんまり夜更かししないようにね?

分かってるよ。・・・かがみはちゃんと夢を持って、大学に行くんだよね?

一応ね。あんたは違うの?

・・・うん。流されてと言いますか、なんとなくと言いますか。

こなたらしいわね。

こんなんで受かるかな・・・?

・・・だったら・・・だったら私の夢、分けてあげるわよっ!

ふぇ?

一緒に、いたいから・・・ずっと今のように、傍にいたいから・・・だから、弁護士になる。

・・・かがみ。

早く一人前になって、皆に認められて・・・こなたと一緒に生きたい、な・・・ダメかな?




私達は人間。だから、夢を持つ。夢は希望。希望は生きる力。明日への糧。

「・・・ダメなわけ、ないじゃん。」
「・・・ありがと。」
「それにしても、しおらしいかがみも萌えますなー」
「うー、うるさいっ!せっかく人が真面目に・・・もう知らないっ!」

そう言いながら綺麗に笑うかがみ。忘れない。この刹那を私は忘れない。

「あぅー、ごめんねかがみん!お詫びに、頑張って大学受かるからさ。」
「それだけじゃ、足りないわよ・・・早く一人前になって、迎えに来てよね。私は・・・あんたの嫁なんでしょ?」
「了解、かがみ様!」

私がいて、かがみがいて。私の為にかがみが傍に、かがみの為に私が傍に。
夢を現実に。私達ならできる。遠くない未来。必ず、迎えにいくよ。

434 名前:12-926 :2008/02/21(木) 18:20:23 ID:pLwzRAst
>>431 俺は本編がガチ百合じゃない(俺の目から見たら、の話ですが。)から、逆に二人のカップリングにぐっときた。
でそのとき偶然この板を見つけてしまった。で、はまってしまいました。

だから本編の流れを汲んで自然にこな×かがに持っていける話を書きたい、と近頃思ってます。



435 名前:10ー79 :2008/02/21(木) 18:20:41 ID:1lLYoR1T
以上です。いつも皆さん、GJありがとうございます。では失礼します。

436 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 18:20:44 ID:1Dk/k3PC
かがみのキャラソンの2曲目かな?
普段隠してる素直な気持ちがこの1曲に込められている気がする。

437 名前:6-774 :2008/02/21(木) 18:48:16 ID:X1fmBqLs
>>434
成る程、そう言われると、確かに自分も本編百合じゃなかったからグッと来た感はありますね。
実は同じ経緯でこのスレ見つけましたw
本編の流れを汲んでのお話、楽しみにしていますよ。

>>435
GJ!!です。
‘早く一人前になって、迎えに来てよね。’プロポーズ!
グッと来ましたよb

>>436
成る程ですね。
実は、私、ここに来るまでアレがこなたの事を歌ってると気付きませんでしたw
以前どなたかが仰ってましたが、最近はこなたとかがみのCD、その中身を入れ替えてやったりしてますw


438 名前:12-926 :2008/02/21(木) 18:52:29 ID:pLwzRAst
>>435 ごめん。リロードしてなかったです。
夢を分けてあげられるってのが、素敵でした。GJ!

>>303が短すぎたのでこなた視点も作りました。
2レスにおさまればいいんですが。
暇つぶし程度に読んでやってください。

439 名前:『Next to you』 1/2 :2008/02/21(木) 18:53:32 ID:pLwzRAst
勉強を終えて学校の外に出る。
いいことが起こりそうな、きれいな夕焼け。
夕焼け、ってだけで少しはしゃいじゃう私って子供っぽいのかな?
私がこんななのには、理由もあると思うんだけどね。

「ほらかがみ。早くゥ〜。」

そして始まる、私とかがみの、ゆるい帰り道。

『Next to you』

「なんかさ、たくさん勉強したあとって、頭がこう『グワー!』って感じにならない?」
「あんたは長さんか・・・。まあ確かになるわね。
でも何故か変にのっちゃってやめられなくなるのよね。」
「そうそう!『今なら何時間でも勉強できる!』って思っちゃうよ〜。」
「でもそういう時って、一回中断したらその後再開できなくなるのよね。」
「やっぱりかがみでもそういうことあるんだ?」
「そりゃあるわよ。私も普通の人間なんだし。」
「へえ〜・・・」

かがみにもそんなことがあるんだね。

「・・・どうする?かがみ。もうすぐ二次試験だよ?」
「どうする、って言われても・・・。やることはやってきたし、これで駄目なら仕方ない。
あとは調整するだけよ。」
「そんなもんかな?」
「そんなもんよ。」
「・・・いいよね〜かがみは。勉強できて。」
「何言ってんの。あんたも近頃結構伸びてるんでしょ?自信持ちなさいよ。」

かがみは優しいネ。この優しさを、一人占めしたくなるよ。

「寒いね・・・。」
「うん。」
「う〜。早くあったかくなんないかな・・・。」
「そこまで寒いか?・・・ほら、マフラーかしてあげるわよ。」
「いいよ。かがみが寒くなるって。」
「大丈夫。私今日お母さんからもう一つ借りてきたの。・・・はい、これでよし、っと。」


かがみが私の後ろから、マフラーをまいてくれた。


440 名前:『Next to you』 2/2 :2008/02/21(木) 18:54:30 ID:pLwzRAst
なんで二つあるのかな?

かがみはお母さんのマフラーを巻いている。

・・・お母さん、か・・・。

今の私にとっては、かがみが一番それに近い存在なのかな?
お母さんって、こんなにあったかい存在なのかな?
かがみの優しさに触れる度に、いつも考えちゃう。
だったら、もし私のお母さんが生きていたのなら、
私は永遠に親離れできないかもしれないね。

歩き出そうとしたところで、気がついた。
かがみがついてこない。
私は振り返る。
かがみは私の二歩後ろで、温かい、けど寂しそうな顔をして私を見ていた。

・・・見たことあるよ。その顔。
一番最近見たのは、私がお父さんに、
「大学に受かったら一人暮らししたい」って言ったとき。
そのときのお父さんの表情にそっくり。

ねえ、そんな顔をさせているのは私なのかな?
私がかがみを寂しがらせているのかな?
どうやったらその寂しさを拭ってあげられるのかな?

・・・いや、その答えはとっくに私は知ってるんだよね。
ごめんね。
ただ、今の関係が心地よかったから、これまで甘えてきちゃったんだ。

なんだか、さっきよりも、夕焼けが落ち着いて見えるよ。

・・・ねえ、かがみ。考えてみてよ。

二歩なんて距離、私たちには遠すぎるよね?
もちろん、一歩なんて半端な距離はかがみもいやでしょ?

だから・・・

「ねえ、かがみん。そんなところにいないで私の隣に来てさ、一緒に手、つながない?」



441 名前:12-926 :2008/02/21(木) 18:57:32 ID:pLwzRAst
以上です。
今度書くときはもっと長い作品にします。
読んでくださってありがとうございました。

442 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 21:02:36 ID:bE1E2ETR
>>441
すばらしい
鼻血が出そうですw

443 名前:6-774 :2008/02/21(木) 22:57:39 ID:X1fmBqLs
>>441
GJ!!
こなたとかがみの関係について改めて考えさせられる一作ですね。
お母さん的立場なのか、それとも、親友的立場なのか。
こなたにとってかがみはどう映るのでしょうね。
手、つながない?の台詞から色々考えられそうです。

444 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 23:05:43 ID:dYL2Uzv9
>>441
は、鼻血が出たけどこれはチョコを食べすぎたせいなんだからね・・・!!

445 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 23:06:24 ID:VJXpv/h9
>>436
GJ!なんだか暖かくなれますわ…
早く一人前になって〜のくだりが大好きです。

>>441
GJ!
こなたにとってかがみは…
母親と親友を兼用してるような気がします。
母親を知らないこなただから余計に
あれこれ世話を焼いてくれるかがみが特別なんだと思います

446 名前:1-472 :2008/02/22(金) 01:57:58 ID:8RzT2+Rv
感想をくれた皆さん、ありがとうございます。
今度祭りがあればなんとか間に合わせたいと思ってますので……。

>>350
急がず自分のペースで仕上げたら大丈夫ですよ。
大遅刻した自分が言うのもなんですが。

>>351
地球に戻ってくるのを待ってますね。
時間に追われながら無駄な部分省いて作ってたので、結果的にテンポが良くなったみたいです。
最近間延びしてるなって思ってたので、ちょうど良かったですけど。

>>441
これはGJ!
かがみは自分から距離を置いて見守る立場でいて、
でもこなたは一緒の位置でいたくて、
自分の表現力のなさに腹が立ってきますけど、とにかく深いです。

447 名前:8-616 :2008/02/22(金) 04:03:14 ID:56BZZfqr
>>435
胸に響きますね!足りないものは二人で分け合って生きていく…こなかがにピッタリですよ、GJです!

>>441
たった二歩の距離でも、二人にとっては大きな壁になるんですね…それをこなたから踏み出していってくれたのが良かったです!
こなたにとって、かがみはお母さんか…。もしかなたさんが生きてたら、かがみはかなたさんに嫉妬したり?w


スレで少し議論があったようですが、皆様の想いがあれば…きっといつかは素敵なこなかがスレになることを祈っています><

さて、パラレルの続きが書けたので今夜もひっそり投下しておきたいと思います。

・パラレルです。
・続きものになります。
・多分8レス程お借りします。

448 名前:運命を駆ける猫【第三章】(1/8) :2008/02/22(金) 04:04:23 ID:56BZZfqr
                        『今日はこのクラスに転校生が来るでー!皆嬉しいやろ?』

教室は一気にざわめきだし、その話題で持ち切りになる。このクラスには、転校生が来ることを知らなかった人が多かったみたい。

『はいはい、静かにする。ほな入って来てー』

教室のドアがゆっくりと開き、中に入って来た子はとても小柄な女の子だった。膝にまで届きそうな蒼くて長い髪に、人を簡単には寄せ付けそうもない鋭い眼光が印象的だったという。
黒井先生は女の子を教壇へ招き、その肩をポンポンと叩いた。

『じゃあ泉、自己紹介頼むで』
『…自己、紹介?』
『そや。名前と…好きなもんとか嫌いなもんとか、何でも良いからアピールしてみ』
『………』

彼女は怪訝な顔付きになり、視線を動かすだけで教室中を確認をした。
そして口を開く。後ろの席に届くか届かないか…それ程の声で。

『泉…こなた』

言葉は一度、そこで区切られる。生徒達はその様子を真剣に見守る。次にどんなことを話すのか、期待を抱いたような目で。

『好きな物、ありません』『へー、泉は好きなもんあらへんのか』

黒井先生はいちいち変な時に反応を見せる。
いや、でもそんな性格があったからこそ…次の一言も軽く流すことが出来たのかもしれない。

『嫌いな物は…人間です』『へ?』

教室中に異様な空気が漂う。そして次の瞬間、それは笑い声に変わり、クラス中に響いた。
…それもそうだろう。いきなりやって来た転校生が人間嫌いだなんて…ネタか何かにしか思えない。

『そ、そないなネタでくるとは思わんかったわ!』

黒井先生も案の定、その言葉をネタとして済ませてしまったみたいで…。
ただ数名を除いて、彼女は面白い人と解釈を受けてしまっていた。

『まぁええ。じゃああそこに席空いてるから、座り』『………』

その言葉に身体だけで反応した、何も言葉を発さずに指定された席へ座った。
その席の近くだった生徒が、彼女に声をかけた。

『面白い人だねー!泉さんだっけ?よろしく!』
『………』

相変わらず彼女は何も言わず、机に肘をつきながらぼんやりと外を眺めていた。

449 名前:運命を駆ける猫【第三章】(2/8) :2008/02/22(金) 04:05:17 ID:56BZZfqr
                        ―――。


私がつかさに聞いた話はこんなものだった。つかさの説明は断片的かつ曖昧だったので、みゆきに電話をして教室の雰囲気やその他にも詳細なことを聞いた。

…誰が聞いても嘘臭い違和感を抱く話。でも私は違う。彼女の言葉が、笑いを狙ったものには思えない。

つかさも私と同じだろう。ただの面白い転校生と感じたなら、変わった雰囲気だった…なんて遠回しな言い方はしない。
更に、みゆきは電話を切る前に『不思議な方でした…』と言っている。決して面白半分ではなく、何か引っ掛かることがあるような言い方で…。

みゆきもつかさも…彼女に対しては“面白い人”と言う見解は無いということ。前述の数名にあたる。

私は一人、自分の部屋で思考を張り巡らせる。ふと時計を見ると、その短針は11を過ぎたところだった。つかさはもう夢の中だろう。

もう一度良く考える。疑問と言う名の迷路は山程あって、その出口を見せる気配は一向にない。

なぜ彼女は入って来たばかりの学校で意味深な発言をしたのか?
なぜ私が見かける時に、いつもあんな表情をしているのか?

いや、それよりも…。
なぜ私がこんなにも彼女に惹かれているのか?
直接話をしたワケでもないし、昔どこかで離れ離れになったワケでもない。顔も名前も知らなかった相手。なのになんで…?

そういえば明日からは普通に授業が始まる。そしてABCの三クラス合同で体育がある。つまりそれは、彼女と自然な形で関わりを持つことが出来るチャンス。私だけで無理なら、つかさもみゆきもいるんだ。


名前、泉こなた。
好きな物、特になし。
嫌いな物、人間。


今の私に分かるのはただこれだけ。しかも、本当か嘘かなんて分からない。もしかして本当にただウケ狙いだったのかもしれない。

…だからこそ、私が行動に出ないと始まらない。
この迷路を抜け出す術を求めて、自分の勘を信じてみたい。

…いや、そうじゃない。
何よりも、私は彼女のこと、もっと知りたい。

本当は、ただそれだけ…。

450 名前:運命を駆ける猫【第三章】(3/8) :2008/02/22(金) 04:06:37 ID:56BZZfqr
                        目が覚めると、そこはいつもより暗かった。それもそのはず。部屋には雨の音が響き、窓にぼんやりと映るのは灰色の空だったから。

「雨か…」

そういえば、頭がガンガンと痛む。雨の日って、たまにだけど偏頭痛が起こるから嫌いだ。うーん、何だか変な夢を見た気も…。

「よし、ご飯食べるか!」

私がリビングに向かいご飯を食べ始めた10分後に、つかさが瞼を擦りながら起きてきた。
全く…早寝遅起きなんてだらし無いな。

「お姉ちゃん…おはよー。今日も…早いね……」
「おはよ。つかさは朝が遅すぎるのよ………って寝るな!」
「ふぇー!?お、起きてるよ…」
「…本当か?まあいいから、早く食べちゃいなさい。じゃないと置いてくわよ?」
「そ、それは待ってぇ!」「私は先に着替えて来るから」

一足、いやそれ以上先に食事を済ませた私は部屋に戻り身嗜みを整える。すぐにでも外に出られるよう、準備しておいた。
きっとつかさが用意を始めるまでに、私の用意は全て済んでしまうだろう。

窓の外の暗い景色を見て思う。今日の体育はグラウンドで体力測定だったけど、この調子じゃ無くなりそうだ。
その場合、体育館での授業になるけど…比較的自由に動ける体力測定とは違い、体育館だと何かしらのスポーツをする為、色々面倒になる。

「…話せるかな」

私の不安はそれだけ。
彼女と…泉こなたと話してみたい。

「お姉ちゃんごめんねっ。学校行こっ!」

…つかさに待たされ15分強。もう慣れたけど、少しくらいどうにかならないものか。そんな不満を抱きながら、私達は家を出た。

学校に向かう間、私達はいつものように他愛のない会話をしていた。
雨だから、なんとなく人が少ないようにも思える。

「今日は雨だから…体育は体育館で何かやるんだよね?」
「そりゃあねー」
「良かったぁ…」
「どうして?」
「体力測定、苦手なんだもん…」

そういえばつかさはあまり運動が得意じゃない。
運動が苦手な人にとって、体力測定なんかに何の利点もないわよね…。
私も得意とまではいかないけど…もう少し運動神経が良くなってみたいものだ。

「ま、延期になっただけだからね。いつかは覚悟を決めなさいよ?」
「はーい…」

451 名前:運命を駆ける猫【第三章】(4/8) :2008/02/22(金) 04:09:05 ID:56BZZfqr
                        今日もいつもと同じペースで学校に着いた。話をしてると時間なんてすぐよね。新しく私達のものとなった教室へ、少し違和感を感じながら足を進める。

「じゃあ、また後で…」
「…ちょっと待って」

言葉を遮り、つかさのクラスを覗いてみる。
どうやら彼女はまだ学校に来ていないようだった。

「どうしたの、お姉ちゃん?」
「いや…何でもないわ。それじゃあまた後で!」
「…?」

教室に入り、慣れない自分の席に座る。日下部と峰岸はまだ来ていないみたいで、教室には数人の知らない生徒がいるだけだった。

「ふぅ…上手くやれるかな」

一つ不安を漏らし、机に顔を伏せる。
私のこの言葉は、このクラスでのこともあるし、その他にも当て嵌まる。
その他なんて言い方だけど、考えてることのは一つなんだけど…。

私はしばらくのそのままの態勢で朝の余った時間を過ごた。途中で髪を引っ張ってくる日下部に軽い鉄拳制裁を食らわし、峰岸には出来るだけ明るく挨拶をした。

…きっと大丈夫よね、うん。

授業が始まり、私は昨日とは打って変わったように先生の話を聞く。板書をノートに写し、重要項目にはアンダーライン。
勉強は学生の資本だから、真面目に受けて当然…そんなことを考えてチラッと視線を逸らすと、居眠りした日下部の姿が見えた。
先生がそれに気付き、日下部の席の前で怪しく笑っている。

マズイ物を見たような気がして視線を黒板に移した数秒後、ふぎゃ!という叫び声と多数の笑い声が聞こえた。

全く、あいつは…。心の中でそんなことを考えながらも、嫌な気はしなかった。日下部が持つ明るさは周りの人間を元気づけるし、魅了する。だから自然と誰からも好かれるんだ。
…少し羨ましいくらい。


ふと、自分のノートを見て悲しくなった。

452 名前:運命を駆ける猫【第三章】(5/8) :2008/02/22(金) 04:10:11 ID:56BZZfqr
                        キーンコーンカーン………なんて低い音が響く。授業の終わりを知らせる鐘がなり、休み時間に入った。
しかし次の授業は体育の為、生徒は一斉に体操服に着替え始める。

男子はA組、女子はB、C組と割り当てられているので、A組らしき女子生徒が私のクラスへ来ている。
けど私はその中で着替えずに、体操の入った鞄を握り締めながら見つめていた。

「柊ぃ、なにボーっとしてんだ?次は体育だぜ!」
「わ、分かってるわよ…」「柊ちゃん、体調悪いの?」
「ううん…」

日下部と峰岸がどうしたのかと声をかけてきてくれた。うん、体調は全く大丈夫なんだけどね…。
あまりに心配そうに見られているので、私はゆっくりと着替え始める。まだ肌寒いので体操服の上にジャージを重ねて着た。

「そんじゃあ行くか!」
「行きましょ、柊ちゃん」「うん…」

体育館に向かう時、B組が気になって覗いてみたけど既にもぬけの殻だった。ゆっくりしすぎてたか…。

体育館に着くと、既にほとんどの生徒が中にいた。
走り回っていたり、喋っていたりしたけど、始業ベルと同時にそれは無くなる。体育の先生は厳しいので有名。だから皆、驚く程に良い子になるのだ。

私はクラスの列に並び、B組の列を見る。前の方にいたつかさがそれに気付き、手を振ってきた。みゆきは軽く会釈をして、すぐ前を向いた。

その二人の姿を確認することが出来たけど、肝心の人が見付からない。
念の為に他のクラスの列を探したけど、何処にもいなかった。
その間に先生が来てしまい、出席を取り始める。
皆が呼ばれた名前に元気よく返事をする中で、彼女の名前だけが返事もなく響いていた。休み?でもそんないきなり…。

「欠席は一名だな。よし…今日は体力測定の予定だったが雨の為、バスケットボールのシュート練習をするぞ。まずは先生が見本を…」

453 名前:運命を駆ける猫【第三章】(6/8) :2008/02/22(金) 04:11:32 ID:56BZZfqr
                        先生がそう言ってボールを持った瞬間だった。
体育館の重いドアが開き、そこに制服姿の生徒が立っていた。そのドアは私達の視界に入る場所にあったので、皆がそこに注目した。綺麗な長い髪が、雨風に靡いて揺れている。

彼女はゆったりとしたペースで入ってくると、列の後ろに向かおうとした……が、先生がそれを制止した。

「おい、待て。どうして着替えていないんだ?」

確かにその質問は正しい。体育の授業で制服のままなんて、見学でもするつもりだろうか?

「…体操服、間に合わなかったんです」
「その場合、家にジャージか何かあるだろ?それを持ってくればいいんじゃないのか」

転校生だから用意出来なかった。いかにもそれらしい理由だけど…私には嘘っぽく聞こえた。

「別に着替えなくたって出来るし…先生には関係ないです」
「そういうことじゃないだろ!」

先生の怒声に彼女の表情が変わる。何か、怠いような面倒臭いような…そんな顔。

「第一、制服なんかでっ…」

先生が何か言おうとしたその瞬間、彼女は先生の手からボールを取った。
そのままボールを二、三度床につき、ドリブルを始めた。素早くて機敏な動きははまるで人のものとは思えない。最後にバサッと、シュートが決まった音がした。

誰もがその姿に魅せられていた。私もその中の一人。正直、男子よりも運動神経が高いと言っても過言じゃないのでは?とにかく、私の頭の中では先程の映像が繰り返し流れていた。


「ね?先生。…そういう話なんですよ」

彼女はそう言って先生にボールを投げ返した。
そしてそのまま入って来たばかりのドアに向かって歩き始める。

「ど、何処に行くんだっ!」
「………」
「おい、泉!」
「帰ります、それじゃ…」

体育館には、顔を真っ赤にした先生とそれを見て笑う生徒達の声が響く。
しかし私は彼女しか見ていない。その小さな背中に視線をぶつけていた。
ふと、彼女がこちらを振り返った。紅い目が私を捕らえた。…二人の視線が絡み合う。

ドクンと心臓が鳴り響く。全身が妙に速い鼓動を打つ。何、この感じ…?
私、どこかで………。

彼女はそのまま何もなかったように出て行く。私は握った掌に原因不明の多量の汗をかいていた。

454 名前:運命を駆ける猫【第三章】(7/8) :2008/02/22(金) 04:13:38 ID:56BZZfqr
                        ―――。


「…おい、柊ぃ!」
「うわっ、何よいきなり!」

頭の中に独特の声が響く。日下部が私の耳元で大きく叫んだのが原因だ。

「いきなりじゃねーよ。もうさっきから何回も呼び掛けてんのに…」
「あ…そ、そうなの?」
「柊ちゃん、やっぱり無理して体育したんじゃ…」

よく見れば峰岸もいた。
私、ボーっとしすぎだよね。何が原因かなんて、一番良く分かってる。

「ち、違うわよ。心配しなくても平気。ところで何の用だった?」
「何の用って…もう昼休みじゃんか」
「柊ちゃん、いつもすぐに妹ちゃんのところに行くのに、今日は自分の席に座りっぱなしだったから…」
「もしかして、私らと一緒に食べたいのかー?」

今は彼女を見たくない…。見てしまうと、何かおかしくなりそうで…。
でもつかさの教室にいる。いや、そんなの分からない。いないかもしれないのにいるって決め付けるなんて…私、期待してるの?

「うん、今日はここで食べたい」
「うぇ!?ほ、ほんとにか?まさかのビックリだぜ!」「なら食べよっか」
「うん…」

携帯を取り出し、つかさに今日は峰岸達とご飯を食べるからとメールを打つ。
その間に日下部は机を二つくっつけて、気分良さそうに用意をしていた。

明日は…明日ならきっと大丈夫。意識するな、かがみ。今日の異常な感覚は偶然、私の体調が悪かっただけなんだ…。

455 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 04:19:25 ID:24PhqbQe
支援

456 名前:運命を駆ける猫【第三章】(8/8) :2008/02/22(金) 04:23:08 ID:56BZZfqr
                        ―――。


学校が終わって帰路に着いた後、私は自分のベッドにダイブした。そこで少し深呼吸を繰り返し落ち着く。そのまま眠ってしまいたかったけど、そうはいかない。私は起き上がり、つかさの部屋へ向かう。ノックもなくドアを開けると、つかさは鞄の中を整理をしていた。

「つかさ、ちょっといい?」
「んー?どうかしたの」

鞄から手を離したつかさは、私と面と向かった。妙に笑顔に見えたのは、逆に私が堅過ぎるからか…。

「ねぇつかさ、今日のお昼休みなんだけど…」
「お昼休み…?ああ、平気平気!ゆきちゃん怒ったりしてなかったよ?」
「いや、そうじゃなくて…」

つかさは私がお昼ご飯をドタキャンしたのを話していると思ったようだった。違うのよ、つかさ…。

「どうしたの?」
「あの…転校生の泉さん、いるじゃない?彼女…お昼休みはどうしてた?」
「え?」

つかさは何故そんなことを聞くのかというような顔をしている。でも仕方ないのよ。私達の中で一番彼女に近いのは、つかさかみゆきなんだから。

「昼休みは…教室にいなかったと思うよ。何で?」
「え、いや…別に」

ストレートに理由を聞かれると、流石に困る。そんな私を見て、つかさはニコニコと笑っていた。

「お姉ちゃん…好きなんでしょ?泉さんのこと」
「はぁ!?」

いきなりの発言に心臓が止まりそうになった。どうしたら全く関わりのない相手をいきなり好きになるのよ!

「体育の時間、カッコ良かったもんねー!お姉ちゃん、ずっと泉さんのこと見てたでしょ?」
「むむ…それは確かに」

つかさってば、気付いていたのか…侮れない。それに、カッコ良かったのも事実だから…。

「早く友達になれるといいね」
「………」
「友達…なりたくないの?」
「お姉ちゃん?」

私の顔を覗き込むつかさの目は、まるで私の心を見ているようだった。

好きかどうかなんて計り知れるものじゃない。
だから誰もこの感情を知り得ない。
それでも私は…

「なりたい。友達に…」

何も知らない…彼女と。


to be continued?

457 名前:8-616 :2008/02/22(金) 04:36:31 ID:YrehoJt1
以上です。
こなたが喋ったけども性格が大変なことになっています。後々性格も変わればいいなー。
それまで続けられるか…www
ID変わったのは最後で規制に引っかかりましたので><

458 名前:7-438 :2008/02/22(金) 04:37:16 ID:24PhqbQe
>>457
リアルタイムGJ!!寝る前にスレみてよかたーよ。
こなた野性的ですな…何より作品の雰囲気が神秘的だ(`・ω・´)
そういうの好きですw 続き楽しみにしてます!

さて、深夜テンションで初キッス絵を描いてしまったので投下。
(´・ω・)つttp://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04512.jpg
落書きレベルなんで、保管は不要ですー。

459 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 05:11:28 ID:mrGYu3gR
>>457
GJ!夜更かしはするものだ・・・w
こなたがずいぶんと暗い性格になってますなぁ。
これは転生前のことが絡んでるのかな。

さて、かがみと出会ったらどう変わるのか楽しみです

>>458
深夜テンションて凄いw
これはいいキスですね。GJ

460 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 10:14:31 ID:gsWr6s7p
>>457
一章の猫の話だけで早くも涙したおいらは早漏。
ひょっとしてかがみは白い猫の…?
読むのがやめられない書き方で続きが気になります。

敢えて難所を挙げるとすれば、
ところどころ中途半端な所で文が改行に
なってしまって、読みにくいと感じる部分があったのがタマにキズかも。

もう一つ揚げ足を取るようですが、
>>451の15行目の
「考えてる"ことのは"一つなんだけど…。」
何か変です…。
すみません調子に乗りすぎました!でも応援してます!

461 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 10:26:46 ID:yBdNYLmx
>>457
GJ!
どうなっていくのか、続きが楽しみです。

>>458
深夜テンション恐るべしwGJ!

さて、このスレおなじみのうそこメーカーだけど、新作があったので試してみた
ttp://usokomaker.com/valentine/r/%C9%A2%A1%A1%A4%AB%A4%AC%A4%DF/%C0%F4%A1%A1%A4%B3%A4%CA%A4%BF
相変わらずいい仕事をしてるよ、ここはw

462 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 11:47:50 ID:Q3E9ampk
>>461
うはっwww
相変わらず凄いな……

ハートが4つってのが惜しい
味が3つはリアルすぎるw

463 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 13:12:48 ID:l+x8Ya5i
>>461
ハート一つマイナス=素直になれないツン部分or女の子同士の恋愛に対する後ろめたい気持ち。

味三つ=普通に作るとハート二つ分だけど、こなたの為に頑張って作っちゃいました!

464 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 13:23:14 ID:VgDunRis
>>463
妙にリアルな解釈GJ。いかにもかがみらしいと思えるとこがw

465 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 13:58:28 ID:pKLeacTZ
ttp://swfup.info/view.php/8301.swf
吹いたwwwwwwwwwwww

466 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 14:26:30 ID:T6XSnlVP
>>465
それこのスレ発だってヴぁ!
>>267>>374

467 名前:6-774 :2008/02/22(金) 14:32:45 ID:NB8T58Kp
>>457
GJ!なんだかこなたの性格が初期のクールこなたを連想させますね。
そういった意味ではパラレルでも、もしこなたが初期の性格のままで行ったら?
というif要素が強いような気がします。勿論いい意味で。
かがみどうやってアプローチするのかな?wktk

>>458
神絵GJ!深い……英語でディープ。
深夜パワー恐るべしですね。

さて、と、うそこメーカーさん等は何故かウィルスバスターに引っ掛るようでアクセスできませんが、面白いことになってるようで。
感想見てるだけで妄想が……w

と、以前、拙作にGJくれた方々。本当にありがとう御座いました。
文章についても、色々仰っていただけて。このスレ住人の皆様の優しさを改めて知ることが出来ました。
私の為にss作ると言ってくださった>>282さん、本当ありがとう御座います。
皆様のおかげで、また一つ続きが出来上がりました。
>>282さんのssを待っても良いのですが、お先に置かせていただいても構いませんか?
また大分時間が空き、11時頃になってしまいますが……バイト不規則なので、申し訳ない。

4レス程で納まる予定ですが連投規制はどうなっているのでしょうね?何とかなるかな。

では、11頃また来ます。

468 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 14:52:43 ID:hQw2GB/z
なんという素敵スレ・・・徹夜して保管庫にはりついてたらこんな時間に
自分も創作意欲が燃えてきたので初心にかえって描いたの投下します!


ttp://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04521.png





469 名前:恩知らずなこなたがいた! :2008/02/22(金) 14:59:03 ID:gsWr6s7p
私は陵桜学園を生徒なんだが親友のこなたが残念な事に別クラスだったので
「あんたそれで良いの?」と言うと「やっぱり寂しいんだ?」と言われた。
私の妹がこなたの親友なのだがわたしはいつも勝つから相手が気の毒に
なったので聞いただけなんだがむかついたので「あんた期末でボコるわ・・」と
言って放課後に勇気を出して告白したら多分リアルでビビったんだろう、
ガード固めてたからキャンセルしてカカッっとダッシュしながら抱きしめたらかなり照れてた
わたしは一気に有頂天にとんだんだけどこなたが硬直しててわたしの動きを
見失ったのか動いてなかったから思い出話でガードを崩した上についげきの
甘噛みでさらに胸の高鳴りは加速した。
わざと距離をとり「私はこのままタイムアップでもいいんだけど?」というとようやく
必死な顔してなんかエメラルドの瞳から涙出してきた。
わたしはそっぽ向いて回避、これは一歩間違えるとカウンターで大ダメージを受ける
隠し技なので後ろのひよりが拍手し出した。
私は「うるさい、気が散る。一瞬の油断が命取り」というとひよりは黙った
こなたは必死にやってくるが、時既に時間切れ、下段ガードを固めた私にスキはなかった
たまに来る照れ隠しでは防げない攻撃も抱きしめで撃退、終わる頃には
メロメロにされた蒼髪の小動物がいた

「いつでもサプライズで告白は出来た、あの時チョコ渡そうとしたときにも実はメロメロに出来た、」
とかいったそしたら「いや今のハメでしょ?私のシマじゃ今のノーカンだから」とかいったので
私がヒト睨みするとまた私から視線を外した、二日目は私のツンを先読みしてたみたいで
いきなり抱きつかれて回避された
「ほう、経験が生きたわね」と少し誉めるとポッキーをおごってくれると言う約束をしたので
期末でヤマを当てて一気にかけより勉強会とカンニングの二択を迫り
ノートを見せたら引け目を感じたのか一夜漬けしようとしたので強制勉強会を
お見舞いしてやった、感動でダウンしているところにギロチンの励ましがダブルで入れた。
「今のがリアルでなくて良かったわね、リアルだったらあんたはもう死んでるぞ」というと
想像して圧倒されたのか動きが鈍くなったのでツンデレで動きをコントロールしさらに
時間までコントロールしていることにも気付かせずにタイムアップさせた。
そしたら「まただよ(笑)」とか教えてもらってるくせに言いワケ言ってたから
「限られたルールの中で勝利条件を満たしただけ」といったら顔真っ赤にして3日目は
けっこう攻撃的だったけど挑発に軽々と乗ってくる馬鹿には確実な恋が待っていた。
放課後の恐怖が完全に摺り込まれている為思うように近づけないでいるようで下手に来たら
デレでけん制し飛び込んできたら超ツンデレでいつの間にかガードゲージは光っていたから
「バレンタインでトドメさすよ」と言うとこなたは必死にガードしたから
狙い通り頭を撫で撫ですると予想通り赤くなってガードしてたから抱擁で強打したのちキスでトドメ。
あとはタイムアップまで粘った。私の下段ガードは固く、隙を見せなかった。
こなたも下段ガードできない攻撃してきたけど反撃もここまで。
残念ながらすれ違っていた期間の遅れを取り戻す事が出来なかった。

冷やかすなっつってんのがわかりませんか?腐女子はおとなしくしてろ
ここで公にすると喜ぶやつが続出しそうだな・・私のせいじゃないが関係無いやつは
陵桜に来て荒らすなよ・・退学したいのか?

その後メロメロにして圧勝してやった
変な空間になったので私はミステリーを残す為テスト返しになったと同時に家に帰ったが
多分学年で伝説になってる

470 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 15:53:17 ID:uF5p3aQs
>>468
明るい色合いが独特の印象GJ
透過で☆が埋め込んであるのは
二人のインナースペースの意味ですか

いらっしゃいませ♪
保管庫の次は避難所もご覧下さい
アニメ店長も真っ青の、このスレ住民の熱き魂を共有しませんか!

いえ、楽しみ方は自由ですいっぱいいっぱいでもゆるーくでも


471 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 18:52:46 ID:mByRwChh
>>469
おいィ?このスレでブロントさんのコピペを見るとは思わなかったから
俺の驚きはkそくしているんだぜ?

472 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 20:29:10 ID:+WiTZL2f
>>468
柔らかい色使いで、さらに☆を入れて、明るい感じの絵ですね。
これからも、ぜひどんどん投稿してください。心よりお待ちしております。

>>469
まさかこのスレでブロントさんを見るとは……。ブロンティストは自分だけだと思ってた。
こなたにネタとして要所で喋らせたいと思ってたから、驚きで俺の寿命がマッハなんだが……。


473 名前:10ー79 :2008/02/22(金) 20:49:31 ID:Dm6GGmYf
>>468さん
GJ!なのです!星がさらに乙女な感じで可愛らしいですw これからの投下楽しみにしていますね

474 名前:8-784 :2008/02/22(金) 21:18:59 ID:rGK9H6KD
こんばんは〜。職人さんが今日もいっぱい ! せめて今日の分だけでもレスさせてください
>>457
原作の初期こなたみたいですね。かがみと出会ってこなたがどう変わっていくのか気になります
>>458
とってもラブラブでいいイラストですよ? 保存しないのもったいないです !
>>468
カワイイ ! こういう感じのイラスト大好きですw

それでは今夜の落書き行かせていただきます
その前に>>334さんから「かがみが勝った場合のストーリーが見たい」とのリクエストを受けましたので
急遽描き進めていたシリーズをストップして、かがみ勝利編を次回から描くことにしました
今回は単発ネタです↓
http://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04525.gif

次回のうPはちょっと遅れます
すいません

475 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:05:46 ID:RgiCNOIl
親にめろぷりのKONA×KAGA見られたあばばばばば

どうみてもエロゲです本当にありがとうございました
死にてえ…一応女なのに…

476 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:06:44 ID:wKI6W2yI
>>475
同士よ!

477 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:18:33 ID:sn5DJC+3
>>475
その調子でリアルひよりんデビューよ

478 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:19:42 ID:NkddfQBy
>>475
俺なんてベッドの下の菫☆蒼とCicadadrizzle見られたけど何ともないぜ!

479 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:25:56 ID:nFo48mcx
>>474 ほんとにバカップルww 次回も楽しみにしてます!
>>475 どんまい!
KONA×KAGAほしいんだけどなあ。面白い?

480 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:30:29 ID:Ox8+9tZ4
>>374
前スレ465です。
個人的にあの続きが見たいので、また思いついたら夜中にでも貼っとくので
もし気に入ったらでもよろしくおねがいます。
>>474
いいぞ、もっとやれ!

481 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:30:53 ID:RgiCNOIl
しかも父に…
さっきから目を見て話せないんだぜ

そしてすでにリアルひよりんの道を歩んでます

482 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:33:29 ID:V35if+Cr
>>468
GJ!こなたがじゃれてる感じがいいね。

>>474
GJ!
かがみはタキシードのイメージが定着してたからなぁ、その発想はなかった。

>>481
聞いていいのかわからないけど、親父さんはどんな反応なんだ…?

483 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:33:43 ID:RgiCNOIl
>>479
連投スマソ
短いけどねこなかが、かがこなどちらも楽しめます
らぶらぶなので見て損はないかも

484 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:37:23 ID:nFo48mcx
>>483 ありがとう!
お金に余裕ができたら買ってみるか

485 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:37:31 ID:RgiCNOIl
>>482
案外普通でした。スルーしてるのか…?

486 名前:8-784 :2008/02/22(金) 22:39:30 ID:rGK9H6KD
>>479
がんばります !
>>480
も、もっとですか? (汗)

>>481
どんまいw
エロ・・・しかも百合だから、お父さんきっとびっくりしたんだと思うw
ウチは父より母がコワイ orz


487 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:39:47 ID:Ox8+9tZ4
>>485
多分お父さんもやりたいんだよ、一緒にやったらどうかな

488 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:41:00 ID:nFo48mcx
んなバカなwww

489 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:48:10 ID:Fqyt1QUs
「お父さんはかがみちゃんが攻めの方がいいなぁ」

490 名前:6-774 :2008/02/22(金) 22:49:32 ID:NB8T58Kp
>>474
GJ!このバカップルさが堪らないんだな、これが。

>>487
リアルそうじろうさんですねw


さて、ようやくバイト終わったのでss投下しても大丈夫でしょうかね?
取りあえず11時まで様子見てみます。

しかし、リンク先が見れるのと見れないのあり……何所でこのPCは境界つけてるんだろう。

491 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:49:36 ID:MaBlvXk1
>>487
ほら、こんなところに書き込まないで>>485に直接言わないと、お父さん。


492 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:49:54 ID:V35if+Cr
>>485
逆に考えるんだ。
この際だからこっち側に引き込んじゃえばいいさと考えるんだ。
大丈夫、こなかがは国境を超えて伝播してるんだから、きっとお父さんもわかってくれる。

冗談は置いといて、本気で怒り出すとか否定されたりでなければ大丈夫じゃないのかな。
見られた側としては気になるだろうけど。

493 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:50:06 ID:5s4pB125
なんか転載
ttp://rainbow.sakuratan.com/data/img/rainbow69623.jpg

494 名前:8-616 :2008/02/22(金) 22:50:35 ID:56BZZfqr
遅くなりましたが、皆さん感想ありがとうございました。中途半端な改行については、パソコン投下じゃないので調整が…><
誤字脱字はこれから注意します。

>>458
なんという深夜クオリティwこれからもそのテンションを維持して、素晴らしいこなかがを生み出して下さい!

>>474
二人が結婚さえするなら、ダブルウエディングドレスでも、タキシードでもかまわないですともw毎度毎度GJです!

>>485
女だけどいつでも同人はオープン!しかも何も言われない…www
もしかしたら、お父さんも持っt………

495 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 22:59:41 ID:nFo48mcx
この流れカオスwww
俺は今日は6-774氏の作品を読んだら寝ようと思っていたので投下してもらいたいが

496 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 23:02:46 ID:Ox8+9tZ4
>>491
ちょwバラすなwww
とにかく、ID:RgiCNOIlは心配しなくて大丈夫、見つかったものは仕方ない
>>490
どうぞどうぞ

497 名前:6-774 :2008/02/22(金) 23:04:26 ID:NB8T58Kp
刻限になりましたが、リアルそうじろうさんの話題が面白い。

アレですね、寧ろ引き込む、と言うより実はお父さんにこの世界に引き込まれていたんだよってヤツですよ。
きっとw

この話題でしばらく盛り上がるだろうと思って、後にしようかと思ったのですが
>>495さんからの要請もありましたし、流れ切ってすみませんが、投下しようと思います。

タイトル、どうしましょうね。
「プロジェクト・こなかがDX」
にしましょう。DX=ダブルエックスですよ。エックスの後継機ですよ。お父さんやこなちゃん、きっとリアルタイムでみてましたよ。


498 名前:6-774 :2008/02/22(金) 23:06:52 ID:NB8T58Kp
 さて、前回の続きであり、時系列から見たら次の日である今回。今日が何日かなんて言うのは、時間の概念が消えた今、でもそんなの関係ねぇ。
 でも、取りあえず学校はあり、授業はあり、当然お昼休みもある。
 お昼休みは、長いようでいて短いが、でもやっぱり他の休み時間と比べると長いですよね。
 だから、誰か一緒にいたい人とそれだけ長くいられるわけで、柊かがみが泉こなたに会いに来てしまう時間と言うのもやむなし、と分かるだろう。
 で、食卓を親友四人で囲みながら談笑し、和やかな時間を過ごすわけだ。

 さて、早速だが、お昼休み。
「オッス、こなた、つかさ、みゆき」
 チャイムと同時に教室に入ってくるかがみ。
「ヤフ〜、かがみん」
「あ、お姉ちゃん」
「いらっしゃい、かがみさん」
 B組3人は三者三様の反応を示す。特にこなたが両手を広げて歓待の意を示しているのは、また今更のことであるだろう。
 適当な机をくっつけ、簡単な食事所を作る。今日は一人休んでいるから、机が余ってる分いつもより場所取りに困らない。
「この時期に休むなんて、休んだ奴、進学考えているのかしら」
「さぁ?もしかしたら、休んだ彼は今頃、樹海に行って清水を汲んでるのかもしれませんね」
「何の為にわざわざそんなとこ行って水汲むんだろうね〜?」
「彼は、危うく取り返しのつかない間違いを犯すところでしたからね。戒めの為でしょう」
「樹海って危険らしいよぉ?むぅ、セバスチャン大丈夫か」
「泉さんが心配することありませんよ。寧ろ怒っていいくらいですから。樹海程度で済んで安いものです。冥府魔道へ旅立て、とは流石に言えませんでしたからね」
 かがみ、みゆき。つかさ、みゆき。こなた、みゆきの順で回った問答。でもこれも本編に関係ねぇ。が、一言一言にみゆきの怒りが篭っていた事だけは申し添えておく。

 さて、いつもならここで各々昼食を取り出し、並べるのだが今日は少し勝手が違う。
「あ、チョココロネが無い!」
 と、こなた。彼女が主食とする菓子パン。チョココロネが今日に限って、無い。
「おかしいな〜、朝ちゃんと入れたはずなんだけど……」
 鞄を漁っても、机を漁っても出てこない。無いものは無い。では、彼女のお昼は、どうなってしまうのか?

 そこでプランA発動、承認!!
「こ、こなた。良かったら……ハイ」
「ふぇ、かがみ?」
 かがみが差し出すのはお弁当箱。さて、よく見てみよう。かがみは自分の昼食を持っている。双子のつかさも持っている。ではこのお弁当箱は何処から?
「きょ、今日は私が当番だったんだけど、ちょっと分量間違えちゃって余った分を持ってきたの。そ、それだけよ?たまたまだからね!?」
 ニヤリ。みゆきの眼鏡が光る。まぁ、かがみが言ってるのは所謂強がり。みゆき発案、つかさによってかがみに伝えられた(但し肝心な部分は暈して)このプランA。
 つかさが言った内容は‘多分、明日こなちゃんはお弁当忘れちゃうから多目に作っといて。でも、素直に渡すのって恥ずかしいよね?だから適当な理由はお姉ちゃんが考えて’
 
 勿論、最初は何故こなたがお弁当を忘れるのか訝ったかがみ。だが、つかさが煎餅を割ったらそのような卦が出た。と言ったら余計訝った。当たり前。
 その時、みゆきから電話。
「泉さんは今月お金を使い過ぎてピンチだそうです。もしかしたらお昼を抜こうと考えるかもしれません」
 かがみ、納得。だったらこなたの為に作ってやろう。こなたのことは好きだし(恋) もし叶わない恋だとしても、好きな人には笑顔でいて欲しい。
 ちなみに、何度でも言うが、2人は両想い。叶わない恋じゃない。だからさっさと気づいてください、と、みゆきは思うが、恋を自覚すると臆病になるのか、まだ先は長い。

「あ、ありがとう……」
 顔を紅くして受け取ったこなた。かがみのことは好き(恋) だから好きな人からの手作りお弁当は嬉しい。
「で、でも今の言い方、典型的なツンデレだよ?流石はかがみだね!」
 ビッと親指を立てる。これも強がり、嬉しさを面に出さないこなた流。
「ツンデレ言うな!」
 同じく顔を紅くして返すかがみ。
 ふ、と息を吐いて緩やかに頭を振るみゆき。今はいい。このやり取りが2人にとって自然な形だから。もう一手踏み込むための種は既に蒔いてある。
「ところで、チョココロネどこ行っちゃったんだろうね?」
 と、小声でつかさ。
「あ、それでしたら情けとして樹海直送しておきました。樹海の清水に良くあうことでしょう」
 と、小声でみゆき。


499 名前:6-774 :2008/02/22(金) 23:08:28 ID:NB8T58Kp
 さて、プランB。蒔かれた種、今後について。
「ところで、皆さん、昨日のお話覚えてますか?」
 食がいい感じに進んできた所でみゆきが切り出す。
「昨日の……あぁ、あれね。アニ研と文芸部で機関紙をってヤツ?」
 かがみ。箸の用意を忘れたので、こなたと交互に使って食べている。かがみに自覚は無いが間接キス。
「そうです。具体的なお話を進めておかないと、期限も短いですし」
「だ、だったら、私が編集長やるよ!」
 と、こなた。ちなみにギャルゲ効果。間接キスの意味を彼女は正しく理解している。故に少しどもる。
「いえ、編集長は、アニ研顧問の桜庭先生が行うそうです。私達にはそれぞれ書くものが決まってましたよね?」
「私は恋愛面白エッセイ、だよね」
 つかさ。彼女は普通に食べている。
「そうですね。私は恋愛ミステリ。泉さん、かがみさんは恋愛小説、でしたね」
「うん、そうだったわね」
 さて、と、
「どうです?お2人は何とか書けそうですか?」
 ちょっと発破をかけてみようか。
 む〜、と唸りながらこなたは、
「恋愛小説、ねぇ……ギャルゲとかよくやるけど、小説となるといまいちピンと来ないなって感じ」
「私も、昨日幾つかラノベを参考にしてみたけど、う〜ん。みゆきは?恋愛ミステリって書けそうなの?」
 おっと、かがみから意外な逆撃がみゆきに来たようだ。だが、ここで慌てないのがみゆきのみゆきたる所以であり、聖人君子とかがみに言わしめるところ。
 みゆきは、お見合い写真に載せたら10人が10人結婚を申し込むような笑顔で頷くと、
「はい。なんとか。ミステリと言えば殺人事件等が有名どころですが、元々の言葉‘mystery’の本来の意味である謎や不可思議な事を題材にしようと思っています」
「へぇ、どんな?」
「そうですね。例えば、両想いであるにも拘らず、お互いがお互いの本心に気がつかず擦れ違い続ける2人。切欠はいくらでもあるのに。
 なんて言うのはジャンル的に恋愛であり、何故気がつかないのかという部分である意味ミステリと取れませんか?」
 と、考えている内容を話した。
「へぇ、確かに謎よね。両想いだったら直ぐに気がつきそうなものだけど」
「ま、ギャルゲだと最初から主人公を好きだって言うのは分かってるからね。フラグの立てによっては失敗するけど。でも、主人公が自覚したら固定ルート突入だよ。
 そういった意味では両想いで気がつかないって、どんだけヘタレって言うかさ」
 かがみ、こなた、共に感想を述べる。みゆき苦笑。
 あなた方の関係こそ、恋愛ミステリです。とは口が裂けても言わないが。

「つかささんは?」
 こなかがのみに話を振ったら不信感を抱かれる、と判断。一応つかさにも聞いてみる。
「ん〜と、恋愛面白エッセイ……」
 必死に考えるつかさ。出てこないようだ。まぁ、ある意味一番難しい題材。
 特に答えを期待していたわけでもないし。みゆきはつかさなら充分面白いものを書いてきてくれると思っている。
 問題はこなかが。
「面白エッセイは兎も角。お2人の恋愛小説ならそれほど難しくは無いのでは?」
「何で?」
 猫口で玉子焼きを頬張りながらこなた。唇の端に欠片がついている。
「あ、こなた、ちょっと動かないで。玉子焼き、ついてるわよ」
 と、こなたから玉子焼きの欠片を取ったかがみ。自然に自らの口に運ぶ。
「あぅっ」
 ポッと擬音を立てて湯気を出し、仰け反ったこなた。かがみは怪訝そうに眉を顰める。
「どうしたのよ?」
「いや、何で食べたのかなって……」
「勿体無いじゃない」
「そ、そう?」
 これはこれでいいのだが、兎に角、今必要なことにも目を向けて欲しい。
 と言うか、ここまで自然にやっておいて擦れ違うのは何で?



500 名前:6-774 :2008/02/22(金) 23:09:26 ID:NB8T58Kp
 みゆきは空咳を一つ。
「えっと、お話、戻していいですか?」
「あ、うん。どぞ〜」
「恋愛小説。本人の恋愛感を元に文章化すればいいだけです。お2人にはいませんか?好きな方」
「ちょ、みゆきさん!」
「ま、待ってよみゆき!」
 慌てるこなかが。お互い告白はしていなくても、みゆきには、こなたの場合かがみが好き、かがみの場合こなたが好き、と相談している。
 で、こんなの変だよね、忘れて、と2人とも言った。
 なのに、好きな人の話を持ち出してくる、慌てるでしょう?そうでしょう?
 クスッとみゆきは微笑。
「兎も角、感じる事をそのまま文章化すればいいだけですよ。面白エッセイよりは簡単でしょうね」
 と、ここまで言った所でお昼休み終了のチャイム。

「嘘っ!まだ食べ終わってないよっ!!」
 慌てるこなた。急いで残りを掻き込む。
「ぐっ!」
 詰まった。大変!
 突然のアクシデント。プランEX発動!承っ認っ!!これが、勝利の鍵だぁっ!!
「かがみさん!泉さんの背中を擦ってください!」
「あ、うん!大丈夫!?こなたっ!!」
「つかささん‘かがみさん飲みかけ’の烏龍茶を」
「は、はい。こなちゃん!」
 こういった突然の出来事、その際、混乱した人は外からの情報を素直に受け入れてしまうものだ。
「んぐ、んぐ……」
「こなた……?」
 心配そうにかがみ。
「……間接ディープキス」
「え?」
「な、何でもないよ。もう、大丈夫」
 と、こなた。だけどかがみは納得しないようで、
「本当にホント?」
 まだ、こなたの背中を擦りながら、聞く。
「大丈夫だって、かがみんは心配性だネ〜」
 かがみを安心させるよう、微笑んでみせると、少し安心したように、ほぅっと息を吐きながら、
「そう、でも、無茶食いはダメよ」
 それでも、そう言い聞かせるよう顔を近づける。ちなみに、まだ、こなたの背中を擦って少しでも楽にしようとしている。かがみの心遣い。何と微笑ましいことか。

 さて、第3者、傍からこの光景を見てみよう。
 かがみがこなたの背中に回した手、擦っているのだが、抱きしめてるようにも見える。
 で、言い聞かせるように顔を近づけている。アングル次第ではどう見えるだろう?
 もっと砕こう。ぶっちゃけ、傍から見るとマジでキスする3秒前。
「……お前ら、何しとんねん……」
 と、5限、世界史担当、黒井ななこ先生が突っ込みたくなるのもやむなし。ご理解いただける?
 突っ込みを入れられたこなかが。はて?何故?と、右を見て、左を見て、ついでに上を見て、互いの顔を見合わせて傍から見てどう映っているか気がついたようだ。
「「え……?あぁぁぁぁっ!!」」
 綺麗な二重奏。今の時間は音楽ではなく世界史です。
 前に一回してるし、前回も後一歩でキスまで辿り着きそうだった。
 今回は間接キスまでしてるのに……この反応。無自覚の恋って恐ろしい。それとも見られるのが恥ずかしいのか?
(思惑以上、ですね。流石お2人です)
 取りあえずプランEX、成功。人間、必要なのは咄嗟の場合に対応できる柔軟性ですよ。


501 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 23:13:44 ID:88HBXYWS
PS3で出来ること まとめ

・写真の再生、音楽の再生、動画の再生
・CDから音楽を取り込める。mp3、aac、atracから好きなのを選べてビットレートも自在
・インターネットブラウザ搭載(超高性能だからパソコンより高速。youtubeもみれる)
・音楽を聴きながらインターネット、画像再生
・次世代のブルーレイディスクはもちろんDVDやCDも再生できる
・PS1、PS2のゲームが高速ロードで出来る(40GBモデルはPS1のみ可能)
・アップコンバート機能でPS1、PS2のゲームをハイビジョン並にきれいにできる
・アップコンバート機能でDVDをハイビジョンなみにきれいにできる(アニメは特に凄い)
・PlayStationStoreでPS1時代の名作を購入してダウンロード(価格は600円前後)
・StoreでPS3のゲームの体験版を無料でダウンロード(数は結構多い。オンライン対戦できるのもあり)
・StoreでPS3のゲームのプロモーションビデオ、アップデートファイルや追加ファイルを入手
・ダウンロードはバックグランドで出来るからゲームやインターネットしながらでも落とせる
・PS3でやってることをPSPの画面上でも出来る(リモートプレイ)
・外出先からPSPを使ってPS3の電源を切ったり入れたりできる
・PS2と違って縦置きと横置きが最初から出来る
・PS2より音は静か
・無料ゲーム「まいにちいっしょ」でトロとクロが年中無休で番組を配信
・Folding@homeでPS3の計算能力を生かしてガン細胞の撲滅に協力
・数十ギガのHDDを搭載してるから全くメモリーカードいらず
・ハードディスクは交換も可能だから容量を増やせる
・USB端子がついてるからキーボードもつけられる
・光デジタル出力端子、HDMI端子を標準搭載
・DLNAでパソコンのファイルを無線で飛ばしてPS3で再生可能
・Linuxをインストールするとパソコンになる
・PS1、PS2のときのメモリーカードもアダプター使えばPS3にコピーできる
・ゲームソフトは北米や欧州で発売されてるものでもプレイできる
・無料配信の「Home」で3D仮想世界コミュニケーション(08年4月〜)
・アップデートが定期的に行われるから機能もこれからどんどん増える

502 名前:6-774 :2008/02/22(金) 23:13:45 ID:NB8T58Kp
と、以上です。お付き合いくださいましてありがとう御座いました。

思ったよりレス数少なくて助かりました。連投規制怖いですからね。
まぁ、前回の後日談、的な感じで。いや、まだ続きますけどね。

コロネ、樹海に届きましたかね……。
まぁ、それは置いといて。
1月シリーズで一回キスしてるはずなんですけどね、この2人。
だから、またキスにここまで比重置いたら話的に犬の卒倒になって無いか心配です。

楽しんでいただけたら幸いです。

503 名前:8-616 :2008/02/22(金) 23:25:22 ID:56BZZfqr
>>502
リアルタイムGJです!
もうみゆきさんが真っ黒すぎて笑えますwこなたのコロネはセバスチャンと共に消えたのか…www
しかし鈍感な二人、いつになったらお互いの気持ちが分かるのか…><
まさに一番のミステリーですね!

504 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 23:26:38 ID:nFo48mcx
最後になんか入ったwww
>>502 よくもまあネタが尽きないことだ。てか『みゆきのみゆきたる所以』て、
「みゆき」が既に称号みたいになっとるww
面白かったです。GJ!

505 名前:8-784 :2008/02/22(金) 23:30:45 ID:pohyIwWm
>>502
GJです !
みゆきさんだけじゃなくて、その他の人たちもみんないい味出てますねw
波乱万丈っぽい二人の行く末にハラハラがとまりませんw

>>482
ダブルウエディングドレス・・・描きたいけど大変そうです (汗
>>490
オチをつけようとすると、バカップルになってしまいましたw
>>494
絶対結婚させますww

506 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 23:37:01 ID:K7kA++Dt
みゆき策士だなw

507 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/22(金) 23:46:31 ID:V35if+Cr
>>502
内容は勿論GJだけども、
>「プロジェクト・こなかがDX」 にしましょう。
>DX=ダブルエックスですよ。エックスの後継機ですよ。
この発想にまず感服したw
タイトルも含めて次回が楽しみです。

508 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 00:11:45 ID:QgZkyydU
このスレは良いスレですね

509 名前:6-774 :2008/02/23(土) 01:10:06 ID:tQAt90Wb
どうも。寝る前に、と覗いてみたら、拙作にもうGJが来ている!
皆様、ありがとう御座います。

>>503
GJありがとう御座います。
まさにミステリー、みゆきさんも当分苦労しそうです。鈍感すぎだろ、とは自分でも思いますよw

>>504
GJありがとう御座います。
後書きかいてたら、何時の間にか何か入っていて私もビビリましたw
ネタは振ってきますねwオラクルです。みゆきさんの場合は計算づくなんでしょうが。
言われて気付きました。確かに、みゆきが称号みたいになってますねwそれ、ありですね。

>>505
GJありがとう御座います。
みゆきさんがあまりにも黒いと、主人公である2人が霞まないかと心配していたのですが、好評な用でよかったです。
人生波乱万丈。歌って頂きますのは、こなたとかがみのお2人で……とふと思いつきました。
こなかがキャラソンまだ発売しないのでしょうかね?

>>506
はい。みゆきさん策士の方向でやってます。コイズミユキ。色々企てるのは何時だって解説役の役目なのです。

>>507
GJありがとう御座います。
まさかタイトルに突っ込まれるとはw
即興で考えてるものなので、次回はタイトルどうしましょうかね。

510 名前:12-926 :2008/02/23(土) 06:58:39 ID:gaceSGJq
おやつ氏は相変わらず仕事が速いなあ。本当にGJです。
自分もwikiの使い方の勉強でもしてくるかな。

>>508 そう言ってもらえると1住人として嬉しいです。
同じビジョン持った人々の集まりですからね。


511 名前:12-926 :2008/02/23(土) 07:08:02 ID:gaceSGJq
連投ですみません。
>>509 GJです。こんなに甘い話を書けるとは・・・2828しないために変にまじめくさった顔で読みましたww
そして最後に入った1レスは一瞬ネタかと思ってしまったw

にしても保管庫が異様に伸びてるんだが・・・。今の時点で昨日のhit数超えそうだ・・・。

512 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 07:23:07 ID:eO8K7cZa
明日はPS2ゲーム発売日から満1ヶ月。
結局ネタばれ解禁はするのですかい?

513 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 07:31:29 ID:TJb7A4z7
>>493
人気同人というものは委託日より一日でも、一日でも過ぎれば

二度とは・・・二度とは・・・・

20冊以上入荷したらしいが次の日には全滅であった

514 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 09:28:51 ID:B3Zmi8gE
>>474
こなたさん即決すぎるwww
そりゃーつかさもバカップル扱いするさ…
だがそれがいい!

>>502
GJ!みゆきさんどこまで策士なんだw
しかしこなたもかがみもそこまでやれるのに何故わからないんだー!!
やきもきやきもき・・・鈍感もたいがいにせーよwww

コロネIN樹海・・・がんばって見つけるんだセバスチャン。

515 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 09:30:34 ID:ipabd5d3
>>513
ゆ〜のす通信さんはわりと再入荷するんじゃないかな

516 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 10:31:36 ID:Len4/gS2
今から桜藤祭いてくる。
良いのがあったら報告するお!

517 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 13:11:36 ID:yVqvJiIC
保管庫のアクセス数の伸びはいったい

518 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 13:16:13 ID:Len4/gS2
今会場出た。
幾つかこなかが本あったよ。
委託だがこなかがゲームもあったから買ってきた。

519 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 13:25:16 ID:n09lLcoT
>>517
アンチこなかががいたるところにリンクを貼り付けている。

520 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 13:57:08 ID:yVqvJiIC
>>519
まじで?保管庫荒れないか心配だな

521 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 13:59:42 ID:QgZkyydU
別に荒れるような内容でもないから大丈夫でしょう

522 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 17:24:06 ID:0Ax+o5QT
6-774氏のみゆきさん策士でいいですね
1月シリーズから見させていただきます
周囲の生暖かい応援がいいね作者ぐっじょぶ!

523 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 18:52:33 ID:JVxMKfIJ
【ゆとりを馬鹿にしてるやつはマスコミに踊らされた真の馬鹿である。】

・ゆとり教育が始まったのは昭和52年。つまり昭和52年以降に小・中学生を経験したものは全員ゆとり。ゆとりを馬鹿にするも、自分がゆとりと気づいていない真の馬鹿。
・そういうことを言うと、『昔と今ではゆとり教育のレベルが違う』などといい訳をし、現実逃避をする。馬鹿丸出しである。
・ゆとり教育を受けた世代が親になって、クレーマーDQN親が増えたと言うが、昔も普通にそんなのいた。マスコミが報道しないだけ。マスコミに騙されている真の馬鹿である。
・そもそも、ゆとり教育のせいで学力低下が発生したと思ってるとこが馬鹿丸出し。まともな受験戦争を経験したものなら、学校は勉強の邪魔でしかないことはすぐに分かる。
・教科書から削除された部分も、塾では普通に教わる。学校でも教師によっては普通に教える。(というか過半数が教えてるらしい)
・学力だけじゃなくて、『ゆとりは礼儀もしらない』などと馬鹿なことを言い出す。自分が親になったら子供のしつけを学校に任せるつもりなのだろうか?
・昔は今より少年犯罪が何倍も発生していたという現実をスルーする。実際はここ25年くらいで少年犯罪は80%も減少している。
・だいたい学力低下と騒がれているが、学力が上がった年もいくつかある。もちろんマスコミには報道されない。
・ゆとりを馬鹿にしてる氷河期世代が一番引きこもりが多いという事実が発覚(笑)

524 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 19:55:31 ID:Aeu2d7hB
保管庫の閲覧数が異様に伸びてる・・・と、思ったら誰かが悪意を持ってリンク貼ってるみたいですね
荒れないか心配・・・していたのですが意外と平穏でホッとしました

怖いなあ、どうしてこんなこと平気で出来るんだろ

ところで陵桜祭4どうだったのでしょう?
私は地理的に行けないのですが、結構人が集まったのでしょうか? まだまだ人気が続いてくれるといいけど

525 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 21:03:09 ID:8kXv/KY8
「お姉ちゃん、何でガリ食いながらニヤニヤしてるの?」

526 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 21:13:30 ID:6MZgQrBY
>>524
今回は会場が狭かったこともあり参加者はそこそこでも混雑感はあった
わざわざオンリーやるくらいだから(実際下降線かも知れんが)そうは人気落ちもないのでは
次回は名古屋だそうな

527 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 22:31:58 ID:Aeu2d7hB
>>526
次も開催するのですね
アニメ2期とかの情報でもあれば失速せずにみんなテンションを維持できるのでしょうけど・・・
2期あって欲しいですね (もちろん、こなかが分も)

>>525
つかさは「食う」じゃなくて「食べる」と言うと思うよw

528 名前:10ー79 :2008/02/23(土) 22:46:50 ID:yqX6Z3o3
>>526さん
レポ乙です!いつか参加したいですオンリーw


>>527さん
そうですね・・・2期あって欲しいですよね。あとさりげなくでもいいからこなかが希望!


明日、受験地に赴いてきます。その前に今日、ss投下していきます。
ちょっと様子見ます。もう少ししたらまた来てみますね。

529 名前:10ー79 :2008/02/23(土) 23:38:48 ID:yqX6Z3o3
他の職人さんとかぶりそうではないので、投下していきますね。
読んでくださる方、レス下さる方、ありがとうございます。2次も頑張ってきますw



注意
長編です
パラレルです(こなたとかがみ同居してます)
ほのぼの系です

530 名前:6話 絆の作り方 1/5 :2008/02/23(土) 23:41:09 ID:yqX6Z3o3
「えっと・・・最後にバルサミコ酢を入れてっと。」

バルサミコ酢を手際よくボールの中へ。我ながら料理の腕が上達したな。
もう1年たつんだな。お姉ちゃんと私が一人暮らしを始めて。あ、お姉ちゃんはこなちゃんと二人暮らしだった。

「出来上がり。結構たくさんできたから、お姉ちゃんとこなちゃんに食べさせてあげよっと。」

ピーンポーン・・・
響くピンポンの音。もう7時過ぎているのに。

「およ?誰だろ?はーい!どうぞ?」

ガチャ・・・
無言で開くドア。そこにいたのは見慣れた大事に親友さん。

「あれ?こなちゃん!どーしたの?」
「・・・あの、ふつつか者ですが今晩泊めていたたけないでしょうか?」
「ふぇ?」

頭の中でたくさんの私がフル稼動。こなちゃんはお姉ちゃんと暮らしてて、こなちゃんの家はお姉ちゃんの家。
なのに自分の家に泊まれない?だから私の家に?こなたはかがみの嫁?ということはお姉ちゃんはどうするの?あれ?あれ?あれれ?

「えええっと・・・つまり、どいう事?お姉ちゃんは?」
「・・・かがみなんて知らないもん!」
「ほぇ?」

かがみなんて知らない?お姉ちゃんが分からない?こなちゃん記憶喪失かな?

「あ!分かった!こなちゃん、お姉ちゃんとケンカしたんでしょー?」
「・・・鋭いな、つかさのクセに。」
「なんですとっ!?ま、まぁとにかく上がってよ、夕飯も出来てるし。」
「つかさは優しいね。ごめんね、迷惑かけて。」
「ううん、平気だよぉ。」

お姉ちゃんとこなちゃんがケンカか。お姉ちゃんがケンカする所なんて、想像出来ないな。
それにしても、こなちゃん、元気ない。あからさまに落ち込んでる。

「こなちゃんはお姉ちゃんが大好きなんだね。」
「な、何を急に!?」
「んー、なんとなく。」

だって、こんなこなちゃん初めて。きっとお姉ちゃんに嫌われたって勘違いしてるんだろうな。
お姉ちゃんはこなちゃんの事、大好きなのに。双子だから、分かるのかな?
お姉ちゃんを怒らせて、ケンカしたの、友達ではこなちゃんが最初。
だから、お姉ちゃんにとってこなちゃんは特別。そんな気がするんだ。


‐‐‐‐


531 名前:6話 絆の作り方 2/5 :2008/02/23(土) 23:41:47 ID:yqX6Z3o3
「なぁ、あやのー。宿題見せてくれよー?まだ終わってねーんだよ。」
「ダメよ、自分でやらなきゃ。あれ?あそこにいるの柊ちゃんじゃない?」
「あー、ホントだ。珍しいなあいつが一人なの。おーい柊ぃー!」

もう冬は終わる。春の息吹はすぐそこまで来ている。もう1年が終わっちゃうんだな。
1年間通ってきた校門には柊ちゃんの姿。今日は一人だ。
いつもの2人、短い可愛らしい紫の女の子、妹ちゃんと、美しい青色の女の子、泉ちゃんはいない。

「おーっす、柊ぃ!」
「おはよ、柊ちゃん。」
「おはよー、日下部に峰岸。」
「今日は妹とちっこいのはいねーのか?」
「・・・まぁ、ね。」

柊ちゃんの僅かに引きつった頬を私は見逃さない。初めて見る表情だから。

「もしかして泉ちゃん、だよね?同居人のコとケンカしたの?」
「なっ!べ、別に・・・そんなんじゃ・・・」
「おー?図星かぁ?あやの、なかなか鋭いなー。」
「うっ・・・峰岸は何でそう思ったの?」
「なんとなくよ。特に深い意味はないわ。」

簡単よ。
初めて見る表情。中学生の頃に見たことがない、新しい柊ちゃんの顔。
戸惑い?苛立ち?憤り?ううん、きっと違う。もっと単純。

「それにしても柊がケンカとはなー。」
「・・・なによ?日下部、ケンカ売ってる?」
「だってなー。柊って気性荒いけど、誰かとケンカとかしなかったよな?」
「・・・確かに。ケンカした記憶、ないかも。なんで、あいつとケンカしたんだろ・・・」
「ふふっ。」

懐かしい記憶が甦ってくる。昔からたくさんケンカした、私とみさちゃん。
ささいな事で、ぶつかり合った、私とお兄さん。
その影に、柊ちゃんと、泉ちゃんを重ねたら、なんだか可笑しくて。

「峰岸まで・・・何が可笑しいワケ?」

ケンカなんて、単純。それが特に大切な人とのケンカなら尚更。

「内緒。さ、早く教室に行こ?みさちゃんも宿題終わってないんだし。」
「あー、ヤヴぁイ!柊ぃー!あのさー・・・」
「・・・イヤよ。自分でやりなさい。」
「みゅー・・・」

大切だから、大好きだからぶつかる。本当に愛しいからケンカする。
それが分からないから、素直に仲直り出来ないから、ちょっと戸惑ってる。
それだけなんだよ?柊ちゃん?貴女はいつ、その事に気が付くのかな?


‐‐‐‐


532 名前:6話 絆の作り方 3/5 :2008/02/23(土) 23:42:19 ID:yqX6Z3o3
「こなちゃん、ゆきちゃん、ご飯食べよー。」
「そうですね。丁度よくお腹も減りましたし。」

同じ営みの繰り返し。ですがその中でも私はお昼時間が楽しみです。

「そうだね。じゃ、いただきます。」
「かがみさんは今日いらっしゃらないのですか?」
「むぐっ・・・ゲホっ・・・」
「大丈夫、こなちゃん?お姉ちゃん、自分のクラスで食べるって。」

ちょっとした、違和感。かがみさんがいない。それもですが、違和感の正体は、きっと泉さん。

「泉さん、どこか調子が悪いんですか?」
「え?あ、いや・・・」
「こなちゃんとお姉ちゃん、ケンカしちゃったんだって・・・」
「あら・・・そうだったのですか。」

成る程。だから今日は朝、2人で登校していたのですね。
そしてもう1つ合点。違和感。やはりそれは泉さんでした。

「・・・だってかがみがさ・・・」

いつもの可愛らしいアホ毛も、心なしか萎れてます。いつもの澄んだ髪の毛が、海底のような暗い青色に見えます。
さらには、いつもの奇麗なエメラルドの目に、影が覆っているように見えます。
仕方ありませんね。本来、このような事はしたくないのですが、他ならぬ、大切な友人の為です。

「そうですよね。かがみさんは意地っ張りな所がありますしね。」
「ゆ、ゆきちゃん?」
「それに、泉さんにはいつも辛く当たりますから、泉さんが怒るのは当然かと、思います。」
「それ違うよ、みゆきさんっ!意地っ張りなのは、ちょっと素直になれないだけだよ!私に辛く当たるのは私を本当に想ってくれてるからだよ!かがみは悪くない!本当は私が悪・・・」
「はい、知っていますよ。今丁度その台詞を言おうと思っていました。」
「・・・ふぇ?」

計算・・・もとい思惑通りに事が運びました。それにしても、泉さんを見てると感慨深いです。

「泉さんはもう、何をするべきか分かっていらっしゃるようですね。」
「・・・みゆきさんには勝てないな。うん、帰りに謝らなきゃ。ありがとー、みゆきさん!つかさも、昨日はありがとね。」

初めて見た時のクールな泉さん、大声でかがみさんを擁護した泉さん。
人間ってこんなに変われるのだと、驚きと感動で満たされます。
人間の、かがみさんと泉さんの力は素晴らしいな、そんな風に思います。
きっと、このケンカと仲直りを通して、もっと変わるのだと思います。もちろん良い方向へ。


‐‐‐‐


533 名前:6話 絆の作り方 4/5 :2008/02/23(土) 23:42:53 ID:yqX6Z3o3
キーンコーン・・・カーンコーン・・・
よっしゃ!やっと昼休みだぜ。授業分からない、早く部活したい。でも時間はそんなに早く過ぎない。

「あやの、早くメシ食べよーぜ!腹減った。」
「うん。柊ちゃん、今日はどうするの?」
「うっ・・・えーとじゃ今日は一緒に食べていいかな?」
「もちろんだぜ!じゃ早く柊も準備しろ!」

今日は珍しい事ばっか。柊が私とあやのと食べるのは久しぶりだ。
最近はあのちびっこや妹やメガネさんの所で食べてるから。だからちょっと寂しいのは言うまでもない。
でも、今日の柊を見てる方がもっと寂しい。いつもの柊じゃない。

「なぁ、柊ぃ?」
「何?ミートボールはあげないわよ?」
「・・・最近太ったか?」
「ち、ちょっとみさちゃん?」
「・・・そうかもね。ダイエット、しなきゃ。」

あー、絶対違う。こんなんじゃねーもん。私の知ってる柊はもっと、こう、言葉に表せないけど、もっとすげーのに。

「ポッキーばっか食べてるからだぞー?」
「みさちゃん?」
「うん・・・ちょっと気を付けなきゃ。」

・・・つまんねー。こんな柊、嫌だ。やっぱケンカが原因か。
あのちっこい奴と一緒に暮らすようになってからの柊が、なんとなく悔しいけど、ちっこい奴と仲良い時の柊の方が、いい。

「うあぁぁ!もー、じれってーなー。ウジウジしやがってっ!柊はウサギか?」
「はぁ!?いきなりキレてなによ?」
「・・・あの、みさちゃん、頭大丈夫?」

頭は悪いさ。それがなんだってんだ?
不器用で、ヴぁカでもなんでもいい。ただ、ちょっとちっこいのと、柊の間を繕ってあげたいだけ。
ちびっこと一緒にいる時の、元気で光ってる柊に戻してやりたいだけ。

「あのな、ケンカした事を後悔したってどうにもなんねーだろ?肝心なのは仲直り!いつまでもそのままじゃ、つまんねーだろ?」
「・・・うん。」
「じゃ、私からの宿題。明日までに仲直りしろよ?いいな?約束だからな?」
「・・・日下部って結構良い奴なのね。」
「だろ?」
「ありがと。なんかあんたを見てたらなんとなく元気出た。」
「泉ちゃんと仲直り、できるといいわね。」
「そう、ね。よく考えたら、私が悪いんだし、ちゃんと謝らないと。」
「頑張れよ、柊。」

感謝しろよ、ちびっこ。仲直りできたら、私のおかげだからな。


‐‐‐‐


534 名前:6話 絆の作り方 5/5 :2008/02/23(土) 23:43:29 ID:yqX6Z3o3
キーンコーン・・・カーンコーン・・・
私の闘いの幕開けを知らせるチャイム。

「じゃ、つかさ、みゆきさん、行ってくる!」
「大丈夫だって!頑張ってねこなちゃん。」
「ちゃんと4人で帰りましょうね。」

かがみのクラスまで走る。頑張れ、こなた。初めての、ケンカ。だからこそ、早く仲直りしたい。
霧がかかっているように、雨が降っているように、光が差し込まないように。
こんな気持ち、もうたくさんだ。普通に戻りたい。一言、かがみに告げて、光を浴びたい。
そんな事を思っていたら、大きな衝撃と共に床に転ぶ。誰かとぶつかってしまった。

「あいたた・・・ごめんなさい・・・ってかがみ?」
「あ、こなた・・・」

ごめん。ごめんなさい。許して下さい。私が悪かったよ。頭では分かっているのに、言葉にならない。とんだヘタレだ。

「ごめんっ!」
「・・・え?」

不意に私に響く声。かがみの『ごめん』が、風鈴の音のように、私の中で奇麗に響く。

「あ、あのさ、昨日の事!ごめん・・・落ち着いて考えたら、私が悪かったわ・・・ごめんね、こなた。」
「かがみ・・・」
「それに・・・ケ、ケンカしたままじゃ・・・嫌、だしさ・・・」

やっぱり、私の太陽は此処にあった。日差しがとても温かい。霧が、雨が、晴れてゆく。跡形もなく、晴れてゆく。

「ふっふっふ。謝りながらもさりげなくデレるかがみ萌え。」
「うるさいっ!そーやって茶化すから謝りたくなかったんだよ!」

憎まれ口。ちょっと怒ったような台詞。それでも、さりげない笑顔。私の大切な居場所。

「ごめんね、かがみん。」
「いいのよ、私も悪かったんだしさ。」

私も今日初めての笑顔をかがみに贈る。初めてのケンカ。初めての仲直り。今だけを見ると、こういうのも悪くない。

「こなちゃーん!お姉ちゃん!仲直りすんだ?」
「ごめんね、つかさ、みゆき。心配かけちゃって。」
「結局、ケンカの原因は何だったのですか?」

下らない事で笑い、なんてことない事でケンカした。そんな初めてだらけの1年間。次の年は何があるのだろう?

「・・・何だっけ。こなた、覚えてる?」
「・・・てへ。忘れちゃった。」
「ぷっ・・・私達らしいわね。」

親友が出来ました。名前はつかさに、みゆきさん。とてもいい人達です。
同居人が、無くしたくない人になりました。名前はかがみ。私の太陽。
毎日が幸福です。さぁ、明日はどんな幸福があるのかな?


535 名前:10ー79 :2008/02/23(土) 23:47:08 ID:yqX6Z3o3
以上です。
視点が、つかさ、あやの、みゆきさん、みさきち、こなた、と変わります。ちょっとこなかがを周りから見てみました。
皆の心情表現に個性を出すのが難しかったですw楽しんで下さったら幸いです。
次回から3年生編にいきたいと思います。2年生は・・・割愛させていただきますorz

536 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/23(土) 23:48:09 ID:msFkeHaX
>>525
「こなちゃんさっきからかっぱ巻きばかり食べてるけど好きなの?」

537 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 00:15:39 ID:7j87CAF9
>>535
GJ!
確かに大事な相手じゃないとケンカって出来ないものですね。
どうでもいい相手ならケンカになんてなり得ないですし。
こなたはつかさとみゆきさん、かがみは日下部と峰岸に。
それぞれに応援されてちゃんと謝ることが出来てよかったですはい。
次も楽しみにしてますよー

538 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 00:30:50 ID:hb6jqnD1
寿司屋に少女A来店。

少女Aがかっぱ巻きを10皿(20貫)注文。

少女Aから遅れる事10分、少女Bが来店。
中央の板前を挟んで、Aと対角線の位置に着席。

少女Bが席に備え付けで置いてあるガリを瓶ごと抱えて頬張り始める。

少女Aがかっぱ巻きを追加注文(10皿)。

5分も経たない内に瓶の中のガリが消滅。
厨房に戦慄が走る。
(↑今ここ)

539 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 00:37:57 ID:HEn/1dkO
>>535
ほんわかしていいですね。
ケンカはお互いが対等で、さらに相手のことを思っていないと
できないものですから。
ケンカすらできない冷え切った関係にはなりたくないものです。

540 名前:6-774 :2008/02/24(日) 00:40:30 ID:PiffjGNW
>>522
いやぁ、恐縮です。
最初は指慣らしのつもりだったけど、どうして中々。人生って分からないものです。
また、ぼちぼち続きを書いていこうと思いますので。よろしくお願いします。

>>535
GJ!!
一回毎に視点が変わることで多方面から見たそれぞれの思いが感じられて良かったです。
と、みゆきさんの‘計算・・・もとい思惑通りに事が運びました’やっぱり策士ですねw

>>538
寿司屋に新たな伝説が生まれた……w

アニメ二期どうでしょうね。ハルヒもあるからやるとしてもまだ先になるのかな。


541 名前:8-616 :2008/02/24(日) 01:12:42 ID:Lp9Tmqci
>>535
ケンカする程仲が良いとはまさにこのことですね。
周りの人間からしか分からない、こなかがの微妙な変化に触れている辺りも素敵です、GJでした!

>>538
少女Aはまだしも、少女Bは流石に怖いw
寿司屋のブラックリスト…いや、殿堂入りしますよwww


さて、ちょっとしたネタが浮かんだのでひっそり投下しようと思います。
もしかしたら他の方が投下されるかもしれないので、今はちょっと様子見ておきます。

542 名前:8-616 :2008/02/24(日) 01:32:26 ID:Lp9Tmqci
よし、大丈夫そうなので投下したいと思います。
今回はパラレルからは少し離れ、単発SSの投下にします。

・ちょいシリアス→甘。
・幼い時の設定に、作者の趣向があるかもです。
・4レスお借りします。

543 名前:光の射す方へ(4/4) :2008/02/24(日) 01:34:50 ID:Lp9Tmqci
                        それは遠い日の記憶。小学生の時…かな?
私の脳裏に響くのは、妹の泣き声だった。

『うわぁぁん!ひっぐ…』

校庭の砂場で何人かの男子に囲まれて、つかさは一人泣いていた。
ある男子の笑っている顔が見えて、私はすぐに奴らが犯人だと分かった。

『こらー!誰よ、つかさを泣かせたのは!!』
『お姉、ちゃん……』

私はその集団に駆け寄り、男子達に掴み掛かろうと躍起になった。

『ヤバイ、かがみが来たぞ!逃げるぞっ!!』

男の子達それに反応して四方に散らばる。私は逃がすまいとそのうちの一人は必死に追い掛けた。

『待ちなさいっ!』
『うるせー!この男女っ』『な、なんですって!!』

つかさを虐めたこともだけど、それ以上に男女という言葉に妙に反応してしまい、私の頭の中は爆発寸前だった。

『凶暴かがみめ!そんなんじゃ誰も怖がって近寄って来ないぞー!』
『なっ…』

…誰も近寄ってこない。
たかが小学生のじゃれ合いかもしれないけど、その言葉は私の心を深く傷付けた。

『……るさいわね…』
『は?』
『うるさい!余計なお世話よっ!!』

私の怒鳴り声を聞いた男子は、怯えた様子で走り去って行った。その後ろ姿を呆然と見送った私は、すぐにつかさの方へ駆け寄り、震える身体をそっと抱きしめてあげる。

『大丈夫だった?つかさ』『うん…』
『全くあいつらは…』
『ごめんなさい。お姉ちゃんにまで迷惑かけて…』

つかさは鼻をグスグス言わせながら、何度も何度も謝ってきた。その頭を優しく撫でながら、私は言った。

『いいの、気にしなくて。私はもう…慣れたから』

544 名前:光の射す方へ(2/4) :2008/02/24(日) 01:35:55 ID:Lp9Tmqci
                        私はいつだって強かった。幼稚園の時も、小学生の時も、中学生の時も…泣いた記憶はほとんど無い。
周りからはキツイ性格とか一匹狼だなんて呼ばれて、皆から恐い女だと思われていた。周りの目を気にしていないワケじゃない。けどそれでも構わなかった。私は強くならないと…。

姉という立場もあるが、それ以前に自分自身の自立の為に強くなることを…私は選んだ。
人に頼らず、自分の力で生きていくことが大切だと。甘えを捨てて威厳を持ち、何事にも優れているべき存在でなければと考える。
有能な人間と言う肩書きの裏に隠されていた努力を見せることもなく、私は世間の人々が望む“良い子”を立派に演じていた。

…これでいいんだ。これが私の生きていく糧になる。…そんな考え、所詮は只の自己満足に過ぎないのに。

本当は強くなんてない…。もっと他人に甘えていたかった。本当の私に気付いて欲しかった。誰かの手を掴みたかった。
だけど…私の思いも虚しく、世間の目は厳しかった。

そんな中、私は一筋の光を見付けた。どんな概念にも捕われること無く、本当の自分でいられる場所。

…それがこなたの存在だった。

545 名前:光の射す方へ(3/4) :2008/02/24(日) 01:36:55 ID:Lp9Tmqci
                        ―――。


「かがみはやっぱりツンデレだね、可愛い可愛い」
「うっさい。お前に言われると真剣に腹が立つ…」
「うはー!顔を赤くして反論するかがみ萌えー」
「い、いちいち変な反応をするなっ!」

私はこなたと暗い夜道を歩く。その手は固く繋がれており、彼女の存在をより近くに感じさせてくれる。

私とこなたは…いわゆる恋人関係にある。
同性の恋愛に関して偏見を抱いていた私は、こんな関係になる気などなかった。いつまでも変わらない友達関係でいるつもりだった。
でも…私にとってこなたはそれ以上に値する人で、最終的には自分の方がこなたに依存していることに気付いた。いけないと考えながらも、私は自分の気持ちを抑えられなかった。

こなたは私に色々なことを教えてくれた。
その中でも特に気付かされたことは…人の弱さ。
人は独りでは生きていくことが出来ない生き物。
誰かと支え合って生きていくものなんだと…。

前まで私なら鼻で笑っていたかもしれない。
あぁ…ダメだよね。昔のことなんて考えちゃいけない。私は変われたんだ…こなたに出会えて。ねぇ、そうでしょ?

「ねぇ、こなた」
「んー、どしたの?」
「こなたは…何で私と一緒にいてくれるの?」
「…え?」

こなたが驚きの声を上げた後、しばらく沈黙が続いた。いきなりワケの分からない質問をされて、すぐに答えられるハズがない。
いつの間にか離されている手は、どこか寂しさを感じる。

「かがみ、その質問の意図は何かな?」

こなたの疑問はとても的確なものだった。正直、私の質問に明確な意図なんて何も無かった。
敢えて言うなら、昔の回想浸って不安になった心を…癒したかった。

「…分からないの」
「そっか…」

こなたは小さな唸り声を上げた後、真面目な顔で私を見る。真っ直ぐに届くこなたの視線が、私の何かを擽る。

546 名前:光の射す方へ(4/4) :2008/02/24(日) 01:37:43 ID:Lp9Tmqci
                        「私には、かがみが必要」「………ホントに?」
「もちろんだよ。かがみだって…私がいないと困るでしょ?」
「………うん」

何ともむず痒い言葉だったけど、本当のことだったから素直に頷く。でもまだ足りない。不安は私の頭の中をグルグル巡る。

「でも私みたいな性格じゃ、きっと知らない間に人を傷付けてる…」
「………」
「こなただって…酷いこと言われて傷付いて、迷惑に感じてるよね?」

こなたはその言葉に瞳を大きく開く。
…怒ったのかな?きっと、そうだよね。今更こんなこと話されたらさ。

「でもさ、そーゆーことを考えてる…かがみ自身も傷付いてるじゃない?」
「ぁ…」

こなたの意外な言葉に、私は呆気に取られる。
いつだってそう。こなたは誰か一人だけを咎めたりはしない。

「それであいこになっているでしょ?」
「………そう、なの?」

こなたは力強く頷くと、いつものほのぼのとした表情に戻っていた。そして右手の人差し指をピンと立てる。

「人は何でも分け合って生きてるんだよ。喜びも悲しみも…。かがみの痛みは私の痛みになるし、かがみの喜びは私の喜びになる」
「こなた…」
「分かったかな、かがみん?」
「………うんっ」

目頭が熱くなる。私の中の不安は涙となって、頬を流れた。こなたはその涙をそっと拭う。

「かがみは何も心配しなくていいよ。私がついてるから…」

私の強さや弱さ、全てを包んでくれる光が此処にある。それはきっと、二人の未来を明るく照らしてくれる。私はそう信じている。

「あ…かがみ。一緒にいる理由ね、必要なら…教えてあげるよ」

そして今日も、私はこなたに教えられる。
こなたは暖かい微笑みを携えながら、私に手を差し出した。


「気まぐれなキツネが、本当は寂しがり屋のウサギさんに恋をしたまで…だよ」



終わり。

547 名前:8-616 :2008/02/24(日) 01:40:40 ID:Lp9Tmqci
以上です。
何だか急に浮かんだ話なので上手く纏まってない気があります。
というか、最近投下しすぎている感じがしますね…自重しないと(主にひよりん的意味でw)

548 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 02:53:57 ID:Bl81w2XQ
>>547
GJなんだけど……8-616氏のSSは、何故に毎レス最初の1行先頭に空白が入るんだ?
それも結構多めに。

これって環境によるのかね?空白入って見えるの私だけ?

549 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 03:06:04 ID:7j87CAF9
>>547
GJ。今まで強くあるしかなかったかがみが、
ありのままの自分でいられる居場所を見つけたってことですかね。
だからこそ惹かれたわけか。

>「気まぐれなキツネが、本当は寂しがり屋のウサギさんに恋をしたまで…だよ」
ここが素敵ッス!

550 名前:私にも不意打ちさせろ :2008/02/24(日) 06:03:01 ID:wjGcL7hN
ツンデレ萌えとか言ってるこなたはお仕置き決定だな
ツンデレはこなたに決まってるついこの先日もクールで
自分優位を気取ってるこなたをバレンタインでメオrメロに
してきてやったら友達にいいわけしてるみたいで
「急に入ってこられた」といっていたが
私はスキだらけだったので一瞬で近寄って手を繋いだら
照れてしまったんだがそこからが彼女は地獄を見る事になった
なんと繋がれた後の無防備な弱点にギロチンの前マフラー共有が
二発ヒットこなたは何が起こったのかも分らないままうなだれてたので
圧倒的な密着下校を振りまわしながら歩いて行くとその迫力で
やっと正気に戻ったのか必死にアプローチしだしたが
と中で腕組みにきりかえたのにこなたは気づかないまま
俯いてたのだが抱き寄せた
「優位だったのに」とまた友達にいいわけしてたので
「あんたは下校中に話したりする余裕があるのか?」
という同時におもむろに咳払いをした
友達から「最近冷え込みが酷いから風邪引いたんだ」と
言ったいたのでこなたは必死に心配をしていたが
「下校中に話しているのは相手にスキをつかれる。
風邪対策のマフラが水の泡になった」というと
今度はコートを貸そうとしていた
「こなたは自分の心配もしろ」というと諦めたのか赤くなって
デレモードになった私は「これは危ない」といってマフラーを
巻きつけるとなんかうるうるしながら訴えかけるような眼差しで
下段ガード無効化されたから
「同じ技ばかり使って古典的だろ・・まぁいいが」といったが
私は別の狙いがあった
デレモードのこなたの鼓動が見る見るうちに速まっていく
(さてそろそろか)と抱き寄せ〜の密着連続キッスでトドメを
さそうとしたが先攻を決められた
「なっ、ちょっといきなり・・」というとあやまってきたが
私にも不意打ちを入れさせろと言うと断ってきたヒキョウ者それがこなた

551 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 09:51:23 ID:JVUJKbjQ
まただよ(笑)

というかどこに入ってこられたんだろ

552 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 12:08:38 ID:hjACszqo
なんと言うブロンティズム

553 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 12:19:46 ID:c53t4jPE
こなたとかがみのせいで胸が苦しい。まさか・・・恋・・?
しかしそれぞれ単体では、好きといえば好きなんだが、苦しくはならない。
こなた×かがみとはいったいなんなのだっっ・・・?!

554 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 12:32:05 ID:SO3uxadn
頼れる相方がいるおかげで
普段飄々としたこなたがデレたり
しっかりもののかがみがヘタれたりするため
二人の魅力がアプして感じられるのではないか

555 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 12:32:11 ID:2QWmz9oO
こなかがは一種の麻薬です。中毒性がございますのでご注意を。

556 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 12:42:31 ID:OW1Uc9OO
キングコナターとファイヤーカガミンが合体してグレートコナカガーGXになるような感じ

557 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 14:21:42 ID:cWvKv78i
ねんどろいど近所のコンビニで見かけて、マジで心臓飛び出るかと思たw


1個買ったらつかさが出た…可愛すぎるうううう!!!!
こなかが狙いだったのに、こりゃ全部揃えたくなるわw

…フ。親が見たらどう思うんでしょね。当方女だぜしw
こういうグッズは♂♀どっちが買いやすいもんなんでしょ?ちなみに私は恥ずかったw

558 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 14:23:30 ID:pneU1rGk
>>557
売ってる事がうらやましいんだぜ…
まぁ結論を言うと、親に見られる前に、自分からプレゼントすればいいと思うんだ

559 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 14:26:53 ID:gMv/JAQQ
いろんなところさがしまわったが、都内の会社近くの店と隣町にある3店のうち1つにおいてあった。
よくまぁこんな田舎町にもおいてあったもんだ。しかも残り2個だったし。

現在制服こなたと巫女かがみがディスプレイ前に鎮座しております。

560 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 15:14:23 ID:7j87CAF9
2.3日前に近所のサンクスはしごしまくったけど全然みつからなくて…
その翌日に職場近くにサークルKがあったんで、どうせないと思って寄ってみたらあったなぁ

1個持ってレジに行ってBOXでください言ったら、今並んでる分しかないということで。
仕方ないんで並んでた分全部買った。

まとめ買いしたおかげかどうか、こなたとかがみは2種類揃ったので満足

561 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 15:23:25 ID:iYV0bKvU
ああ・・・ねんどろいどの話しないで・・・
めっちゃ欲しくなるw
こなかが揃えていちゃいちゃさせたくなるww

562 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 15:24:12 ID:97XI4eC9
>>560
アンタって人はー!!!
他の買いたい奴の事考えなかったのかー!!!

563 名前:鮨屋の儲からない一日 :2008/02/24(日) 17:00:17 ID:MkNbbTHA
>>538
客M「すいません。いくらを・・・」
店員「すいませんお客さん、ネタが入荷してませんで・・・」
客M「・・・。」

「あはは、ゆきちゃんどんだけ〜w」

564 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 17:04:16 ID:XDeinQk4
日本橋のフィギュア屋に行ったら、こなた以外むき身で売られてた>ねんどぷち
悪くはないんだが、個人的にはトレーディングフィギュアのほうが好みかなぁ……


……はいはい、どうせ私は少数派ですよ、変ですよ

565 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 19:14:44 ID:SVVOeNMb
大学新卒求人倍率推移
年齢 卒業年   求人倍率 求人数    就職希望学生数
43歳 1987年3月卒 2.34   608,000人  259,500人
42歳 1988年3月卒 2.48   655,700人  264,600人
41歳 1989年3月卒 2.68   704,100人  262,800人
40歳 1990年3月卒 2.77   779,200人  281,000人
39歳 1991年3月卒 2.86   840,400人  293,800人★←世はバブル。内定者はハワイ旅行へご招待。1万円の交通費支給。
38歳 1992年3月卒 2.41   738,100人  306,200人
37歳 1993年3月卒 1.91   617,000人  323,200人
36歳 1994年3月卒 1.55   507,200人  326,500人
35歳 1995年3月卒 1.20   400,400人  332,800人
34歳 1996年3月卒 1.08   390,700人  362,200人
33歳 1997年3月卒 1.45   541,500人  373,800人
32歳 1998年3月卒 1.68   675,200人  403,000人
31歳 1999年3月卒 1.25   502,400人  403,500人
30歳 2000年3月卒 0.99   407,800人  412,300人★←事実上の過去最悪の就職難。世の中も過去最悪の不景
29歳 2001年3月卒 1.09   461,600人  422,000人
28歳 2002年3月卒 1.33   573,400人  430,200人
27歳 2003年3月卒 1.30   560,100人  430,800人★←内定率過去最低55,1%を記録。学生も企業を選別。
26歳 2004年3月卒 1.35   583,600人  433,700人
25歳 2005年3月卒 1.37   596,900人  435,100人
24歳 2006年3月卒 1.60   698,800人  436,300人
23歳 2007年3月卒 1.89   825,000人  436,900人
22歳 2008年3月卒 2.14   932,600人  436,500人★←就職難は何処へ。一気に就職バブル売手市場へ


566 名前:10-45 :2008/02/24(日) 20:31:56 ID:0jVjXYR4
一括で言ってしまうのが気が引ける程素晴らしい作品がいっぱい投下されてますね……。
気が引けながらですが、みなさんGJです!

自分は未だネンドロイド入手できてません……。
いったいいつになったら追加販売されるのやら……orz

さて、それはさておき、コトバノチカラの続編を投下しようと思います。
一応21時くらいまで待ってから、問題なさそうでしたらさせていただきます〜。

567 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 20:39:22 ID:iYV0bKvU
>>566
オケ
待ってますよ〜

568 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 20:51:52 ID:hb6jqnD1
かがみ「ねんどろいどこなた…可愛い♪」
つかさ「お姉ちゃん、いいかげん帰ろうよ〜」

ウィーン

店員「ありがとうございました〜」
白い石の人「わわわ忘れ物〜…おおっと!」

かがみ「ちょっと!いま何を買ったの!」
つかさ「お、お姉ちゃん止めようよ…」

白い人「え?ねんどろい…おぐっ!」
かがみ「…私のツインテールに斬れない物はコンニャクだけよ。
さあ、中身を出しなさい」
白「は、はいぃ!」

かがみ「みゆき…よし、つかさ…よし」
つかさ「お姉ちゃん、私はいいんだ…(泣)」

かがみ「私…没収。……こなた」
しろ「なかなか可愛いですよね、そぐっ!」

かがみ「いまあなたの罪状が決定したわ」
し「な、なんでしょ…はぼっく!」

かがみ「死刑(笑)」
死「ちょ…」

かがみ「鷲宮百烈拳!」
死ら石「うわらばっ!」

かがみ「ふしゅ〜。
思わず一子相伝の技を使っちゃったわ」
つかさ「それって末っ子が継承して三男は…」
かがみ「言うな」

かがみ「まあとりあえずこなたは守ったわけで」
つかさ「ごめんねセバスチャン…」
かがみ「私の肌が肌色のうちはこなたに指一本触れさせないわよ!」
つかさ「それってお姉ちゃんがナ○ック星人にでもならない限り絶対触らせないって事だよね?」

かがみ「ところでつかさ、お父さんの預金は下ろしてきた?」
つかさ「あるよ、100万米ドル」
かがみ「日本円にしてきなさい!早く!」
つかさ「別に殴らなくても…」
かがみ「つべこべ言わない!換金したらこなたを買って買って買いまくるわよ!」

こなた「あれ?私のねんどろいど売り切れだ」
かがみ「何でかしらね?」

569 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 20:54:12 ID:hb6jqnD1
うは…サプライズ投下する前に更新すべきだったorz
>>566さん、もう終わったんで投下してください。
ねんどろいど買えない者の叫びって事でひとつ(笑)

570 名前:10-45 :2008/02/24(日) 21:09:26 ID:0jVjXYR4
のんびり風呂に浸かっていたらいつのまにか時間が過ぎていましたw
今になって思えば、流れが速かったわけでもなかったですし、そのまま投下してもよかったかもですね……w

>>569さん
白石涙目ですねwww
かがみの熱の入り具合が凄いですwww

では、投下させていただきます。
【コトバノチカラ】の続編です。同じ日のかがみ視点での進行となります。
4レス程お邪魔します〜。

571 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 21:10:44 ID:83uwLiOP
>>557
理解のある男なんていくらでもいるから大丈夫

572 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 21:11:48 ID:0jVjXYR4
なんであんなこと言っちゃったんだろ……。
「私のバカ……。大バカ……」

授業は始まっている。
けれど、内容は全然頭に入ってこない。
たった一つのこと。
そのたった一つの後悔の念だけが、私の中の全部を覆い尽くしていた。


それが起きたのは、昼休みの終わり頃。
こなたが私の宿題をうつし終わった時だった。


『―――だね♪』

こなたがいつもの調子で、いつもの顔で言った言葉。
そんな『いつも』のことだったハズ。
それなのに、私の頭には血が上っちゃって……。


『私はそんな都合の良い人間じゃないわよ!!!』

気付いたら、大声で言っちゃってた……。


確かに、それは多少なりともむかっとくる内容ではあったかもしれないけど……。
でもいつものこなたを知ってたら、別に気にすることじゃないってわかるものだったし……。
ましてや私は、そうゆうところもひっくるめたこなたの全部が好きなのに……。


最近、受験勉強の今まで以上の本格化で、少し疲れていた。
……多分それで、少しイライラしてたんだと思う。
だからあんな、いつものこなたの冗談に怒鳴っちゃって……。
言った時、本人である私ですら驚いたんだから……。


……あのとき、なんですぐ謝れなかったんだろ。
驚いてる暇があったら、謝れば良かったのに……。


―――キーンコーンカーンコーン。

鳴り響くチャイムの音。
それは授業開始の合図。

『そ、それじゃ私は戻るね〜』
こなたが私の顔を見ないでそう言うと、すぐに走り出した。
『待って!こなた!!』
私は遠ざかっていく背中に向かってすがるように言う。
けれど小さくなる蒼が、止まることはなかった。



「なかったことに出来たら、良いのに……」
小さく呟く願い。
でも、それは決して叶うことのない願い。
リセットボタンなんか、ない。
だから、苦労する。失敗する。後悔する。
そこから、省みることが出来る。学ぶことが出来る。

573 名前:トリケセナイジカン(2/4) :2008/02/24(日) 21:13:19 ID:0jVjXYR4
 

そして、見出せる。


―――すぐに謝りにいかなきゃ……!


「柊!聞いてるのか!?」
「は、はひ!?」
突然の声に現実に意識が戻った。
「今の問題、わかるか?」
桜庭先生がむすっとした顔で私を見る。
そ、そうだ、授業中だったんだった……。
「すいません、わかりません……」
先生は、はぁ、とため息を一度ついた。
「授業中に考え事するなとは言わないが、せめてバレないようにな。声がまる聞こえだぞ」
う、私、そんな大きな声出してたんだ……。
「……ごめんなさい」
桜庭先生は、ふむ、と少し考えるようにしてから言った。
「そうだな……。この授業が終わったら、この教材を持ってくのを手伝ってくれ。それで許しやる」
「えっ……授業の後……ですか……?」
「そうだが……他の先生に呼ばれたりしてるのか?」
こなたに謝りに行きたかったんだけどな……。
手伝った後に隣のクラスにいくのは無理そうだし……。
ホントは行きたくない。けど、仕方ない……。
こなたのところには、放課後にいくしかないわね……。
「いえ、大丈夫です」
「そうか、なら頼んだぞ」
「はい」
渋々私は頷いた。





授業終了の号令が終わって、私はかばんに教材を詰め込んですぐ隣の教室に向かう。
手伝いの次は授業延長。
とことん今日はついてないわね……。
そう思って廊下に出ると、見慣れた顔を見つけた。
「ごめん、お待たせ」
そう言うと、私のほうを向いた。
「私たちも先ほど来たばかりですよ」
「そうだよお姉ちゃん、気にしないで〜」
そう、笑顔で言ってくれた二人。
けれど、私が一番向けて欲しかった人の笑顔は、そこにはなかった。
「そっか、なら良かったわ。ちょっと授業が長引いちゃってね……」
「そうみたいだね〜。嫌だよね、延びるのって」
「先生方が私たちにより知識を授けてくださろうとなさってますし、ありがたいですよね」
つかさとみゆき、言った瞬間は同じだったけど、内容は真逆。
……同じことなのに、人によってこんなに捉え方が違うものなのね。

「それより、こなたは?」
さりげなく、私は尋ねる。
平静を必死に保ち、二人に悟られないように。
「こなちゃん、帰るって〜」
「えっ、何で……?」
「用事がある、と仰ってましたよ」
「―――」
用事―――――?

574 名前:トリケセナイジカン(3/4) :2008/02/24(日) 21:15:14 ID:0jVjXYR4
 

多分、ウソ……ね。
こなたは、きっと私と帰りたくないのね……。
だから、ウソまでついて先に帰っちゃったんだろうな……。
「かがみさん、どうかされました?」
みゆきが心配そうに話しかけてきた。
「ううん、なんでもないわ」
二人の様子が変わらないを見ると、きっとこなたは、二人にお昼のことは言ってないわね……。

付き合うようになってから、今まで見えなかったものも見えてくるようになった。
そこで初めて気付いたのよね……。
こなたが自分の中に色々ためやすい性格だ、ってことに。
だから二人に伝えると、余計な心配かけると思ってる……。


私は……2人に言ったほうがいいのかな……。


「それじゃ、帰ろっか」


ううん、言わないほうがいいわね―――。

だって―――。







「はぁ………」
勉強しようとするけど、どうも身が入らない。
「もういい、今日はここまで」
そう勝手に決めつけて、私はベッドに倒れ込む。
顔のすぐ横にある携帯。
勉強中もずっと気にしていたけど、私の思いとは裏腹に何の反応もない。
もしかしたら……。
そう願いを込めて、新着メールの問い合わせをする。




――液晶に表示された文字は、私の気持ちを汲み取ってはくれなかった。


もう5回も見てるのに……。


諦めきれず開いた送信ボックス。
液晶に一列に表示されている同じ名前。
その全部が送信完了になっていた。

送れてなかったってこともない……。


私は、ため息をつきながらメールメニューを閉じた。
直後、液晶に映される見慣れた顔。
画面の中のその顔は、画面の前の私にいつもの猫口のニヤニヤ顔を向けていた。

575 名前:トリケセナイジカン(4/4) :2008/02/24(日) 21:16:30 ID:0jVjXYR4
 

今のこなたはどんな顔してるんだろ……。
今のこなたはどんな気持ちなんだろ……。
こなた………。


迷惑かも知れない。
ウザいって思われるかも知れない。


でも………。
電話……しても良いよね?
私が謝りたいんだし……ね。


そう思った頃には、もう私の指は電話をかけていた。


こなたの声が聞ける……。
そう思うと、自然と嬉しくなる。


―――でも、発信音が聞こえてくることはなかった。


『――――電波の届かないところにいるか、電源が入っていないため―――』
無機質な電子音が、告げた言葉。
その言葉は、私の嬉しい気持ちを一瞬にして悲しいそれに変えた。

閉じた携帯をベッドの上に放る。


こなたは……私を拒絶してるの……?


そんな考えが、浮かんだ。


ぽつぽつという音が聞こえてくる。
窓から外を眺めると、歪んだ見慣れた風景がぱらぱらとした雨で濡れ始めていた。
まるで誰かの零した涙のように、悲しそうな、冷たそうな、そんな雨だった―――。


576 名前:10-45 :2008/02/24(日) 21:22:06 ID:0jVjXYR4
前書き?通り、今回はかがみ視点、とさせていただきました。
かがみのほうはこなたに比べて大分ライトにする予定だったにもかかわらず、結局同じくらいになってしまいましたorz
たしか前の後書きでも同じようなことを言っていたような気もしますが、でもそんなの関係ねぇ♪

後書きを考えるのにいつも時間がかかります……。遅筆の影響ですね。
やはり後書きも投下前に考えたほうがいいんですかね〜w


577 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 21:51:38 ID:iYV0bKvU
>>576
GJ ! こじれてますねw 
相手の事が好きだと「何でこのくらいの事わかってくれないんだろう」って甘える事ってよくありますもんね
続き待ってます〜

578 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 22:13:08 ID:HEn/1dkO
>>576
うーん、こなたが何を言ったのか気になりますね
こなたの持つ表に出さない悩み(女同士の恋愛に対する周囲の視線でしょうか?)
にかがみはどう応えるのでしょうか
続きを楽しみにしてますね

ところでひとつ気になったのですが、ここのSS職人さんは自前のトリップ
を付けたりしないのでしょうか?
良い人が多いので余り必要ないかもしれませんが、他人になりすます輩が
出てこないとも限りませんので、付けられた方が良いのではないでしょうか?

579 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 22:18:21 ID:QHRzG8Ua
回覧

本スレ→こなたスレ→こなかがスレ

ttp://bull.s11.x-beat.com/src/bull82028.jpg

580 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 22:51:16 ID:EY2jCk9S
>>579
さて、保存して待ち受けにするかw

581 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 23:13:42 ID:hb6jqnD1
>>579
かがみ「まずは落ち着いてリミットカット…と」
こなた「ちょ…かがみ様自重;;;」

582 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 23:31:02 ID:Pdl/CnNX
パーフェクトスターの続き、まだかなぁ・・・

583 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 23:42:45 ID:yqnf/t2m
突然すみません、SSつくってみたので50分頃から落っことしても構わないでしょうか?
(といっている間に積んである同人誌とか白衣とかの間に落っことしたUSBメモリを探索っ)

584 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 23:44:52 ID:hfLxLjyw
>>583
OKだと思いますが白衣について詳しく聞こうか?

585 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 23:52:36 ID:4UhBaMdN
>>576
GJ!続きも楽しみに待ってます。

>>584
俺も同じ事を書き込もうと思ってたw

586 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/24(日) 23:52:54 ID:yqnf/t2m
遅くなってしまい申し訳ありません、
誰もいない雪の最終電車の中で、陵桜祭で手に入れたネトゲ仲間の男に会いに行くこなたんを
かがみんが心配そうに見守る同人誌を見てニヘニヘしていたらいつの間にか終点で
駅員が乗り込んで来たので過去最高の反射神経で本をしまってあらぬ誤解を避けた>>282です。
24日までにおとすと言っていたSSがやっとできたので>>584の許可を得て投下してみます。
なんか相変わらず物凄い神作品が飛び交っていて気後れしてしまうのですがしかたがない、
これを読んだ6-774氏が安心してこなかが本企画に投稿できるようになるのなら、
一時の羞恥など安いものだあああああああっ

↓以下4+1レスほど使用します。規制とか、だいじょうぶなことを願いつつ……。

587 名前:1/4 :2008/02/24(日) 23:54:15 ID:yqnf/t2m
「これだけできれば、大丈夫かな」
 答え合わせしたノートの『188』という数字を見て、ほっと一息つく。
 入学試験まで、もう18時間。赤本に残っていた最後の過去問も無事に撃墜した私は、窓から
 陽の傾き始めた空を見やった。

 今頃こなたの奴はどうしてるだろう。
 陵桜祭の夜、頑張って同じ大学に受かる、って約束してくれたこなた。
 本当は凄く嬉しかったのに、無理しなくてもいいのにって誤魔化した私を、こなたは嫌な笑顔で
 からかってくれたっけ。
 でも、あれからこなたは本気で頑張り始めた。好きなネトゲやアニメもやめた。
 行き帰りのバスの中でも世界史の年号を覚えて、休み時間や昼食の間も、自作の英単語帳
 (何故か例文が全部アニメやゲームのネタだったけど)と向き合って……。

「私も、頑張るからね」
 空の向こうのあいつの家に、小さく呟いてから、とっくに冷めてしまった紅茶に手を伸ばす。
 ところが。

「あ、れ……?」

 指先から力が抜けて、飲みかけのティーカップを支えられない。
 それと同時に、頭の中をぐちゃぐちゃにされたような頭重感と、悪寒と熱感が入り混じった嫌な
 震えが、前触れもなく私にのしかかってきた。


       Exam Climbing 〜かぜにあそばれて〜


「うわっ、凄い熱……」
 体温計を覗き込んだつかさが、不安げにうなだれる。
「何度?」
「えっと、39度6分……」
「そっか……」
 予想より更に高い数値に、私は諦めの微笑を浮かべた。

 突発的な高い熱に、生半可な風邪とは全然違う倦怠感、関節の重々しい痛み。
 どう考えても冬の名物・インフルエンザだ。
 体を起こそうとするが、布団を押しのける力も出ない。
 頭を少し上げようとしただけでも、悪心と頭痛が酷くて、すぐ枕に落ちてしまう。
 ぽふっ、と頭が埋まる感触。普段なら心地良いそれさえ、今では音のない鐘のように体に響く。
 こんな調子では、もう最後の追い込みどころか……。

「だめだよお姉ちゃん、ちゃんと寝てないと」
「みたい、ね」
「うん、私今から、お粥作って……あ、その前に、お母さんにも連絡して……
 だから、お姉ちゃんはしばらく休んでて」

 ハンカチで額の汗を拭うと、つかさは足早に部屋を出て行った。
 横になるには強過ぎる照明が消え、少し遅れてぱたん、とドアの音が聞こえた。
 とたとたと階段を下りていく足音も遠ざかると、後はもう、私一人しかいない、寂しい世界だった。

588 名前:2/4 :2008/02/24(日) 23:56:02 ID:yqnf/t2m
 傾き始めた光からも隔離された、薄暗いベッド。
 いつもは一番落ち着ける筈の場所が、今はこんなに重苦しい。
 目の前をちらつく埃も、淀んだ空気の臭気も、体と心を一層陰鬱にしているようだ。
 ちく、ちく、ちく、ちく……。
 枕元で耳障りに廻る時計の針を、もう何回覗いただろう。
 鉛のような布団の中で、何時間も何日も、治るまでただ目を閉じて横になり続けるだけの時間。
 そんな時間なんて、一人きりで耐えるには酷過ぎる。

 どうして……どうしてこんなに大事な時に、こんな風邪なんかひくんだろう。
 アニメやゲームの世界なら、魔法一つで綺麗に治せるのに……。
 こなたみたいなことを考えてみるけど、楽しくなるどころか、寂しさばかりが募ってしまう。

 ……こなた。
 あんなに頑張って、私との約束に応えようとしてくれたのに、肝心の私はこんな調子。
 あいつ、ちゃんと勉強してるかな。まさかこんな時に、アニメなんか見てたりしないわよね。
 でも、こんなこと言ったら、きっと怒るよね。
 まったりした笑顔で、かがみが私をどういう目で見てるかよくわかったよ、なんて。
 それとも、失礼な、一緒に受かるまで我慢してるんだよ?なんて、むぅっとむくれてくれるかな。
 それで、受かったら二人で、ずっと貯めてたDVDをいっぱい見て……。

「こなた……」
 閉鎖空間のような夢うつつの中に、いつの間にか『その名前』が入り込んできていた。
 何度も面倒ごとを持ってきて、何度も私をからかって、何度も私をむかつかせて……
 その何十倍も、私を幸せにしてくれた、こなた。
 もし、こなたが傍にいたら、こんな時でも幸せだろうな――そう考えかけて、慌てて押し留める。
 受験がもうすぐなのに、私の風邪なんかで勉強時間を取らせちゃ駄目。
 それに、もしこなたにうつして、こなたにまでこんな目に合わせたら……そんなの、絶対駄目。

「こな、……」
 電話くらい、くれないかな。
 ううん、そしたら、自分の体調が悪いの、ばれちゃうかも知れない。
 あいつああ見えて、そういうとこは凄く鋭いから。
 でも、もしかかってきたら、つかさじゃ咄嗟に誤魔化……せないだろうし、私がナントカしなきゃ。
 咳とかがなければ、ありがちだけど『ごめん、ちょっと疲れてて……』で乗り切ろう。
 それで、明日は用事ができたから、入試には一人で行ってて、って。

 ――かがみん。

「こなたぁ……」
 机の上に出しっ放しの携帯が気になって、体を起こして……また頭痛に倒れこむ。
 目を閉じて、嫌な眩暈に耐えた後、そんな自分が哀しくなる。
 私って、いつからこんなに寂しがりになったんだろう。
 これも病気で心細いからなのかなぁ。

 ――かーがみんっ♪

 必死になって否定してるのに、こなたの声ばかり浮かんでくる。 
 こんなにぎゅって目を閉じてるのに、目蓋の裏ではこなたが、眩しい朝みたいに飛び跳ねてて。
 しつこいわねぇ、どうしてそんなに出て来るのよ?
 こなたに会っちゃいけないのに、こなたになんて会いたくないのに……。

589 名前:3/4 :2008/02/24(日) 23:57:53 ID:yqnf/t2m
「かがみんってば」
「えっ!?」
 やけにすぐ傍から聞こえた声に、思わず目を開けて……そこにあった姿に、思考が止まる。
 だぶだぶのコートに、黒い毛糸のマフラーを巻いたままの、小さな姿。
 灰色の部屋の中でも一際明るく見える、エメラルドの瞳。
 それまで夢で求めていた大好きなひとが、すぐ枕元で頬杖をついていた。

「馬鹿、なんで……」
 驚きでフリーズしていた思考が戻ってすぐ、声に出せたかも怪しい呟きで、こなたを睨む。
 どうしてこんな所にいるの。明日入試でしょ?病気、うつったら駄目でしょ?
「つかさから『俺の嫁がインフルエンザ』って聞いたから、特別にご奉仕に来たのだよ。
 病気の恋人を見舞いに行くなんて、こんなイベント滅多にないからね?」
「おい……」
 変な理由で目を輝かせるこなたに、心の中でうなだれる。
 一瞬でも『かがみが病気って聞いたから……』なんてセリフを期待した私が甘かった。
 やっぱりこいつは相変わらずだ。
 いつだってマイペースで、こんな風にオタクちっくな話を振ってきて。
 ……なのに、どうしてだろう。そんな『普段通り』が、余計心に温かく感じるのは。

「けど、あの凶暴なかがみ様が……まさに鬼のかく乱だねぇ」
「あんたは私をどんな風にみてるのよ」
「んーとね、ツンデレ」
「結局それかよ」

 声こそ弱々しいけど、いつもの調子で反発してしまう。
 ああ、やっぱり私って、こんなにこなたに会いたかったんだ。
 頭痛と眩暈は相変わらずで、五感が遠のくくらいに酷いのに、ほら、今は何故か、ちょっとだけ
 笑顔が浮かんでる。それまでずっと苦しくて、寂しい顔だったのが嘘みたいに。

「……と、それよりかがみ、ちょっと来てくれない?」
「どこによ?」
「行き着けの病院。下にお父さんの車が待ってるんだよね。というわけで、ちょっと寒いと思うけど
大人しく拉致られてもらうよ?」
「え……?」
 予想外の展開に戸惑っている間に、こなたは熱を吸って重たくなっていた布団を引っぺがすと、
 羽織っていたコートとマフラーを私に巻きつけてくる。
 汗と締め切られた部屋の臭いが、たちまちこなたの匂いに置き換わる。
 でも……。

「待って」
「ん?やっぱり自分のコートがいい?それとも寒いの?」
「そうじゃ……」
 私を除き込んでくるこなたに、小さく首を振る。
 こなたが来てくれたのは凄く嬉しい。病院に連れて行ってくれるのも、凄く嬉しい。でも。
「こなただって、明日入試でしょ?それに、こんなに……」

590 名前:4/4 :2008/02/24(日) 23:59:38 ID:yqnf/t2m
「かがみ」
「え、……っ」
 全力で強がろうとする私の言葉は、途中で止められた。
 こなたからの、優しいキスで塞がれて。
「っバカ、あんた……んっ」
「ちゅ……しつれいな、バカなのはかがみだよ?」
 更に言いかけた私を、もう一回唇で妨害して。
「私に心配かけたくないのは分かるけどさ、そんな様子で無理されても、余計心配になるじゃん?
 こういう時くらい、素直にデレてくれないかな?」

 いつもよりほんの少しだけ頬を赤らめて、笑う。ああもう、正直、むかつくほどずるい。
 こんなことされたら、もう断れないじゃない。
「もう、試験で倒れても知らないわよ?」
「平気平気、うつってから症状出るまで1〜3日はかかるって婆っちゃも言ってたし、入試終わる
 までは多分セーフだよ。それにほら、大好きな嫁と……同じ風邪、ひいてみたいじゃん?」
「――――っ!??!?!?」
「なーんて、本当は予防接種してるから、かがみんと同じ熱に浮かされて一緒にハァハァ悶えるのは
 無理なんだけどね。残念なことに」
「……っ、もう勝手にしなさいっ!」

 根負けして手渡されたコートを手に取る。こなたに手伝ってもらいながら袖を通すと、こなたの
 体温以上に温められているのに気付く。
「これ……」
「ふっふっふ、どうかね、冬コミ用に買い溜めしておいたけど当日持ってくの忘れたホッカイロは」
「威張るな、あとコミケとか言うな!」
 ムードってのを考えないのかな、こいつは。折角最高の気の利かせかたしてるのに。
 でもほんと、何だかんだ言っても、いつもいいとこどりで、ここぞという時にかっこ良いんだから。

「でも、温まってるでしょ……あ、電話だ。 こちらコナーク……了解、これより柊かがみを護送する
 ……お父さんは指一本触るな、ここは『お姫様抱っこ』を使う……以上だ」
「は?」
「心配ない、ゆーちゃんのお陰で慣れている。正月以降のかがみんの体重増加が5キロ以内なら
 耐えられるはずだ」
「バカ……」
「よし、ではいくぞかがみんや、ふんぬらばー」


 小さくて、ヲタクで、本当に受験生なのかって思うくらい自覚なくて。
 でも、実は誰よりも優しくて、誰よりも私を幸せにしてくれる、そんな彼女に抱かれながら。
「こなた、試験の後、もしあんたが風邪引いたら……こんどは私が看病するからね?」
「ありがと。そしたら一緒に病気直して、二人で合格祝いだね」

 二人笑いながら、約束をした。
 こんなに最悪の体調なのに、何故かもう、試験に落ちる不安はどこにもなかった。

591 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/25(月) 00:06:01 ID:p/KQuCt5
こなたと手を繋いで春を迎えるかがみんを妄想しようとしてみたが、なんでこんなふうにorz
なんかいまいち文章力と糖分が……とゆーか今思えばアノ神クリスマスSSとネタがorz
ただ、24日に落っことすという約束と、自分の文章力に自信が持てない6-774氏への激励
というか脅迫というかは無事果たしたかもしれない……というわけで、以上、
合同で作るこなかがスレのこなかが職人によるこなかがファンのための本に、どう考えても
格下SS書きの私なんかが投稿していいのかまじで自信なくなってきたけど懲りずに変なSS
を考えている、一応SS自体は24日に落としたからセーフだと思っている元6-907でしたっ

……けど、本気でアレに投稿していいのか?激しく不安だ……でもいいや、やっちまえっw


>>584>>585
希少なのか電波なのかよくわからんアイテム・『スタッフの白衣』がうっかり抽選で……(汗)
望みの景品が悉く外れて、もうだめそうだなと思っていた時に、あ、あはははは……(汗)

ってことで、いじょうながながしつれいしましたっ、6-774氏、あとはまかせたぞ……ぐふっ

592 名前:7-428 :2008/02/25(月) 00:15:20 ID:azeNyBF/
>>576
私もSSよりコメントのほうが時間かかります。
お互いがんばりましょう。

>>579
私達の幸せな姿うまく書いてよ、って言われたみたいで緊張しますね。
二人のご期待に添えたかどうかは、スレ住民の皆様に判断を仰ぐとして、
22レスほど投下させていただきます。

>>591
14-591さんの誕生、ではないのですね。
偉大な先輩に見守られる6-774氏がうらやましい。



休憩を挟みながら数回に分けて投下しますので、他の職人さんがいらしたら
遠慮とか自重などせず言ってください。
今日は暇なんで待ってますよ。


・シリアスです
・長編の続きです
・とりあえず4レス使います

「劇場版(笑)かがみの恋4」投下します。



593 名前:1/4 :2008/02/25(月) 00:16:49 ID:azeNyBF/
都心へと向かう人たちと入れ違いに私達は駅を出る。見慣れた駅前を見渡しても、あの現場を確認することはなかった。
またひとつ私の中に思い出の地が増えた。愛しさに狂ってこなたを抱きしめた地…。未来の私はどう評価するのだろう。
改札口から出てきたこなたのアホ毛が見えたとき、私はどう声を掛けるかまだ悩んでいた。普段通りに接しなければと、その思いに縛られていたからだ。
「やあ、おはよう、つかさ他一名」
「あんたねえ」
振り上げた拳によって肩の力が抜ける。こなたのしてやったり顔に私は負けを認めた。しかしこなたに操られている感は嫌じゃない。
私の気持ちを察した朝の挨拶に、私をリードしてくれるのはこなたしかいない、そう
認めるのは自己満足であってもよい。

「行くわよ。つかさ」
「お姉ちゃん、こなちゃんはー?」
「いいのよ、いつも勝手に引っ付いてくるんだから」
「そうだよつかさ、私はかがみを見失うことなく付いていけるんだよ、だってかがみは大きいから、いろいろなところが…」
と私の脇腹に視線を落とす。
「こっち見るな!」
「そういえば最近、お姉ちゃんご飯あまり食べないねぇ」
「つかさも… うるさい!」
恋する乙女は食欲を無くすのよ、そう言いたかったが事実と虚偽と見栄の三重奏を奏でるには会場が狭すぎた。
すぐ手の届く目の前に一番の上客がいるのだから、嘘は吐きたくない。
「あんたたちに構っていたら、いつまでも学校に着かないわ」
「バス来るまでは動けないからねぇ」
私は顔を赤らめうなだれた。

「おーす、ひぃらぎ」
「おはよう、柊ちゃん」
教室に入り席に着く私を出迎える日下部と峰岸。峰岸はいつもと変わない微笑を保っているが、日下部は少し興奮気味だ。
「聞いてくれよ柊ぃ。先週ちびっ子に駅前で会ったんだ。私、ちょうど陸上部の後輩たちと歩いてたんだけどな、
ちびっ子それ見て、うらやましそうな顔するんだよ。私の勝ちだよな、そ、思うだろ? 柊も」
「なんの勝負だよそれ。私も部活入ってないから後輩なんていないぞ。喧嘩売ってるのか?」
哀れむ視線で日下部を睨む。
「そ、そんなんじゃねぇ。ただちびっ子より私のほうがすげぇんだっ、て言いたかったんだ。それだけだってヴぁ」
峰岸に慰められる日下部の光景も見慣れたものになった。最近まで背景にしか思ってなかった自分を反省する。

いつもの時間が流れる。ここ一週間ばかりの間、私の周りでいろいろなことがあったが進学校の生徒達にとっては、目前の受験以外に記憶に残ることはないのだろう。
昼食を取るためにB組に入った私を出迎えた視線は、いつものメンバーと色のない男子生徒の四人分だけだった。
私がお弁当を広げ終わるのを合図に会話が始まる。
「みゆきさんはいつ受験なの?」
「私は滑り止めのために、来年もう一度受けなければなりません。第一志望の大学は既に合格しておりますが…」
「ちょっと、みゆき。それ意味あるのか?」
「し、しかし… 願書を出してしまいましたので、受けなければいけないのではありませんか?」
「ゆきちゃんって浮気性だねぇ」
「決してそのようなつもりではないのですが…」
赤面して俯くみゆき、この姿が『萌え』なのかとインプットする。こなたの気持ちに少しでも近づきたい。


594 名前:2/4 :2008/02/25(月) 00:18:10 ID:azeNyBF/
「じゃあ、かがみだけがまだ決まってないんだね」
「ええ、私は進路変えたから二月まで受験生よ。法学部にも願書出したから一応は受けるけどね」
「やはりかがみさんも泉さんのように教職を目指されるのですか?」
「そうよ、こなたがここの教師になったら、どうなるかわからないからね。私がしっかり監視しないと不安だわ」
「私もこの学園が好きなので、陵桜に関わった仕事がしたいものです」
「みてみて、このバルサミコ酢トラップー。こなちゃんに貰ったんだよ、いいでしょう」

「あー、よかったらみゆきさんにも持ってて貰いたいな。布教用にあと二つあるから」
「ありがとうございます。大切に保管いたします」
「いや、使って欲しいんだよ。家に置いといちゃあ駄目」
「それでしたら使わせていただきます。ところで残りのひとつですが…」
「わ、私はいらないわよ、そんな恥ずかしいもの」
「みさきちにあげようかなと思ってたんだけど、かがみ、みさきちに届けてくれる?」
「なんで私がそんなことしなきゃいけないのよ。触りたくもないわ。くれるんだったら持っててもいいけど…」
「じゃあ、受け取ってくれるんだね。そして布教活動してくれるんだ」
「あんたがくれるって言うなら、貰ってあげるわよ」
「うふふ」
「こ、こら、みゆき。笑うな」

「これでみんなお揃いだね。バルサミコ酢の力は偉大だよ。固い絆で結ばれたね」
「ごめん、つかさ。私が持ってる残りの二個は保管用と観賞用だから持ち歩かないんだ」
「ど、どんだけー」
「まあ、友情の印に持ち歩くものではないわな」
「そうそう、あくまでも『布教用』ですぞ。皆さんよろしく頼みます」
「あーあ、こうして四人で話をするのもあと少しよね。三年間って長いようであっという間だったわ。もっとも、私はいつも違うクラスだったから、実際短い時間だったけどね」
「拗ねたかがみんに萌えー」
「けどお姉ちゃんとはいつも一緒にいた感じがするよ」
「そりゃあ、同じ家に住んでるからだろ?」
「私もかがみ様のお側にいつも控えさせていただきました」
「あんたみたいな小姓、持ちたくないわ」

「ひとつ… 提案があるのですが、よろしいでしょうか?」
「ん、なによ、みゆき、改まって」
「私達だけで卒業旅行に行くのはどうでしょうか?」
「わあ、それいいね。賛成、賛成、みんなで行きたい」
「受験生のかがみんは留守番だけどね」
「何言ってるのよ。楽しみが待ってた方が私も受験に気合が入るわよ」
「私も受験生の身でこのようなことを考えるのは不謹慎かと思いましたが、いつも懇意にしていただいている旅行会社の方に、
早く予約をしないと満席になってしまうと教えていただきまして、差し出がましいのですがお話を切り出させていただきました」

「私達だけじゃあ、そんなこと考えられないから、ゆきちゃんがいてくれてよかったよ」
「そうよね、旅行なんてどうしたらいいか分からないから、旅慣れてるみゆきがいてくれて助かるわ。で、どこ行くの?」
「皆様はどちらに行きたいですか?」
「私、イタリア行きたい。バルサミコ酢工場に行きたいな」
「ある意味聖地巡礼だな…」
「かがみさんはどちらに?」
「わ、私は… オーストラリアに行きたいな… あのセカチューの所に…」
「そう言うかがみも聖地巡礼したいんだねぇ。おたくのマロンだからねぇ」
「おたくって言うな! それに一般人だってロマンはある!」



595 名前:3/4 :2008/02/25(月) 00:19:25 ID:azeNyBF/
「私達が中学三年のとき、はやったよね。私泣きすぎて、次の日学校休んじゃったんだよ。ゆきちゃんは見てた?」
「申し訳ありません、お恥ずかしながら見ておりません。たしか… 主人公の方がエアーズロックに行かれるのでしたよね?」
「そうよ、現地の人はウルルって呼んでるわ。アボリジニの人たちの聖地ね」
「じゃあ、かがみは空港で死んじゃう役だね」
「ちょっと待て、あんたちゃんと見てないだろ?」
「オーストラリアだったら、コアラ抱けるかな? 私なんか親近感あるんだ」
「つかさはコアラにも似てるね。犬も捨てがたいけど」
「州によって法律が違いますが、許可されている州では抱くことは出来ますよ」

「じゃあさ、親を亡くした野良コアラと親睦を深めた後、私達は帰国。日常生活を送っていると、海を渡ってやってきたコアラと突然の再会!
ってシチュも…」
「また何かのネタなのか?」
「うふふ。では泉さんのご希望をお聞かせください」
「オーストラリアでいいよ。私英語わからないから、付いていくだけになるけどね」
「向こうのアニメ製作会社とか回らなくていいのか?」
「身内以外はどうも…」
「なんだよ、身内って」
「ゆきちゃんのお薦めは?」
「オーストラリアでしたら何度も行っていますので、ご案内できると思います。向こうはちょうど夏ですね。水着も持っていくといいと思いますよ」

悪気がないのは分かるが、そう何度も海外に行くことを告白されると気が滅入る。心の中で「このブルジョアめ!」と叫ぶと、
「いいえ、ケフィアです」
とつかさが呟いていた。どうしちゃったんだこの子は?
皆で旅行に行くことに異存はない。しかし財布の中には限界もある、少なくともつかさよりかは余裕あるけど。

「予算はどのくらい必要なの?」
「あー お姉ちゃん、私そんなにお小遣いないかも…」
「そうですね… 概算ですけど15から20万円ほどでしょうか…」
「ふぇー 私 そんな大金、今まで見たことないよ!」
つかさの絶望した顔に悪いけど、私はこのくらいなら貯金はある。あんたはどうなの? と、ちらりとこなたを見ると目が合った。
しかしこなたからの返事はなく、すぐ視線を逸らしてこう言った。

「つかさ、バイトしない?」
「へ? 私が働くの? 家のお手伝いしか、したことないから不安なんだけど…」
「私の行ってるコスプレ喫茶で…」
「ちょっと待て。つかさをそんなところで働かせるわけにはいかない!」
慌てて話を止める。つかさをコスプレさせて人前に出させるくらいなら、低予算で行ける所に変更したらいいんだ。
私はどこでもいい。皆と… こなたと一緒ならどこでも楽しいに決まっているのだから。

「かがみはあわてんぼうだな、最後まで聞いてよ」
「ん? なんだ、最後まで話したらあんたの身がどうなっても…」
「でね。えっとどこまで話したっけ…」
「コスプレ喫茶で。までだよ」
「かがみ話し止めるの早すぎ。全然話してないじゃない。もう、最初から」
「悪かったわね。けどふざけたこと言ったら怒るわよ」
こほん、と息を整えこなたは真剣に話した。

「私の行ってるコスプレ喫茶で今、キッチンの人手が足りないの。料理を作る係だよ。よかったらつかさ、手伝ってくれない?」


596 名前:4/4 :2008/02/25(月) 00:21:14 ID:azeNyBF/
希望が湧いてくるのが一目で分かるくらいの笑顔でつかさは、
「うん。それだったら私にもできそう。お料理好きだし。お姉ちゃん駄目かな?」
と私の同意を求める。
「つかさでいいのか? 迷惑じゃないのか?」
「かがみんより適材だよ」
「う、うるさい!」
拳を振り上げる。
「かがみさん、私も受験が終わっていたようですし、一緒に働かせていただこうと思っております。
それでしたらつかささんのフォローも出来ると思いますし… どうかつかささんが働くのを、お許ししていただけませんでしょうか?
泉さん私もお店の方に推薦していただけませんか?」
「おけ、おけ。パティの分、がんばってくれたまえ」

「ん? どういうことだ」
「パティ、年末から春まで一時帰国するんだよ。その欠員も補充しなくてはいけないのさ」
「そうなんだ、けどみゆきはそんなところで働いてもいいのか? もっとも働かなくてもお小遣いあるだろ?」
「皆さんとご一緒に旅行をするのですから、働くところからご一緒させてください。医大に行ったらアルバイトをする時間も限られますし、
今出来る社会勉強の一環と思っています。是非とも働かせてください」
「お姉ちゃん、いいでしょ?」

なんかまた私だけ一人ぼっちだな…。そりゃ、まだ大学決まってないけど…。
「私はバイト休んでかがみの家に遊びに行くから。さみしんぼのかがみうさちゃんを慰めにー」
こなたが私の頭をなでる。無表情でその手を払いのけたが、私はそう言ってくれるのを待っていた。
いつもこなたは私のことを気にかけていてくれる。寂しかったんだよ、今は過去形だけどね。
「あんたが家に来るほうが迷惑だ。…そうね、私も働こうかしら」
『え!』
三人が同時に驚いたことに驚いた。
「かがみは勉強しなきゃ」
「かがみさん、今は受験のことだけに集中されてはいかがですか?」
「お姉ちゃん、私一人でも大丈夫だよ。ゆきちゃんも見てくれてるし…」

正直、この三人から、しかも同時に突っ込まれる日がくるとは思っていなかった。うろたえる私。
「な、な、なによ。そんなにおかしい? 私だって貯金ないわよ」
「それだったら、近場にしよう。かがみが無理しないで行けるところ」
「そ、そうですね。国内で温泉なんかもいいですよ」
「うちでお泊り会でも楽しそう。ゆきちゃんちって迷惑かな?」
なになに? どうして動揺するの? 私の立ち位置がわからなくなってきた。こなたに救いを求める。
しかしこなたも相当焦っているようで、みゆきの顔を窺っている。

「なんなのよ、あんたたち。私と一緒なのは嫌なの!」
私は声を上げ立ち上がった。しかしそれは先日とは違う。周りはだれも気にしていない。四人だけに聞こえる大声にしたから。


597 名前:7-428 :2008/02/25(月) 00:22:37 ID:azeNyBF/
また10分くらいたったら来ます。
待ってる方は投下してくださいね。

598 名前:10-45 :2008/02/25(月) 00:29:39 ID:SH/8CG62
>>591
最初の方のかがみの寂しさ、こなたがきた以降の心情の変化など、お見事です。
最後いいですね〜。こなたのおかげで心の闇が晴れたというのが凄くよく表現されてます。
やっぱり、どんなときでもいつもどおりでいられるこなたっていいですなぁ( ´∀`)
コナークの部分でつい笑ってしまいましたww

>>577
『こじれ』と『甘え』は実はこの後ちょっと絡んできますw
>>578
実はこなたはたいs
かがみ:はい、ネタバレ発言ストーップ!!
10-45:で、ですがかがみさん、いずれ分かることですし……
こなた:何をいってるんだい、その時まで色々想像する楽しさがなくなるじゃないかッ!!
かがみ:アンタの場合は妄想でしょ、どうせ
こなた:流石かがみ様、よくわかっていらっしゃる〜♪よっ、俺の嫁!
かがみ:ま、でも確かにラノベとかに限らず、色々想像するのは楽しいわよね
こなた:なのだよ!ってことで、ネタバレは厳禁DADADADADA!
10-45:は、はい、わかりました……
……何やってんだ、俺は……(´・ω・`)

7-428さん
危うく横入りしそうになりました……。よかった、リロードしといて(つД`)
やっぱりコメントって時間かかりますよね〜。
何書けばいいのかわからなくなったりも……w
劇場版の続きだー!楽しみにしている作品の1つでした!
え?全部楽しみにしてるだろって?ええ、そうですけd
この続き読めるのは明日の夕方になってからだと思いますが、楽しみにしながら待ってます!

599 名前:7-428 :2008/02/25(月) 00:32:25 ID:azeNyBF/
続きです

・4レス使います
「かがみの恋5」投下します。

600 名前:1/4 :2008/02/25(月) 00:33:41 ID:azeNyBF/
ここにはもう二度と来ることはないと思っていた。
こなたをからかいに一度来たコスプレ喫茶へと続く階段を上りながら、あの日のことを思い出す。
人付き合いなど出来ないと思っていたこなたが見せた意外な一面、バイト先の子達と楽しそうに接していた姿は、
胸をなで下ろす気分と同時に少し嫉妬した。
スポットライトを浴びて踊るこなたは眩しかった。インドア派で日の光など当たることが無いと心配していたのが、
あの時はあの子の方が光に包まれ、さらに輝いていた。私は悔しい? 嫉妬している? こなたの後を追うのが後ろめたい?
自分の問いかけを一蹴する。こなたはこなた、私は私。そして私とこなたは…。

「お姉ちゃん、緊張するね」
つかさの問いかけが甘い空想を止めた。
「午後2時に来るように、とのことですのでちょうどいいかもしれませんね。入りましょうか」
今は1時50分。形だけとはいえ初めてのバイトの面接に、緊張するのはつかさだけじゃない。
『準備中』の札と『本日閉鎖空間発生の為18時より』と書かれた紙の張っているドアをノックしてみる。
「どうぞ」
との返事、中に入る。
タオルで手を拭きながらドアまで私達を出迎えにきてくれたのは、少し私達より年上だと思われる美形の男性。
微笑みを浮かべた温和な物腰になぜか気持ち悪さを感じる。言うなら『きもかっこいい』と表現するのだろう。

「涼宮さん… いえ、こちらでは泉さんでしたか。失礼。泉さんからお話は聞いています。皆さんは同じ学校の仲間だそうで」
「はい。今日の2時に面接を…」
「10分前にこられるのはいい心がけです。しかし気をつけてください、SOS団では遅刻ですよ。この時間に現れるのはあの方… 
おっと、口が滑りました。今日は面接でしたね。履歴書をいただけますか?」
私は昨日の夜つかさと一緒に苦労して書いた履歴書を渡した。住所や学歴などは簡単に書けるが、自分のことを書くのは難しい。
趣味や特技などどう書けばいいのだろうか? 自分の薄さを改めて知った。社会に出るパスポートが履歴書ならば、
これからの生活を充実したもの、そして他人に見せられる自分作りに励まなければこの社会に飛び出すことは出来ない、
そう気がついた私が履歴書を書き終わった時はすでに今日になっていた。

「そんなに緊張なさらないでください。面接と言っても合否ではなく、貴女方の個性を確かめるのが目的なのです」
三通の履歴書を交互に見ながら、微笑を絶やさず語りかける。
「では、最初にこちらの… 高良さんですね? 高良さんから始めましょう」
「はい、よろしくお願いします」
みゆきは立ち上がり深く一礼をした。一番手はみゆきか、こちらも普段通りに微笑を絶やさない。微笑むもの同士の間がこそばゆい。

一通りの個人情報の確認が済み、いよいよ面接本番かと息を呑む、すると
「Ohー みなサン おこしデスね ミユキが ワタシのいないあいだ ミクルする のです」
パトリシアさんが両手に買い物の袋を抱えてお店に入ってきた。
「それはすばらしい。しかも話が早い。では、高良さんはパトリシアさんが一時帰国するまでに、朝比奈さんを習っておいてください」
「はい。努力いたします」
「ヨロしくね、ミユキ。萌エ 萌エ しゅとく シテください」
「やはり『萌え』がわからなくてはいけないのですね…」


601 名前:2/4 :2008/02/25(月) 00:35:01 ID:azeNyBF/
不安そうなみゆきだったがどこか楽しげだ。萌え要素の意味、わかったらいいね。
「あれ、泉さんはどうされましたか? たしか一緒に買出しに行かれたのでは」
「コナタは カイわすれが あると オみせに ひきカエシ ました」
こなた居ないんだ。面接なって他人に見せるものじゃないけど、居て欲しかったな。少し不安が大きくなる。

「では、柊さん。あ、つかささんです。つかささんはキッチンに入ってもらえるのですね?」
「はい、私は人前で踊ったりは恥ずかしくてできないので、それでいいですか?」
「もちろんですとも。これも涼、いや泉さんが望んだこと。そうなるべきなのです」
「よろしくお願いします」
面接が終わったのを確信したのだろう、つかさの肩から力が抜ける。
「最後にかがみさん」
私の名前が呼ばれ緊張のピークが来る。
「は、はい」
「ツンデレな貴女には、涼宮さんをお願いしたいのですが、この空間はすでに泉さんで安定しています。
そこでもう一人のツンデレをお願いしたいのですが」
「私はツンデレではありません」
「あの方が『俺は断じてツンデレなんかじゃないぞ』とごねてる姿にそっくりです」

満足そうに微笑度合いを増す男性。しかし私は『俺』の一人称が引っかかる。私は誰をするのだろう?
「それでは衣装を合わせましょう。不都合な点がありましたら、お申し出ください。すぐに機関に… いえ、衣装係に直させます」
と、私が渡されたのはあの北高の制服、しかしこなた達が着ているのとはだいぶ違う。
青緑色のブレザーにボルドー色のネクタイが示すもの… そうきたか。


「かがみはキョンになったんだね。似合うよ」
いつの間にか背後に回って私の肩を叩くこなたに、私はアップヘアにしている手を止めた。
「どうして私がツンデレなのよ! しかもキョンってどういうことよ!」
「どうされましたか。不都合なことが起こりましたか?」
休憩室兼更衣室の扉の向こうから問われる。
「いえ、急にこなたが入ってきたので叱っていただけです」
「そうでしたか、ごゆっくりー」
含みを持たせた言い方が気になる。あの人の中では部室でハルヒとキョンが二人きりになっているのだろう。

「いやあ、かがみんの男装、ちょっといいよ」
「これが仕事なんだから、がんばるわ。けど、茶化さないでよ、恥ずかしいんだから」
「私に言われて恥ずかしがってたら、お客さんの前出れないよ」
「そうだけど、あんたには茶化せれたくないのよ」
するとこなたはまじめな顔になって、
「こんなこと、かがみにしか言えないんだけど、ひとつお願い聞いてくれる?」
とせがんできた。
「なによ」
「一度男子の胸の中で抱かれてみたかったんだ。かがみ、ちょっといい?」
「急に何なんだ。わ、私の胸に飛び込むのか?」
こなたの男子への憧れを知って複雑な気分になる。私も女子の端くれなのでその憧れは持っていた。
今でも男子の方がいいのかな、私じゃ不満なのかな? 男装をした私でその夢を叶えたいと言うのだから抱かれたいのは私にだよね?

「かがみに抱かれたい」
不安を見透かされている。
「こなた…」
決して出会うことのない北高と陵桜の生徒でおこなう抱擁。しかし私達が望むのだからそれは必然だ。



602 名前:3/4 :2008/02/25(月) 00:36:02 ID:azeNyBF/
今日は時間がかかる、とは聞いていた。それは面接が詳しく行われるためだと思っていた。
しかし今、その楽観的な考え、そう、あまりに世間を知らなかった私は仕事の大変さ、そしてこなたの知らなかった一面を知ることとなり、
その考えを大きく改めなければならない状況に置かれていた。

「違う違う、ぜんぜっん駄目。キョンはそこで、こんなこと言わないわよ!」
これで何度目だろう。こなたに怒鳴られたのは。
「けど、こういう台詞もあったじゃない」
「今はお客さんに対してだから、キョンだと逆に丁寧になるの!」
「そうなの?」
隣のテーブルで同じように接客の練習をする、パトリシアさんとみゆきに否定の同意を求める。
みゆきはどうもみくるのコツを掴んだようで、私から見ればただ二人でお茶を飲んでいるように思える時間を過ごしている。

「そうデスよ コナタ まちがって イマせん きょんは ツンデレね ソコは ていねいが タダシイです」
「そうなの… ごめん、こなた」
「うん、じゃあもう一度行くよ」
シチュエーションごとに対応する練習を繰り返す私達。ただふざけたやり取りをしていたと思っていたが、実は練習の成果だったとは驚いた。
受け答えから、決め台詞、さらにアドリブで対応できるまでキャラを知る、仕事をするとはこういうことなのか。
そしてこなたは自分の持てる知識と技術を余すことなく披露する。ただハルヒの声色を真似ていただけではなく、本当にハルヒになりきっていた。
「あんた、本当にアニメが好きなのね…」
私とこなたの距離が近くなったような、遠くなったような… けど間違いなく硬くつながっている。

「そっちはどうなの?」
懇願して得た休憩時間にみくるチームに問うてみる。こなたの持ってきてくれたオレンジジュースで生き返る。
みゆきが立ち上がり答えた。
「禁則事項です」
唇に人差し指を当て、おそらくほとんど何も見えてないであろう裸眼でウインクする。
「タイミング ばっチリね こまったトキは ソウいえば おっけー よ」
お前ら仕事なめているだろ!

キッチンから甘い香りが立ち上る。そういえばつかさは練習と称してキッチンに籠り切りだった。
「あと十分かなー」
乙女たちはその言葉を聞き逃さない。
「かがみ、あと十分、死ぬ気でがんばるよ!」
「わかってるわよ。休憩なんか、してられないわ!」
「では私達もお茶を入れ直しましょう」
「ミユキは さいしょカラ おチャ いれるノが ウマいから ミクル ぴったりネ」
「意外な共通点で助かります」
「しかも二人とも、巨にゅ…」
「はいそこまで… いや、『いえいえ、朝比奈さんの方が大きいですよ』と言うのか?」
「かがみ、いやらしいね」
「哀れむような目で見るな!」

「つかささんはまだ保健所の手続きが済んでいませんから、このケーキをお客様にお出しすることは出来ません。
みなさんでいただきましょう」



603 名前:4/4 :2008/02/25(月) 00:38:18 ID:aumWLFmy

そう言って男性が、つかさが作ったチーズレモンカスタードシフォンパイを持ってきた。
一同目の色が変わる。
「つかさ、よくこんなもの作れたわね」
「物理的に無理って言われるよ。でもそんなの関係ねぇ」
「いいじゃん、実際こうして目の前にあるんだから。気にしない、気にしない」
「そうデスよ ニホンの ぎじゅつリョクの しょうり デス!」
「そうです。泉さんが食べたいと望まれた。それ以上の理屈は存在しません」

現在この場には六人の人間が居る。ケーキは六等分かな? 大きいわね、どうしよう。体重が気になる。
夏のオーストラリアで、おもいっきり泳ぎたい。折角だから新しい水着を買いたい。しかし予算が無いわね。
去年のを持っていくと… 着られるかな… これ食べてダイエット… そうよね、これは食べて今日はおしまい。
もし明日ちょっと増えていたら、朝と昼抜けばいいし。うん、大丈夫。大きいのが当たったらいいな。

「どなたか来られたみたいですが…」
「お客さんかもね、おっと、あと三十分で開店ですよ、店長!」
「それはいけません。準備をしなければ。休憩はおしまいです。よろしいですか。涼宮さん」
「もちろんよ。我SOS団はお客様を迎えることに全力を挙げるのよ。いいわね、キョン、みくるちゃん。付いてらっしゃい!」
私のケーキが… 伝説のチーズレモンカスタードシフォンパイが… 
キッチンへ運ばれるケーキを未練たっぷりの目で追う。仕方ないわね、体重が増える心配をしなくて済んでちょうどよかったわ。

『みっみっみらくる、みっくるんるん♪』
こなたの携帯電話が鳴る。
「あ、ひよりんからだ。うん、いるよ。え! 店の前に居る? ちょっと待って」
そう言って携帯電話を片手にドアへと向かい開ける。
「先輩すいませんっす。開店前だって言うのに」
「お姉ちゃん、ごめんね。私の具合が悪くなって、ちょっと休ませてもらおうと思って寄ったんだけど、まだ開店してなくて…」
「…椅子を …貸してください」
「いいよ、ちょっと待ってて。かがみー、かがみー。椅子持ってきてー」

ゆかたちゃんが具合を悪くしたらしい。しかし三人で、秋葉腹で遊んでいたのか、一年生組も仲いいな。
私は立ち上がり自分の座っていた椅子を持ってドアへ向かった。
「いえ、ここはもうすぐ開店して慌しくなります。休憩室でお休みください」
男性の誘導でゆたかちゃんは休憩室へと向かっていった。もちろん、ゆたかちゃんの手はみなみちゃんが離さず握っていた。
「優しいね、あの男性。そういえばこなたは『店長』って呼んでたけど、まだ名前聞いてなかったわ」
「そうなの? じゃあ改めて、店長ぉ―、いいですかー」
「どうしましたか?」
「まだ店長、自己紹介してませんよね?」
「おっと、それは僕としたことが… 申し遅れました。私、店長の小野だいすけです」

そう言うと小野店長はどこからか白いバラを取り出し、私達一人ずつの目を見ながら配り歩いた。
生まれて初めて男性から、それも美形でいつも微笑みを絶やさない温和な人柄の店長から受け取った白いバラ。私の心から湧き上がる、忘れかけていた感情。
『この男、気持ち悪い』
第一印象は大切だ。



604 名前:7-428 :2008/02/25(月) 00:39:23 ID:aumWLFmy
また10分後くらいに来ます。

605 名前:7-428 :2008/02/25(月) 00:48:42 ID:moCKtzdO
続きです。
待ってる方いらっしゃいませんか?

・ちょっと長めに9レス使います

「かがみ6」投下します

606 名前:1/9 :2008/02/25(月) 00:50:01 ID:moCKtzdO
受験勉強の合間にアルバイトをすることを、賛成する親はいない。私はそれを一般常識だと思っていた。
そして女性同士が愛し合い、お付き合いを始めることが非常識なことである。これも常識だと思っていた。
しかし今の私は、この常識が間違っていたものだと気がついた。いや、正確には間違えにしてしまった。

「かがみの好きにしなさい」
アルバイトの面接を受ける前に求めた親の許可は、その一言で了承された。
放任とも取れるお父さんの言葉に、私は家族から突き放された不安に取り乱しそうになった。つかさの言葉を聞くまでは…。
「ごめんね。お姉ちゃんの全国模試の結果、お父さんに言っちゃった」
私は結果を両親に告げていなかった。それが自分に対する甘えになるのを恐れていたからだ。
第一志望の外大は常にA判定、全国順位で二桁に入ることも数回あったが私は満足しなかった。
それはあくまでも模擬試験、大学に合格した訳ではなかったからだ。つかさもみゆきも、日下部も峰岸も… そしてこなたも… 既に進路は決まっている。
私だけまた一人ぼっちの状況、どうして私だけが皆からはぐれるんだろう。その悲しみを認めたくない、そのことも模試の結果を封印する動機だった。
「お父さんはかがみのがんばりを見ているからね。アルバイトもがんばりなさい。こなたちゃんにも認めてもらいなさい」
水面の下であがいている姿など、誰にも見せることは無いと思っていた自分が過去のものになりつつある。
だって、私が住んでいるこの水溜りはきれいに澄んでいる。表面に出ている部分だけを見ていたのは私だけ、
他の皆は水中のがんばりをお互い認めて、そして励ましあってきたのだろう。私が一人ぼっちにもなるはずだ。
進路が決まっていないことに感謝しなくてはいけないな。皆見るがいい、私のあがきを。

「いいのよ、つかさ。結果を見せなかった私が悪いんだから。けど、お父さんはこの結果を聞いて許してくれたの?」
「いいや、違うよ。大人になったかがみの姿を見たからだよ」
『大人』の一言に反応する。私達は… まだ… そう言う関係には… その…。赤面する私を不思議そうにうかがう、つかさ。
「お姉ちゃんは普段からしっかりしてるから、私はいっつもお姉ちゃんのこと、大人だなって思ってるよ」
そう言う意味だとは思っていた。どうして恥ずかしかったのだろう… 恥ずかしい。

不意にテーブルに置かれた私の模擬試験の、判定評価のプリントが宙に浮く。
「これで落ちたらかがみ、洒落になんないね」
まつり姉さんに、もてあそばれる私の実力。いい加減なこと言わないで欲しい。けらけら呑気に笑う顔に腹を立てる。
「まつりお姉ちゃん笑わないでよ。お姉ちゃん絶対受かるよ」
そう言ってつかさはまつり姉さんからプリントを奪い取る。が、足を引っ掛けて転んでしまった。
「つかさが滑ったら駄目でしょ。縁起でもない。かがみは滑らないようにね」
「お姉ちゃん、ごめん…」
しおれるつかさを慰めつつ、まつり姉さんを睨み付ける。
「な、なによ。私が悪いの? 今日は私、何も言ってないじゃない」
不本意な反応に戸惑うまつり姉さんは、これ以上何も言わずに部屋に戻っていった。

「かがみ、まつりはあれで応援しているつもりなんだよ」
「うん、わかってる。わかってるけど、あの言い方は素直じゃないわね」
「お姉ちゃんみたいだね」
「つかさ!」


このようにして掴んだアルバイトの許可だ。明日の初勤務は、皆にいいところを見せなきゃね。けど… 緊張するな。



607 名前:2/9 :2008/02/25(月) 00:51:01 ID:moCKtzdO
「お姉ちゃん。服これでいいかな?」
朝から何度聞いただろう、この台詞。その度に決まってこう答える。
「あんたねぇ、どうせお店で着替えるんだから、おしゃれしなくていいのよ。私だって普段着なんだから」
「でも、お店入る前にお客さんと会ったら恥ずかしいし…」
「大丈夫よ。つかさはキッチンで、お客さんの前には姿を現さないんだから」
十二時の開店に間に合うようにと、私達は十一時から勤務だそうだ。本当は、私は十二時十五分前に来たら良いと言われたのだが、
つかさがひとりでは心細いということで、私まで一時間前集合になってしまった。
「服の心配をしていて遅刻なんてしたら、こなたに笑われるわよ。早くしな」
時計を見ると九時を少し回っていた。これは駅まで走らなきゃいけないな。

予定の電車に何とか間に合い、飛び乗ったと同時に電車が動き出す。すいている車内の席はどこでも座れるが、私達は立ったまま電車に揺られた。
「お姉ちゃん、こなちゃんは一緒じゃないの?」
「こなたとは待ち合わせしなかったから、先に行ってるんじゃないの?」
「どうして待ち合わせしなかったの?」
「なんだかわからないけど、こなたから『明日は一緒に行けないから』ってメールが来たのよ」
「こなちゃんと喧嘩したの?」
つかさの顔が曇る。
「そんなんじゃないわよ。思い当たる節はないわ。大丈夫よ」
これは間違いない。と言うのもメールが来る前まで、私達は電話で話をしていたからだ。あのたわいのない会話に、こなたの機嫌を損ねるキーワードはなかった。
電話を切った後に思い出したように来たメール。こなたは開店に合わせて来るものだと解釈していた。
「大丈夫よ」
つかさの心配が、仕事へ影響しなければいいと思いながら繰り返す。
車内が込み始めたのをきっかけに、つかさとの会話をやめた。都心へ近づくにつれ緊張の度合いが高まる。
私はうまく接客できるだろうか…。

二人だけで降り立つ秋葉腹の駅。いつも人通りが絶えない駅前は、週末のイベントがあるらしく身動きできないくらいだった。
イベントとは関わらない私達は裏道を歩く。もちろんこの道はこなたが教えてくれた道。怪しげなお店の前を早足で通り過ぎ、
表通りに出たときにはすでに時計は十時五十分を指していた。急がないと遅刻してしまう。
「つかさ、走るわよ」
私はつかさの手を取り、走り出す。よろめきながら付いてくるつかさの手が離れた時、お店の前に私達はいた。
十時五十五分。遅刻は免れた。しかしつかさの顔に表情はない。今日の体力は使い果たしたようだ。がんばれつかさ、今からが本番だぞ。

ドアを開けると私達は怒鳴られた。
「あんたたち、遅刻よ、遅刻! 罰金よ!」
「ふぇ?」
つかさの力ない反応に時間が止まる。
「え? 時間過ぎちゃった?」
「何言っているのよ。団長の私より遅いなんて、団員にあるまじき失態ね。罰として今日の昼食はあんたが買ってきなさい」
「ちょっと、こなた。遅れたわけじゃないんだからいいでしょ?」
「泉さん、もうこのくらいでいいんじゃありませんか?」
キッチンから小野店長がこなたを諌める。やり足りないらしく不満そうなこなたに一礼してから私に向かって、
「朝からずっと練習なさっていたんですよ。かがみさんに認めてもらいたくて」
と説明する。
こなたが私に認めてもらいたい? どういうことだろう。




608 名前:3/9 :2008/02/25(月) 00:52:05 ID:moCKtzdO
「かがみは面接の日、ハルヒのDVD買ったって教えてくれたよね。その時私のこと似てるって言ってくれなかったから…」
子供か、こいつは…。
「あんた、今日は何時に来たんだ?」
「ん? 九時…」
「私達に『遅刻よ!』って叫びたいために、そんなに早くから待ってたのか?」
「まあね」
この努力を他に回すことは出来ないのだろうか…。私は呆れたが同時にこなたと遊びたくなった。
「やれやれ」
肩をすくめてキョンの真似をする。しかし客観的に見て、普段の私と変わらない。それはこなたも感じたようで、
「ごめんね、かがみん」
と、素で返された。申し訳なくなった私は、小声で答えた。
「似てるわよ、ちょっと焦っちゃったくらい」
うつむくこなたが微笑んだのが見えた。

つかさはキッチンに入り、料理の下準備にかかった。私はすることがなく、と言ってもただお店の中で座っている訳にもいかない。
当然だが私がつかさを手伝えることなどまったくない。そして店内の準備はこなたが既に済ませている。どうして私がいるのだろう?
これでは本当に、つかさの付き添いでしかないじゃない。私の横では私の髪で遊ぶ幸せそうなこなたがいるだけ、って和みすぎだろ?
「さっきの話なんだけど、お昼、私が買ってこようか?」
「つかさが作るからいいよー」
一蹴された。何もしない罪悪感と、初めて接するお客さんのことを考えるので、私は落ち着かないのである。体を動かしたい。

「けど、何もしないって訳にはいかないわ」
「いいのですよ。涼宮さんが望んでいること。今の時間がその望み、そのものなのですから」
「どうして、こなたを特別に扱うのですか?」
「禁則事項です」
小野店長は茶目っ気たっぷりに、みくるの真似をする。こういうお店なのか、と私は判断した。
こなたが一年以上も続けているのは、ただお金が欲しいからだけではなく、この店長とお店が好きなんだろうと思った。
そしてその大切な空間に私達を招待してくれた。こなたはいつまでも私達に贈り物を配り続けてくれる。私はその思いに、答えることが出来るだろうか…。

「おはようございます」
ドアの鈴の音と共に、みゆきが出勤してきた。
「駅前にたくさんの方がいらして苦労しました」
「あー 今日はゲマズでイベントあるから。きっとその後、お店に流れてきていっぱいになると思うよ」
「みなさん、来られるのですか…?」
顔色が変わるみゆき。人数の多さからか? それとも何かあったのか?
「階段の下まで続くくらいの列かな」

平然と答えるこなたは慣れたものなのだろうが、私とみゆきはこの後の忙しさを想像して顔を見合わせたまま沈黙する。
しかしこなたって、こんな子だったっけ? めんどくさがり屋の子供だと思っていたのが、今では私に仕事を教えてくれている。
もっともコミケで見せた自分の欲望に対する情熱を、余すことなく行動に置き換える性格は認めていたけどね。
ここでは何を燃やしてがんばっているのだろう。楽しいから? いや、それだけじゃない気がする。
こなたの中に大人が見えた。



609 名前:4/9 :2008/02/25(月) 00:53:09 ID:moCKtzdO
動けない。
私の身体がベッドに貼り付いて、起き上がることが出来ない。私が出来ることは天井を見つめて、つかさの呼びかけに答えることだけだ。
「気をつけて行っておいでー」
「うん、行ってくるよー。お姉ちゃんも、勉強がんばってね」
今日、私は試験勉強の日と言うことで、アルバイトはお休みにしてもらっていた。昨日の初勤務から一晩明けた今朝、私の身体に異変が起きた。
…筋肉痛か。
慣れないうえに目まぐるしく入れ替わるお客さん、緊張している暇なんてなかった一日が遠い昔のような気がする。
こなたは私と遊ばない日に、こんなことしていたのか…。いくら慣れてないからといっても、私も体力には自信があった。
ここまでハードだとは思わなかった自分が、いかに甘い考えであったかを痛感した。そしてこなたの偉大さも。

「いてて…」
寝てばかりではつかさになってしまう、いや、そのつかさは今日もアルバイトに出かけたのだ。
不器用ながらも注文に答え次々と作り出されていた料理に、今思えばつかさの天性を感じる。私はただ必死にそれを運んだだけだったのに。
私の身体が、昨日の事を思い出すのを拒絶する。今はふくらはぎがその先頭に立っている。なんだか私は私に負けたみたいだ。
悔しさから涙がこぼれる。
「どうして私に負けなきゃならないのよ!」
腹が立ってきた。そしておなかが空いた。朝ごはんは何かな…。布団から抜け出し、ベッドの高低差を利用して床に足を下ろす。
どうも身体のほうも食事を取ることには反対しないようで、私を台所まで運んでくれた。階段の手すりに掴まりながらの昇降はさぞ滑稽だったろうけど。

食事が済んで自室に戻った私はベッドに戻るか、机に向かうか考えていた。今日の私は何もする気が起きない、ベッドで寝転びながらラノベでも読みたい気分だ。
本棚から取り出した読みかけのラノベを持って、あえて目を背けていた机の上に目を走らせる。
そこに一枚のプリントを見つけた。全国模試の判定評価のプリントだ。まつり姉さんの顔を思い出す。
「負けてなるものか」
怒りと共にやる気が出てきた。もう少し受験生に優しい応援の仕方があるだろうと、自分勝手ではあるが抗議したい。
しかしその抗議をすることより、私が大学に合格すれば何倍にも見返せる。合格した私を想像してにやける。
私はラノベをベッドに放り出し、机に向かった。過去の問題集はどこを開いても知っている問題と答え、正直、飽きた。

携帯電話が私を呼ぶ。メールの受信を知らせる音に、私は手を休め確認した。送信主はみゆき、何の用事だろう?
『かがみさん、受験勉強はかどっていますか? お邪魔でなかったら私もご一緒に、勉強させていただきたいのですが、よろしいでしょうか?』
みゆきからのメールは、私をマンネリから救ってくれた。すぐに返信する。
『私も一人じゃはかどらなくて、みゆきがいてくれたら助かるよ。何ももてなせないけど、来てくれたら嬉しいわ』
『ではお昼過ぎにお伺いいたします』
よし。これで私の気合も入れなおせる。そろそろと部屋を出て行き、お母さんに尋ねた。
「お母さん、湿布無い?」
「お父さんが使っていたのが確か… あら? 無いわね」
携帯電話を取り再び送信。
『みゆき、来るとき湿布を買ってきて。お願い』
友達にこんなこと言うなんて、昔の私では考えられない。いいよね、みゆき、頼んでも。



610 名前:5/9 :2008/02/25(月) 00:54:40 ID:nqOYeHO8
遅めの昼食が済んで、一息入れていたところにみゆきが尋ねてきた。みゆきは早めの昼食を取ったらしく、私の昼食の時間が終わるのに合わせて来てくれたようだ。
手には私の家族分のケーキと私のための湿布。
「お役に立てて光栄です」
とはみゆきの言葉。本当に嬉しそうに、私に湿布を渡してくれた。頼まれた方が喜んでいる奇妙な光景に私は照れる。
素直にありがとうと言わなければ…。
「悪かったわね、みゆき。変なもの頼んじゃって」
これではだめだ。頭を掻きながらもう一言。
「ありがとう」
人に物を頼んで感謝する。私の一番苦手なことをやってみた、そしてやれた。
「み、みゆき… 気分悪くしてない? その… ごめんね」
「お慣れにならないことをなさって、心配されていますか? 私が出来ることは限られています。それはかがみさんも同じこと。
その欠けた所を補えるのが友達じゃありませんか?」
「そ、そうね…」
「このように泉さんの前でも出来たらいいですね」
微笑むみゆきに見つめられて、私は言葉が出ない。

「慣れてないといえば、私も今朝、筋肉痛になりまして… お恥ずかしながら」
「私もあそこまで、仕事が忙しいとは思わなかったわよ」
「昨日は近所でイベントがあって、お客様が大勢いらしたのですよね?」
「あー こなたが言ってたわね。あいつよく働いてるわよね」
「泉さんは責任感がありますから、小野店長もとても信頼なさっていましたね」
「こなたのこと見直したわよ。最後のほうには先輩って呼んじゃったもの」
「うふふ。先輩ですか。実は私も泉さんをそうお呼びしていました」
「こなたは不思議な子よね。今でもどうしてこなたのことが、好きになったのか分からない時があるの」
「泉さんは魅力的な方です。私も憧れることがありましたよ」
「だ、だめよ。みゆきはこなたを好きになっちゃ」
「うふふ。私はまだ恋愛をしたことがありませんから、かがみさんが羨ましいです」
「いや… そう言われると、なんだかむず痒い…」
「その後どうですか、泉さんとはうまくいっていますか?」

こなたとキスをした夜を思い出す。お風呂場では私がこなたに迫ったが、つかさに邪魔されて出来なかった。
その後、私の部屋でこなたから迫ってきて、私のほほにキスしてくれた。まつり姉さんに言わせるとそれは子供のキスだが、私にとっては一生の思い出。
思い出し笑いを隠せない。
「あらら、かがみさん。私は野暮なことをお聞きしたようですね」
「なによ。もっと聞いてくれていいのよ」
「いえ… 私も聞いていて恥ずかしいですよ」
うつむくみゆきに優越感。みゆきにも早く、素敵な人が現れるといいわね。けどどうして幸せな人は、自分の幸せを分けたいと思うのだろう。
このお裾分けは迷惑かな? 
「そうだ。折角買って来てくれたんだから、湿布張るのを手伝ってよ」
「そのようなことは、泉さんにお頼みください」
「なによ。みゆき、妬いてるの?」
「禁則事項です」
変な言葉、覚えちゃったわね。

貴重な受験勉強の時間を割いて交わしたこの会話を、つまらないものだと言う人がいたら私の前に来て欲しい。
きっと言ったことを後悔するだろう。私の幸せの前では。




611 名前:6/9 :2008/02/25(月) 00:56:00 ID:nqOYeHO8
夕食を固辞してみゆきは帰っていった。今日の勉強会は私が筋肉痛であったため、終始お喋りで終わってしまった。
しかし私の合格を待っていてくれている人がいる、それを再確認しただけでも私の受験勉強が意味あるものだと自信を持った。
痛みをこらえてベッドに横になっている私に訪問者が来た。
「お姉ちゃん、具合どう?」
朝、顔を合わせたわけでもないのに、つかさは私の異変に気が付いていたのだろうか、姉の面目がない。
「ちょっと疲れただけよ」
笑顔で答えるが、痛みを堪えることが出来ない。

「かがみん、もう年じゃないの?」
え? どうしてこなたがいるの? 私は不意の出会いに心がときめく。ん、けど何て言った、私が年を取っているだと。
「な、何しに来た!」
言っちゃった…。本当はお見舞いに来てくれたのが嬉しくて、甘えたくて、抱きしめたいのに駄目だな私。
「いやぁ。つかさが『おにぇえちゃんの、ぎゅあいが、わりゅい、みたいだから、心配なにょ』って言うもんだから、来てみたんだ」
「こなちゃん、今の私の真似?」
「そだよ。つかさだよ」
「うぇーん。私そんな喋り方しないよー」
私は苦笑した。どうして私の周りにはいつも人がいるのだろう、静かにして欲しいよ…。嬉しいな、ありがとう。

「で、かがみ様は筋肉痛で動けない、と」
「はは… 結構ハードよね、仕事って」
「けど、つかさは今日も元気に働いてたよ」
「それを言うな」
「私も元気だよ」
「皆まで言うな」
「で、かがみ様、『だけが』筋肉痛で動けない、と」
「み、みゆきだって筋肉痛だって言ってたわよ」
「みゆきさんは、かがみの家まで来て、かがみ様はベッドの上でお出迎え」
「う、うるさいわね… そ、そうよ私は体が弱いのよ、労わりなさい!」
「おー。だったら今日は、私がかがみ様の面倒を見て進ぜよう」

私の中の時間が止まる。こなたが私の面倒を見てくれる…。お願いしようかな。
私はこなたを見つめた、こなたと目が合う。すぐ私は目を逸らせた。そのまま視線をはずして、
「いいの? 夜、遅いよ…」
「泊まるから大丈夫」
「明日、学校でしょ!」
「冗談だよ。ゆいねえさんが十一時頃に、迎えに来てくれるって」
あと二時間もないじゃない…。泊まっていけばいいのに…。馬鹿。

「後はお風呂に入って寝るだけだけど、お願いするわ」
「じゃあ、お風呂一緒に入る?」
「それは駄目よ」
「どうして?」
悲しそうなこなたの目が私は嬉しい。私だって一緒に入りたいよ。けど、私はけじめを付けたお付き合いがしたいの。
「私は家族に私達が付き合うって宣言したの。そして恋人同士って認めてもらったの。友達なら一緒にお風呂も入れるけど、
恋人同士が一緒のお風呂に入るのは、家族の前ではおかしいと思うのよ。これは私が決めたルールだけど、守りたいのよ。こなたと正々堂々、付き合うために…」



612 名前:7/9 :2008/02/25(月) 00:57:02 ID:nqOYeHO8
言い終わって私は後悔した。つかさがいるじゃない! つかさには、まだ私達の関係を話していない。
私達はまだ一人歩きできない子供な関係。世間の目に晒された時、どのような対処も出来ない未熟者なのだ。
つかさにばれないようにする。これが世間から身を隠しているバロメーターになるはずだ。ばれてしまったら私達は近すぎるということ、自重しなければならない。

それは、つかさが寝静まったあとの家族会議でまつり姉さんの
「つかさはまだ幼いから、聞いたらショックじゃないの? 女の子同意が付き合うなんて聞いたら。それも友達と姉だし」
の一言で決まったこと。私はつかさにも伝えて共に浮かれたい。内緒になんてしたくなかった。しかし、
「かがみは浮かれると、言わなくていいことまで話よね。煽られたら黙ってないでしょ? 耐性がないのよ、あんたは」
と続いたまつり姉さんの言葉に、私は黙るしかなかった。
「すべてを隠しても協力してもらうことが出来るのは、姉妹の特権じゃないかな? お父さんはそう思うよ。これはつかさにしか出来ないことなのだから」
つかさにしかできないこと…。私が取り乱して家出した夜の事を思い出す。神社の境内でつかさが話したこと。
『私は私が出来ることをして、お姉ちゃんの力になるよ』
パジャマのまま私を探してくれた妹の、精一杯の主張に今は、すがろう。

その決意が私の不注意で壊れてしまった。恐る恐るつかさがいるのであろう場所を覗う。しかしそこにつかさの姿はなかった。
「あれ… つかさは?」
私の記憶がおかしいのだろうか。つかさはこなたと一緒に、私の部屋に入ってきたはず。狐に抓まれた私を、こなたは不敵な笑みで見つめる。
「かがみは夢中になると、前後が見えなくなってすぐ暴走するね。つかさは話の途中で出て行ったよ。ここに来る前に頼んでたから」
「どう言う事よ」
「仕事のことで、かがみに話があるから席を外してってね」
「そうなの? じゃあ仕事の話しなきゃ。何なのよ」
「もう… かがみは… どうして…」
寂しく呟きながらこなたは私に抱きついてきた。ベッドの上で上半身を起こして聞いていた私は、その勢いを受け止めきれずにこなたと共に倒れこむ。
枕が私の頭を受け止める。こなたの頭が私の胸の中に納まる。こなたの香りと温もりが私に暖かくかぶさる。

「つかさの前じゃ、こんなことしちゃ駄目なんでしょ。かがみ様の掟では」
「いいのよ、いつでも… どこでも… 誰がいても… 私にはこなたしか見えないんだから…」
「本当にかがみは、私がいないと駄目なんだね。一直線すぎるよ」
「あんたがいるから、私も素直になれるのよ。悪かったわね」
「私もそうだけどね」
「こなた…」
私はこなたの唇を目指した。しかし今の私は筋肉痛で、腹筋だけでは頭を持ち上げられない。こなたを私の上から下ろし、横に寝かせる。
お互い身体の片側をベッドに付けて、向かい合ったまま寝ている。私の右腕はこなたの首の下にあり、その手はこなたの頭を絶え間なく撫でている。
自由な左手でこなたの右肩を押さえる。見つめ合うだけの時間が、幸せを膨らませる。両手を胸の前で組んだこなたは、私の次を待っているようだ。
私がこなたに近づいたのを見届けて、こなたは目を閉じた。そして心持、あごを上げたように思えた。
お互い早くなった呼吸で胸が上下する。そのリズムは合わせたように重なっていた。これがファーストキスになるのか…。



613 名前:8/9 :2008/02/25(月) 00:58:03 ID:nqOYeHO8
こなたの顔を再び見つめた。目を閉じたままのこなたからは、いつものおたくでオヤジで子供っぽくて嘘つきで、いたずら好きな少女のオーラはなく、
ただ一人のかけがえのない恋人、それだけの存在。しかしそれは私の持ちきれる、目一杯の存在だ。
不満がある。ファーストキスは、夜景を見ながらの方がよかったかな…。いや、砂浜で沈む夕日に包まれて…。
腕の中にいるこなたはもうどこにも行かない。その現実の前に、私の空想は止まらない。この時間だけ切り取って、私のアルバムにしまって置きたい。

「か… がみ?」
こなたの目が開く。少し不満げで不安な表情。しまった、こなたを待たせ過ぎた。
「今日は… キスだけに… して欲しいな…」
そんなこと… いや、それ以上のことなんて考えていません!
必死で首を横に振る私。こなたの顔が曇る。
「キス… じゃなかったの…」
違うわ。キスしたかったのよ。ちょっとこなたに見とれていたんだよー。心の中で叫ぶ。
私は目を閉じてこなたに迫った。

「お姉ちゃん達、お話済んだー?」
ノックと共に聞こえるつかさの声。とっさに私はうつ伏せ、こなたは身体を起こし私の腰をもみ始める。
「お姉ちゃんの筋肉痛は酷そうだね。こなちゃん、ずっと揉んでるの? 私、代わろうか?」
「つ、つかさもなれない仕事で疲れてるんじゃない? かがみが終わったら私が揉んであげるよ」
「じゃあ、私もこなちゃん、揉んであげる」
枕に顔を埋めたまま、私は小刻みに震える。笑いが止まらない、自分の愚かさに。
「お姉ちゃん、くすぐったいんだね」
…。一人にさせてください。



アルバイトにも慣れ、学校と受験勉強、そしてこなたとの買い物デートが、バランスよく保てるようになったある日のこと。
今日は学校が終わると、そのままアルバイト先に向かう予定だった。実際向かっているのだが、予定とは違う事態が起こっている、つまり…
私の周りには九人の女子高生がいることだ。
こなた、つかさ、みゆき、パトリシアさんは予定通り、何の問題もない。後に続く五人、日下部、峰岸、ゆたかちゃんとみなみちゃん、そして田村さん。
「本当に来るのか?」
「往生際悪いぞ、ひぃらぎぃー」
「本当に来るのか?」
「切符もちゃんと買ったぞ、柊ぃ」
「ほ・ん・と・う・に来るのか?」
「もう店の前だぞ、柊… ってなんで私ばっかり聞くんだよー」

その日の朝にさかのぼる。

「柊ぃ。アルバイト始めたんだってな。私、今日いくぜ」
「何、寝ぼけたこと言ってるんだ」
朝から冗談に付き合っていられない、いや、どうして私がアルバイトをしていることを知っているんだ?
「みさちゃん、ちゃんと話さないと柊ちゃんに招待して貰えないわよ」
「いや、峰岸、ちゃんと話してもこいつを招待する気は無いぞ」
「私は柊に招待されて、行きたいんだってヴぁ」
「はいはい。私がいない日に来て頂戴ね」
「冷てえなぁ、柊は。って、やっぱりアルバイトしてんだ!」
「どうしてあんたが知ってるんだ」
「それは…」



614 名前:9/9 :2008/02/25(月) 00:59:12 ID:nqOYeHO8
日下部の話をまとめると、どうも私はつけられていたようだ。
「人聞きの悪いこと言うなよ。ただ私は偶然、電車の中で見つけたからついて行っただけだってヴぁ」
「ストーカーか、あんたは」
「声掛けても柊、振り向いてくれないし…」
それは悪かった。
「秋葉腹なんてあんま行かねえから、柊見失った後迷子になって困ってたんだぜ。そしたら柊の妹に会って、駅まで連れて行ってもらったんだ。
その時アルバイトしてるって聞いたから、柊も同じところで働いてるのかなって思ったわけ」
「働いてるのはつかさだけよ。だから来ないでね」
「さっきと言ってること、違うってヴぁ!」
涙を流して抗議してきた。うるさいので無視。

「柊ちゃん。私も行ってみたいな」
「あー、峰岸。言っとくけどコスプレ喫茶だぞ。普通の人が行っても、面白くないと思うわよ」
「ふふ、柊ちゃんが働いているのを見るのが楽しいんじゃない、ね、みさちゃん」
「あやのの言う通りだ。柊が変装している姿を、この目に焼き付けたいんだぜ」
「だから、あんたは呼ばん」
「柊ちゃん、仕事の邪魔をさせないから、みさちゃんも呼んであげてよ」
この二人の仲の良さに感心した。日下部のためにこんなに交渉してくる峰岸の姿に、ただ面倒見が良いだけでは説明が付かない情を感じる。
幼馴染の友情。私とこなたには無い関係に二人を羨む。しかしその沈黙が悪かった。

「柊ちゃん、そんなに考えてくれなくてもいいわ。今日、みさちゃんと一緒に行くから、よろしくね」
「ちょっと、急に決めないでよ。私にも準備って物があるんだから」
「他のお客さんと同じようにしてくれたらいいのよ」
「決まりだなっ。ちびっ子は今日来るのか?」
「私が休みかもしれないでしょ」
「柊ちゃん、今日出勤の日でしょ?」
「え?」
「柊、私達がいつも見てるの、気が付かねぇんだな」
「あ…」
「じゃあ、今日は一緒にお店まで行きましょうよ。ありがとう、柊ちゃん。よかったわね、みさちゃん」
押し切られてしまった。最悪だ。

放課後、日下部は私の元には来ず、一目散に教室から出て行った。残った峰岸と共にこなた達の待つB組へと向かう。
「みさきち、逃げないから引っ張らないでよ」
「ちびっ子さえ捕まえとけば、柊は逃げねぇからな」
廊下まで聞こえる奇声に眉をひそめる。やれやれ。
私達六人は連れ立って校門へと向かう。そこで落ち合う予定のパトリシアさんは、既に待っていた。なぜか団体で…。
「コナタ キョウは ユタカたちも イッショに いくのデス」
「お姉ちゃん、急にごめんね。田村さんが、秋葉腹に用があるからついでに行こうって誘ってくれて」
「泉先輩っ。お邪魔しますっ。」
「…私も、…行きます」


お店に入る前に日下部にのみ、釘をさした。
「もし、邪魔したらあんたの名前、忘れるからね」
「ま、また背景になるのかよ…。うぐ… 折角ここまで登り詰めたのに」
男装の私を見て笑ったらそうなるのよ。私はみなみちゃんを見ることが出来ないけどね…。




615 名前:7-428 :2008/02/25(月) 01:00:40 ID:nqOYeHO8
また10分後くらいに来ます。
投下予定のある方は言ってください。

616 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/25(月) 01:07:22 ID:mj3/f8/H
>ネトゲ仲間の男に会いに行くこなたんをかがみんが心配そうに見守る同人誌
山猫BOXだな


617 名前:7-428 :2008/02/25(月) 01:10:52 ID:VXtZfXcf
続きです。

・5レス使います

「かがみ7」投下します。

618 名前:1/5 :2008/02/25(月) 01:11:58 ID:VXtZfXcf
平日の夕方にしては混んでいる店内に五人を案内して、私達店員組みは着替えを急いだ。今店内で働いているのは、長門さんと松岡さん、小野店長の三人。
六時に仕事を終える長門さんと松岡さんに代わって、私達が入るシフトだった。普段は時間が来るまでゆっくりと休憩室兼更衣室でお喋りに勤しむのだが、
今日は日下部たちがいるので時間前だが仕事に取り掛かる。私はネクタイを緩め、キョン風にだらしなくしながら店内に向かった。

ハルヒなこなたとは目を合わせず、私は役になりきって「どうしてこいつと一緒にいるんだろう」と思い込む。
こなたはハルヒであって、こなたではない。そう思うだけなら簡単だ。しかしこなたは私の恋人、心が痛む。
私はこの痛みをお店の後片付けの時の、ごみ捨ての時間に癒している。つまり、こなたと二人でごみを出しに行き、
人目につかないその場所で抱擁するのだった。その一瞬で私は仕事の充実感を得て、一日の精神的な疲れを取っていた。

後ろに続くパトリシアさんとみゆきのみくるコンビは、いつの間にか先輩、後輩をなくし、しっかり(小)と(大)の通りになっていた。
みゆき元来の勉強熱心がここでも遺憾なく発揮され、私の受験勉強の付き合いと称してうちにやってきては、私のラノベとDVDで研究し尽した結果の逆転劇だった。
店内では「禁則事項」を連発するみくる(小)と、的確な回答と大人の立ち振る舞いのみくる(大)の談笑は聞くことができない。
お互い相手が見えないかのように振舞う姿は、今やこのお店の名物でもある。幸いなことに私はどちらとも接することが出来るので、
この問題は気に留めていないが、こなたやパトリシアさん達はさぞ大変だろう。忙しい時のハルヒの「みゆきさ…」と寸止めしすぐさま私に向かって、
「キョン! 何してるの!」と怒鳴る光景も私の「やれやれ」で済ますオチも、お客さんにとっては規定事項の様なものになった。
そうして原作のように私はハルヒに使い回されるのだが、そのような日にはこなたは決まって私との抱擁の時、ワンテンポ長くそして強く抱きついてくるのである。
「仕事だから」とは決して口に出さないこなたの謝罪が、こなたを先輩として、そして恋人として私の中で絶対のものになっていくのだった。

店内とバックヤードを仕切るカーテンを引くのはいつもこなたの役目で、今日もその決まりは守られた。
こなたはカーテンを開け放ち、腰に両手を置き店内を見渡す。お客さんの視線が集まる。毎回のことだが私はここで緊張の極みに達する。
こなたがいなければ私は逃げ出しているだろう、しかし小さなこなたの背中が『付いて来い』と私を励ましてくれる。
もちろん私はこなたにだったら、どこまでも付いていくよ…。私の緊張はこなたの大きな背中に吸い込まれていき、今日もアルバイトが始まった。

店内を一周しながらお客さんを一人残らず睨み付けるハルヒをほっといて、私は日下部たちの席へ向かう。
「ひ、柊… その格好は…」
唖然とする日下部、少し涙目だが気にしないでいいだろう。
「柊ちゃん、かっこいいわよ」
照れるが峰岸に褒められるのは、満更でもないな。
「柊先輩、目覚めたんっすね!」
違う。
「かがみ先輩… 素敵です… ね、みなみちゃん」
「…うん」
男装なら桜藤祭で見せたみなみちゃんの方がよかったわよ。

各々の感想を聞いて安心した。一々うなずき感謝する。では、始めるか。



619 名前:2/5 :2008/02/25(月) 01:15:01 ID:VXtZfXcf
「あー、本日はご来店ありがとうございます。まあごらんのように部室に毛が生えたくらいの安普請な喫茶店ですので皆様の満足にお答えできるかどうかは
定かではありませんが、俺の出来る事… と言ってもたいした事は出来かねるが… 
まあなんだ、ゆっくりしていってもらうことには俺は幾ばくの努力も惜しまないので、御用の有る方はいつでもあそこにいる団長様以外のSOS団員にお申し出ください。
おっと先に言っておくがハルヒなんぞに迂闊に声なんて掛けたら怒鳴られるのがオチだ、それだけは忠告しておこう。もっともこの場合のあなたからの
ご依頼は直接俺の仕事になるのでその面からも切にお願いしたいものだ。
声を掛けるなら… そうだな朝比奈さんは注文を取るだけなら適切かもしれない、しかしその注文の品を運ぶのは彼女になる。いいのか? 
朝比奈さんだぞ。目の保養と心の安定剤に医者から出される薬以外ではこれ以上ない特効薬かもしれんがいかんせんここは先にも述べた通りしがない喫茶店だ、
ここはおとなしく眺めておくのが得策だと思うがどうだろう。
言い訳がましくなるが俺が甘露より甘い朝比奈さんの真心入り特製茶を独り占めする気で進言しているわけではないことは解っていただけるであろう、
ただあの朝比奈さんだ鶴屋さんでさえ、んー鶴屋さんだからこそと言い換えたほうがいいか、朝比奈さんには食券のもぎりと水のお代わりしか
やらせなかったことを覚えているよな、それを踏まえた上での覚悟があるならぜひ朝比奈さんを使うがいい俺は止めはしない、
しかし警告はしたぞ明日目覚めが悪いのは勘弁してもらいたいからな俺はできる限りのことをした、自己満足でもいいさ俺の朝は自己満足で
満たされていればいいのさ。では残ったのは誰か… 俺か… やれやれ。ご注文をお受けします」

「ひ… 柊ぃ?」
口をぱくぱくさせるだけの日下部が面白い。他の四人は狐につままれたようだ。そもそもこの長台詞は、常連の女の子にしかしない特別なもの。
キョンに扮する私にもファンが出来て、その子らにせがまれる内にここまで長くなってしまった。
男性客には行わないので、これをしている間は店内が静まり返り男性の視線が集まる。こなたが言った「見られるのが仕事」の意味がわかったが、
まさかここまで見られるとは思わず、最初は小声になりがちだったのをこなたの「私にも聞かせて欲しい」の一言で披露できるようになった。
しかしこの五人には刺激が強すぎたかな? リアクションがないと恥ずかしいのだけど…。

「泉先輩がハルヒで柊先輩がキョンと言うことは… ありっす、全然オッケーすっ」
メモ用紙を取り出しスケッチを始める田村さんを、不思議そうに見守る日下部と峰岸。私も最初は何をしているのか解らなかったが、
どうやら私とこなたの絵を描いているようなので慌ててやめさす。
「すいません… 私、自重ー 自重ー」
「いい心がけね。団員にしてあげてもいいわよ」
声のする方に目を向けるとハルヒなこなたが、仁王立ちのまま田村さんの背後で睨みを利かせていた。

「ひよりん、わかってるよね?」
こなたの問いかけに必要以上にうなずく田村さん、どうしてだろうか?
「お姉ちゃん、ハルヒさんにそっくりだよ」
「ゆーちゃん、ありがとう。今日は混んでるからあんまりこっちに来れないけど、ゆっくりしててね」
「ユタカたち ナニか のみもの たのみマシタか?」
「すまん、朝比奈さん。まだ聞いてなかった」
「柊ちゃん、張り切っているわね」
「そんなんじやないわよ。仕事よ、仕事」
「柊の仕事場は制服着たまま仕事すんのか? なんで柊だけ皆と違うんだ? いじめか?」
隣のテーブルの常連の男性客が、日下部に冷たい視線を向ける。解ってない奴は来るな、と言っているのがなぜか聞こえる自分が嫌だ。



620 名前:3/5 :2008/02/25(月) 01:16:09 ID:VXtZfXcf
私は恥ずかしくなり、つい言葉を荒くする。
「こういう設定なのよ。わかったでしょ? あんたは、もう帰んな」
「うぎゅー。邪魔してねえじゃん、私もお客さんにしてくれよぉ」
「では ナニを のみますか?」
「私、コーラ」
「ただの飲み物には興味ありません!」
「ちびっ子、そりゃないぜ。メニューにも『コーラ』ってあるじゃんかよ。今日はみんな、おかしいってヴぁ」
取り乱さないでよ日下部。周りを見てよね。この店でおかしいのはあんただけだぞ。
すっかり元気をなくした日下部は、峰岸に支えられみゆきの説明を受ける事となった。
私はこの五人に付きっ切りにはなれない。私達は出勤日数が少ないレアなキャラのみくる(大)のみゆきにまかせて、各々の仕事をこなしていった。

夕食どきが過ぎ、慌しかった店内の空気も落ち着いた食後のひとときに変わろうとしたころ、来客を告げる鈴の音が店内に流れた。
接客に出たのはみくる(小)のパトリシアさん、お客さんはいつもの常連さんだった。
「今日は、長門はいないのか?」
このお客さんは長門さんをお気に入りで、いつも指名してくる方だ。聞くところによると毎日部室で朝比奈さんの淹れてくれるお茶を飲んでいるそうで、
長門さんの淹れる無機質な味のお茶がご所望らしい。裏で淹れているのはつかさだから味は一緒なんだけどね。
そしてどうやらハルヒには関わりたくないらしく、こなたが近づくとわざとトイレに行ったりする変わったお客さんだった。
「本人がキョンだと思ってるなら、そのように接客しなきゃいけないのだよ。かがみん」
隣で耳打ちするこなたの解説に私の出番はないと判断して、私は追加注文が無いか店内を流し始めた。

「ひぃ… じゃなかった、キョンさん。なんかめんどくせえな…。コーラ下さい」
「ああ、待っていてくれ」
「みさちゃん、コーラばっかり飲みすぎよ。これで最後にしなさい。私はレモンティをお願いするわ」
「了解だ」
「私達はオレンジジュースでいいよね、みなみちゃん」
「…うん」
「二人で一つのジュースを… うおおおお! 最高っす。このシチュ、たまらないっす!」
「二つに決まってるだろ。田村さんは頼まなくてもいいのですか?」
「柊先輩、少し怖いっす」
「私がぶっきらぼうに話とこうなるのよ。私を知らない人は大丈夫そうだけど、やっぱり違和感があるわよね」
「大丈夫っす。その辺は脳内変換して楽しみますから、あ、お茶、お願いです」
「強いわね…」
注文を届けにキッチンへ向おうとした時、パトリシアさんの声が異変を告げた。

「なんども イッテ ますが ナガトさんは キョウは さきに かえりマシた」
「そんな分けないないだろ。俺が来るときは待っていてくれるはずだ。先に帰ったりしないぞ長門は」
「デスから キョウは いないのデス」
今にも掴みかかる勢いで、パトリシアさんに迫るキョンもどきに私は動いた。
「ちょっと待ってください。帰っちゃったんだから仕方ないでしょ」
キョンもどきは私を睨みつけ、それからまじまじと私の身体を嘗め回すように観察すると、
「気が付かなかったけど、お前もかわいいな。谷口ならBBマイナーを付けるな」
長門より下かよ…。マジむかつく。しかし笑顔を作って接客する。
「今日は長門さんがいませんので、私がお世話をいたします」
「お前は俺だろ? まあいいや。うな重頂戴」
「今は無い」
「…駄目だな。俺じゃあ雰囲気が出ない。お前、俺やめて普通の格好でおいでよ。かわいがるからさ」



621 名前:4/5 :2008/02/25(月) 01:17:13 ID:VXtZfXcf
手首をつかまれた私が、恐怖に支配されたのは言うまでもないだろう。どうしてこんな怖い目に会わなきゃいけないのよ…。
「お客様、お待ちください。その手をお放し下さいませんか?」
小野店長が間に入る。
「誰だ、お前は」
「僕は店長の小野だいすけです。おっと、今は古泉と名乗るべきでしたね」
「どっちでもいいよ。ってか顔、近い」
「あまりうちの団員を困らせないでください。あちらに控えています団長の機嫌が損なわれますと、僕の仕事が増えるのです。これはちょっとした恐怖ですよ」
「大丈夫だよ。ハルヒなら俺がキスしたら、機嫌よく平凡な日々を過ごしてくれるから」
そう言って立ち上がり、みゆきに止まられているこなたの元へ向かい、こなたの両肩を両手で押さえつけた。
あまりの突然さにこなたは一歩も動けず、ただ唖然とするだけだった。キョンもどきの唇が目標を捉える。

「待ちなさい… 待てよ俺!」
私の一言でキョンもどきの動きが止まる。キョンもどきは、時空を超えてやってきた自分の姿を見たかのような顔で驚いた。
この隙に私はこなたとキョンもどきの間に割って入り、あの台詞を口にした。
「俺、実はポニーテール萌えなんだ。いつだったかのお前のポニーテールは、そりゃもう反則的なまでに似合っていたぞ」
キョンの唇がハルヒの唇に重なった時、店内の音がすべて無くなった。ついでにキョンもどきの姿も店内から消え、異常な空間の終結を迎えることとなった。

最初に動いたら負け。そんなゲームをしている場合ではないのだが、暗黙のルールに支配された店内では敗者になるのを恐れた参加者が、懸命に戦っていた。
私は唇に残る軟らかさと温もりの余韻に浸る間も無く、一つの事実を確認するだけで精一杯だ。
こなたとキスしちゃった…。
成り行きだけでしてしまった。それも皆が見ている前で、知らない人も大勢いる前で、つかさも、みゆきも、日下部も峰岸もみなみちゃん、
ゆたかちゃん、パトリシアさん田村さん、みんな揃ったその前でしてしまった…。
ファーストキスをこなたと交わした喜びより、後悔のほうが大きい。だって… 大切にしたかったから、一生に一度の思い出を…。
それをどうしてこんな茶番でキスをしないといけないのよ、これだったらまだこなた意外の人としたほうがましよ。
こなたの目を負い目から見られない。こんな方法であの男を引き離さなくてもよかったよね。他に方法あったのに…。

「こなた。ごめん」
私はそれだけ言ってその場から離れた。そして空元気を作ってつかさに、
「コーラとレモンティ、それとオレンジジュースは二つ、あとお茶お願いします」
五人の注文を通した。目の前が曇ってきて、みんなの顔なんて見られないよ…。
「今日はお帰りなさい。かがみさん」
小野店長の言葉に私は流されるように、店内からバックヤードへ足を運んだ。そして休憩室兼更衣室の中で私は崩れ去った。
こなたとのキスがこんなにも辛いものになるなんて、思いも寄らなかった。
電気もつけず外の明かりが辛うじて部屋を浮かびだす中、私は床に腰を下ろして放心していた。
こなたに来て欲しい、そして今の私を慰めて欲しい。
こなたに来て欲しくない、こなたに合わせる顔なんてないから。
二人の私が対極に意見する。しかし、内心はわかっている。こなたに会いたい。

一時間か、二時間か… 時間の概念がなくなりかけた頃、休憩室の扉が開いた。暗闇にいた私は一瞬で目が眩み、前が見えなくなった。
「かがみ、さぼっちゃ駄目だよ」
こなたの声に怯える。このまま私の目が見えなくなったら、こなたの哀しそうな顔を見ないで済むのかな…。



622 名前:5/5 :2008/02/25(月) 01:19:08 ID:VXtZfXcf
明るさに慣れてくるほどに、こなたの顔が形を作っていく。
「かがみ、時間だよ。行くよ」
どこに行くのか思い当たらない。私は首を横に振る。
「何言ってるのさ。行かなきゃ、お店の片付け、終わんないでしょ」
そう言って私の手を引く。こなたのもう片方の手には、口をまとめたゴミ袋が握られていた。そうか、ごみ捨ての時間になっていたのか…。
「早く持ってよ。重いんだから」
うん、とうなずき私はゴミ袋の半分を持つ。沈黙を保ちながら私達は歩いた。共同のゴミ捨て場に着いた私達は、いつものようにごみコンテナにごみを入れた。
私は踵を返し、お店へと向かう。刹那、背中に衝撃が走る。私のお腹の前で組まれたこなたの腕が、その衝撃がこなたの頭であったことを説明する。

「かがみ、忘れ物」
言いたいことがあるのに言えなかった日は、決まってここで抱き合っていた。そんなことも私は忘れようとしていたのか…。
こなたの腕を引き離し、私は向きを変える。上目遣いで見上げるこなたに、愛おしさを隠し切れない。
いつもは黙って抱きしめるのだが、今日の私は違った。こなたの腰に回す手はこなたの肩をつかみ私は腰を曲げ、目を閉じた。
私が体験したことのある感触が唇をおおう。こなたの吐息が私を溶かす。心配かけてごめんね。

身体を離してこなたを見つめた。猫口の顔はこの幸せをどう表現したらいいのかわからず、戸惑っているようにも思える。
「こなた、私ね…」
私の言葉をさえぎって、こなたは話し出した。
「ファーストキスがゴミ箱の前なんて、私考えたこと無かったよ」
「え? だってお店で…」
「あれはハルヒとキョンでしょ? 私達はこなたとかがみだよ。私達のファーストキスはこのゴミ箱の前っ。かがみが今、私にしてくれたんだよ。忘れないでね」
「えっ… こなた… うん…」
「私もかがみがキスしてくれるのを、ずっと待ってたんだよ。かがみはヘタレ攻めだからね」
「なによ… それ」

「で、キョンかがみはポニーテール萌えなのかな? だったら私も明日は学校に、ポニーテールで行こうかなー」
「何言い出すのよ。そんなことしたら、みんなに誤解されるじゃない。それに… 私はあんたのその髪が好きなのよ。目印にもなるし」
「かがみってさぁ、キスするときの顔かわいいよね」
「な、何言い出すんだ! 目を閉じておけよ! み、見るなよ!」
「こーんな顔だったよ」

最高の笑顔で私を見つめるこなたを私は抱きしめた。何よ、私の顔じゃなくてあんたの顔でしょ。
嬉しいんだから誰でもそんな顔するわよ。けどあんたは間違っているよ、私は泣いているのよ。嬉し泣き、あんたに出来る?




623 名前:7-428 :2008/02/25(月) 01:21:14 ID:VXtZfXcf
今日は以上です。

私の作品は、スレの急激な伸びを楽しむものです。
次のスレを立てなければ…。

624 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/25(月) 01:29:58 ID:OLNWRiHH
次スレ立てました

【らき☆すた】こなた×かがみPart15【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1203870274/

625 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/25(月) 03:23:40 ID:p/nbq1KE
>>576
GJ!
一体本当にこなたは何を言ったんだろう…
うぅむ…些細なことなのはわかったけど、早く仲直りして欲しいよー
かがみ、何とかしてこなたを捕まえないと手の届かないところに行っちゃうぞ…そんな予感。

>>591
GJ!
うっわぁ・・・ニヤニヤが止まらない俺きめぇwww
体調が悪い時って寂しくなりますよね。
人恋しくもなりますし…
なんとなくこなたなら、連絡がなくてもかがみの体調を察知してお見舞いにきそうだ
こなたはかがみの滋養強壮剤にもなれるんだ

626 名前:6-774 :2008/02/25(月) 10:51:38 ID:13BYIys+
なんと言うss製薬……ではなくて、ssラッシュ!
GJ追いつかない……一括ですみませんが果てしなくGJ!!
PC壊れましてね……調整に一日費やしたのですが、ダメか、寿命か……
新スレも立ってますしね。
一日空けるととんでもない。
一見だけ個人的にレスを

>>591
GJ!!お見舞いシチュいいなぁ。1巻でのお見舞いも実はキスした後に起こしたんじゃないか?とか妄想してしまいましたよw
いやぁ、本当、私のためなんかにこんな良作を書いていただけるとは。光栄の極みですね。
上手い人に褒められた、と取って、一つ、私も合同紙作りに前向きなって来ました。

627 名前:12-926 :2008/02/25(月) 12:45:24 ID:kGBD6/z+
まだ埋まってなかったか。
>>535 GJ!喧嘩は二人の仲の再確認+絆の深めあい、てとこですかね。
俺も誰かと喧嘩してこようかな

>>547 GJ!つい話からそれて兄弟のこと考えてしまった・・・

>>576 イイヨイイヨ!重いの好きです。GJ!

>>591 テンション高!www やっぱ大事な人の存在は偉大なんだろうなあ・・・(遠い目)
   二人の関係が羨ましくなりました。GJ!

>>623 すごすぎる・・・。量も質も・・・。俺も頑張らなければ。GJ!




628 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/25(月) 15:32:13 ID:woHPDpRs
ぎゃー !!
SSいっぱい投下されてる ! 皆さんGJです !
ていうか、600前後で次スレって過去最高のスピードでは?

629 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/25(月) 17:46:00 ID:QCMufBBh
                       _. - ._             _
                      /. -−- \             l `i   __
                         //      ヽ          } ´ ̄ ´ '´ う
                     |{      /\  ____  j     /
      ( ヽ              '.l.   ___/    ヽ´  ー-=ニ.¨`7     r '
   r──’ `ヽ            .ゞ ' ´         '.       `丶、  /
 (´_ ̄       ヽ         /             |       \  \/
 ‘ー⊂.         \      /  ,    l  |    |、        ヽ‐-,ヽ
      ̄ ̄\     \.     /  /     !  ∧   ||ヽ__|     ∨ `
          \     \  /  /     | / '   ||'´ヽ l      l. ',
            \     \l  '    |  ,ィ´′ ∨ ハ. |   Nヽ.   |、 i
              \     \l.    |  /|/     / /       ',   |、ヽ!      人生こなかが
                \     ヽ、.  | i       ∨    三三 ハ.  ! \
                  \.   /\ | | xィ彡        ・{ l. ∧ /
                /\ /   }'ヽ! "´       ,、_,   l |∨ ∨
                  / /   /   \     ‘7´  )   .ノ |     l
               {      /    ',\    、__,. ' ,/  |    /
                 \   /      ', ヽ----r ' ´ |   |  ./
                 | ー ´         ',  ',   ヽ    |   |  /

630 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/25(月) 17:47:09 ID:QCMufBBh
  ┌┐
  || [][]
  ||   ┌┐ i⌒ヽ、___, '⌒ヽ、___, '⌒ヽ、___, '⌒ヽ、___, '⌒ヽ、__
   l  !   ノ l  ⌒ヽ、___, '⌒ヽ、___, '⌒ヽ、___, '⌒ヽ、___, '⌒ヽ、__!
   ヽ、`¨´ ノ
    `¨¨¨´
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   / / : /:.: /: :.,イ: :./|:.!: \: .: : : : :<⌒ヽ
    /:/: :/: :./___/ !: / .|:.|l: .:__ヽ: :.\:.:ヽ\ \
    /イ: :/: :./´:./` |/  |:.||ヽ: :`ヽ: : :.ヽ: :} \{
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    |: :/|: : :|イ ィ=ミ    ィ=ミ } : : ト、!:|
    |;イ: ! :./`|           ム : : |:/: |
      |:|.:V:l`ri^ixx  、__,   xxrvィヘ : |: : :|
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      |:|: : :l:/ `ァ  〉r‐┤  r‐':./}:!: : : :|
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631 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/25(月) 17:50:12 ID:QCMufBBh
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│            |lll|三 ヽ ::.:|三三7:ヽ|.::.::.`ヽ
│            |lll|"    \| ""・l.::.::|⌒l:ド、l
│            |lll|、 ‘ー'ー'     j.::.::|-イ.:|
│            |lll|:l>ー‐rーt< リ .::|.: l :|
│            |lll|:|_j;斗<_,>/.:: /! ::.: |   このスレは興味深いね。
│            |lll|:| >、 __/.:: / ヽ.::. |
├‐tュ‐‐┬‐tュ――|lll|:| /     /.:: /   i.::.|
│ ‖  ‖ ll    |lll|:V      ,'.::.:/   .|.::.|
│ ‖  ‖ |!____ |lll|.::ヽ    i/.:/l    |.::.|
_j ̄|! ̄`|! ̄|! /  ̄ l\{     W /    |.::.|

632 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/25(月) 17:51:47 ID:QCMufBBh
           /::.::.::/:// .::.::.::.::.::.:./ ! .::.::.::.::.::.::.::.::.::.:|::.::.::.::.::.::.::.::.
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      {{ / / __ ヽ ',.::/::./   `ー |::.::.::.::.:: / |::.::.:/|_::.::.::.::.:l::.::
.   ──  |  ! /r ) } |イ斤テ左≡ォz /::.::.::.::/ 斗七 !::.::.::.::.::.::.|::.::
.         ∧ ヽヽ _/ /::! レヘ :::::::::/ /::.::. /    j /  | .::.::.::.::.:: |::.::
.     , -―ヘ  `ー   /.::.| rー'゚:::::::/ /::.:/   テ左≠=ヵ::.::.::.::.::. |::.::
____/   {     /.::.::.| ゞ辷zン //    う。::::::7 /イ .::. |::.::.::.|::.::
彡_/     ヽ    イ ::.::. |             /ヘ:::::::/  |.::.::.:|::.::.:∧::.
〃   V    ヽ    ヽ.::.: |              ヾ辷:ン /:l::.::./!::.:/      次行くよ!
 l    {      ∨  }__.::.|\     <!         ・ /::.l::|::./│/
 ヽ   ヽ     {      ̄ ̄ ̄`ヽ _         イ::.: l::|:/ j/
、 \   \    }           ) / ̄ ̄ ̄l7::.:|::.::.j::l′ /


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